
「終わる風音」
寒々しい空の色と舞い上がって雲に溶ける煙の灰色、
見上げる高みに鳴る風、轟音、群れなす馬が荒れ狂うが如く吹く、
私たちの知る冬は、生を蹴散らす死神たちが北から踊る魔の季節、
青いナイフの白い腹を嘗めれば赤が一筋、
手首にあてがい、揺らめきながら思いを馳せる、
一閃ひけばこの生の呪縛から、解き放たれてくれるだろうか、
できないだろうと高を括ったあの日の僕がまだ生きている、
冬を待ってた、痩せっぽちなら風に吹かれて飛んでけるかな、
そんなふうに僕は想って、ナイフを握る手のひらの感触が、
蛇のうろこによく似ていると、飲み込まれたら腹のなかで溶けてくだろうか、
鈍色の空を映すナイフの腹を睨んで、そして、
高速移動の雲が疾る空を睨んでた、
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