↑のつづき。

さて、牟禮神社をあとして、
さらに茨木の土手の道を歩く。



20分ほど歩くと、
この日最後の神社にたどり着いた。



『溝咋神社』である。

ずっと参拝してみたかった。

沖縄からはるばる
ここに来れて幸せである。



『神門』。



左側に池、そして境内社がある。


『木花開耶姫命社 厳島神社』
祭神 木花開耶姫神
   級長戸辺神 市杵嶋姫命 菅原道真


池あるところにイチキシマ姫有り。



戦闘力高めの狛犬。



手水舎。





拝殿。

式内社『溝咋(みぞくい)神社』

鎮座地 大阪府茨木市五十鈴町
創建 不詳
祭神
●主祭神
玉櫛媛命(五十鈴媛命の母神)
媛蹈鞴五十鈴媛命(神武天皇皇后)
●相殿神
溝咋耳命(五十鈴媛命の祖父)
天日方奇日方命(五十鈴媛命の兄神)
速素盞鳴尊(五十鈴媛命の祖)
天児屋根命


初代天皇の皇后を排出した
由緒正しき一族を祀る神社。


地名の「五十鈴町」は
媛蹈鞴五十鈴媛命が由来なのか、
はたまた逆なのか。

今となっては「ニワトリとタマゴ」である。




溝咋神社には
『三島溝咋耳(ミシマミゾクイミミ)一族』が
祀られている。

ここからさらに東、
高槻市三島江には
日本三大三島のひとつ
『三島鴨神社』が鎮座している。
祭神 大山祇神 事代主神



神名の『三島溝咋耳』については、
「溝(ミゾ)」=船の水路
「咋(クイ)」=杭 標(しるし)
「溝咋」=航路杭

つまり、海神族のことだとする説がある。


古事記では『三島咋』の
漢字が当てられていることから、
水を表す「さんずい」と
王を表す「皇」。

『海皇』という称号があっても
不思議ではない。


三島溝咋耳の孫姉妹は、
姉の媛蹈鞴五十鈴媛命が
初代神武天皇の皇后になり、
妹の五十鈴依媛命が
二代目綏靖天皇の皇后になった。


海神族と言えば、大綿津見神の娘姉妹も、
姉の豊玉姫は山幸彦と、
妹の玉依姫はウガヤフキアエズと
それぞれ婚姻を結んでいる。




天皇家は古くから海神族との
繋がりを欲していた。


古代、海の覇権を制することが
国を制することに繋がった。


「左手を制するものは世界を制す」とは
ボクシングの有名な言葉だ。



日本書紀では山幸彦は『ヒコホホデミ』。

神武天皇のイミナもまた『ヒコホホデミ』。


どちらも海神族の娘を皇后にしている。


この共通点は見逃すことはできまい。


<姉>豊玉姫とヒコホホデミ(山幸彦)
<妹>玉依姫とウガヤフキアエズ

<姉>媛蹈鞴五十鈴媛命とヒコホホデミ(神武)
<妹>五十鈴依媛命と綏靖天皇

この二組の姉妹へ、
甥・叔母の異世代婚の系譜を伝えている。




ループしている」のだ。





そして、


系図的にはこの四代は二柱の
「タマヨリヒメ」で繋がっている。


ヒコホホデミ(妻は玉依姫の姉)
ウガヤフキアエズ(妻は玉依姫)
ヒコホホデミ(本人も妻もタマヨリヒメの子)
綏靖天皇(妻は活玉依毘売の子?)


※『活玉依毘売』は『玉櫛媛』の別名。

配偶者は丹塗矢伝説の『大物主』または、

三島大社や三島神社の祭神の一柱
『事代主』である。





これが偶然なのか必然なのか。。


その謎の解くカギは、


『タマヨリヒメ』


『事代主』


そして、

三島溝咋耳』。





三島溝咋耳』の別名は、





八咫烏』。





 『賀茂建角身命(カモタケツヌミ)』
 なんですよ皆さん。






この辺一帯は、古代「三島郡」だった。

現在の茨木市や摂津市の全域、
高槻市の大部分などが郡域。

「三島村」「玉櫛村」「溝咋村」等の地名は
『三島溝咋耳一族』の痕跡として
十分な説得力を感じる。






横から本殿。







つづきまして、境内社を。





『天照皇大神社』 
祭神 猿田彦神 天照皇大神 応神天皇



天照皇大神社の右側には
『保食神社』
祭神 保食神

アマテラスとウケモチが並ぶ。

内宮と外宮を意味するとも言える。



『手力雄神社 』
祭神 手力雄神

天岩戸をこじ開けたタヂカラヲさん。

今回の旅ではよくお会いしている。




『事代主神社』
祭神 事代主命
   軻遇突知神 
   奥津彦神 奥津比賣神
   弥都波能売神
   波邇夜須毘古神 波邇夜須毘売神

事代主命はこの神社の祭神
玉櫛媛命の夫神とされている。






『巾着の木(タブノキ)』。

江戸時代に海外から持ち込まれた。
瀬戸内気候で育つのが極めて珍しく、
その生命力から「巾着の木」と呼ばれ、
長寿と金運の木とされている。






溝咋神社の主祭神『玉櫛媛』

その別名は、
三島溝樴姫
勢夜陀多良比売
活玉依毘売


一説によると、夫は『事代主』。

事代主は七福神の『恵比寿様』。




ところで、話は飛びますが、
マダガスカルや南アフリカが原産の
『パキポディウム』という
植物を御存じでしょうか。


様々な種類がある中に、
気になる名前があった。


🌵『パキポディウム デンシフローラム』 

和名は、『シバ女王の玉櫛



🌵『パキポディウム ブレビカウレ』

和名は、『恵比寿笑い』



この二種の交配種のことを
恵比寿大黒』と呼ぶのだそうな。


お、おもしろい…






さてさて、なにかと興味が尽きない
茨木市の神社巡りは終了。


翌日は、ついにオオヤマトの国
『奈良県』に行きました。


『倭(ヤマト)』⇒『大和(オオヤマト)』。



『阿波の痕跡』がビックリするほど
見つかったのだった。


つづく。


ではまた❗






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