Nコンブログ【NHK全国学校音楽コンクール合唱ファンブログ】 -373ページ目

審査員からみたNコン2010は?審査講評をちょっとだけ覗いてみる。

教育音楽12月号(音楽之友社)に
今年のNコンの特集がありました。
1校1校、講評が書かれていて、
なるほどなぁ、と思いながら読みました。
全部は紹介できないので、
一部要約して紹介します。



【小学校の部…指揮者・金田典子さん】
金賞の油面小の講評を一部紹介します。
◎透明感のある爽やかな演奏
◎フレーズの最後まで丁寧な演奏
◎腹筋がよく使われているので、

最後の余韻までよく響いていた
◎高音の発声がやや浅くなりがち


全体的な講評は、
◎評価するのが辛いほど、

甲乙つけがたい演奏ばかりで、

音程・リズム・正確さだけでなく、

演奏者がその曲にどう興味を持って捉えているか?

面白がって歌っているか?

それを感じ取れたとき、心に残るのではないか?




【中学校の部…指揮者・辻志朗さん】
金賞の郡山二中の講評を一部紹介します。
◎課題曲から安定した和音と豊かな表現で魅了された
◎自由曲も高度な歌唱技術を駆使し、

圧倒的な音楽展開であった
◎パートバランスが常にソプラノ優勢で、

ニュアンスの変化はあるものの

明確な強弱が伝わらないのは惜しい
◎課題曲と自由曲の色彩の変化も課題


全体的な講評は、
◎今年の課題曲の難しさは旋律と言葉の融合
◎声の統一は基本だが、美しい旋律・美しい和音の

概念が多様化しているので、

「美声」の概念も固定しないこと





【高等学校の部…指揮者・清水敬一さん】
金賞の安積黎明高の講評を一部紹介します。
◎課題曲では、中身が生きた時間表現が好感
◎全体のアンサンブルが、ライブ感と一体感を生んでいた
◎速く激しい部分でも詩が飛んでくるのは見事


全体の講評は、
◎中学校の部がスムーズに結果が出たのに比べ、混戦。

順位が審査室に貼り出されただけでは

総合順位を判断できないほど。

水準が極めて高かったことの現れ


とのことで、審査方法についても少し触れられていました。
◎「Nコン方式」と言われる審査方法で、

全日本の「新増沢方式」とほぼ同じ
◎ラウンドごとに審査員の過半数を取った

コンテスタントを順次抜けさせていく考え
◎NHKでは、実際に審査員の前で手計算をして

順位が決まっていくので、

その様子を目撃するのはスリリング


とのことで、こうやって聞くと、
審査室の緊張感が伝わってきますね。



・・・あと、個人的に気になっていた
銅賞の宮崎学園高の講評も。
◎言葉が生きて伝わってきた
◎自分たちの音楽を誠実に希求していて素晴らしい
◎「精密」からは少しはみ出しているところもあったが、許容範囲
◎自由曲でもディクションのトレーニングが

徹底的に行われているのが窺え、

それが具体的な方法論にとどまらずに、

気持ちを織り上げることに繋がっていることに脱帽


といったように、各校の審査講評が
丁寧に掲載されています。
その他に、鈴木輝昭さんのインタビューや、
さくらももこさん提供で話題になった
「こうしていよう」(H12中、朝川朋之・曲)
の相澤直人さん作曲による混声4部の
楽譜も収録されています。
気になる方は、ご覧になってください。
個人的に「こうしていよう」は
どんな感じなのか気になります。
「終結部まで気が抜けない難易度」とのことです。



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【Nコン自由曲】『若者たちの悲歌』―谷川俊太郎さんが若者たち、そして人間へと贈るメッセージとは?

無伴奏混声合唱組曲「若者たちの悲歌」から
若者たちの悲歌
作詞:谷川俊太郎、作曲:高嶋みどり

今年は全国出場は果たせませんでしたが、
昨年まで2年連続銀賞を受賞していた
熊本大学教育学部附属中学校が
自由曲に選曲した楽曲です。

“熊教中”の愛称でTBSの安住紳一郎さんが

ファンであると公言し、交流もある学校 ですね。



今年の自由曲は谷川俊太郎さんの詩でした。
私が今年のNコンでよく聴いている1曲です。







------
私は私の夢から生まれてきたの
夜の間に流された血にくるぶしを染めて
私は踊ることができるだけ
やさしい獣たちと一緒に
------


「若者たちの悲歌(ひか)」というタイトルから、
若者たちの悲しみを歌った詩なのでしょう。
各連に登場する若者たちはさまざまなものから
“生まれてきた”と歌われています。
メロディーラインに複雑に絡み合っていますが、
以下の6つが歌われています。


------
私は私の夢から生まれてきたの …「夢」
僕は僕の未来から生まれてきたんだ…「未来」
私は私の愛から生まれてきたの…「愛」
僕は僕の自由から生まれてきたんだ…「自由」
私は私の問いから生まれてきたの…「問い」
僕は僕の怒りから生まれてきたんだ…「怒り」
------


どの要素も、若者が生きていくうえで
若者ゆえに立ちはだかる要素であり、
生きる原動力でもあります。
ある若者はそれが「夢」であり、
ある若者はそれが「未来」だと歌います。
「愛」「自由」の連は女声と混声で
並行して進行しています。
中盤では、この原動力によって
生かされていることの「素晴らしいすごさ」
を高らかに歌っています。



最終連では、「人間よ」と呼びかけ、
若者だけでなく、人間は、
朗らかに笑う⇔怒りをよみがえらせる
と「笑い」と「怒り」という
相反する気持ちを抱えながらも
生きていることがダイナミックに
歌われています。
聴くたびに熱くなる自由曲です。
全国でも聴きたかったなぁ。





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「あいや節幻想曲」をノーカット版で楽しみながら、青森県の合唱の歴史に少しだけ触れる。

Nコン on the Webを聴いてて、
よく聴く演奏曲のひとつが
あいや節幻想曲 」。
今年も現時点で公開されてる
音源によると6校が選択しています。
昨年まで同曲で弘前市立小沢小学校が
2年連続銀賞を受賞し、
平成2年度には作曲の小倉尚継さん率いる
青森県立青森高等学校が銀賞、
昭和63年度には八戸市立根城中学校
金賞を受賞しています。




作曲の小倉尚継さんは現在74歳で、
青森明の星短期大学教授・
青森市合唱連盟理事長を務められ、
平成20年度(第26回)NHK東北ふるさと賞も
受賞されているそうです。


青森高校や根城中学校、図南小学校など、
青森の学校がNコンの上位を
飾っていた80年代、各校の先生方は
勉強会を重ねていたそうで、

その努力の甲斐もあって、
まずは図南小の吉田先生が金賞(S56)、
そして根城中の竹内先生が金賞(S58)、
青森高の小倉先生も銀賞(H2)

を受賞したという歴史もあります。
(小倉先生は全日本でも青森西高で
金賞を受賞されています。)
小倉尚継論述集というものがあり、
青森県音楽資料保存協会のHP
公開されているので、興味のある方は
ご覧になってみてください。


「あいや節幻想曲」に戻って、
Nコンでは制限時間のためか、
演奏速度が高速だったり、
省略がよく見られますが、
こちらは省略なしの演奏です。
(演奏は根城中学校です。)




やっぱり小沢小といい、根城中といい、
郷土の生徒たちが演奏すると、
何となく様になっているような気がします。




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