フィリピンで働くシリアル・アントレプレナーの日記 -6ページ目

リーダーシップを本当に伸ばしてくれる大学

受験で塾に通うときに、入塾試験がなぜあるか、不思議に思ったことはないだろうか?
入塾後のクラス分けのためだけならばまだしも、
そもそも入塾試験に落ちてはいれない場合すらある。
塾といえども株式会社のはずなのに、
なぜわざわざ売上を自分から減らそうとするのか。

それは、入塾したあとの教育効果を考えてのことだ。
やる気は伝染する。
やる気のある人に囲まれていれば高い教育効果が望めるし、
足を引っ張る人がいるとクラス全体が引っ張られることがある。

だから、教育効果に真摯な教育機関ほど、
入る段階でのスクリーニングを気を配る。
目の前の売上を落としてでも、
教育効果にこだわって、
将来の売上を最大化する。

ひるがえって、大学教育。
就職のためには、
「グローバル人材」というキーワードのほかに、
「リーダーシップ」ということばもよく挙がる。

大学4年間でリーダーシップが身につく大学はどこなのか?
具体的な名前はいろいろ挙がるだろうが、
僕の知っている、リーダーシップ教育に定評のある大学はやっぱり、
入試の段階からリーダーシップを超みていることを今日知った。
ただ単に英国数理社の点数だけでは測らない。

リーダーシップを真摯に伸ばそうとしてくれる大学は、
やはりスクリーニングの段階から既に真摯なんだな。

・・・というようなことを
三ツ矢堂製麺のつけめんを食べながら考えた。



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仕事は2回やる

会長になって以来、心や時間の余裕ができたか、
仕事は2回やることが多い。

文書は2回作成する。
スピーチも2回やる。
会議も同じことを2回やる。

いや、本当に2回やるわけではない。
最初の1回目は、頭のなかでシミュレーションをやるだけだ。

ブログくらいの文章なら、頭のなかで30秒で書き終えてみて、よさそうなら実際に書き出す。
1、2分のスピーチなら、頭のなかで1回やってみんなの反応を想像してみて、反応がよければ実際にスピーチする。
会議も、どういう情報をぶつけたときにどういうリアクションや結論が出るかなぁ、と想像してみて、うまくいかないようなら実際のやり方は変える。

これは非常に有効だ。
目的に沿った行動を効率的にとれる。

たいていの実際の場では、
想定通りの結果が5割、
想定外の結果が5割、くらいの精度だ。

しかし、想定している分だけ、
想定していないことにエネルギーを集中できる。

いつもできているわけではないけれど、
仕事はなるべく2回やり続けようと思う。


スキルが低い相手との仕事でこそ、あなたのスキルが試される

スキルが高い相手と仕事をするのは楽だ。
自分が多少至らなくても、相手が気を利かせカバーし、
きちんと成果が出てしまうことが多い。

スキルが低い相手と仕事をするときはその逆だ。
自分のスキルが試される。

相手の至らなさを事前に洗い出せるか。
それをカバーしうるプランを描けるか。
多少の困難にへこたれず、プランをがんがん実行できるか。

もし仕事がうまくいかなかったかったら、
それはあなた自身のスキルが低かったからだ。
相手のスキルが低いのは、わかっていたはずだ。
わかっていたのになぜ十分に、準備し対処することができなかったのか?

・・・ということを、フィリピンのイミグレ(入国管理局)相手に痛感した。

10/1にイミグレで6時間すごし、
キャンセルせざるを得なかったフライトのせいで何人かに迷惑をかけ、
10/2 にさらにイミグレで1時間半すごし、
今日のフライトは逃せないよと役人のケツを一生懸命叩き。。。

(T ^ T)

自分もまだまだでした。

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夜騒ぐこともまた組織には大事

フィリピン側でマネジメント合宿をやった。
2日間、管理職以上が集まり、
プロジェクト・マネジメントのトレーニングとか様々なことを行った。

しかしなかでも一番よかったのは、
夜、プール際に集まり、
お酒を飲みながらワイワイ深夜まで騒いだことだろう。
水の中でやる騎馬戦みたいなのは、本当に楽しかった。

組織は放っておくと様々なきしみが生まれ始める。
話が通っていないとか、
自分のことは評価されていないとか、
自分たちだけプレッシャーがひどい、とか。

このきしみを放っておくと悪循環が生まれる。

話をしづらい
 ↓
話をしないから誤解がうまれる
 ↓
余計話をしづらい
 ・
 ・
 ・

そんなときには、面と向かって肚割って議論をすることも重要だが、
いちばん有効だと思うのは、ともに騒ぎ楽しむこと。

一緒に心のそこから笑う
 ↓
好感がうまれる
 ↓
もっと話をしようと思う
 ↓
話をするからもっと仲良くなる
 ・
 ・
 ・


一見無駄なように思えることが組織には大事だったりする。
夜騒いだせいか、僕はすっかり下痢で今日1日中ノックダウンされているのだけれど、
いいチームと仕事ができるのは幸せなことだなと思う。

外国人に仕事をお願いするときの鉄則 (Airbnb の運用代行の例)

友人がAirbnbで物件をいくつか貸し出そうとしている。
Airbnbというのは、いわば民宿をインターネットベースでやろう、というものだ。
ホテルの代わりに自宅の一室などを貸し出し、
泊まってもらい、お礼を頂く、というサービスだ。
(日本ではちょっとグレーなところやブラックなところもある)

もしこのAirbnbを彼がやるということになった場合、
その運用の一部を海外で代行してもらうことは可能か、
彼は僕に尋ねてくれた。

Airbnbの運用(の一部)は、
宿泊を希望する人たちからのメール問合せに対応する業務だ。
これはけっこうな件数にのぼるらしい。
どれくらい多いかというと、
月に30万円の収益があがるケースだと、
こういった問合せ業務に6万円分人件費を使うのもざらにあるくらいらしい。

彼はこの6万円を圧縮したいという。
そもそも、日本人のお客様相手の問合せ返信なら日本人がやればいいが、
外国人のお客様相手に日本人が日本人価格で英語でやるのは非効率。
コストを安くするためにも、海外へのアウトソースを考えているという。

というわけで、下記、僕の回答。

(1)
LancersCrowdworksの本家アメリカ版ともいうべき、
Upwork (旧名、oDesk / elance )を使えば、
問合せエージェントを探せるだろう。
例えばこのカテゴリ

(2)
上記カテゴリだとフィリピン人が多い。
そしてフィリピン人はこういうカスタマーサポート業務をお願いするにはオススメだ。
ただ一点注意すべきなのが、
信頼できない人を育成するのに時間を使うな、という点。
それよりも、信頼できる人を探し育成するのに時間を使うべき。
これはフィリピン人に限らないかもしれないが、
日本人よりも外国人ではその傾向が強い。

(3)
外国人に仕事をお願いするときは、日本人と同じ感覚でお願いしてはいけない。
例えばairbnbのメール問合せを代行してもらう際は、次のように仕事の成果を握る必要がある。

メール問合せ対応について
・メール問い合わせのO%を、O時間以内に返答する
・(恐らく6割を占める)定型の問い合わせについては、返答テンプレで対応する。
・(残り4割を占める)非定型の問い合わせについては、「調べて追って知らせて」と返信し、発注元に転送する。
・返信が発注元からかえってきたら、お客さんにO時間以内に返信する。
・返答テンプレはクラウドのxxx で確認する。
・メール問い合わせの質は二つ。ひとつは返答テンプレにあるのに返答テンプレにないとして発注元に転送するケース。もうひとつは、不適切な返答テンプレ内容を送ってしまうがために、再度問い合わせされるケース。全問合せのうち、前者はO%以下、後者はO%以下にする。
(なお、返答テンプレ内容が不十分なために再度問い合わせがある場合や、別の内容のために再度問合せがあるケースも考えられるが、これは今回の質には含めない。)

上記はメール問合せのみの仕事の定義だ。
もし返答テンプレの更新もお願いするとしたら、同様に定義が必要。
ただしこの場合は定義がちょっと難しいので、外国人相手の遠隔発注に慣れてきてからやるのをオススメする。

上記のように仕事を定義するのは、相手のレベルが低いからではない。
日本のように明確に仕事を定義しなくてもやってくれる方が、世界的に見て異常なだけ。
「何をしてほしいか、明確に言語化できない人は、仕事をお願いしてくれるな」
が世界のスタンダード。

(4)
ただし、当然僕はairbnbの経験者ではないし、このような形で海外発注したこともない。
そもそも、airbnbのグレー性(場合によってはブラック)も気になる。
やる・やらないも、どうやるかも、全ては自己責任で。

(5)
訪日外国人客相手だと英語力次第で売上が大きく変わる。
英会話に困ったら、ぜひオンライン英会話No.1、
25分129円~のレアジョブ英会話
を使って欲しい。(笑)


東京オリンピックを控え、深刻なホテル不足が予想されている。
その鍵を握るのは、Airbnbをはじめとした民泊だとも言われる。
英会話力向上にとどまらず、
日本がもっと開かれた国になる、
それが日本の経済発展には欠かせないと考えている。



(9月25日追記)
日本においてはAirbnbはグレーというよりもブラックではないか、
という指摘を複数の方から頂きました。
私の考えは
・そもそもブラックなことをやるのは、
 中長期で競争力を高めることにはならないから、
 経営者としてとるべき道ではない
です。



Tak. 「アウトライン・プロセッシング入門:  アウトライナーで文章を書き、考える技術」

僕は仕事でこれまでずっとWindows機をつかってきたが、
最近 Mac に変えた。

Macに変えてみて驚いたのは、その効率のよさ。
仕事がサクサク進む。
画面切り替えとか、ショートカットキーとか、
ウィンドウの開き方とか、
細かいところに配慮が行き届いているのが感じられる。

「なんでMacにもっと早くしなかったんだろう?」

という感じ。

その一環で、新しいアプリを試している。
僕の場合、仕事でよくテキストエディタを使う。
大学時代の友人に勧められて以来、Windows機では紙copiを使っていた。
紙copiがすごいのはテキスト文書を階層管理できること。
僕は100個以上のテキスト文書から、メモとったり、見返して考えたり、
コピペして文書作成したりを繰り返していたから、
これがないと作業にならなかった。

しかしMacには紙copiがない。
テキストエディタを3つほどインストールしてみて試してみたけれど、どうもしっくりこない。

前述の通り、Macはウィンドウを開くという動作がWindowsよりもしっかりできているから、テキストエディタに階層管理を求めなくてよいかな、とも思ったが、
それもちょっと不便だ。

というときに、この本を読んだ。 (前置き長くてすみません)

Tak.「アウトライン・プロセッシング入門: アウトライナーで文章を書き、考える技術」



アウトライナーというは、箇条書きに適したテキストエディタのようだ。

人が文章を書くとき、通常は3つのことを同時に行う。
・どんな情報を盛り込むか
・その情報はどんな構成にするか
・どんな表現に落としこむか

いわゆる名作家と呼ばれる人たちはこれが全部いっぺんにできる
しかしそうではない人にとってありがたいのがアウトライナーのようだ。
・まず書きたいことを思いつく限り書き並べる
・書き並べたものを構造化しツリー状にする
・ツリーを文章に落としこむ

これらを一個一個、分業する形でやるのを可能にしたのがアウトライナーだ。
同書で勧められていた、クラウドのWorkflowy は既に使ってみたが、とてもよかった。
あとでMacには OmniOutlinerを入れてみることにしよう。


こういう勉強って、楽しいな、と思う。

柳井正「経営者になるためのノート」

日曜日に読んだ本、2冊目。
ユニクロ柳井さんの本が面白かった。

柳井正「経営者になるためのノート」



特に印象に残った点を備忘録メモ。
質の基準というのは 「お客様にとって本当によい」と思えるラインのことです。 組織で行われる全ての基準をそのラインに設定し、絶対に妥協しないで追求してほしい
最も犯してはいけない誤りは、「新しいことをやるリスクを取って、目の前の利益を捨てておきながら、やると決めた新しいことを中途半端に進めて、結局その新しいことを実現できなかった」ということです。
本当の顧客満足とは、お客様が欲しいと思っているものを、お客様が想像もしない形で提供すること
「お客様の声は重要だが、その一枚上手をいこうとする」思考習慣を持つ
計画や準備は大切なのですが、それでも実行9、計画1くらいのイメージで時間を使っていくのが理想的
(集中する際、どこまで集中するかの境目が重要になるが) やらなかったら致命的なことになる、あるいは競争相手に圧倒的に負ける、あるいは会社が飛躍するチャンスを失うかもしれないということだったら、それは絶対にやるということ

この本は本当によかった。書き込めるノート形式になっているので、筆圧強くぐりぐりと書き込んだ。




柳井さんが挙げている経営者としての4つの力のうち、今の自分はいちばん「儲ける力」に欠けているように思う。




でも半年後に読み返すと違うんだろうなぁ~。
折に触れて見返して、がんばろう。

藤野英人「投資バカの思考法」

昨日、本を3冊読んだ。どれも面白かった。


まずは1冊目。
藤野英人「投資バカの思考法」 

サンクコストについては僕は理解した気になっていたが、
十分に理解できていなかったことに気づいた。
例えば、株式の売買のケース。そこまで長期保有するつもりがないときに、次のようになったとする。

3年前に「300万円」で投資した株が今は80万円になった

株を持ち続けるか。それとも売るか。

この本を読むまで僕は、これは220万円の損切りをするかどうかの意思決定だと思っていた。
しかし藤野さんは違うと言う。

今、手元に80万円あったとしたら、この株を買うだろうか?

差損の220万円は既にサンクコスト。この株を持つかどうかの意思決定に関係ない。
真に見るべき数字は80万円か否か、だというのだ。

「過去どうだったか」ではなくて、「今持っているもの」の価値を正しく見極めることです。
「株をいくらで買ったか」は忘れなさい。

わかっているようで、わかっていなかったと反省。


もう一点。
最近思うのが、
オンライン英会話ビジネスは、通常のビジネスよりもハードルが高いということ。
・英語
・インターネット
・顧客マーケティング
・プロジェクトマネジメント。
以上4つをある程度までわかっていないと、
施策をやってもなかなか数字にまでは結び付きづらい、
または、自分のところのスタッフに無理をさせてしまいやすい。

だから管理職の人たちはたくさん勉強しなければいけない。
そして実際に他社よりも勉強はしてはくれている。
だけど、正直、もうちょっとみんなに勉強して欲しいと思っている。(注)

でもあんまり詰めてもしょうがないと思っていた。
返って来る言葉は
「忙しくて勉強する時間がない」
という言葉だから。
(第一、僕も社長時代に言っていた気がするし。)

しかし藤野さんはこう言う。

多くの人は「忙しくて勉強する時間がない」と言いますが、本当はその反対で、勉強をしていないから忙しいのではないでしょうか?
今日1日は作業の手を止めて、「エクセル」の入門書を読む。そしてマクロの組み方を勉強すれば、明日からの作業は1秒で終ります。エクセルを覚えるのに10時間かかったとしても、その方がずっと効率的です。

この言葉はたいへん身にしみた。
というのも、最近、プロジェクトマネジメントの一概念である、PMBOKを勉強した。
勉強しているときは大変だったけれど、その基礎の基礎を習得したとき、
他人にプロジェクト管理をうまく任せられるようになった。
プロジェクトマネージャーとプロジェクトリーダーの仕事をそれぞれ適切な人に振り、
自分はプロジェクト・オーナーとして時間を有効活用できるようになった。


というわけで、

「忙しくて勉強する時間がない」と言いますが、本当はその反対で、勉強をしていないから忙しいのではないでしょうか?


と今度は言ってみよう。


注) うちの副社長の藤田さんが英語学習でとしくん、今日の宿題終わったのかい?というはずかしめを受けているのは、本文と関係ありません。

サプライズ・バースデー

フィリピン人の行うサプライズは、
たいていサプライズになっていないのだけれど、
この時ばかりは、僕は本当に驚いた。


まだ僕の誕生日はしばらく先なのだけれど、
そのときには僕がフィリピンにいないことを見越して、
サプライズでのバースデープレゼント。

風船ごとにくくりつけられているのは、各部署からの手紙。
この風船を全部持って会社を出るのは、少々たいへんだったことは秘密。


風船を家に持ち帰ったら、2歳児が風船の間を狂ったように駆け回った。

昨日の入院した方の件は、いったん容態は落ち着いたとのこと、
まだお見舞いはすぐには難しいとのことだけれど、
すこしだけ安心。