みなさんこんにちは。境界知能当事者ノミです。

今回は、
【本紹介】子ども虐待という第四の発達障害

についてのお話です。

 

 

 


このような方におすすめの記事です

・発達障害をお持ちの方
・いわゆる毒親育ちの方
・自分自身に起こっている現象を知りたい方


 

 

 

感想についての記事はこちらです。

第一章 発達障害としての子ども虐待


第二章 反応性愛着障害と子ども虐待(前編)(後編)

第三章 解離という現象と子ども虐待(前編)(後編)

 

第四章 高機能広汎性発達障害と子ども虐待(前編)(後編)

 

第五章 多動性行動障害と子ども虐待

第六章 子ども虐待の終着駅ー解離性同一性障害と複雑性PTSD

 

第七章 子ども虐待が脳に及ぼす影響

 

第八章 被虐待児へも包括的ケア1 心理アセスメント

 

第九章 被虐待児へのケア2 子ども自身へのケア

 

第一〇章 家族へのケア

 

第一一章 子育ての未来

 

 

 

タイトル・副題

子ども虐待という第四の発達障害
 

 

 

初版

2007年
(2017年、第12刷発行の物を今回ご紹介します。)

 

 

 

著者のプロフィール

杉山 登志郎(すぎやま としろう)


浜松医科大学児童青年期精神医学特任教授。


1951年、静岡県生まれ。


久留米大学医学部小児科学教室卒業。


名古屋大学医学部精神医学教室卒業。


静岡県立病院・養心壮に勤務。


愛知県心身障害者コロニー中央病院精神科医長を務めた。


1986~1987年、アメリカのUCLA神経精神医学研究所(カリフォルニア大学ロサンゼルス校神経精神医学研究所)に留学し、自閉症の研究に従事。


また、この間にユング派分析家・シュピーゲルマン博士より、教育分析を受ける。


帰国後、名古屋大学医学部精神科助手、静岡大学教育学部教授を経て、名古屋大学医学部非常勤講師、あいち小児保健医療総合センター保健センター長兼心療科部長に就任。


専門は児童青年精神医学。


医学博士。

 

 

 

 

 

著者の主な出版物

発達障害の豊かな世界


アスペルガー症候群と高機能自閉症の理解とサポート


アスペルガー症候群と高機能自閉症 青年期の社会性のために


自閉症児の発達と指導


発達障害の子どもたち


発達障害のいま


基礎講座・自閉症児への教育


発達障害の薬物療法-ASD・ADHD・複雑性PTSDへの少量処方

共著・特別支援教育のための精神・神経医学

編著書・学校における子どものメンタルヘルス対策マニュアル


 

 

 

本の構成

第一章 発達障害としての子ども虐待


第二章 反応性愛着障害と子ども虐待


第三章 解離という現象と子ども虐待


第四章 高機能広汎性発達障害と子ども虐待


第五章 多動性行動障害と子ども虐待


第六章 子ども虐待の終着駅ー解離性同一性障害と複雑性PTSD


第七章 子ども虐待が脳に及ぼす影響


第八章 被虐待児へも包括的ケア1 心理アセスメント


第九章 被虐待児へのケア2 子ども自身へのケア


第一〇章 家族へのケア


第一一章 子育ての未来


あとがき
 

 

 

おすすめポイント

 

インパクト大なタイトル

タイトルだけでもインパクト大ですが、本の帯にも発達障害と虐待の関係性が載っていて、思わず手に取りたくなってしまいますよね。


中身もかなりの情報量で、読み進めるたびに驚いたり、落胆したり、希望を感じるなどなど。

 

読むだけでも結構な体力が必要です。


 

 

あいち小児保健医療総合センターの取り組みがすごすぎる

著者の職場である、あいち小児保健医療総合センターの現状と取り組み内容が載っています。
 
様々な立場の人が集まって、子どものために会議を行う場を設けたり、過酷な現場でも仕事を務め切ろうとする職員たちの姿勢、子どもだけでなく養育者・家庭環境にも働きかけるなど、私が考えていたケアーのはるか上の取り組みを行っていました。

日本にこのような機関があると知らなかったので、ここまでのケアーを行っていることに、非常に驚きました。
 
 
 

症例の重さと回復過程

この本で取り上げられている、各々の家庭、そこで生活する子ども達。

虐待経験児が大人になったらどうなるかなど、いわゆる世代間連鎖、虐待の連鎖についても書かれています。

重い事例もあり、うーんと言って頭を抱え込んでしまうことも、たくさんありました。

著者は、虐待児のケアーを「敗戦処理」と表現しています。

虐待を受けて、元の状態・元の器質に戻らないかもしれない。
 
しかし、虐待を受けてもなお、回復を目指す子ども達、養育者達の存在も書かれていて、読んでいて正直ほっとしました。

また、虐待を受けてもレジリエンス・レジリアンシーが高い人たちのポイントや、効果的な治療法についても載っています。
 

 

 

おまけ

あいち保健センターのHP、構内がとてもかわいいなと感じました。


柔らかな水彩画タッチのイラストが壁や設備に描かれていて、キャラクターストーリーもあるようです。

 


おとぎ話に出てきそうな街並み風のコーナーがあったりと、いい意味で、病院らしくないなと感じました。

 

閉鎖ユニット(32病棟)もあり、なんとなく無機質で近寄りがたいのかな?と思っていたのですが、自分が想像していたよりも、明るい印象を受けました。

 

 

 

 


 

 

 

今回は、
【本紹介】子ども虐待という第四の発達障害
についてのお話しでした。

 

次回は感想記事をお伝えしたいと思います。

 

 

 

それではまた!

 

 

 

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