みなさんこんにちは。境界知能当事者ノミです。

今回は、
【感想】(第一章)子ども虐待という第四の発達障害
についてのお話です。

 

 


このような方におすすめの記事です
・虐待サバイバーの方
・いわゆる毒親育ちの方
・自分自身に起こっている現象を知りたい方


 

 

本紹介についての記事はこちらです。
 

 

感想についての記事はこちらです。

第一章 発達障害としての子ども虐待


第二章 反応性愛着障害と子ども虐待(前編)(後編)

第三章 解離という現象と子ども虐待(前編)(後編)

 

第四章 高機能広汎性発達障害と子ども虐待(前編)(後編)

 

第五章 多動性行動障害と子ども虐待

第六章 子ども虐待の終着駅ー解離性同一性障害と複雑性PTSD

 

第七章 子ども虐待が脳に及ぼす影響

 

第八章 被虐待児へも包括的ケア1 心理アセスメント

 

第九章 被虐待児へのケア2 子ども自身へのケア

 

第一〇章 家族へのケア

 

第一一章 子育ての未来

 

 

 

 

 

第一章 発達障害としての子ども虐待

 

家族の再統合

家族の再統合という言葉を初めて聞きました。


意味は、虐待を受けた子どもが元の家庭に戻ることです。


この症例では、被虐待児と家族のサポートだけでなく、地域の保健所の保健師、児童相談所との心理士との連携で、被虐待児を親元へ返すことができたようです。

 


 

凍り付いた瞳(め)

虐待児のノンフィクション漫画、凍り付いた瞳(め)という作品があるそうです。


社会現象ともなり、虐待防止法の後押しともなったそうですね。全く知りませんでした…

コミック版ですと視覚的な表現なので、より感情に迫る表現ですが、苦手な方は無理せずに文庫本の、凍り付いた瞳2020を読んでもいいかもしれませんね。
 

 

 

子どもを取り巻く環境の変化

大阪教育大学付属池田小学校事件という事件があったようです。


近年子どもという弱者を狙った犯罪・性犯罪が目立ってきたと、著者は書いていますが、こちらの事件についても知りませんでした。


子どもや弱者を程する文化装置が働かなくなったことを表す事件だと、著者は書いています。


やはり、子ども中心の家庭が、子どもにとっては生きやすいですよね。

逆に、重要な対象とされないほど、立場が弱い子どもという存在は、あっという間に邪魔者扱いされてしまいます。


子どもを取り巻く様々な環境の変化が、子ども虐待と関係しているようです。

 

 

 

あいち小児センターの取り組み

あいち小児保健医療総合センターの心療科では、育児相談・子育てプログラムやリエゾン活動が行われています。

また、院内保健センターを設置しており、心療外来よりもより身近で日常的な悩みに向き合う体制がとられているようです。

虐待ネットワーク委員会も設けられていて、院内、院外の参加者が集まり、被虐待児の今後の処遇についての討論が行われています。

児童相談所、保健所、保健センター保健師、市町村の福祉担当者、学校の教師、家庭児童相談院、民生委員などなど。


立場は違うけれども、子ども虐待に取り組む人たちが集まって、子どものよりよい選択についての話し合いを行っています。
 

 

 

子ども虐待の現れ方

傾向としてですが、子ども虐待の影響は、幼児期には反応性愛着障害、小学生では多動性の行動障害、思春期に向けて解離や外傷後ストレス障害が現れ、非行につながる場合もあるとのことです。

知的水準は、境界域の傾向があり、学習に大きな困難を抱えるものが過半数を占め、ジェットコースターのような日常を送る子どももいます。


多動性行動障害があり、衝動コントロール不良によってフラッシュバックをして大喧嘩、またはフリーズをする、という日常生活を送っているようです。


計画をしたり、予測を立てる、整理整頓や掃除が著しく苦手などの面もあり、一見ADHDのようですが、著者は「第四の発達障害」だとしています。
 

 

 

第四の発達障害

筆者は、発達障害をこう分けられるとしています。
 

第一の発達障害…精神遅滞、肢体不自由。古典的発達障害

第二の発達障害…自閉症症候群

第三の発達障害…学習障害、注意欠陥多動性障害(いわゆる知的な遅れのない、軽度発達障害)

第四の発達障害…子ども虐待

著者が分類分けした発達障害の一覧表も載っています。

体系的に分類分けをしていますので、興味のある方はぜひ一度見てみてください。
 

 

 

虐待を受けた子どもは特別支援の対象

「虐待を受けた子どもは特別支援の対象」


少し仰々しい感じがしてしまいますが、一生涯に渡る影響があるのですから、こう言われるくらいの重さなのかもしれません。

 

早くから支援につながることで、発達障害による適応障害を防ぐことができたり、虐待自体を防ぐことができると思います。

 

逆に、時間が経てば経つほど事態は複雑になり、より強力な対処や投薬が必要になってくると思われます。


発達障害に限らず、困っている人がケアーにつながって、より安全な人生を歩めたらいいなと、強く思いました。

 

 

 


 

 

 

今回は、
【感想】(第一章)子ども虐待という第四の発達障害
についてのお話しでした。

 

次回も感想記事をお伝えしたいと思います。

 

 

 

それではまた!

 

 

 

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