さて、大神神社を後にして、
さらに神社巡りの旅はつづく。
三輪駅から桜井線で2駅。
香久山駅で下車。
この道、素晴らしー❗
田んぼの向こうに見える形の良い山。
あれが畝傍山だろうか。
耳成山(140m)
畝傍山(199m)
そして、天香久山(152m)。
奈良盆地南部の大和三山である。
どんどん歩きます。
何しろ香久山駅から徒歩30分ほどかかる。
やっとたどり着いた。
『天香山神社』である。
天香久山の北麓に鎮座している。
鳥居をくぐる前からわかる。
この神社は面白い。
『波波迦(ははか)の木』
古名「朱桜(にわざくら)」。
天岩戸神話では、
祭祀を司る天児屋命と布刀玉命が、
天香具山の雄鹿の肩骨を抜き取り、
焼いた波波迦の木の皮の先端を
骨に押し付ける。
すると、骨にヒビが入り
その割れ方で吉凶を占った。
『明治天皇遥拝所』。
神々しい。
さらに可愛らしい鳥居をくぐる。
拝殿が見えてきた。
『天香山(あめのかぐやま)神社』
鎮座地 奈良県橿原市南浦町
創建 不祥
神体 天香久山
祭神 櫛真智命(くしまちのみこと)
延喜式内社
『大和国十市郡 天香山坐櫛眞命神社』
の論社である。
天香山坐櫛眞命神社の社名の通り、
「坐」は元の場所から
勧請されたことを意味する。
祭神の櫛真智命は太占を司る神。
境内の説明書きには、
「櫛真智命の元名『大麻等乃知神』」とある。
『大麻等乃知神(オオマトノチ)』。
『大麻』ですよ皆さん。
↓阿波国一宮 大麻比古神社。
『大麻』の入る神名が、
阿波国と無関係なはずがない。
「阿波から天香山にやってきた櫛眞命神の社」。
と、いうのが社名の意味ではなかろうか。
また、
天押雲命の父神を『櫛真智命』とする説があり、
度会氏の系図には、
天牟羅雲命(アメノムラクモ)の五世の祖
『櫛真乳魂命』として登場する。
天押雲命の別名もまた、
天村雲命(アメノムラクモ)。
式内社『天村雲(アメノムラクモ)神社』は
全国でも阿波徳島のみに鎮座している。
そして、天香山と言えば
饒速日尊(天火明命)と、
天道日女命との間に生まれた
天香山命(アメノカグヤマノミコト)。
天香山命の子は天村雲命。
祭神の櫛真智命の子も天村雲命。
つまり、
天香山神社の祭神は、
天香山命でしたー
という至極シンプルな答えにたどり着いた。
さらに、
名字由来netさんのサイトで
検索してみると、おもしろい結果が↓。
●『村雲さん』の名字が多い都道府県は、
一位 愛知県
二位 岐阜県
三位 徳島県
●市町村別だと、
一位 岐阜県加茂郡東白川村
二位 徳島県美馬郡つるぎ町
三位 愛知県北設楽郡東栄町
(東栄町には『月』という地名があり、
密かに行ってみたい場所🌙)
月といえば、かぐや姫。
そしてそして、
●「村雲さん」の比率が多いのは、
一位 徳島県❗
二位 岐阜県
三位 宮崎県
結局、阿波徳島なのである。
※ちなみに、最近のマイブームである
全国の名字を調べる発想は
コラクさんのブログ の影響です。↓
常にレベルが高く、尊敬しております。
いつもありがとうございます
ちなみに、
岐阜県も大好きなのだが、
飛騨口碑では
乗鞍岳の元名は『アワ山』。
2500年前に、神通力に優れた
大淡上方様(オオアワノウワカタサマ)が現れ、
飛騨の国を治めたのだそうな。
岐阜県と長野県の県境には
『安房山』があったりと、
阿波と無関係ではなさそうな気もする。
『天真名井』。
天照大神が十拳の剱を
振りすすぎ給いし
聖なる泉と伝承される。
香久山登山道。
せっかくなので、
山頂を目指す。
152mの山だが、中々にハード。
天香久山山頂。
山頂に鎮座するのは、
『国常立神社』。
祭神は天地開闢とともに現れた
国常立命。
『雨の竜王』とも称され、
境内社として、高靇神(竜王神)を祀る。
山頂に竜王を祀るという例は、
徳島でも数ヶ所存在する。
向かって右側の神殿の前には
「壺」が埋められているようだ。
古代、ここで雨乞いが行われていた。
見よこの景色。
素晴らしき畝傍山。
人工ピラミッドか?と思ってしまう。
その向こうは葛城山。
とても良いところだった。
真夏だったが、山頂には
爽やかな風が吹いていた。
最後に、万葉集より。
第34代舒明天皇の和歌
～～～～～～～～～～～～～～～～～～～
大和には 群山あれど とりよろふ
天の香具山 登り立ち 国見をすれば
国原は 煙り立ち立つ 海原は
鴎立ち立つ 美し国ぞ 蜻蛉島 大和の国は
～～～～～～～～～～～～～～～～～～～
奈良の天香久山からは…
鴎(カモメ)は
見えませんでしたよ
皆さん❗
つづく。
ではまた❗
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