↑のつづき。

早朝から『阿波神社』『廣瀬大社』を
参拝したワタシは、仕事に向かうため
法隆寺駅に戻り、電車で奈良駅まで向かった。


仕事の途中、どうしても行きたかった
神社に参拝することが出来た。



大和国一宮『大神神社』の摂社にして、
奈良市最古の神社と言われる
『率川神社』である。


拝殿。

『率川神社』
正式名称『率川坐大神御子神社』
鎮座地 奈良県奈良市本子守町
創建 推古天皇元年(西暦593年)
社格 式内小社
別称 子守明神
祭神 
中本殿 媛蹈韛五十鈴姫命(神武天皇の皇后)
右本殿 狭井大神 (御父神)
左本殿 玉櫛姫命 (御母神)


ホームページによると、
飛鳥時代、
大三輪君白堤(おおみわのきみしらつつみ)が
勅命によっておまつり申し上げた
奈良市最古の神社なのだそうな。


媛蹈韛五十鈴姫命の
父神『狭井大神(さいのおおかみ)』は
大神神社の『大物主大神』と同神…


と、されているが、
それならば『大物主大神』と
記載すればよいと思うのだが、
『狭井大神』と濁していることが
重要なのである(多分)。


というのも、
母神『玉櫛姫命』の配偶神には
二つの説があるからだ。


『大物主』と
事代主』である。







『カエル石』
別名 撫で蛙。

「お金がかえる」「幸せがかえる」
「若かえる」 「無事かえる」などにつながり
縁起が良い。

そして、ワタシ達は、
この後に見る境内摂社に
「ひっくり返る」。






脇から本殿。




実は、この率川神社に来た本当の目的は
境内摂社にある。


鳥居の向こうに三社並んでいる。




『春日社』
祭神 武甕槌命 斎主命 
   天児屋根命 比売神






『住吉社』
祭神 上筒男命 中筒男命 底筒男命
   息長帯比売命(神功皇后)


そして、真ん中に鎮座するこの社が
目的の神社↓。


奈良市最古のえびす社
境内摂社でありながら式内社
『率川阿波神社』である。

創建 西暦771年
祭神 事代主神

社伝によると、
光仁天皇の宝亀二年に
藤原是公が夢のお告げにより
阿波國より勧請したと伝わる。


事代主を(出雲からではなく)阿波から勧請した。


阿波からなんですよ皆さん❗






事代主は阿波徳島出身だった。



徳島県勝浦郡勝浦町に鎮座する
式内社『生夷(いくひな)神社』
創建不詳
祭神 事代主

社名の由来は
(エビス)がまれた地」だからである。
※旧村名は生比名(いくひな)村


八重事代主神』の尊称が「八重」なのか。

その謎は阿波徳島で解ける。

勝浦町上流の勝浦山が
八重地』と呼ばれているからである。



徳島県徳島市勝占町中山に鎮座する
式内社『勝占(かつら)神社』
祭神
大己貴命
配祀 
事代主命 須勢理姫命 
少名彦命 玉櫛姫命 大山祇命

勝占山頭頂に鎮座し、
国譲り交渉の中心部(首都)に位置する。


「勝占」の地名に「」の字が入る。

阿波説では事代主(エビス)は
「鯛」ではなく『』を釣っていたという。




徳島県阿波市市場町伊月に鎮座する
式内社『事代主神社』
創建不詳
祭神 事代主命
通称 おっべっさん




他にも、事代主の兄弟が祀られる式内社
元諏訪『多祁御奈刀弥神社』。
そして、出雲大社の元宮と言われる
京都の元出雲『出雲大神宮』。

さらに、その元宮との説があるのは、
徳島県阿南市長生町宮内鎮座の
事代主の父神を祀る式内社『八桙神社』。

皇太子殿下がお忍びで参拝し、
宮司の講義を受けたのは、有名な話である。



平安時代にはすでに重要とされている
証拠とも言える延喜式内社。

阿波国の延喜式内社には、
事代主やそれに関連する神を祀る神社が
多く記載されている。



個人的には、
『事代主』は役職名だと思ってはいるが、
記紀神話に登場する『八重事代主』は、
阿波出身なのではなかろうか。


阿波徳島の事代主を祀る神社では、
事代主の后神は『阿波津媛命』とされている。


実際に、
東京都神津島に鎮座する
式内社『阿波命神社』では、
祭神の阿波咩命は三嶋神の本后、
つまり、事代主の妻であるとされている。


そして、阿波咩命の父神は『天石門神』。

天石門神は、阿波出身だということになる。

やはり、茨木神社奥宮も『阿波の痕跡』だった。



そして、

事代主と阿波咩命の御子神が
神津島の物忌奈命神社の祭神
物忌奈命』である。

廣瀬大社の祭神の別名『大物忌神』と
まさか繋がろうとは…

大物忌神の別名は、
ワカウカノメ
トヨウケ、
オオゲツヒメ、
そして、阿波咩命


つまり、
大物忌神の娘が物忌奈命。


神名的にも、つじつまが合う気がする。


また、事代主は大物忌神の対の存在。

大物主と呼ばれていてもおかしくはない。

(事代主と大物主の后が同じなのは
 ある意味では同一神だったからなのか。。)




大物忌神を祀る鳥海山は火山。

物忌奈命を祀る神津島は火山島。


この女神らは、火山(神)を鎮めるための
巫女さんだったのかもしれない。


すなわち『の巫女』である。



阿波咩命ことオオゲツヒメは
事代主の后神だった。


オオゲツヒメは阿波の別名。


阿波とは『イの国』。


「イの国の月」はオオゲツヒメ。



だから事代主神社の地名は
徳島県阿波市市場町伊月だったのである。




事代主神は、
行く先々でワタシを阿波に導く。





オオヤマトの国、奈良県。


俄然ワクワクしてきたことは
いうまでもない。



つづく。


ではまた❗





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