会長職は楽しいな。
社内外で色んな人の意見を聞き、
それを整理して全体像としてまとめあげる。
そして実行可能なように仕組として提案し、
意思決定権者が意思決定しやすい体制をつくる。
その過程で、
話を聞いている時点でみんなは少し笑顔になり、
もやもやが像として結んだときに知的興奮で紅潮し、
今までぎすぎすしていた関係が少しずつ円滑になったときに
さらに笑顔になる。
会長職は楽しいな。
そう思っている34歳。
それを整理して全体像としてまとめあげる。
そして実行可能なように仕組として提案し、
意思決定権者が意思決定しやすい体制をつくる。
その過程で、
話を聞いている時点でみんなは少し笑顔になり、
もやもやが像として結んだときに知的興奮で紅潮し、
今までぎすぎすしていた関係が少しずつ円滑になったときに
さらに笑顔になる。
会長職は楽しいな。
そう思っている34歳。
解雇するかどうかは、解雇される本人に選ばせる
レアジョブ英会話の強みは、人とビジョンだ。
「日本人1000万人を英語が話せるようにする」
といった明確なビジョン・ミッションのもとに集う、
講師、スタッフ、お客様が大切な財産だ。
だから人を大事にしようとしている。
ここで大事なのは、
人を大事にする、というのは、
ゆるくする、ゆるくやる、ということではない。
相手の将来のことを真剣に考えれば考えるほど、
厳しく接する必要がある。
例えば、正社員の入社後半年間の試用期間。
日本側では形骸化していて、試用期間だからといってこの間に解雇されることはあまりない。
しかしフィリピン側ではこの試用期間をきっちり使う。
日本よりもフィリピン側の方が正社員を手厚く保護している分だけ、
保護するに見合うかどうかをこの期間中にチェックし、
見合わない場合は解雇されるケースがよくある。
当然、レアジョブ英会話のフィリピンオフィスでもそうしなければいけない。
レアジョブに合わない人がレアジョブに長くいることは、
レアジョブにとっても損失だが、
その人にとっても、他社に行けばもっと伸びていたかもしれないなど損失になる。
その人の能力の見合わなさが、
育成に値するレベルであれば全然問題はないのだが、
育成にも値しない場合、
能力が足りない人が、能力を育成されずに放置されてしまう。
これが最悪のケースだ。
だから、しょうがないながらも試用期間中の解雇という制度を持たざるを得ない。
しかし、ただ解雇するだけでは普通の会社とおんなじになってしまう。
だから一工夫している。
解雇するときは解雇する。
だが、解雇するかどうかは会社側が選ばない。
そのかわり、解雇される当人に解雇されるかどうか選んでもらう。
そんなのが可能なのか、と思われるかもしれない。
だが、下記のプロセスをきちんと追えばそれは可能だ。
a) 正社員として入社したスタッフがいる場合、その上長は、スタッフ本人のパフォーマンスに基づき、入社後2か月以内に赤信号を出す責任を負う。
b) 赤信号が出た場合、本人の上長は、本人のメンター(Buddyともいう)と2人でミーティングを開く。(本人の上長の上長が入る場合もある)
c) そのミーティングで話し合われるのは、どのような状況が会社と本人にとってWin-Winか。
c1)(さきに述べたように) 期待されている能力を発揮できないのは、本人にとっても会社にとってもつらい。これはLose-Loseなケースだ。
c2) 一方、本人の実力が伸び期待されている能力を発揮できた場合。これは会社にとってWin-Winだ。
c3) また、本人の実力が伸びなかったとしても、本人の実力が伸びる別の環境を手に入れる。これは中くらいのWin-Winと言える。
d) すると選択肢で c1) はありえないので、 c2)かc3)が選択肢になる。
e) ここで大事なのは、c2)の「期待されている能力」を明確に言語化することだ。特に、数値化する努力を怠らないこと。例えば、「品質の良いコードを期日以内に仕上げる」ではダメ。「バグ発見率が○%以下かつ要件との適合率が○%以上のコードを、○案件中○%において期日以内に上長に提出すること」 などならOK。
f) ここまで言語化したうえで、同じメンバーで、今度は本人を招いてミーテイングを行う。本人には今起きている状況や本人への評価を率直に伝える。その上で、この会社はWin-Winを目指している。上記c1)は選べないから、c2)かc3)を選ばないといけない。もちろん、c2)がベストなのでc2)を一緒に目指したいと伝える。
g) そのうえで、e)で言語化したものを伝える。ただここで大事なのは、決定事項を伝えるという形式ではないことだ。e)の基準が妥当かどうか、もう一度議論する。本人からの視点、会社からの視点を一緒になって整理する。 そうするとe)の基準に調整が加わり、よりWin-Winな基準をつくることができる。
h) 基準を定めたら、それをどのタイミングでどう評価するかも共有する。試用期間は6か月あるが、評価するのは一発きりではダメ。必ず途中の評価タイミングを1,2回はいれ、評価基準をすりあわせる。
i) 以上、能力の基準や評価方法を腹の底から合意できるか、本人に確認する。本人が同意したら、最後に本人にこう伝える。
「いま、あなたを解雇するかどうかの選択権は会社にはない。あなたにある。成長するのか、会社を去るのか。それはこれから数か月のあなたの努力次第だ。あなたの将来はあなたが決めるんだ。私たちが決めるんじゃない。」
j) このセリフに本人がうなずいてくれたら、ミーティングはそれでおわり。
k) あとは決められた通りに評価を行い、決められた通りに行動する。
以上のプロセスが、解雇するかどうかを解雇される当人に選ばせるプロセスだ。
ここまでかいて、我ながら、面倒くさいプロセスを踏んでいるなぁ、と思う。
書類1枚とかで解雇している会社はフィリピンに実際多いと思うし。
でもこの面倒くさいプロセスが、人を大事にする、しかも異文化で大事にする会社にとっては、大事なんだと思う。
このプロセスを経ると、たいてい解雇せずに済む。
解雇せずに残って順調に昇格しているスタッフを僕は何人か知っているし、
解雇せざるを得なかった場合でも、労働局に駆け込まれした例はいまのところない。(注1)
人を大事にする。
それがもし当社レアジョブでできているとしたら、
こういう面倒くさいことをやり通そうとしているからだと思う。
(注1)
そもそも、このプロセスを悪用しない人を、たとえ解雇という結果になるとしても、そもそも採用している、というのも一つの理由だと思う。また、業績不振による解雇でないためにもめにくい、というのもあると思う。
「日本人1000万人を英語が話せるようにする」
といった明確なビジョン・ミッションのもとに集う、
講師、スタッフ、お客様が大切な財産だ。
だから人を大事にしようとしている。
ここで大事なのは、
人を大事にする、というのは、
ゆるくする、ゆるくやる、ということではない。
相手の将来のことを真剣に考えれば考えるほど、
厳しく接する必要がある。
例えば、正社員の入社後半年間の試用期間。
日本側では形骸化していて、試用期間だからといってこの間に解雇されることはあまりない。
しかしフィリピン側ではこの試用期間をきっちり使う。
日本よりもフィリピン側の方が正社員を手厚く保護している分だけ、
保護するに見合うかどうかをこの期間中にチェックし、
見合わない場合は解雇されるケースがよくある。
当然、レアジョブ英会話のフィリピンオフィスでもそうしなければいけない。
レアジョブに合わない人がレアジョブに長くいることは、
レアジョブにとっても損失だが、
その人にとっても、他社に行けばもっと伸びていたかもしれないなど損失になる。
その人の能力の見合わなさが、
育成に値するレベルであれば全然問題はないのだが、
育成にも値しない場合、
能力が足りない人が、能力を育成されずに放置されてしまう。
これが最悪のケースだ。
だから、しょうがないながらも試用期間中の解雇という制度を持たざるを得ない。
しかし、ただ解雇するだけでは普通の会社とおんなじになってしまう。
だから一工夫している。
解雇するときは解雇する。
だが、解雇するかどうかは会社側が選ばない。
そのかわり、解雇される当人に解雇されるかどうか選んでもらう。
そんなのが可能なのか、と思われるかもしれない。
だが、下記のプロセスをきちんと追えばそれは可能だ。
a) 正社員として入社したスタッフがいる場合、その上長は、スタッフ本人のパフォーマンスに基づき、入社後2か月以内に赤信号を出す責任を負う。
b) 赤信号が出た場合、本人の上長は、本人のメンター(Buddyともいう)と2人でミーティングを開く。(本人の上長の上長が入る場合もある)
c) そのミーティングで話し合われるのは、どのような状況が会社と本人にとってWin-Winか。
c1)(さきに述べたように) 期待されている能力を発揮できないのは、本人にとっても会社にとってもつらい。これはLose-Loseなケースだ。
c2) 一方、本人の実力が伸び期待されている能力を発揮できた場合。これは会社にとってWin-Winだ。
c3) また、本人の実力が伸びなかったとしても、本人の実力が伸びる別の環境を手に入れる。これは中くらいのWin-Winと言える。
d) すると選択肢で c1) はありえないので、 c2)かc3)が選択肢になる。
e) ここで大事なのは、c2)の「期待されている能力」を明確に言語化することだ。特に、数値化する努力を怠らないこと。例えば、「品質の良いコードを期日以内に仕上げる」ではダメ。「バグ発見率が○%以下かつ要件との適合率が○%以上のコードを、○案件中○%において期日以内に上長に提出すること」 などならOK。
f) ここまで言語化したうえで、同じメンバーで、今度は本人を招いてミーテイングを行う。本人には今起きている状況や本人への評価を率直に伝える。その上で、この会社はWin-Winを目指している。上記c1)は選べないから、c2)かc3)を選ばないといけない。もちろん、c2)がベストなのでc2)を一緒に目指したいと伝える。
g) そのうえで、e)で言語化したものを伝える。ただここで大事なのは、決定事項を伝えるという形式ではないことだ。e)の基準が妥当かどうか、もう一度議論する。本人からの視点、会社からの視点を一緒になって整理する。 そうするとe)の基準に調整が加わり、よりWin-Winな基準をつくることができる。
h) 基準を定めたら、それをどのタイミングでどう評価するかも共有する。試用期間は6か月あるが、評価するのは一発きりではダメ。必ず途中の評価タイミングを1,2回はいれ、評価基準をすりあわせる。
i) 以上、能力の基準や評価方法を腹の底から合意できるか、本人に確認する。本人が同意したら、最後に本人にこう伝える。
「いま、あなたを解雇するかどうかの選択権は会社にはない。あなたにある。成長するのか、会社を去るのか。それはこれから数か月のあなたの努力次第だ。あなたの将来はあなたが決めるんだ。私たちが決めるんじゃない。」
j) このセリフに本人がうなずいてくれたら、ミーティングはそれでおわり。
k) あとは決められた通りに評価を行い、決められた通りに行動する。
以上のプロセスが、解雇するかどうかを解雇される当人に選ばせるプロセスだ。
ここまでかいて、我ながら、面倒くさいプロセスを踏んでいるなぁ、と思う。
書類1枚とかで解雇している会社はフィリピンに実際多いと思うし。
でもこの面倒くさいプロセスが、人を大事にする、しかも異文化で大事にする会社にとっては、大事なんだと思う。
このプロセスを経ると、たいてい解雇せずに済む。
解雇せずに残って順調に昇格しているスタッフを僕は何人か知っているし、
解雇せざるを得なかった場合でも、労働局に駆け込まれした例はいまのところない。(注1)
人を大事にする。
それがもし当社レアジョブでできているとしたら、
こういう面倒くさいことをやり通そうとしているからだと思う。
(注1)
そもそも、このプロセスを悪用しない人を、たとえ解雇という結果になるとしても、そもそも採用している、というのも一つの理由だと思う。また、業績不振による解雇でないためにもめにくい、というのもあると思う。
測定できないものはコントロールできない
ここ最近、上場企業がROEを高めようと様々な努力をするようになった。
その背景には、「伊藤レポート」があると言われている。
「伊藤レポート」を書いた伊藤邦雄先生は、ゼミの恩師だ。
彼の財務会計・企業経営のゼミでは様々なことを学んだが、
そのほとんどは残念ながら覚えていない。
でも今でもはっきりと覚えていることがある。
それは、
「測定できないものはコントロールできない」
この言葉だ。
会計や利益というのは、きわめてあいまいだ。
減価償却をどう設定するか。
時価評価なのか、それともxx評価なのか。
どの方法を使うかで、ある程度利益額というのは合法的に変動させることができる。
じゃあ、そんな会計数値は意味がないかというと、そんなことはない。
なぜならば、会計以外に企業業績を数字で明確に示す方法はないからだ。
企業は経営者や従業員だけでなく、取引先、お客様、株主様、銀行、
様々なステークホルダーがからむ。
その人たちに、「利益」という名で一個の明快な測定結果数値をもたらすことができる。
それが会計の意味だ。
もしこの測定結果がなければ、
企業活動を正しくコントロールすることはできないだろう。
原価を下げる努力、
効率を上げる努力、
たくさん売る努力。
様々な努力を適切に評価できないから、
従業員たちはやる気を失い、
結果として会社はコントロールできない。
測定できないものはコントロールできないんだ。
・・・とここまで書いていて、今日の本題。
それは、教育はもっと測定されるべきだ、ということ。
教育は教えるビジネスではなくやる気を引き出すビジネスだ。
学ぶ人たちの目がきらきらして初めて意味がある。
そうしたことをこのブログで書いてきたけれど、
「やる気を引き出す」
「目がきらきら」
これをコントロールする、
つまり
もっともっとたくさんの人を
「やる気を引き出す」
「目をきらきらさせる」
そうしたいのなら、測定すべきなんだ。
でも、教育は難しい。
企業経営を測定する以上に、やる気やきらきらは測定することが難しい。
どうすればいいんだろう???
と思っていたときにこの本と出会った。
「学力」の経済学

教育経済学者の中室先生は、教育を明快に数字で示してくれる。
少人数学級〞には効果があるのか?
いい先生〞とはどんな先生なのか?
そもそも、〝勉強〞は本当にそんなに大切なのか?
これは教育に携わる全ての人が読むべき一冊だと僕は思う。
(献本御礼)
その背景には、「伊藤レポート」があると言われている。
「伊藤レポート」を書いた伊藤邦雄先生は、ゼミの恩師だ。
彼の財務会計・企業経営のゼミでは様々なことを学んだが、
そのほとんどは残念ながら覚えていない。
でも今でもはっきりと覚えていることがある。
それは、
「測定できないものはコントロールできない」
この言葉だ。
会計や利益というのは、きわめてあいまいだ。
減価償却をどう設定するか。
時価評価なのか、それともxx評価なのか。
どの方法を使うかで、ある程度利益額というのは合法的に変動させることができる。
じゃあ、そんな会計数値は意味がないかというと、そんなことはない。
なぜならば、会計以外に企業業績を数字で明確に示す方法はないからだ。
企業は経営者や従業員だけでなく、取引先、お客様、株主様、銀行、
様々なステークホルダーがからむ。
その人たちに、「利益」という名で一個の明快な測定結果数値をもたらすことができる。
それが会計の意味だ。
もしこの測定結果がなければ、
企業活動を正しくコントロールすることはできないだろう。
原価を下げる努力、
効率を上げる努力、
たくさん売る努力。
様々な努力を適切に評価できないから、
従業員たちはやる気を失い、
結果として会社はコントロールできない。
測定できないものはコントロールできないんだ。
・・・とここまで書いていて、今日の本題。
それは、教育はもっと測定されるべきだ、ということ。
教育は教えるビジネスではなくやる気を引き出すビジネスだ。
学ぶ人たちの目がきらきらして初めて意味がある。
そうしたことをこのブログで書いてきたけれど、
「やる気を引き出す」
「目がきらきら」
これをコントロールする、
つまり
もっともっとたくさんの人を
「やる気を引き出す」
「目をきらきらさせる」
そうしたいのなら、測定すべきなんだ。
でも、教育は難しい。
企業経営を測定する以上に、やる気やきらきらは測定することが難しい。
どうすればいいんだろう???
と思っていたときにこの本と出会った。
「学力」の経済学
教育経済学者の中室先生は、教育を明快に数字で示してくれる。
少人数学級〞には効果があるのか?
いい先生〞とはどんな先生なのか?
そもそも、〝勉強〞は本当にそんなに大切なのか?
これは教育に携わる全ての人が読むべき一冊だと僕は思う。
(献本御礼)
創業社長でベンチャー業界で長く生き残っている方々と、有名経営者との違い
創業社長で、ベンチャー業界で長く生き残っている方と、
お会いさせて頂く機会がたまにある。
(生き残る、というか、勝ち残る、というか)
そのたびに思うのが、
「ああ、この人たちは本当に自然体だなぁ」
ということ。
優れた経営者、という方にもお会いすることはあって、
そのときには共通した経営者っぽさというのを感じて、
それはなんというかとてもエネルギッシュな感じ。
ああ、こういう人たちが大きな組織を動かしていくんだな、と思う。
でも、人によっては、ちょっと無理しているのかなと思うときもある。
無理はしていないのかもしれないけれど、
僕がこういう感じにはなるのはちょっと無理かなと思う。
一方、創業者でかつベンチャーで長く残っている社長がたは、
すごく自然体。
自分が楽しいと思うこと、やりたいこと、やりたくないこと、
そこに対して率直に動く。
結果としてそれがエネルギッシュに他人に映るときはあるかもしれないが、
けっして無理はしてない。
たぶん、無理すると、長続きしないんだろうと思う。
自分楽しいと思うこと、やりたいことに、素直に打ち込めるか。
それが、ベンチャー創業者かつ長く生き残っていける人に共通していると思う。
僕もそうでありたい。
お会いさせて頂く機会がたまにある。
(生き残る、というか、勝ち残る、というか)
そのたびに思うのが、
「ああ、この人たちは本当に自然体だなぁ」
ということ。
優れた経営者、という方にもお会いすることはあって、
そのときには共通した経営者っぽさというのを感じて、
それはなんというかとてもエネルギッシュな感じ。
ああ、こういう人たちが大きな組織を動かしていくんだな、と思う。
でも、人によっては、ちょっと無理しているのかなと思うときもある。
無理はしていないのかもしれないけれど、
僕がこういう感じにはなるのはちょっと無理かなと思う。
一方、創業者でかつベンチャーで長く残っている社長がたは、
すごく自然体。
自分が楽しいと思うこと、やりたいこと、やりたくないこと、
そこに対して率直に動く。
結果としてそれがエネルギッシュに他人に映るときはあるかもしれないが、
けっして無理はしてない。
たぶん、無理すると、長続きしないんだろうと思う。
自分楽しいと思うこと、やりたいことに、素直に打ち込めるか。
それが、ベンチャー創業者かつ長く生き残っていける人に共通していると思う。
僕もそうでありたい。
会長に就任いたします。
本日、適時開示のリリースをいくつか出しました。
決算の方は、ほぼ予想通りの内容となり、
上場時の「お約束」をほぼ守ることができたのではと考えております。
また、今期の業績見通しについては賛否は分かれるところかもしれませんが、
ミッション・ビジョン実現のため、長期投資を今後とも継続して行っていきたいと考えております。
一方、本日同時に出したリリースは、代表取締役の異動についてです。
私加藤は2007年の創業以来、代表取締役社長を務めてまいりましたが、
このたび社長を退任し代表取締役会長に就任いたします。
同時に、ファウンダーで現在代表取締役副社長の中村が代表取締役社長となります。
レアジョブという会社は、売上規模こそまだ小さい会社ではありますが、
日本・フィリピンあわせて約200名の正社員と、4000名以上の講師がおります。
組織が3つあるようなもので、私も毎月の日本・フィリピン往復を欠かさずやって参りました。
そして先日プレスリリースを打ちました、ブラジルでのオンライン英会話事業もあります。
お客様がいる日本に社長はなるべくいて、日本国内の事業をきちんと成長させていく必要があります。
一方、海外も幅広く見る人も必要です。
ブラジルのような海外進出だけではありません。
最大多数のお客様のご満足最大化のためには、レッスンの質のさらなる向上も必要です。
そしてそこでカギを握るのは、フィリピンの講師でもあります。
ですので、今回、私が会長になり中村が社長になる、という決断を下しました。
中村は、数字に強く、英語が達者で、コードも書け、ビジネスマインドもあるという、
非常に稀有な人材です。
特に、答えがある程度見えている中でその答えをつかみとる能力は私よりもずっと長けていると思います。
私の役割は変わっていきますが、
彼と、副社長に就任する現CFO藤田、そして執行役員たちとのチームで、
より大きな成果を出していくことができると考えています。
グループビジョン「Chances for everyone, everywhere」
サービスミッション「日本人1000万人を英語が話せるようにする」
この実現に向けてこれからも努力してまいりますので、
これからもご指導・ご叱咤・ご応援いただけると幸いです。
決算の方は、ほぼ予想通りの内容となり、
上場時の「お約束」をほぼ守ることができたのではと考えております。
また、今期の業績見通しについては賛否は分かれるところかもしれませんが、
ミッション・ビジョン実現のため、長期投資を今後とも継続して行っていきたいと考えております。
一方、本日同時に出したリリースは、代表取締役の異動についてです。
私加藤は2007年の創業以来、代表取締役社長を務めてまいりましたが、
このたび社長を退任し代表取締役会長に就任いたします。
同時に、ファウンダーで現在代表取締役副社長の中村が代表取締役社長となります。
レアジョブという会社は、売上規模こそまだ小さい会社ではありますが、
日本・フィリピンあわせて約200名の正社員と、4000名以上の講師がおります。
組織が3つあるようなもので、私も毎月の日本・フィリピン往復を欠かさずやって参りました。
そして先日プレスリリースを打ちました、ブラジルでのオンライン英会話事業もあります。
お客様がいる日本に社長はなるべくいて、日本国内の事業をきちんと成長させていく必要があります。
一方、海外も幅広く見る人も必要です。
ブラジルのような海外進出だけではありません。
最大多数のお客様のご満足最大化のためには、レッスンの質のさらなる向上も必要です。
そしてそこでカギを握るのは、フィリピンの講師でもあります。
ですので、今回、私が会長になり中村が社長になる、という決断を下しました。
中村は、数字に強く、英語が達者で、コードも書け、ビジネスマインドもあるという、
非常に稀有な人材です。
特に、答えがある程度見えている中でその答えをつかみとる能力は私よりもずっと長けていると思います。
私の役割は変わっていきますが、
彼と、副社長に就任する現CFO藤田、そして執行役員たちとのチームで、
より大きな成果を出していくことができると考えています。
グループビジョン「Chances for everyone, everywhere」
サービスミッション「日本人1000万人を英語が話せるようにする」
この実現に向けてこれからも努力してまいりますので、
これからもご指導・ご叱咤・ご応援いただけると幸いです。
講師からのキャンセルが連続する場合について
(予約しても講師都合で他の講師に移管になってしまうことが連続して発生している場合がある旨、ツイッターでお客様からご連絡をいただきました。その件についてツイッターで回答するには文字数制限があるため、このブログに記させていただいています)
このたびは講師からのキャンセルによるご不便・ご不快な経験となりましたこと、深くお詫びさせて頂きます。
現状わかっていることについて、並びに今後の方針について述べさせていただきます。
まず、フィリピンのインフラ等により、一定の割合でレッスンを行えなくなる場合がございます。しかし、お客様がおっしゃられました通り、それでは説明のつかないレッスンのキャンセルを行っている講師を特定することができました。レアジョブはお客様が講師を選ぶことができても、その逆ではございません。該当講師たちには注意を促しているところでございます。しかし一方、講師たちから話を聞くと、通常とは異なるお客様の行動がそのキャンセルの一要因となっている場合がある模様でございます。
といいますのも、レッスン後のレッスン評価にて、5段階中1または2(不満足評価)をつけた講師は、通常お客様は繰り返し予約されません。他の講師をご予約されます。しかし一部のお客様に限り、不満足をつけた講師を連続して予約し、そのたびごとに不満足と評価して振替レッスンを取得し、その講師をまた予約している場合があるようでございます。
レアジョブではレッスン評価で不満足とつけた場合を重く見ております。不満足の場合、お客様に振替のレッスン機会をご用意している一方、講師には一定の基準で処罰が下り、場合によっては教えられなくなることがございます。そのため一部の講師が「生活を守る自衛手段」として、レッスン評価を高くつける可能性が高いお客様に予約してもらえるよう、なじみのある会員様が優先して予約できるよう、不適切な行動をとっている場合があるようでございます。(講師からはどのお客様が不満足をつけたかはわかりませんが、それがかえって疑心暗鬼を呼んでいるようでございます)
繰り返しになりますが、レアジョブ英会話は講師がお客様を選ぶ場ではございません。また、お客様の不満足は従来通り、厳しく監視しレッスンの品質を向上していく必要がございます。しかし同時に、講師が連続してキャンセルしなくてもよいよう、「生活を守る自衛手段」を会社側として明示しなければ、講師のモラルを維持することも難しくなります。例えば、予約のたびに不満足を連続してつけるお客様がいるということは不自然で、講師モラルを損ない、ひいては他のお客様へのサービス品質を低下しかねません。全てのお客様を完全に満足していただくのは難しいかもしれませんが、お客様の最大多数の満足最大化を目指したいと考えております。
その「生活を守る自衛手段」の提供を、現在一部講師から実験的に提供している段階でございます。問題がなければ全講師に拡大したいと考えています。同時に、講師都合の連続キャンセルをなくすよう、講師たちには週明けに改めて周知する予定でございます。お客様を守りながら、講師も守る。その両方を同時に取り組む必要があると思っています。
このたびは講師からのキャンセルによるご不便・ご不快な経験となりましたこと、改めて深くお詫びさせて頂きます。
私のアカウントではお客様の個別対応を行うことはできないため、現状把握している情報と今後の対応方針について述べさせていただきました。
「日本人1000万人を英語が話せるようにする」このレアジョブ英会話のサービスミッション実現のため、そして英語を身近にする人々を少しでも増やすため、これからも努力していきたいと考えております。今後ともよろしくお願いいたします。
このたびは講師からのキャンセルによるご不便・ご不快な経験となりましたこと、深くお詫びさせて頂きます。
現状わかっていることについて、並びに今後の方針について述べさせていただきます。
まず、フィリピンのインフラ等により、一定の割合でレッスンを行えなくなる場合がございます。しかし、お客様がおっしゃられました通り、それでは説明のつかないレッスンのキャンセルを行っている講師を特定することができました。レアジョブはお客様が講師を選ぶことができても、その逆ではございません。該当講師たちには注意を促しているところでございます。しかし一方、講師たちから話を聞くと、通常とは異なるお客様の行動がそのキャンセルの一要因となっている場合がある模様でございます。
といいますのも、レッスン後のレッスン評価にて、5段階中1または2(不満足評価)をつけた講師は、通常お客様は繰り返し予約されません。他の講師をご予約されます。しかし一部のお客様に限り、不満足をつけた講師を連続して予約し、そのたびごとに不満足と評価して振替レッスンを取得し、その講師をまた予約している場合があるようでございます。
レアジョブではレッスン評価で不満足とつけた場合を重く見ております。不満足の場合、お客様に振替のレッスン機会をご用意している一方、講師には一定の基準で処罰が下り、場合によっては教えられなくなることがございます。そのため一部の講師が「生活を守る自衛手段」として、レッスン評価を高くつける可能性が高いお客様に予約してもらえるよう、なじみのある会員様が優先して予約できるよう、不適切な行動をとっている場合があるようでございます。(講師からはどのお客様が不満足をつけたかはわかりませんが、それがかえって疑心暗鬼を呼んでいるようでございます)
繰り返しになりますが、レアジョブ英会話は講師がお客様を選ぶ場ではございません。また、お客様の不満足は従来通り、厳しく監視しレッスンの品質を向上していく必要がございます。しかし同時に、講師が連続してキャンセルしなくてもよいよう、「生活を守る自衛手段」を会社側として明示しなければ、講師のモラルを維持することも難しくなります。例えば、予約のたびに不満足を連続してつけるお客様がいるということは不自然で、講師モラルを損ない、ひいては他のお客様へのサービス品質を低下しかねません。全てのお客様を完全に満足していただくのは難しいかもしれませんが、お客様の最大多数の満足最大化を目指したいと考えております。
その「生活を守る自衛手段」の提供を、現在一部講師から実験的に提供している段階でございます。問題がなければ全講師に拡大したいと考えています。同時に、講師都合の連続キャンセルをなくすよう、講師たちには週明けに改めて周知する予定でございます。お客様を守りながら、講師も守る。その両方を同時に取り組む必要があると思っています。
このたびは講師からのキャンセルによるご不便・ご不快な経験となりましたこと、改めて深くお詫びさせて頂きます。
私のアカウントではお客様の個別対応を行うことはできないため、現状把握している情報と今後の対応方針について述べさせていただきました。
「日本人1000万人を英語が話せるようにする」このレアジョブ英会話のサービスミッション実現のため、そして英語を身近にする人々を少しでも増やすため、これからも努力していきたいと考えております。今後ともよろしくお願いいたします。
海外展開のための人材育成
テラモータースの徳重社長とお話する機会を頂いた。
・日本で獲った人材も、海外にまず新興国に送る。
・日本で活躍するエンジニアの場合でも、短期間でもいれば現地で求められる品質が何か理解できる
・海外で活躍するセールスの場合は、最低3か月はいてもらう。
・新興国Aで通用した人は、新興国Bでも通用する可能性が高い。似ているから。
・しかし新興国に1人だとメンタルやられる場合もあるから、2人セットにするようにしている。
・あと、プロジェクトXみるとか、テンションを維持する方法も考えている
・海外の現地人の幹部採用はひたすらLinked in。いい人が採れるから。
以上、とても勉強になった。
レアジョブに反映させるとこういう感じ。
・レアジョブは、顧客マーケティングとエンジニアリングと講師オペレーションが一気通貫して初めて顧客価値を向上できる。
・だからこそ、相手の国のことがよくわかった人材が欠かせない。
・目標設定時だけで言えば、日本・フィリピン人を混ぜた会議を行えばそれはなんとかなる。
・しかし、物事を進めるうえで目標を修正したりリソースを変えたりしなくちゃいけないときがある。
・そのときは、相手の国のことがよくわかった人材が現場にいて詳細をみて判断できるかどうかで全く違う。
・単純に、レアジョブでは、日本人はもっとフィリピンオフィスで働くべきだし、逆もしかり。
・それに将来は、日本以外の英語教育市場もとっていきたい。
・そのときのために人材は育成しておかなければいけない。
・日本人とフィリピン人をセットで送り込み、現地の人とコラボレーションするのがレアジョブっぽいやりかただろう。
・日本で獲った人材も、海外にまず新興国に送る。
・日本で活躍するエンジニアの場合でも、短期間でもいれば現地で求められる品質が何か理解できる
・海外で活躍するセールスの場合は、最低3か月はいてもらう。
・新興国Aで通用した人は、新興国Bでも通用する可能性が高い。似ているから。
・しかし新興国に1人だとメンタルやられる場合もあるから、2人セットにするようにしている。
・あと、プロジェクトXみるとか、テンションを維持する方法も考えている
・海外の現地人の幹部採用はひたすらLinked in。いい人が採れるから。
以上、とても勉強になった。
レアジョブに反映させるとこういう感じ。
・レアジョブは、顧客マーケティングとエンジニアリングと講師オペレーションが一気通貫して初めて顧客価値を向上できる。
・だからこそ、相手の国のことがよくわかった人材が欠かせない。
・目標設定時だけで言えば、日本・フィリピン人を混ぜた会議を行えばそれはなんとかなる。
・しかし、物事を進めるうえで目標を修正したりリソースを変えたりしなくちゃいけないときがある。
・そのときは、相手の国のことがよくわかった人材が現場にいて詳細をみて判断できるかどうかで全く違う。
・単純に、レアジョブでは、日本人はもっとフィリピンオフィスで働くべきだし、逆もしかり。
・それに将来は、日本以外の英語教育市場もとっていきたい。
・そのときのために人材は育成しておかなければいけない。
・日本人とフィリピン人をセットで送り込み、現地の人とコラボレーションするのがレアジョブっぽいやりかただろう。
受験勉強は起業の役に立つ
今日は母校の開成高校に行き、講演をした。
講演のテーマを何にしようかと考えて、
「起業の傾向と対策: 開成生が起業し勝ち残るには?」
というものにした。
僕は、開成中学を受験するまでは素直に受験勉強ができた。
しかし高校に入り受験勉強に疑問を覚え、悶々と苦しい気持ちを味わった。
「受験勉強は将来何の役に立つの?」
「いい大学、いい会社にいってどうなるの?」
そんな風に思い、多くの授業を聞かず、本ばかり読んですごしていた。
もし今の開成生の中にも同じように悶々としている人がいるとしたら、
僕がレアジョブを起業した中で経験したことを共有したいと思った。
恐らくそれは、「いい大学、いい会社にいってどうなるの?」という問いに対する、
ひとつのヒントになると思うからだ。
結論からいうと、受験勉強は起業の役に立つ。
その講演の概要を下記に記しておく。
起業の傾向と対策: 開成生が起業し勝ち残るには?
導入
・受験には傾向と対策がある。同じように、起業にも傾向と対策がある。
・必ず起業が成功するという方法はない。しかし起業の成功確率を格段に高めることはできる、という意味だ。
自己紹介
・歩んできたルートは、開成 → 戦略コンサル → レアジョブ起業 → 上場
・レアジョブには、フィリピン人の講師が4000人。正社員は日本・フィリピンに200人。
・僕は高校では目立たなかった。クラスでははしっこに座る。クラスの○○ランキングは43位。
・そういうマイノリティ意識を持っていたからこそ、起業に最適な人生設計を17歳のときからできた。
そもそも、勉強ができても高い収入を得られるとは限らない
・IQの高低と収入の高低には相関がない。深い専門性と温かな人間関係のみが相関する。
起業にも傾向がある
・人生のピークの時期は分野によってきまっている
・経営者が30代で上場する方が、40代で上場するよりも、上場後の売上高成長が早い (一橋ビジネスレビューより)
(勉強ができる傾向にある)開成OBの起業にも傾向がある
・開成卒業生で現役の経営者・起業家は43名
・2001年からの新規上場企業は累計約1000社。そのうち、開成生が創業者に含まれるのは4社で0.4%。マネックス松本社長、ライフネット岩瀬社長、Gaba創業者吉野さん、レアジョブ加藤。(カカクコム田中社長もいれると5社)
・一学年が日本人全体で約100万人にいるなか開成生は400人で、0.04%。開成OBは起業に10倍有利。
・開成OBの上場企業は、教育・IT・金融に偏っている。新期上場企業に多い、広告・ゲーム・不動産には開成OB創業者がみあたらない
・つまり、教育×ITまたは金融×ITに分野を絞ると、開成OBはそうでない人の100倍上場しやすい。
・勉強好きな人じゃないと、起業できない・起業しても勝負にならない分野だから勝率が高いのではないかと考えている。
開成OBではないが、(勉強ができる傾向にある)戦略コンサルタントの起業にも傾向がある
・新卒入社後3年以内に裸一貫で起業 (アイスタイル、オイシックス、Albert、レアジョブなど)
・新卒入社しパートナーに出世し、人脈を活用して起業 (DeNA、エムスリー、経営共創基盤など)
・それ以外のケースは乏しい?
・一方、戦略コンサルティングファームに新卒入社するのは年間100人程度だとすると、起業の勝率は開成OBよりもさらに高そう。
勉強ができる人が起業し勝ち残るうえで有効な対策
・いい高校・いい大学・いい就職先にいくことは、起業の成功確率を上げる。
・どの分野で起業を目指すのかを早めにはっきりさせ、専門性を身につける。
・IT、金融、教育など、勉強量が多い分野で起業する
・20代で起業し経営者になるパスか、会社勤めのまま経営者に早くなれるパスか、どちらを選ぶかはっきりさせる
加藤が起業のために実践したこと。
・開成高校3年生で政策学校「一新塾」に通い、起業を志し、大学を6年間かけて卒業するプランを立てる
・大学一年生の終わりに休学して、ベンチャー立ち上げに参加する。
・復学したあとは英語を勉強するかたわら、財務会計をグループワークで勉強するゼミに入る。
・1年間海外旅行にいく。
・戦略コンサルティングファームに新卒入社する。
・3年目で辞め、27歳でレアジョブを起業し、2014年上場。
(質疑応答・懇親会にて話したこと)
・今日話した内容は、「楽しく起業するにはどうしたらいいか」ではない。「起業して勝ち残る、その確率を高める方法はなにか」だ。自分の場合は「×グローバル」で起業しないと、コミュニケーション上手な人の中で勝ち残っていけないと思った。
・自分が行った大学は一橋大だが、起業に最も有利な大学は日本では東大だろう。理系文系が同じキャンパスで優秀な仲間と出会いやすく、学外へのアクセスがよくチャンスをつかみやすいからだ。とはいえ、浪人してまで行く必要はない。東京にある大学に現役で入り、学外で早くベンチャーを経験した方がいい。
・ベンチャーを経験すれば、起業に向いているかどうか、起業を成功させるために大学に戻って勉強すべきことはなにか、具体的になる。大学生のまま起業・上場し継続的に会社を成長させているケースは日本では珍しい。
・ベンチャーは大学3年で経験するよりも1年で経験したほうがいい。留学や専攻選びなど選択肢が豊富だから。本当を言うと、大学合格直後から1年間休学しベンチャーを経験してから、1年生として入学し同期をつくるのが一番望ましい。
・高校時代にカリスマがなくても起業には関係ない。フィリピン人講師がレアジョブにいてくれるのは、僕が対等な目線で接しているから。自分のエッジが武器になる起業分野を見つけられるかどうかだけの問題。
・勉強ができることも、起業には良し悪しだと思う。深く考えすぎるとフットワークが重くなる。たくさん試してみないとわからないこともある。これも単にエッジの問題。
・起業せずとも若いうちに経営者になれるパスはある。企業再生ファンドとか。そちらの方が合う人も多い。
講演のテーマを何にしようかと考えて、
「起業の傾向と対策: 開成生が起業し勝ち残るには?」
というものにした。
僕は、開成中学を受験するまでは素直に受験勉強ができた。
しかし高校に入り受験勉強に疑問を覚え、悶々と苦しい気持ちを味わった。
「受験勉強は将来何の役に立つの?」
「いい大学、いい会社にいってどうなるの?」
そんな風に思い、多くの授業を聞かず、本ばかり読んですごしていた。
もし今の開成生の中にも同じように悶々としている人がいるとしたら、
僕がレアジョブを起業した中で経験したことを共有したいと思った。
恐らくそれは、「いい大学、いい会社にいってどうなるの?」という問いに対する、
ひとつのヒントになると思うからだ。
結論からいうと、受験勉強は起業の役に立つ。
その講演の概要を下記に記しておく。
起業の傾向と対策: 開成生が起業し勝ち残るには?
導入
・受験には傾向と対策がある。同じように、起業にも傾向と対策がある。
・必ず起業が成功するという方法はない。しかし起業の成功確率を格段に高めることはできる、という意味だ。
自己紹介
・歩んできたルートは、開成 → 戦略コンサル → レアジョブ起業 → 上場
・レアジョブには、フィリピン人の講師が4000人。正社員は日本・フィリピンに200人。
・僕は高校では目立たなかった。クラスでははしっこに座る。クラスの○○ランキングは43位。
・そういうマイノリティ意識を持っていたからこそ、起業に最適な人生設計を17歳のときからできた。
そもそも、勉強ができても高い収入を得られるとは限らない
・IQの高低と収入の高低には相関がない。深い専門性と温かな人間関係のみが相関する。
起業にも傾向がある
・人生のピークの時期は分野によってきまっている
・経営者が30代で上場する方が、40代で上場するよりも、上場後の売上高成長が早い (一橋ビジネスレビューより)
(勉強ができる傾向にある)開成OBの起業にも傾向がある
・開成卒業生で現役の経営者・起業家は43名
・2001年からの新規上場企業は累計約1000社。そのうち、開成生が創業者に含まれるのは4社で0.4%。マネックス松本社長、ライフネット岩瀬社長、Gaba創業者吉野さん、レアジョブ加藤。(カカクコム田中社長もいれると5社)
・一学年が日本人全体で約100万人にいるなか開成生は400人で、0.04%。開成OBは起業に10倍有利。
・開成OBの上場企業は、教育・IT・金融に偏っている。新期上場企業に多い、広告・ゲーム・不動産には開成OB創業者がみあたらない
・つまり、教育×ITまたは金融×ITに分野を絞ると、開成OBはそうでない人の100倍上場しやすい。
・勉強好きな人じゃないと、起業できない・起業しても勝負にならない分野だから勝率が高いのではないかと考えている。
開成OBではないが、(勉強ができる傾向にある)戦略コンサルタントの起業にも傾向がある
・新卒入社後3年以内に裸一貫で起業 (アイスタイル、オイシックス、Albert、レアジョブなど)
・新卒入社しパートナーに出世し、人脈を活用して起業 (DeNA、エムスリー、経営共創基盤など)
・それ以外のケースは乏しい?
・一方、戦略コンサルティングファームに新卒入社するのは年間100人程度だとすると、起業の勝率は開成OBよりもさらに高そう。
勉強ができる人が起業し勝ち残るうえで有効な対策
・いい高校・いい大学・いい就職先にいくことは、起業の成功確率を上げる。
・どの分野で起業を目指すのかを早めにはっきりさせ、専門性を身につける。
・IT、金融、教育など、勉強量が多い分野で起業する
・20代で起業し経営者になるパスか、会社勤めのまま経営者に早くなれるパスか、どちらを選ぶかはっきりさせる
加藤が起業のために実践したこと。
・開成高校3年生で政策学校「一新塾」に通い、起業を志し、大学を6年間かけて卒業するプランを立てる
・大学一年生の終わりに休学して、ベンチャー立ち上げに参加する。
・復学したあとは英語を勉強するかたわら、財務会計をグループワークで勉強するゼミに入る。
・1年間海外旅行にいく。
・戦略コンサルティングファームに新卒入社する。
・3年目で辞め、27歳でレアジョブを起業し、2014年上場。
(質疑応答・懇親会にて話したこと)
・今日話した内容は、「楽しく起業するにはどうしたらいいか」ではない。「起業して勝ち残る、その確率を高める方法はなにか」だ。自分の場合は「×グローバル」で起業しないと、コミュニケーション上手な人の中で勝ち残っていけないと思った。
・自分が行った大学は一橋大だが、起業に最も有利な大学は日本では東大だろう。理系文系が同じキャンパスで優秀な仲間と出会いやすく、学外へのアクセスがよくチャンスをつかみやすいからだ。とはいえ、浪人してまで行く必要はない。東京にある大学に現役で入り、学外で早くベンチャーを経験した方がいい。
・ベンチャーを経験すれば、起業に向いているかどうか、起業を成功させるために大学に戻って勉強すべきことはなにか、具体的になる。大学生のまま起業・上場し継続的に会社を成長させているケースは日本では珍しい。
・ベンチャーは大学3年で経験するよりも1年で経験したほうがいい。留学や専攻選びなど選択肢が豊富だから。本当を言うと、大学合格直後から1年間休学しベンチャーを経験してから、1年生として入学し同期をつくるのが一番望ましい。
・高校時代にカリスマがなくても起業には関係ない。フィリピン人講師がレアジョブにいてくれるのは、僕が対等な目線で接しているから。自分のエッジが武器になる起業分野を見つけられるかどうかだけの問題。
・勉強ができることも、起業には良し悪しだと思う。深く考えすぎるとフットワークが重くなる。たくさん試してみないとわからないこともある。これも単にエッジの問題。
・起業せずとも若いうちに経営者になれるパスはある。企業再生ファンドとか。そちらの方が合う人も多い。
グローバル人材になるのはとても面倒だ、という話。
とある大学の先生から、「グローバル人材とは?」の取材を受けた。
そのときの僕の答えを、メモしておく。
グローバル人材とは
訪日した外国人をきちんとおもてなしできる人材か、
海外に出ていって成果を出せる人材か
の両方に分かれる。
世の中一般的には、後者のことを中心に「グローバル人材」と言われている。
今日ここでも後者について、僕の考えを書く。
グローバル人材になるには、英語力は当然必要。
例えば、TOEIC730点がないと何が話し合われているかわからないし、
お互いの強みを生かしあうような高度な議論をするには
TOEIC860点のリーディング・リスニング力のほか、
それを活かしうるスピーキング・ライティング能力が必要だ。
しかし、英語力だけではグローバル人材になれない。
発信能力とダイバーシティ・マネジメント能力、
その両方が必要。
発信能力というのは、自分の考えを相手に響くよう組み立てられるかどうか。
日本人は察する能力が強い分だけ、発信する能力の育成を怠っている。
論理立てて文章を書くにはどうしたらいいか。
相手の思考体系にあわせるとどの順番で情報を出すべきか。
ここは大学のゼミなど、マンツーマンで添削してもらうのが、身につけるうえでは効果的。
その次に必要になるのがダイバーシティ・マネジメント能力。
一般的には同じ文化を持つもの同士を組み合わせた方が効率がよい。
しかし、あたらしいもの・すごいものは、
違うもの同士を適切に組み合わせないとうまれてきにくい。
しかし、ただ単に組み合わせればいいというわけではない。
強み同士をかけあわせる組み合わせにならないとダメだ。
放っておくと違うもの同士では弱みを見つめ合っちゃうから、
高みを目指して、意識的に自分の言動をコントロールしなくてはいけない。
それにくわえ、違うもの同士の議論でも共通言語が必要だ。
企業理念、価値観、宗教、「7つの習慣」のような本など、
「ここに立ち返れば同じ出発点から議論ができる」というベースが必要だ。
このように、
グローバル人材になるのはたいへん面倒だ。
自分は、ドメドメ人材の方がいい。
そのように思う人もいるかもしれない。
確かに面倒だと思う。
でもいいことはある。
それは、自由度が増すということだ。
グローバル人材になるということは、他の国でも生きていけるということ。
それは、自分の競争力が増え年収が上がり生活レベルが上がるというだけじゃない。
自分らしく生きられるということだ。
たとえば夕食は自宅で家族ととりたければ、
典型的な日本の会社でひとりで無理して帰宅するよりも、
それが当たり前のカルチャーの国で働いたり、
それが当たり前のカルチャーの国とよくやりとりする日本の会社で働いたりするほうが、
はるかにストレスなく自分らしくいられる。
面倒くさいかもしれないが、自由度が増える。
グローバル人材になるとは、そういうことだと思う。
そのときの僕の答えを、メモしておく。
グローバル人材とは
訪日した外国人をきちんとおもてなしできる人材か、
海外に出ていって成果を出せる人材か
の両方に分かれる。
世の中一般的には、後者のことを中心に「グローバル人材」と言われている。
今日ここでも後者について、僕の考えを書く。
グローバル人材になるには、英語力は当然必要。
例えば、TOEIC730点がないと何が話し合われているかわからないし、
お互いの強みを生かしあうような高度な議論をするには
TOEIC860点のリーディング・リスニング力のほか、
それを活かしうるスピーキング・ライティング能力が必要だ。
しかし、英語力だけではグローバル人材になれない。
発信能力とダイバーシティ・マネジメント能力、
その両方が必要。
発信能力というのは、自分の考えを相手に響くよう組み立てられるかどうか。
日本人は察する能力が強い分だけ、発信する能力の育成を怠っている。
論理立てて文章を書くにはどうしたらいいか。
相手の思考体系にあわせるとどの順番で情報を出すべきか。
ここは大学のゼミなど、マンツーマンで添削してもらうのが、身につけるうえでは効果的。
その次に必要になるのがダイバーシティ・マネジメント能力。
一般的には同じ文化を持つもの同士を組み合わせた方が効率がよい。
しかし、あたらしいもの・すごいものは、
違うもの同士を適切に組み合わせないとうまれてきにくい。
しかし、ただ単に組み合わせればいいというわけではない。
強み同士をかけあわせる組み合わせにならないとダメだ。
放っておくと違うもの同士では弱みを見つめ合っちゃうから、
高みを目指して、意識的に自分の言動をコントロールしなくてはいけない。
それにくわえ、違うもの同士の議論でも共通言語が必要だ。
企業理念、価値観、宗教、「7つの習慣」のような本など、
「ここに立ち返れば同じ出発点から議論ができる」というベースが必要だ。
このように、
グローバル人材になるのはたいへん面倒だ。
自分は、ドメドメ人材の方がいい。
そのように思う人もいるかもしれない。
確かに面倒だと思う。
でもいいことはある。
それは、自由度が増すということだ。
グローバル人材になるということは、他の国でも生きていけるということ。
それは、自分の競争力が増え年収が上がり生活レベルが上がるというだけじゃない。
自分らしく生きられるということだ。
たとえば夕食は自宅で家族ととりたければ、
典型的な日本の会社でひとりで無理して帰宅するよりも、
それが当たり前のカルチャーの国で働いたり、
それが当たり前のカルチャーの国とよくやりとりする日本の会社で働いたりするほうが、
はるかにストレスなく自分らしくいられる。
面倒くさいかもしれないが、自由度が増える。
グローバル人材になるとは、そういうことだと思う。
パネルディスカッション 「新しい働き方」
(イベントの告知ですが)
竹中平蔵 先生司会のもと、
コルク佐渡島さん、マザーハウス山崎さんと、
「新しい働き方」をテーマに
12/20に慶応大学三田キャンパスで、
パネルディスカッションを行います。
(今から既にワクワクしています)
100席限定ですが、既に70席まで埋まっているとのこと、お申し込みはお早目に!
テーマ:「働き方が変わる」
司会:竹中平蔵 (@HeizoTakenaka) 慶應義塾大学総合政策学部教授
パネラー:
佐渡島庸平 (@sadycork) 株式会社コルク代表取締役社長
山崎大祐 (@DaisukeYamazaki) 株式会社マザーハウス取締役副社長
加藤智久 (@kato_) 株式会社レアジョブ代表取締役社長
日時:12月20日(土)午後12時開始
場所:慶應大学三田キャンパス、北新館4階大会議室
参加者:約100名(応募者多数の場合は抽選)
参加費:無料
参加方法:edueco5322@gmail.comまで、氏名、年齢、ご所属、パネラーへの質問がございましたらご記入の上、ご連絡下さい。
その他:昼食はお出ししません。
主催:慶応大学総合政策学部中室牧子研究室
竹中平蔵 先生司会のもと、
コルク佐渡島さん、マザーハウス山崎さんと、
「新しい働き方」をテーマに
12/20に慶応大学三田キャンパスで、
パネルディスカッションを行います。
(今から既にワクワクしています)
100席限定ですが、既に70席まで埋まっているとのこと、お申し込みはお早目に!
テーマ:「働き方が変わる」
司会:竹中平蔵 (@HeizoTakenaka) 慶應義塾大学総合政策学部教授
パネラー:
佐渡島庸平 (@sadycork) 株式会社コルク代表取締役社長
山崎大祐 (@DaisukeYamazaki) 株式会社マザーハウス取締役副社長
加藤智久 (@kato_) 株式会社レアジョブ代表取締役社長
日時:12月20日(土)午後12時開始
場所:慶應大学三田キャンパス、北新館4階大会議室
参加者:約100名(応募者多数の場合は抽選)
参加費:無料
参加方法:edueco5322@gmail.comまで、氏名、年齢、ご所属、パネラーへの質問がございましたらご記入の上、ご連絡下さい。
その他:昼食はお出ししません。
主催:慶応大学総合政策学部中室牧子研究室