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ネパールの手帖

平成22年6月から2年間、ネパールでソーシャルワーカーをしてきました。「ネパール日和」から「東京日和」へ。東京の空の下、ネパールで感じたことを思い出して記していきます。

子ども達にシラミが発生しました!集団生活だし、しかたない・・・。ということで、全員坊主!にしてしまいました!しかも、ハサミのみで!バリカンって文明の利器だわ。シラミは退治出来たものの、寒そうな子ども達。全員帽子が必須です。しかし、女の子は坊主にするわけにはいかなかったので、またうつるんだろうな・・・。

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先日、友人より、どんな一日を送っているのか?と聞かれたので、ざっと最近の一日を書いてみます。


6時・・・・起床。寒くて布団から出られません。寒いながらもストレッチ!ボーっとしています。
      めざにミルクティ(山小屋の家族が持ってきてくれます)とクッキー

7時・・・・出勤(徒歩5分!)昨日の夕食の片づけ(夜は寒いし、暗いくて外の水場は使えません)
      子ども達とお茶タイム、スタッフとセンターの将来像を語り合う

8時・・・・子ども達と朝食作り 畑から野菜を収穫して、ネパール料理(ダルバート)作り

9時・・・・子ども達に手洗いうがい指導をした後、朝食

10時・・・子ども達と洗い物と、洗濯、周辺のゴミやガラス拾い

11時・・・一度帰宅し、自分の洗濯・シャワー(寒いので日の出ているこの時間にしか出来きません
      洗濯だって手洗いだし、シャワーだってほとんど水だから、この時間が超貴重!
      曇っていたらしません。晴天の日のみ。)

12時半・・・軽食(煮豆など)を食べたのち再び出勤

13時・・・・外遊び・歌を歌ったり

15時・・・・室内に戻り絵本の読み聞かせ

16時・・・子ども達を見守りながらスタッフをおしゃべり

17時・・・夕食準備のため、再び畑へ行き収穫
      夕食の支度

18時半・・子ども達が食事を始めたら勤務終了。というか、暗くなるので帰らないと暗くて歩けない

19時・・・夕食(お父さんの晩酌に付き合いながら、夕食のダルバート)

20時・・・余暇。日記を書いたり、ネパール語の勉強したり。
      でも暗いし、電気に虫が集まってくるので長時間は無理。

21時・・・寝る準備

21時半・・就寝。

ほら、なんだか、けっこう忙しいのです。8時間以上寝てるからだよ!と言われそうですが、寒過ぎて、布団から出られないの!ストーブもないし。。。

そんな、一日を、日曜日から土曜日までの一週間過ごしています。今のところ休みは定期的には取れませんが、たまに昼休憩を長く取ったり、午後は休んだりし、山小屋の弟や娘と近くの村をグムネ(遊びとか、うろうろするとか言う意味)しています。とはいえ、ちょっとしたグムネが山登りです。

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先日、友人に、何が一番辛い?と言われ、

「カトマンドゥからドゥンチェまでのバス!!!」

と、即答しました。「大袈裟なー!」と言われましたが、本当!です。
ドゥンチェはカトマンズから北に130キロ。日本で考えれば、2時間くらいで着きそうですが、なにしろ山道。舗装されていないため、最低7~8時間の道のりです。バスは、かなりのおんぼろバスで、飛び跳ねて天井に頭をブツケます。体中が、究極に痛くなり、前の席との幅が狭すぎで、膝こぞうはアザだらけ。腰は痛いし、お尻も立ち上げれないほど痛くなります。揺れによる首の痛みはエア枕を使うことで、多少解消されましたが、本当に辛いです。乗車率200%くらいの車内(いや、バスの上にも乗ります)は膝の上に子どもを預けられることもしばしば。足元にジャガイモを置かれることもしばしば、足元に鶏を置かれたこともありますし、横にヤギがいたことだってあります。前にも書きましたがエコノミー症候群になるんじゃなか!?

そして、揺れる=酔うのです。

私も酔いますが、私以上にネパール人が酔うのです。彼女らは、窓から顔を出し、吐くのです。つまりは、窓際に座ると、私をまたいで吐くのです。膝に預けられた子どもは遠慮なく膝の上で吐きます。先日は同時に6人がバスの窓から吐いていました。この人たち死んでしまうのでは!?と心配になるほど吐きます。大げさでなくバス中、嘔吐物と家畜のし尿の臭いで充満しています。なのに、休憩所でたらふくご飯を食べる彼女達を見ると・・・。苦笑です。

そして、土砂崩れの恐れ!大きな土砂崩れポイントは3か所、小さなポイントは数知れず・・・。先日はバスの上に石が落ちてきました。その勢いでタイヤの前輪はパンクし、屋根に乗せられたジャガイモはぐしゃぐしゃに・・・。命がけです。

これで、バスの辛さがわかっていただけましたか?
このバスに乗ったツーリストは、口を揃えて「crazy!!!」「very herd!!!」と言います。

わかっていただけましたか??

でも、四輪駆動の車でしたら快適ですので、ご心配なく。

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今日は、霧に包まれていて寒い一日でした!昨日シャワー入っておいてよかったー。最近は3日に1日くらいしかシャワーに入っていません。。。あぁ、、、女子力低下。だって寒いんだもん。寒さ>女子力

【おにぎり】

朝食、子ども達に日本食を作ってみました。

“おにぎり”と野菜炒めの醤油風味。

ネパールには海がありません。なので、魚を食べる習慣がほとんどなく、もちろん海草なんて知りません。絶対に海苔は食べないだろうな・・・と思っていたものの、なんと8人中4人は海苔もペロリと食べてしまいました!ネパール米は水分が少なくて、おにぎりには向かず割れてしまいましたが、久々の熱々おにぎり、おいしかった♪


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【病院へ】

午後は、B君が食欲がなくボンヤリしていて心配だったので病院に連れて行きました。

しかし、この病院、病人は絶対に行けないような山頂にあります。
なのに立派!
なんでこんなところに建てたんだろう?

ヘリポート設置の為のようですが、それにしても、すごい山道を登ること20分。もはや子供は登山が楽しくて元気になってきました。

熱もなく、血液検査の結果もなんでもなく、精神的な問題だろうということ。でも、なぜか薬を処方されました。

病院にあった体重計で2キロ太ったことを確認したので、ダイエットのため遠回りして帰路につきました。再来週はカトマンドゥで健康診断があります。大丈夫かしら!?

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【感動の出来事】

ずっと、子どもを叱る時に棒で叩いていたスタッフが、

「寒いから上着取っておいで~なんていい子なの~いい子だね~」

と、子どもを褒めて誘導していたのです。
もちろん、子どもの笑顔で上着を取りに行きました。今までだったら

「上着着ろ!!!」

と棒で脅していたでしょう。
泣きそうなくらい嬉しくなり

「なんて素敵な人なの!素晴らしい!」

と彼女のことを褒めちぎりました!彼女は「叱るより、褒めて育てよう」という私の想いをわかってくれたようです。そして、

「怒るより、この方が簡単ね!」

と前向きな意見。
この、調子が、このまま続きますように。一気にやる気が出てきたのでした♪

最近、子ども達の笑顔が多くみられます。徹底的に“棒”を隠したのも効果が出てきた!?
 今日はなんと、私の住む山小屋、Shangri-la Hotelに日本人のお客様が!!埼玉からいらした母世代のマダム達8人。ヒンドゥ教の聖地、ゴサイクンドに5日間かけて行ってきたそうです。ドゥンチェで初めて日本語で話しました。まさか、この山に青年海外協力隊がいるなんて思ってもいなかったようで、活動の話やネパールの話を聞いてくださいました。同期隊員や、家族に話すのとは違い、いろいろな視点を客観的な面から見直すいい機会でした。

そして、私の為にお母さん達やガイドさんが、カップラーメンや、チョコ、かりんとう、お抹茶、のり、鰹節、昆布、こぶ茶などなど・・・大量の日本食を寄付してくださいました!!

カップラーメンはかさばるのでひとつも持ってこなかったので、食べたくてしかたなかったのです!!(日本ではほとんど食べていないのに、なぜだか食べたくなります・・・)お抹茶の持ってこなかったので嬉しい!そして、日本で一番おいしいと思っていた、ラムレーズンチョコ!!!これは、元同僚Kさんは御存じの!日本の職場ではいつも冷蔵庫に買って置いていたほど大好きなチョコ!あーーー嬉しい!ネパール人は日本のチョコは甘くなくて嫌いなので、私がありがたくいただきまーす。ということで嬉しい嬉しいドネーションでした。かりんとうはお正月に同期みんなで食べます!

ちょっとネパール語の通訳をしてみたり、一緒に打ち上げに参加したり、とても楽しい時間でした。ランタントレッキングにお越しの際は日本人のボランティアをお尋ねくださーい。

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なんと、おうちの鶏に赤ちゃんが生まれました~!
かわゆい!

6羽。

母鶏は子どもを守ることで必死!
人間も、鶏も、みんな一緒なんだな。

でも、早く大きくなってね~。
チキンカレー作るからね~。

私の今年の目標は鳥を捌けるようになること!
ネパールの人たちに

「鶏もしめられないのか!?」

とバカにされるのでね。

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今日は、ひよこちゃんが足元をうろうろする中、チキンスープの素を使って、マッシュルームスープを作りました。

「おいしいよー」と食べてくれる家族。やさしいね。ネパール人には美味しくないと思うんだけどね。


そして、

今日は、日本の友人達と久々にskypeで話をしました。大学時代の一番の仲良したち。“いつも”の焼き肉屋さんに集合し、ネパールではなかなか食べられない牛肉を食べながら私と話す友人達。。。

ネパールでは牛は神様。牛を殺すことは法律で禁止されています。人を殺すのと同じ扱いです。

そんな、残酷な友人4人と話していたら、無性に日本食を食べたくなり、日本から送ってもらった「おでん」の缶詰を食べました。まぁ、美味しいこと。久々のモツや、黒はんぺん。。。

あぁ、美味しい。

今日は久々に職場のミーティングがありました。

嬉しいことに、この休み期間中に低賃金、過剰労働を理由に辞めてしまうのではないか!?
と危惧していたDIDI(スタッフ)が、ちゃんとオフィスに来ていました!

「Yukiがいるから戻らなきゃって思ったの。Yukiがいる限り頑張る」

と嬉しいこと言ってくれました。

上司は、忙しいようでなかなかオフィスには来ないので、今日がチャンスと思い、
今まで見てきたネパールの障害者教育の成功例や、子ども達のホステルの様子を写真と映像を見せてみました。「ここは田舎だけど、このような施設を目指したい!」という想いを熱く語りました。

また、すぐに辞めてしまうスタッフについても、寡婦を雇うことを提案してみました。ネパールの寡婦の現状は大変厳しく、住む家を失ってしまう人もいるそうです。人にもよると思いますが、彼女達の愛情深さを子ども達のために生かせないだろうか?と思い、寡婦の為の支援団体で働いている友人に意見を求めたり、寡婦が働く現場を見て、彼女達のこと、彼女達のためにもこの仕事を提供しようと思い提案してみました。

はじめ、なかなか理解を示してくれなかったものの、熱意とは通じるもの!「いい考えだ。」と言ってもらえました。あとは、料理が上手で、清潔好きな寡婦を探すこと!これが近い目標。。。

そして、人手不足の我がセンター。。。
今月いっぱいは休みなし、7時~18時までの勤務になりました。。。
「Help garidinusu…」助けてください。と言われれば。。。やりましょう!でも、いいスタッフ探そうね!

なにより、全て、
「子ども達のより良い人生のため!」

最近の口癖です。

何度も言います。
0からのスタート。
泣きそうなくらい何もないのです。
屋根もビニールシートです。
極寒なのに宿泊部屋には窓はガラスが入っていません。
遊ぶものも何もありません。
そんな中、子どもたちは24時間生活しています。
村落開発普及員のような仕事です。

私の考えを聞こうとしてくれます。参考にして、一緒に頑張ろうという姿勢が垣間見れます。

頑張れるかな。。。と思った今日この頃です。

しかも、今日、家にインターネットが引けるかも!という有力情報が!
余計に頑張れるかも!と思ったのでした。
お久しぶりです。

ネパールは先日までティハールというお祭りでお休み。

お休みも終わり、ドゥンチェに帰ってきました♪

8時間のギュウギュウバスの旅はエコノミー症候群と落石とネパール人の嘔吐との戦いです!

驚くほどに吐きます!
驚くほどにボロいバスです!

しかし、住めば都、ドゥンチェ近くの菜の花畑が見えたら、帰ってきた~とウキウキするのは、やはりこの素晴らしき景色のおかげ。

さて、6時半にカトマンドゥを出発したバスは2時半には到着。子どもたちに早く会いたくて、センターのオープンは明日からですが顔を出してみました。

すると、

鍵をなくしたとのことで、壊された玄関の鍵...

明日からどうするの!?

子どもも二人だけ帰ってきていたので一週間ぶりの再会。

お母さんと離れたくない子どもたち。

「また、おうちに帰れるよ。」

と、話す、センターのスタッフ。

「次のお休みはいつからなの?」

この質問が、衝撃的な事実を...

「休みは12月1日~2月中旬までだよ。」

は??

二ヶ月半?

なぜ?キナ?

「だって、ドゥンチェさむいから、風邪引いちゃうでしょ?」

ま、たしかに、窓ないし、天上ビニールシートだし、水も凍るものね。。。

お家の方が暖かいよね。

でも...

二ヶ月半かぁ。

どうしよう...

仕事にならない...

あー、どうしょう。
先輩の飼っている

すーちゃん(♀)です。


たまに、ドミトリーに連れてきてくれます。


ご主人様が寝むった夜中、こっそり遊んでいます。

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【ポカラ】

明日から、2泊3日ポカラに行ってきます。

グムネ(遊び)ではありません。

視察の旅です。
なので、飛行機で行きます♪
バスだと8時間、飛行機30分・・・。

日本の神父様が始めた障害者の通所施設があり、
一度は見学しておきたい!と思っていたので、時間の有効活用。

朝のミサから参加出来たらいいなぁ、と思ってます。

視察といっても一人。
一人で、ネパール語でできるだろうか・・・。
不安いっぱい。

でも、ワクワク。

しっかり勉強してきまーす。


そして、ポカラのお父さん、赤羽さんにも会ってきます。



【メヘンディ】

ネパールの女性が、7月くらいから手に染め始めるヘナで描く絵。
色が消えなければ、消えないほど、男性に愛され続ける。と言われています。

ちなみに私は3週間くらい消えなかった!
これは、はまります。ずっとやり続けると思う・・・。


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【本日のネパール語】

グムネ・・・旅行とか、遊びとか