
「青いナイフの白い腹」
指笛を吹いたら磨き抜かれた12月のナイフに似てた、
空腹から逃れられない野良と野良が鼻を擦り寄せ、
夜を始めて見上げりゃ空から白い花が降っている、
僅かな土の熱にも溶かされては透き通り、咲いたばかりの花は土に飲まれて消えてった、
へしゃげて曲がり、剥き出す錆び鉄、
ガードレールを綱渡りして木靴の道化がひらひら嗤う、
星たち色を忘れたように、頭上遥か点の白が雲に巻かれて消えてゆく、
花束食べた道化は深い夜を舞っていた、
そいつにあきたら肩に羽織った国旗を通り抜けてく風に預けて戯けるのをやめ舌を出す、
舐めているのは青いナイフの白い腹、鉄の赤が口の中を流れてた、
汚れちまった血は流れてくれるのか、垂れず固まり其処に居続けちまうのか、
どちらにしても俺は今日明日、生きる限りは苛立ち続けちまうだろう、
道化になりたくてもなれない、ならば、どう生きろと謂う?
指を舐めたら尖る鉄の錆びた匂い、手にしたナイフは青い躰で白い腹に浮かぶ赤、
舐めているのは青いナイフの白い腹、鉄の赤が口の中を流れるを味わって、
12月の磨き抜かれた青いナイフの真上を歩く、
生きてゆくのはどうにもそれによく似てる、
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