みなさんこんにちは。境界知能当事者ノミです。

今回は、
【感想】(第四章・前編)子ども虐待という第四の発達障害

についてのお話です。

 

 


このような方におすすめの記事です
・虐待サバイバーの方
・いわゆる毒親育ちの方
・自分自身に起こっている現象を知りたい方


 

 

本紹介についての記事はこちらです。
 

 

感想についての記事はこちらです。

2024年1月UP
第一章 発達障害としての子ども虐待
第二章 反応性愛着障害と子ども虐待(前編)(後編)

2024年2月UP
第三章 解離という現象と子ども虐待(前編)

2024年3月UP
第三章 解離という現象と子ども虐待(後編)

 

2024年4月UP
第四章 高機能広汎性発達障害と子ども虐待(前編)


2024年5月UP
第四章 子ども虐待という第四の発達障害(後編)

第五章 多動性行動障害と子ども虐待

2024年6月UP
第六章 子ども虐待の終着駅ー解離性同一性障害と複雑性PTSD

 

2024年7月UP
第七章 子ども虐待が脳に及ぼす影響

 

2024年8月UP

第八章 被虐待児へも包括的ケア1 心理アセスメント


2024年9月UP

第九章 被虐待児へのケア2 子ども自身へのケア

 

2024年10月UP

第一〇章 家族へのケア


2024年11月UP

第一一章 子育ての未来

 

 

 

第四章 高機能広汎性発達障害と子ども虐待

発達障害と虐待の関係

著者によると、外来に来た子どもの25%前後が、広汎性発達障害と診断でき、その90%以上が高機能群とのことです。

 

広汎性発達障害

5つの障害(自閉症、アスペルガー症候群、レット症候群、小児期崩壊性障害、特定不能の広汎性発達障害)を示す概念。
現在は、自閉症スペクトラム障害に含まれている。
知能指数が低い場合(精神遅滞・IQ70未満)と高い場合の両方が含まれる。

 

 

高機能広汎性発達障害

広汎性発達障害のうち、知的障害を伴わない場合。(IQ70以上)
高機能自閉症とアスペルガー症候群として表記されることが多い。
現在は、自閉症スペクトラム障害に含まれている。

 

自閉症スペクトラム障害

症状の軽い、重いを含む、総称。
連続体(スペクトラム)として包含する診断名。
一般的には高機能自閉症として知られている。
 

アスペルガー症候群

自閉症スペクトラム障害のひとつ。
社会的コミュニケーションの困難、狭い興味と反復行動などが特徴的な傾向。
知能指数が低い場合(精神遅滞・IQ70未満)と高い場合の両方が含まれる。
 
 
著者によると、高汎性発達障害の中で虐待を受けていたものは6.9%、高機能高汎性発達障害の中で虐待を受けていたものは9.7%と記載されています。
 
 
 
 
 
上のグラフを考えると、以下のようにになると思われます。
 
 
 
高機能群は、全体的な言葉の遅れや発達に遅れがあまり見られないので、幼児検診をすり抜けてしまう場合があります。

家族側は、何となくまわりの子どもとの違和感を感じているのかもしれませんが、「ちょっと変わってるだけ」「この子は元々天然だから」「素直な良い子」と捉えているのかもしれません。

ですので、特に専門家を受診することなく、ある年齢まできてしまい、本人が受診することによって「大人の発達障害」が判明すると思われます。
 
また、家族側から見れば、問題行動は「しつけをすれば治るはずだ」と認識しているかもしれません。

これによって、以下のような現象が発生してしまうかもしれません。
 

 
無限ループが続きますね…
 
 
近い存在だからこそ、子どもが発達障害と分かったら「親失格」と感じてしまうのかもしれませんし、「個性だから!」と、今まさに困っている状態を見ずに、子どもの未来が辛く(からく)なってしまう、…。
 
周りの心情、発見のしにくさなど、様々な条件が重なり合って、ハンディキャップを持つ子どもたちは、より熾烈な人生を歩んでいく傾向があるのかもしれませんね。
 
 

 


 

 

 

今回は、
【感想】(第四章・前編)子ども虐待という第四の発達障害

についてのお話しでした。

 

次回も感想記事をお伝えしたいと思います。

 

 

 

それではまた!

 

 

 

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