Nコンブログ【NHK全国学校音楽コンクール合唱ファンブログ】
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2018年10月30日(火)

【NコンS32】昭和32年のNコンはどんなだった?~自由曲と審査講評から

テーマ:Nコンプレイバック
偶然「教育音楽」のFacebookを見ていると、
ちょっと前に昭和32年のNコンの記事が紹介されてたので、
記録保存がてらに紹介します。
過去の冊子がデータ化されて
販売されたらぜひ欲しいですね。


当時のコンクールの概要を少し紹介します。

  • コンクール名は「全国唱歌ラジオコンクール」。NHK全国学校音楽コンクールとなったのは昭和37年。37年~42年は合奏部門も併設。
  • 昭和31年に初めて沖縄が九州地方として参加しました。当時は日本に返還されていません。昭和34年には沖縄地方として独立し、昭和53年に九州地方に吸収されます。東京地方も独立しており、昭和59年に関東甲信越地方に吸収されます。
  • 規定人数は小学校20名、中高が24名と思われます。
  • 磁気録音テープによる審査で、テレビ放送は昭和56年度から。
  • 課題曲の作曲が一般公募でした。
  • 自由曲(随意曲)は教科書掲載曲に限られていました。恐らく過去の課題曲もOKだったようですが。どんな曲でも歌えるようになったのは昭和35年から。


「花で鳥で歌で」(作詞:小林 純一、作曲:堀 輝房、編曲:富永 三郎)

「白鳥のうた」(作詞:藤浦 洸、作曲:京嶋 信、編曲:岩河 三郎)

「白き雲ゆく」(作詞:藤原 定、作曲:橋本 喬雄、編曲:島岡 譲)



まずは北海道地方の小学校の部から。
紹介されていたのが随意曲と全体講評のみでした。
講評は要約しています。
この年の代表校は伊達西小学校で、
全国3位になっています。
校名・自由曲の表記は紙面に準じています。



岩見沢市南小学校(岩見沢地区)
「月見草咲くころ」

訓子府町訓子府小学校(北見地区)
「花のまわりで」

札幌市北九条小学校(札幌地区)
「小川」

釧路市寿小学校(釧路地区)
「ひつじ」

旭川市啓明小学校(旭川地区)
「納凉」

山越郡八雲小学校(函館地区)
「峠路」

伊達町伊達西小学校(室蘭地区)
「お江戸日本橋」

清水町清水小学校(帯広地区)
「おまつり」

小樽市花園小学校(小樽地区)
「ひつじ」

  • 前々年110、前年130、本年は190校の参加があった。
  • 目立って素晴らしい学校も、目立って悪い学校もなかった。
  • 水準は向上したが、表現法が画一的、声のきれいさを気にするためか、のびのびした音楽表現に欠けた。コンクールの宿命ではあるが、仕方ないでは済まされない。
  • 頭声発声の研究が非常に進んで、効果を挙げている。
  • 入賞3校は、明るい声(室蘭)、表現力ある声(旭川)、柔らかい声(札幌)という特徴があった。
  • 発音が不明瞭・揃わない学校もあった。
  • ヴィブラートはアンサンブルではマイナスだが、表現上の効果では状態次第では必ずしもマイナスにならない。
  • 旭川は不自然なヴィブラートでマイナス、札幌はハーモニーが多少不安定だったがヴィブラートが美しい効果を見せたのは面白い対照。
  • 帯広(共鳴を少し前に)と根釧(声に弾力性を)は発声の研究を。
  • 課題曲のアウフタクトの出だしが不明瞭。



次に中国地方です。
随意曲の情報が見えませんでした。


第1位 鳥取西高等学校(鳥取)
  • 批判の余地がないわけではないが、概して平均した出来栄え。
  • 両曲を通して一般に、母音が暗く、言葉に不鮮明な点が見受けられたのは残念。
  • ソプラノが女王のごとく君臨し、男声部が不甲斐ない扈従したのは合唱から巾と艶を失わせしめた。
  • 課題曲はテンポがゆるく、反して自由曲は早すぎて、ゆとりに欠けた。


第2位 広島女学院高等学校(広島)
  • 唯一の女声合唱であったが、ソプラノに若干生声が。
  • 自由曲のア・カペラはかなりまとめられたが、人数的にニュアンスを出し難いのでは?
  • テンポがアレグロ・モルトにしては遅すぎ、母音「ア」のパッセージはアタックが不明瞭。


第3位 浜田高等学校(島根)
  • 付点音符が正しく、マルカート気味なのは良かった。
  • 女声部が上づり、音程に乱れ。
  • 表情も考えられて歌われたが、Gesの音は頂きにくい。
  • 男声部は誠に上手かったが、声域との関係はいかがか?


  • 男声が次第に伸びてきたことは喜ばしいが、相変わらずソプラノオンリー、ワンマンが見られるのは頂けない
  • 声のバランス・アタック・ゆとりのあるハーモニー等、例年のごとく課題が繰り返される。
  • 自由曲の選曲に最大なる考慮を。



最後に四国地方を。
講評は1位と2位のみです。
当時は女声の参加校が
良い成績を収めにくかったというのは意外です。


第1位 愛媛県 愛媛大学教育学部附属中学校
「森の歌」(混3)

  • 発声は素直で明るく、量もあって美しい。
  • 音色が平板になり、表情と一緒にならない点がある。もっとつき込んだまとめを。情趣豊かに。
  • 音程の不正確なところもあり、発想にはだいぶ邪魔になった点も。
  • のびのびとして全体的に感じが良く、リズムが適正。男声も割合良い。
  • 伴奏のミスが批評の的に。


第2位 徳島県 麻植郡鴨島第一中学校
「川」(女3)

  • 珍しく女声が良い成績になれてめでたい。
  • 強弱の変化の不足、発声の不十分、発音不明瞭という批評があるが、女声合唱の性格上やむを得ない。
  • 「川」の掘り下げが足りない。
  • 拍子がが不正確、もっと柔らかさを。スタッカートが悪い。
  • ソプラノが美しく、曲全体がこじんまりとしていた点は良い。


第3位 香川県 坂出市坂出中学校
「モルダウの流れ」(混3)

第4位 高知県 高知市城西中学校
「美しく青きドナウ」(混4)



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2018年10月21日(日)

来年のNコンへの展望(課題曲・自由曲)~ポップス課題曲に変化を?外国語曲は嫌われてる?

テーマ:その他
小中高を通じて思うのが、
近年は歌詞が長すぎませんか?
もう少し含みのある歌詞で、
解釈の余地を大きく残したものになれば
歌詞の解釈は充実するでしょうし、
近年の長すぎる歌詞問題は
解決しそうな気もしますが。


そして問題になりがちな中学校の部。
昨年、一部で騒ぎになりました。

何年か前にも書きましたが、
そろそろ明るい課題曲も良いのでは?
特にSHISHAMOを起用するのであれば
チャンスだと思います。
すでに課題曲はほぼ完成してるとは思いますが、
明るい青春ソングでも共感や感動は
十分呼べると思います。

今年のこども音楽コンクールで
こんな音源が先日公開されていました。





少し極端な例かもしれませんが、
TBSドラマ「表参道高校合唱部!」の主題歌です。
明るくキャッチーなのに
中学時代の明るさだけでなく、
疾走感や儚さ、青春、
声を合わせる喜びを感じる演奏です。



今年は平成最後のコンクールに
豊島岡女子学園中学校が
優勝校の自由曲の方向性の一例として
良い例を示してくれたのが印象深かったです。

どうしてもコンクールとなると
全国出場校の演奏に倣う傾向は
残念ながら昔から変わっていません。
だからこそ優勝校に率先して
新曲・難曲傾向を打ち破ってもらいたいです。
新曲にも良い曲はたくさんありますが、
「古い曲にも新鮮さを見出す」
そういう価値観も持っていただけたら。
そのためには地区大会に至るまで、
評価する側も一層変わる必要があるのかも。

ただ、昨今の選曲傾向に関しては、
審査基準が変更された頃から
大きく変わったと思います。
異論は多々あるとは思いますが、
個人的には良い傾向だと思います。

恐らく「十分歌い上げられるもの」が
評価されるようになったのでしょうか、
コンクールのカラーもハッキリしたと思います。
「無理して歌ってるな」と思う演奏は減ったように見えます。
「勝手に学生のリミットを決めずに歌えばいい」
というのであれば別のコンクールがあると思います。

「Nコンは外国語曲が嫌われてるから減った」
というSNSでの書き込みをよく見ますが、
外国語曲が嫌われてるからではなく
「十分歌い上げられるもの」が
評価されてるからだと思います。
十分に歌い上げられる素地があれば
きちんと評価されていると思います。


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2018年10月10日(水)

【Nコン2018】Nコン2018を振り返って/Nコン金賞受賞回数データを更新しました

テーマ:Nコン情報・レビュー
今年の全体を通しての感想と、
金賞校についての感想を
総括として更新しておきます。

ついでに8年前(!!)に投稿していた
Nコン金賞記録のデータも
久々にアップデートしておきます。


七生緑小学校は今年で6年連続の金賞。
「課題曲はもっと地声寄りの声(≠喉声)が合うだろうな」
と思って小学校の部を聴いていたところ、
この学校が登場してその希望を満たしてくれました。
小学校の部に関してはキレイな声だけでなく、
曲にあった声作りも大切にして欲しいと思います。

自由曲はこのところ委嘱が続いていて
年によってはどうなのかなと思う曲もありましたが、
今年の曲は圧巻のひと言。
小学生でここまでレンジの広い演奏ができるんですね。
場面が変化するたびに一人でうなってました。
欲を言えば来年以降はこの記録更新を一区切りとして、
他のジャンルの楽曲を聴いてみたいという気持ちも。


課題曲に求められているトーンはしっかり押さえ、
やや流れが気になる部分があったものの
上手くまとめ上げられていたと思います。

自由曲は歌い出しからため息の出るような美しさ。
毎年のように選曲もセンスがいいですね。
新曲・委嘱曲・過去の名曲、と
偏りない選曲は大きな強みです。
現在の中学校の部の選曲傾向に
新しい流れを与えている学校だと思います。
過去の審査員にこう注文した審査員がいました。

コンクールというと、難しいもの、新しいものを選んだ方がいい、という考えを払拭して欲しい。
優勝校が率先してこれを打ち破るべきで、古い曲や易しい曲でも、音楽的に歌って、学生らしさを発揮して欲しい。

まさにこの学校のことだなと思いました。
金賞校は率先して学生合唱界のための
選曲の方向性を示してくれると
Nコンはもっと良くなると思います。


金賞校の郡山高校。
課題曲は「端正」という言葉そのもののような演奏。
揺らしすぎて疑問に思った学校もあった中で、
これ以上はないのではないかと思う仕上がり。

自由曲は「おやすみなさい」の繰り返しで、
少し間違えば単調になりそうな曲なのに、
色彩鮮やかに歌い上げました。
テキストもはっきりと聞き取れました。
こういう楽曲に出会うと癒やされますね。
人気が出る曲になると思います。


前にも一度特集して書きましたが、
学校紹介が審査に影響するかは明示されてませんが、
訓練とその成果や受賞履歴とかは
印象としてあまり良くない気がします。

それよりも豊かな音楽活動のためにどんな活動やったか?
先生がいなくても生徒だけでも練習が成立する仕組みはあるか?
音楽を通じた郷土との関わり合いなど、
そういった点を紹介した学校は好印象でした。


合唱カバーのスペシャルステージは
物足りなさを感じることも多いのですが、
高等学校の部の「LOVEマシーン」は
過去イチなくらい弾けましたね。
合唱的な声をもっと捨ててもいいくらい、
とも個人的には思いましたが。
でも大満足です。

課題曲メドレーはやや期待はずれ。
選曲は順当だったと思いますが、
アレンジがイマイチだったのかな?
やや会場も冷めてる感じが。
80回大会のときもそうでしたが、
曲数とかも中途半端なのかな?
一度しっかりとしたメドレーなり、
振り返りステージを設けてほしいですね。

小学校の部の「未知という名の船に乗り」も
アレンジがイマイチに感じました。
オリジナルのままで良かったのでは?
せっかくノリノリのエイトビートの課題曲なのに
スペシャル合唱団の歌声が合ってないんですよね。
声は美しいんですが優等生過ぎたと思うんです。
テンポがややゆったりしていたのもマイナス。

中学校の部はSuperflyの「Beautiful」の合唱カバー。
これもアレンジがどうなのかな?と。
そもそも別の曲でも良かった気がしました。
本来はコーナー前のニッチェみたいに
ソウルフルに歌ってこその曲だと思います。
声の工夫なしでは無理があった気がします。


ゲスト司会については3部門とも
緊張されてた感じでしたね。
だからこそのサポート進行の
パンサーやニッチェがいるのだと思いますが。

高等学校の部のパンサーは
初めての担当ということもあるのか
高校生との距離を感じましたね。
盛り上げようとする気概は伝わりましたが。

小中のニッチェはもう流石のひと言。
ニッチェが登場する以前の全国大会に感じていた
生徒へのインタビューに関する不満は
完全に解消されました。
今年は例年以上に生徒の本音や
素の姿が見れて楽しかったです。
やっぱりステージを離れれば
普通の(良い意味で)生徒なんだな、
と安心するんですよね。
それを引き出す力はさすがプロだと思います。


※集計ミスがあるかもしれません。

10回:愛媛大学教育学部附属小学校
8回:南材木町小学校
6回:七生緑小学校
5回:大岡山小学校
4回:碩台小学校、暁星小学校
3回:金竜小学校

6回:七生緑小学校(継続中)
5回:大岡山小学校
4回:碩台小学校
3回:暁星小学校、金竜小学校、南材木町小学校


8回:根城中学校
6回:五橋中学校
4回:鷹匠中学校、郡山第二中学校
3回:真栄中学校、愛媛大学教育学部附属中学校、鶴川第二中学校、豊島岡女子学園中学校

4回:根城中学校、郡山第二中学校
3回:五橋中学校


15回:安積黎明高等学校
7回:山形西高等学校
6回:八潮高等学校
5回:宮崎学園高等学校
4回:鹿児島女子高等学校
3回:幕張総合高等学校

8回:安積黎明高等学校
5回:山形西高等学校
3回:八潮高等学校、鹿児島女子高等学校、幕張総合高等学校


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