商工会・商工会議所等からセミナー講師として依頼されるために -16ページ目

「大義名分」を作ってこまめにエージェントを訪問する

【商工会議所によばれる講師になるには 028

以前この連載で「普段からコンタクトをこまめに」、「情報交換のために定期的に接触を」と記載しましたが、これがなかなか難しいですよね。

用もないのに訪問なんて、そんなの誰にとっても気が重いことでしょう。

しかしエージェントが、すでに講演した講師の訪問を嫌がることはありません。

ここはぜひ強調しておきたいところです。

 

エージェントは講師のことを知りたいし、その講師が行なうセミナー現場の雰囲気も知りたいのですが、なかなかその機会がありません。あなたのほうからやってきてくれれば、助かることこの上ないのです。

 

そう言われてもなかなか足が重いもの。では、訪問する理由をわざわざ作ってみてはいかがでしょう。理由があれば、ずいぶん前向きに取り組めるのではないでしょうか?

 「たまたま近くに来ましたので……」「たまたま近くに行くことになりましたので……」

 「最近行なったセミナー(自主セミナーでも商工会議所でも)の現場の雰囲気、参加者の意向、最近の商工会議所の傾向変化をお話ししたいので、ぜひ情報交換を……」

 「新しいセミナー企画書を作りましたので、一度ぜひご説明にあがりたく……」

 

私がよく使う手は①ですが、結局そこで話す内容は②ですね。

 

「最近どうですか」「最近ウケがいいのはどんなセミナーですか」といった質問を交えながら、「そうそう、先日こんなセミナーに参加したら、その講師が面白くて、もしかしてご存じありませんか」「近ごろ私のセミナー参加者からこういう声がよく聞かれるようになり……」といった会話をしています。

 

「お仕事ください」ではなく、こちらからさまざまなおみやげ=情報を「提供する」つもりになれば、足を運びやすくなるでしょう。

そのためには日々の情報収集が不可欠ですが、セミナーを通じて一旗あげようとお考えのあなたなら、セミナー業界の動向調査も楽しく行なえるでしょう。先方は間違いなく、あなたの情報を「ありがたく」思います。堂々と訪問を!

【著作一覧】

士業のための「生き残り」経営術(角川フォレスタ)

  http://www.npc.bz/book4/

依頼の絶えないコンサル・士業の仕事につながる人脈術(同文舘出版)

  http://www.npc.bz/book3/

90日で商工会議所からよばれる講師になる方法(同文舘出版)

  http://www.npc.bz/book2/90days/

銀行融資を3倍引き出す小さな会社のアピール力(同文舘出版)

  http://www.npc.bz/book1

初めて借りるなら日本政策金融公庫と信用保証協会の2つ

一般の金融機関の窓口でいきなり開業資金の融資を申し出ても、まず貸してもらえません。見ず知らずの、開業前か開業から数年という人物に貸しても返せるかどうか、いや返せまい…というのが金融機関の本音です。そんな人々に融資するのが日本政策金融公庫と信用保証協会。前者は、実際に日本政策金融公庫が貸し付けてくれます。また、後者はあなたの保証人を肩代わりしてくれるだけなので、実際の貸付は金融機関が行います。いずれにしろ、まずはこの2つの機関に出向いて相談し、書類をもらってきましょう。どちらがおすすめかは…、本書では私見は控えましょう(今後読み進めていけばたぶんわかります)。さいきんはどちらの機関も(おおむね)応対は丁寧で、意外と敷居の高さは感じられません。うれしいのは、どちらも無担保・無保証人でも受け付けてくれる点です。

 

「新創業融資制度」(日本政策金融公庫)

 上限は1500万円、要件に該当する人のみへの融資とされていますが、士業なら計画書上で「人を雇う」ということにしておけば「雇用の創出を伴い事業を始める方」という要件にあてはまります。「いや、雇用の創出は絶対しない!」と固く決心している場合(あまりないと思いますが)は「現在お勤めの企業と同じ業種の事業を始める方」という要件を選択することが多いでしょう。しかし以前勤めていた会社から就労証明書を取り寄せる必要があって少し面倒なので、できれば「雇用創出」に該当させておくのをおすすめします 。

 

「各地方自治体の創業者向け融資制度」(信用保証協会)

自治体によって内容が違っていたり利子や保証料の助成などお得な制度があったりするので、各自治体に問い合わせましょう。担当は「商工部」「産業労働局」などですが、都道府県庁や市役所・区役所・町役場・村役場で「中小企業を担当している部署をお願いします」と言えば案内してくれます。また、自治体内の部署ではなく、地元の信用保証協会が窓口担当していることも多いので、そちらに直接問い合わせてもいいでしょう。

【著作一覧】

◆ 士業のための「生き残り」経営術(角川フォレスタ)

  http://www.npc.bz/book4/

◆ 依頼の絶えないコンサル・士業の仕事につながる人脈術(同文舘出版)

  http://www.npc.bz/book3/

◆ 90日で商工会議所からよばれる講師になる方法(同文舘出版)

  http://www.npc.bz/book2/90days/

◆ 銀行融資を3倍引き出す小さな会社のアピール力(同文舘出版)

  http://www.npc.bz/book1

「今」の強みではなく、「将来」の強みを選ぶ

「キラーコンテンツを作り出すのに必要なのはあつかましさである」と前回述べました。

「今、自分にそのチカラがなくても、仕事が来てから、そのチカラを身につければいいのだ」ということです。

だから、「キラーコンテンツ」を作り出す場合は、「今の強み」にフォーカスを当てる必要はありません。

駆け出しの士業となれば、自信をもてる「今の強み」なんてなかなかないでしょう。

どうせないものであるなら、視点を「今」でなく「将来」に向けてみませんか?

 

「私は○○なら◇◇で一番(になる予定)です」と、「(になる予定)」を心の中で言うことで、将来、得るはずの強みを現在でアピールすることができます。

 

「今の強み」を考えれば、発想に制限がかかるのは当たり前。今、それだけの強みをもっていないのだから、どうしても考え方がせまくなってしまいます。

でも、「将来の強み」なら、可能性は無限に広がっているので、何を「強み」として選んでも間違いにはなりません。

 

実際に動き出してみて、「これは違うな」と思えば、「今までは○○が一番得意でしたが、最近は××業務について関与することが多く、こちらも私の得意分野となっています(あくまでも予定ですが)。」とアピールのしかたを変えればいいのです。

もちろん「(あくまでも予定ですが)」の部分は言う必要はありません。

 

「関与する」といっても、実際に経験したということではなくて、「勉強している」や「興味をもっている」「話をよく聞いている」というのも「関与」のひとつ。決して嘘を言っているわけではありません。

 

大事なことは「キラーコンテンツ」を作り出す場合は、発想に制限をかけないこと。自分のことを一番信じてあげることのできるのは自分しかいないのだから、自分の将来性に期待しましょうよ。

そうすれば、「キラーコンテンツ」になるネタは自分の前にごろごろと転がっていることに気づきますよ。

 

「一生涯、唯一無二のキラーコンテンツを見つける」のではなく、「このキラーコンテンツがピンとこないのであれば、次のキラーコンテンツを見つける」というスタンスでいいと思います。

試行錯誤の繰り返しが、結果的に自分自身を成長させる糧になるのでしょうから。