行き掛りとは言え、

約5時間も、

空虚な内容の記者会見を見せられると、

もはや、

これは威力業務妨害か傷害罪だろう

質問されたり、答えたり、

感想を話したり……


年度末と年度始めの

忙しい時期を越し、

ようやく三週間ぶりに休めた日曜日を、

友人に、

丸々一日を使われてしまった。


早いもので、

4月も今日は15日。

彼女が死を選んでから、

間もなく200日になる。


しかし、まぁ、とにかく、

記者会見の内容が酷い。

こんな

双方に恨みと争いの種を蒔いたまま、

終わらせるなんて、

本当にありえないことだ。

その上に、

悪用されるかもしれない事例を、

未来に残した。

こんな悲劇は滅多にあるまい。


ほんの一ヶ月ほど前、


真実とは何かを明らかにする


と遺族側弁護士は大声で喚いていた。


けれど、

明らかになった真実

何も

しなかった

という結果である。


悲しいことに、

彼女が死を選んだ真相には、

全く触れられていない。


パワハラが

自殺の直接の原因になったかどうか?

については、

言わずもがな

らしい。


人一人の命と、

多くの人生に、

大きな影響を与えた今回の件を、

言わずもがな

などと曖昧な言葉で口を濁すとは、

本当に、

本当に、

人の命を

何と思っているのか。

結局は、

人の命を、

雑誌や報道の

ネタにしただけではないか。

以ての外の所行である。


言葉を知らぬ人に、

わざわざ書いておくけれど、

『言わずもがな』とは、

  • 言わない方がいいと思われること。
  • 言うまでもなく。
の二つの用い方がある。

このような

第三者の推量に委ねる言葉を、

会見などの公式の場で使うなんて、

尋常ではありえない。

これでは会見の意味がない

もし記者会見の席で、

その会見の最も重要な部分を

『ご想像にお任せします』

『それは言わない方が良い』

などと言いだしたら、

普通の人なら呆れるだろう?


正確に言うなら、

どれだけの

影響があったかは、

明確には言えません。

に止めておかなくてはならない。


だってこの弁護士さんは、

ご本人がハッキリと話しているように、

調べても、検証もしていないのだ。

『言わず』ではなく

言えない立場である。


もし、

裁判をしなかったことで、

劇団員に直接尋問や調査することが

無理だったとしても、

これまでの記者会見で

喚き散らしたことぐらいは、

最低でも

説明するのが道義的責任だろう。


真相究明することが、

ご遺族の

負担になることは、

最初から判っていたことだ。

だから、

最初から検証しなかった、

するつもりもなかったと言うのなら、

宇宙の果てまで道を譲って、

まぁ許されない訳ではない。


望む結果が出ない、

勝てない裁判をしない

というのも、

一つの方法だろう。


ではなぜ、


これまでの記者会見で、

検証をしない事柄について、

コメントする

必要があったのか?

しかも

その語られた内容は、

ほぼ全て、

この弁護士さんの

私見=個人的な見解に

過ぎない。

ただの感想なら、

ワイドショーで好き勝手に話す

コメンテーターと同じである。


交渉開始後の初めての記者会見で、

彼女の母上が

『皮膚がめくれあがっていた…… 』

という訴えに対し、

歌劇団側弁護士が、

その訴えを証拠として採用しなかったと、

この弁護士さんは、

公衆の面前で

激昂しながら話されていましたね。

ハッキリと、かなり強い口調で、

罵ってらっしゃいました。


しかし実際は、


この弁護士さんも、

証拠=証言としては

重要視していなかった。

そりゃいつまで経っても、

診断書が証拠として公開されない訳だ。

何しろ、

知り合いの医師に聞いた程度にしか、

考えていなかったのですからね。

もし、

誰の目にも重症だと判る内容であれば、

そんな証拠があるのなら、

おそらく

真っ先に公開していたはずでしょう。

だって

診断書などの証拠を公開できる権利は、

今はご遺族側にあるんです。


もし、

そんな証拠があるのなら、

過失傷害が時効でも、

傷害罪か暴行罪で

天彩峰里を刑事告発できたでしょう。


その証拠を押さえようと、

この弁護士さんは、

代理人就任と同時に

歌劇団へ乗り込んではきたけれど、

実際には診断書ではなく、

日誌にしか記載がなかった。

肩透かしを食らって、

そりゃビックリしたはずです。


でもそれは、

私も投稿の中で指摘したように、

火傷という怪我は、

一目で重症であると判断できない場合、

経過観察をするしかない。

24時間経って、

水ぶくれや皮膚の破裂などの症状が出て、

初めて熱傷深度Ⅱなどと診断されて、

診断書が書かれます。

だって症状が出ていないのに、

診断はできないでしょう?


そんなことも知らなかったのか、

あるいはワザとだったのか、

劇団内の

医務室はけしからん! 

と仰った訳です。

この弁護士さんのお兄さんは、

確かお医者さんだったでしょう?


日本医師会さん、

これは抗議するべきではありませんか?

細かいことを言えば、

こんな医師法やら薬事法を

無視した発言には、

問題があるのではないでしょうか?


と言うより、

どうしてその日誌は公開しないのですか?

他にも、

彼女に関わる記載があるのでしょう?


もし、

それらの証拠能力が弱く、

他に立証の方法もなく、

どうしても裁判が不利になるのなら、

調停という選択肢もあったはず。

少なくとも、

第三者を入れて、

双方の主張を明らかにすることが、

平等でしょう。

あの妹さんの『平等に』という訴えを、

一体、この弁護士さんは、

どう聞いていたのか?


なんと虚しい訴えにしてしまったのか……

本当に、

なんて扱い方をされたんでしょうか。


ハッキリ仰ってましたよね?

前回の会見から、

実際に面談したのは三回だと。


合意書締結の直前の回は、

実際に完成した合意書の確認と、

合意書を締結する

日時や場所のセッティングなど

最終的な打ち合わせだったはず。

なので、

その前の回は、

合意書の最終稿の確認など、

一番の大詰めの作業だったと考えられます。

つまり、

あの会見のすぐ後の面談では、

もう合意内容は、

ほぼ決まっていたはず。

でなければ、

いくらその間で、

電話などのやり取りをしていても、

実際の書類が

出来上がってこないでしょう。

つまり、

2月前半に流れた

合意間近の報道内容は、

ほぼ間違いなかったと言えるでしょう。


そりゃね、

いくら阪急側がぼんやりしていても、

最高責任者が退任することを

会見で公表しているんですから、

いい加減なことは言えないでしょう?

遺族側弁護士さんの、

あの煮え切らない内容の

二回目の記者会見が、

本当に、

何のために必要だったんでしょうかね?

実際は、

もう合意に向けて話が進んでいたのに、

わざわざ

妹さんまで引っ張り出して、

マスコミに裁判をチラつかせた……

やっぱり、

雑誌や報道のためと言われても、

仕方ないでしょう。


長ったらしくなっても、

必要があることは、書かずばなりません。


これが私の道義的責任の果たし方です。


読む、

読まないは、

皆様のご自由です。


ではこれまでの、

『彼女』に関わる投稿の総括として、

以下を申し上げます。


本当に、相当な長文です。


念のため、

毎度書き添えておりますが、

ご遺族のご主張に対して、

誹謗中傷するつもりは全くありません。


さて、


私がとやこう書くよりも、

友人との会話の方が

判りやすいと思いますので、

とりあえず

概要を会話形式で書いてみます。


実際は、

コテコテの関西弁で話しておりまして、

出来る限り、標準語に近づけるよう、

言葉を直しております。

どうぞ、

ご了承下さい。


Q. で、これはどういう結論なの?

A. 結論だけでいうなら、裁判とかの公的な場でなく、あくまでも自主的=私的に話し合って、解決=和解しましたということ。
示談成立ということやね。

遺族側弁護士さんが、和解じゃないとかどうとか、表現の仕方にこだわってはいたけれど、お互いが『とにかく納得しました』ということ。


Q. で、誰が悪いの?


A.  劇団側の言い方であれば、悪いのは劇団で、管理不足でしたと『謝罪』している。

遺族側弁護士さんの言い方であれば、具体的に誰がどう悪いかまでは『追及しない』と言っている。


Q. どうして追及しないの?


A. 遺族側弁護士さんの言葉を、そのまま素直に受け止めるなら、ご遺族の心的負担が大きいからということやね。

負担が大きいから、追及=裁判はしないということ。


Q. ご遺族の心的負担って?


A. 弁護士さんは具体的には言ってないから、ハッキリしたことは判りません。

ただ、一般的に裁判をするということになったら、娘さんが自殺をした原因、理由を、全て調べて訴えなければならない。

労災認定をしてもらう時も同じ。ただ、彼女が労災の対象になるかどうかは別の問題やね。

普通に暮らしてる人が、何の原因や理由もなく自殺をする訳がないでしょう?

もし、精神的に病んでいた『うつ病』だったというなら、その診断書が必要。医師の診断を受けていなかったのなら、うつ病だったと分かるような症状や証言をまとめて、やっぱりちゃんとした専門の医師に判断してもらうことになる。そして『うつ病になった原因は○○だから』などと因果関係も明らかにして、裁判所に訴え出なければならない。

そういう調べる心的負担や経費とかという意味もあるし、調べていく上で、知りたくなかった事実が出てくることもあるやろうし、裁判したからと言って、全てが認められるとは限らないしね。

人によっては、うつ病であることを認めたくない人もいるでしょう?

また病気が原因ということになれば、パワハラをした人の責任も問えない可能性も出てくる。病気になる要因は、他にもあるかもしれないからね。

またその他にも、事情があるでしょうね。


Q. 上級生のパワハラって言ってたことは? 責任はないの?


A.  責任と言ってもね、自主的に『悪かった』と認めるか、裁判で罪を認めさせるかで、違ってくるでしょう?

例え自主的に認めて、謝るとしても、何がどう悪いかを言うのが普通やね。

でも今回は、何がどう悪いかは、明らかにしなかった。

今回、遺族側弁護士さんは、劇団員のことを調べてないと言ってたでしょう?

『上級生らの言い分を認められない』と記者会見では話していたけれど、実際には反証できる材料を持ってないから、検証できなかったということ。

これね、言葉の理解の仕方で、全く意味が違う。心情や感情的に受け入れられないという意味にも取れるし、交渉での材料に使わないという意味にも取れる。

今までの会見で『何を根拠に否定しているのか? 』と、違和感があったのは、結局は否定できるような材料を持ってなかったからやね。『パワハラを認めろ! 』の一辺倒で、具体的なことを言わなかったのは、具体的に言える材料がなかったから。

だから今回は、ご遺族が今の状況で検証できることだけに限定するしかない。

例えば、実際に残ってる勤務時間の証拠や、家族として聞いていた話や、LINEの画像やね。

勤務時間と言っても、厳密に勤務時間とは言い切れない。サラリーマンじゃないからね。

天彩峰里については、あれだけ記者会見でやかましく話していたけれど、二人だけの時に起きたことだから反証できる材料がない。

実際の火傷の症状の画像もないし、診断書も出せない。

なので、合意書の内容の説明を聞けば、簡単に言うなら天彩峰里は『親切の押し売り』をしたということ。それが先輩だからという押し付けだったのか、週刊誌で言われたイジメだったのかは判らない。何しろ天彩側の主張は公表もされていないから、普通に考えたら、否定も責任の追及もできないでしょう?

ただ、火傷を負わせた時に『真摯』に謝らなかったことと、火傷の跡が残ったという、ご遺族の主張は、ご遺族の受け止め方だし、とりあえずLINEの画像で証明できる。だから、そのことは合意書に書いたみたいやね。

でもね、

合意書の説明の仕方では、かなり大きな怪我のように表現されていたけれど、火傷で一ヶ月後の症状があのLINEの画像のままなら、残念ながら、実際には『大した傷』とは言い難い。本当に、あのLINEの画像が証拠ならね。日焼けでも一ヶ月以上は跡が残るから。だから、火傷の医学的な判断じゃなくて、『痕が残った』という表現になっている。ここが重要なところ。

天彩に非があるのは、例え『あら、ごめんなさい! 』で済む程度だったのかもしれないけど、ちゃんと病院に連れて行って、完治するまで面倒を見なかったこと。あるいは不十分だったこと。後々までわだかまりが無いようにするのが、社会人として必要な行動だったでしょう。

でもね、天彩も天彩なりに、その時に対応してたかもしれない。だから、天彩にちゃんと事情説明をさせてやるのが普通。妹さんの『訴え』にあったような、頭ごなしに否定することの方が、偏見と言わざるを得ないね。だって、その否定できる材料がないんやからね。

もし、本当に天彩が対応も謝罪も、何もして無かったのなら、そりゃ責任を取らなきゃアカンはね。

あと、上級生が叱責したことについても、検証の仕様がないね。弁護士さんは調べてないし、ご遺族もその場にいた訳やないからね。

反証に使えるのは、歌劇団が調査した劇団員の証言だけ。

会見の話し振りから理解するなら、あれだけ否定していた歌劇団側の調査報告書の内容だけど、ご遺族の主張に沿う内容だけは交渉に使ったということやね。


Q.  悪く言うと、(調査報告書を)自分たちに都合の良いところだけ使ったということ?


A.  悪く言わなくても、実際にその通りやね。都合が良いというか、パワハラのガイドラインに触れるような内容だけを証拠として指摘したんやろうね。

ただね、報告書には、団員それぞれの主観しか書いてない。歌劇団側の弁護士さんは、それを調査して判断した結果『パワハラがない』と判断した。その判断を、遺族側弁護士さんが認められないと怒っていたんやね。だから本当なら、利害のない公平な第三者に判断してもらうのが普通。

前にも話したけど、パワハラになるかならんかは、受ける側の問題。それが罪になるかどうかは、裁判所なり第三者が、双方の言い分を聞いて、検証してから判断されること。

だからね、

さっき話したように、色んな理由や事情があって、上級生たちのパワハラは裁判をしても、罪には問えない=責任を問えないと、この弁護士さんは判断したんでしょう。つまり、あの激怒していたのは、パフォーマンスだったかもしれないね。

ちょっと難しいことを言うとね、もし彼女に、この弁護士さんが主張するような雇用契約があるのなら、彼女は上司からの指示通りに、仕事をやり遂げる義務がある。なので、上司である上級生から指示や叱責されることは、業務上必要なことと認められている。つまり、雇用契約を認めさせると、上級生のパワハラは問えなくなる可能性が出てくる。

そんな細かい矛盾点が、会見の話の中にいっぱいあるんよ。


Q. なら、どうして歌劇団は謝罪したの? 

今の説明やと、まぁ悪いところもあるのは何となく分かるけど、誰かの責任とは言ってないんでしょう?


A.  そもそも、公演中の事故とかで彼女が死んだ訳ではないから、歌劇団に謝罪する理由はないよね。だから、歌劇団に謝罪を求めるなら、やっぱり裁判をするしかない。でも、そういう手続きをすっ飛ばして『パワハラの証拠があるから謝罪しろ』という要求をしたのが、今回の件。

それで歌劇団は、企業としてのパワハラを謝罪した。その内容が二つあって、

  1. 過重労働をさせたこと
  2. パワハラが起きやすい環境を放置したこと

まぁグダグダ細かく言ってたけれど、要はこの二つだけ。安全管理を怠ったということで片付けていたけれど、それはサラリーマンに対する企業の義務やね。

タレント契約をしていた彼女には、厳密に言うと全く関係がない。阪急の社員扱いは、研5までやから、そう言う下級生やスタッフに適用されること。

ただね、ご遺族側の主張は『社員と同じ』ということやから、その主張を劇団側が聞き入れるというのが、合意のメインやったんやろうね。

パワハラが起きやすい環境というのも、突き詰めれば、個人の人間性と人間関係の問題やから、それを企業が管理しきれるか、実際には微妙なところ。でも、その内容を盛り込むことが、遺族側弁護士さんの要望やったんやろうね。


Q. 労災認定しないとか、どういうこと?


A. 今回の会見で、まともな記者さんはその質問した人だけやったね。

単純に言うと労災は、サラリーマンや雇用契約で働いている人に適用されること。サラリーマン、アルバイトやパートは、そこで働くことを契約しているから、職場で労働中、あるいは通勤途中に遇う災害=労働災害=労災の対象になってる。

でも、自殺した彼女は、業務委託されている個人事業者さん。まぁ俳優さんはほぼ個人事業者さんやね。個人事業者は労災の対象じゃない。

働いてお金をもらうのは、サラリーマンと同じやけど、お金と引き換えにするものが違う。

サラリーマンやパート、アルバイトは、労働力を会社に買ってもらっている。

だから、労働する環境を整える、職場の安全を確保するのは、企業の義務やし責任。

俳優さんは、言い方が難しいけど、その俳優さんが作り上げてくる役を買ってもらっている。

違う言い方をすると、小さな会社の経営者と労働者が一緒で、製品は自分自身ということ。

俳優さんは委託=注文を受けて、役を作り上げてくるのが仕事。

だから、稽古に参加するのも仕事やし、そのための環境を整えること、安全を確保するのも個人の責任で義務。

例えば稽古着を用意するのも、稽古や本番の舞台に立つために、化粧品を揃えたり、体調を管理するのも自分の責任。出来なかったら、クビになるか、次は雇ってもらえない。

めちゃめちゃ簡単な言い方やけど、それが雇用契約と業務委託の違い。

労災は、その会社が用意した仕事をする環境や安全管理に問題があって、働いている人が病気や怪我を負った時に、国が補償してくれる制度。そのために企業が、保険料を全額負担している。

この補償を受けるために必要なのが、労災認定という国の判断。それを管轄するのが労働基準監督署。

もし労災の認定ということになったら、まず個人事業者である彼女が、雇用契約の状態であったことを、労働基準監督署に認めてもらわないとダメなんやね。

まぁ、現状を考えたら、限りなく100%認めてはもらえない。

例え裁判をしていても、雇用契約の状態だったとは認めてもらえないやろうね。

だって業務委託の契約を結んでいるからね。

でも、この遺族側弁護士さんは『誓約書』が雇用契約の根拠になる! と、代理人に就任した会見で話した。

だから、記者連中がビックリした。そんな内容で『本当に雇用契約になるのか?』と思ったんやろうね。もしかしたら、日本の契約制度をひっくり返すかもしれんぞ! と。

NHKなんかは、それに反応したのか、関西ローカルやったけど、おっちょこちょいな番組まで作って、的外れな内容を流していた。俳優の労働組合なんて、今の状況で交渉の手段を議論しても仕方がないのに。

本来は、そう言う問題解決に、週刊誌やメディアに訴える方法が、危険ではないのか? 倫理的に正しいのかを、考えるべきだった。だって、労働基準監督署への訴え方が判らないから、正規の告発ルートが無視されているんでしょう?

組合を作ったからと言って、その組合が、まともに機能するかは判らないでしょう?  だから、的外れな内容だった。

まぁ今となっては、この遺族側弁護士さんが本気で言ってたのか、先制パンチのハッタリやったのかは、判らない。

実際に会見で、労災認定は難しいからしないとハッキリ言ってたでしょう? 

難しいんじゃなくて、まあ無理やったやろうね。


Q. うーん…… 良く判らないけど、それで結局は、この弁護士さんは何がしたかったの?

ご遺族もそれで納得してるのかな?


A.  何がしたかったのかは、判らんね。今の結果は、本当に、この弁護士さんが『何も』しなかったという結果でしかない。

『何も』というのは、自殺の原因を追及しなかったということ。

だから、

ご遺族が本当に、この結果を望んでらしたのかも、全く判らないね。

この遺族側弁護士さんがハッキリと、劇団員に対して独自の調査をしていないと言ってたし、証拠だ! 証拠だ! と会見で騒いでいた割には、結果的に、劇団側の主張を完全に否定も出来ていない。

まぁ『パワハラを認めさせた』と自画自賛してたけれど、どれだけの責任になるのかは、全く触れてないでしょう?

劇団側の記者会見で『気付き』という言葉が出たけれど、認めさせたというんじゃなくて『気付かせた』というのが正しいのかな。


友人: 気付かせた?


そういうこと。

『あなたたちがやってたことは、このパワハラの指針に当てはまることですよ』と遺族側弁護士さんが教えてあげたから、劇団側が『そうなんだ』と、気付いたというお話。

で、

『気付かずに悪かった。ごめんなさい』

『団員も気付いていませんでした』

『教えていなかったから、ごめんなさい』

と謝罪した。

本当に愚かな内容を、劇団側は会見で話してたけど、まぁ、あぁ言うしかないやろうね。

アホの真似でもしなきゃならんと、いうところやね。

だってねぇ、

遺族側弁護士さんはヘアアイロンの件を、歌劇団側が『事実無根』と全否定したと話していたけれど、歌劇団側は『イジメだ』という週刊文春の記事を全否定したのであって、彼女の火傷については、否定していない。

いつの間にか、イジメというワードが綺麗に消えて、パワハラに塗り替えられたように、まるでヘアアイロンの件そのものを、劇団が全否定しているように、この弁護士さんが言い替えてしまった。

今の理事長も『イジメの証拠があるなら…… 』と記者会見で発言した人なのに、いつの間にか『パワハラの証拠』なんて本人が言葉を変えている。急に記憶が無くなったのか、わざと惚けているのか判らないけどね。とにかく、ご遺族側の…… というか、遺族側弁護士さんの指示通りに話したのでしょう。


Q.  じゃどうして、そんな愚かな内容を、劇団側は合意したの?


A.  まぁ、実際の合意書の内容が判らないから、推測するしかないけれど、悪い言い方をすれば『宙組生と公演を人質にされていた』からやね。

実際には、宙組生の心の負担も相当なものだっただろうから、役者として心理的に公演再開は難しかったかもしれない。

でもね、何度も話したけれど、彼女の自殺に関係がない宙組生まで、舞台に立たせない状況に追い込む必要は無かったやろうし、そんな権利はご遺族にも無い。

でももし裁判をするということになっていたら、何人かは被告になる訳やから、舞台に立つのは難しいでしょう?

しかも具体的に誰が、何人まで被告とされるのか、訴状が届くまで判らない。

結局は、裁判をするかどうか判らない状況にしておくことで、宙組は公演再開の目処が立たなかった。

これが、言葉は悪いけれど『人質』という理由。

遺族側弁護士さんが『裁判をしない』と記者会見で話していたでしょう?  

これは推測になるけれど、会見の前に開かれた歌劇団との面談で、同じ主旨が伝えられたんやろうね。

おそらく、裁判をしないという条件で、ご遺族側の主張を受け入れる方向になったんでしょう。

まぁ、ご遺族が裁判所に持ち込んでも、彼女の雇用契約が認められなければ、過重労働も認められないから、最初から裁判は難しかったかもしれない。あくまでも推測の話ね。


Q.  うーん……  じゃやっぱり、最初から歌劇団が謝っておいたら良かったということ?


A.  それは『ホンマのアホ』というやつやね。謝ったからと言って、何に対して謝るか判らないのに、とりあえず頭下げといたら良いという訳じゃないでしょう?

どっかのアホな雑誌なんかが、歌劇団の最初の対応が悪かったなんて、勝手なことを言ってたけれど、民事裁判なら、歌劇団の対応は当たり前のこと。

さっきも話したように、民事裁判は訴状が届くまで、具体的にどんなことを裁判で白黒つけるのか判らない。だから、裁判に備えて、余計な発言を控えるのが常識。

よく『訴状を受け取るまで、コメントは差し控えたい』ってニュースで聞いたことはない?

彼女の自殺を報道が一方的に流してから、歌劇団はすぐに内部調査を始めたでしょう? あれは裁判に対応するための準備。だから、対応が遅かった訳ではない。

あなたが『おめでたい人』なのは、あの遺族側弁護士さんが話していた内容を、しっかり聞いて、理解していないこと。

例えば今回の会見で、劇団員の謝罪文は、ご遺族側から要求したことじゃないし、それを受け入れるとも言っていないでしょう?

まぁ『謝るのはそちらの勝手』という意味の発言を、この弁護士さんは記者に話した。

だから、最初にとにかく謝ったからと言って、騒ぎが収まっていたとは思えない。

それにね、劇団は最初から謝罪していた。でも現実には、その時に受け入れてないでしょう?


友人: 最初から謝ってた!?


そう。さっきも話したけど、劇団側は最初から過重労働は認めて謝罪してた。それは彼女に対してだけでなく、裏方スタッフさんを始め、他の団員に対しても『働かせ過ぎやった』と非を認めたから、急遽、休演日を増やしたり、稽古期間を伸ばして、休日を増やした。

つまり、今回の合意内容のほとんどというか基本的なことは、最初に劇団側も認めて謝罪している。なんてったって、彼女が自殺をする前から、労働基準監督署が調査に入っているからね。認めるのは当然のこと。

だから、劇団側の対応が、特別遅かったり、悪かった訳ではない。


友人: ますます何がしたかったのか判らない。

んじゃ、弁護士さんがあの会見で喋ってた内容は何?


ホンマに判らんね。とりあえず、記者会見で騒ぎは大きくしたけれど、合意した内容には、ほとんど影響が無かったということやね。週刊誌なんかで騒がれた内容も、まぁ全くと言って良いほど関係がなかった。

だから、あの記者会見は、マスコミにネタを提供していたというだけのことやろうね。おかげで週刊誌が良く売れたやろうしね。

で、何でもかんでも雑誌やら週刊誌を信用する人たちや、悪意を持って騒ぐことが好きな人たちを味方につけた。一種のプロパガンダやね。

結果だけを見れば、パワハラかイジメかは判らないけれど、彼女に関わった数人の劇団員たちに、社会的制裁を与えたことは間違いない。

それが正しいことかどうかと考えたら、ハッキリ言って正しくはない。

だってね、彼女が自殺するまで、彼女のことをほとんどの人が知らなかった。

今、彼女に思いを寄せているなどという人の大半は、彼女が自殺してから、週刊誌やネットの記事で知ったんでしょう? その記事の内容が本当に正しいかどうかも、検証されていない。その程度の情報しかなくて、後は推測でしかない。そんな人達が、どうして公平に、正しく判断できていると言える?

それに対して、同じ組にいる団員=宙組生は、おそらくご遺族よりも宝塚歌劇団の団員としての彼女のことを知っている。妹さんが在籍しているとは言え、学年も違えば、組も違い、男役と娘役という違いもある。だから、本当に劇団員としての彼女のことを知っていて、理解しているのは、宙組生しかいないはずでしょう? 

その宙組生から聞き取った調査報告書を全否定する時点でね、おかしな行動やね。

何度も同じことをいうけれど、この弁護士さんも、週刊誌や報道も、その調査報告書を否定できるものは、何も出していない。ことに報道は、調査報告書の全容も知らないでしょう?

記者会見で、多少は突っ込んだ質問をする記者もいたけれど、パワハラだ! と強い調子で言われたら、それで終わり……  記者も勉強不足過ぎるんやね。中には、疑問に思う記者がいたかもしれないけど、ネタが欲しいから黙ってた可能性もある。

本当に大問題なのは、今後、もし他の場所で同じようなことが発生しても、真実かどうかを検証することもなく、報道された一方的な内容だけで、社会的制裁を受けることが許される。その例になってしまったことやね。


友人:  うーん…… やっぱり何かモヤモヤするね……


そうね。あなたがモヤモヤするという時点で、この解決方法が間違いだったという証拠やろうね。裁判も調停も合意も、モヤモヤを解消するためにすることでしょう?


友人: 何がそう感じるのかな?


それは、彼女の自殺の原因を、明らかにしなかったからやろうね。

自殺の原因なんて、本来なら、最もプライベートなことで、故人の尊厳に関わること。だから、他人に公表するようなものじゃない。仮に、原因を究明したいとご遺族が思うなら、やっぱり、国が管理してくれる司法=裁判なり、調停をするべきだった。プライベートにも配慮してくれたでしょう。

でも、負担が大きくなる可能性が一番高い、記者会見という手段で訴えた。しかもこの弁護士さんは『真相を明らかにして見せる! 』と記者会見で啖呵を切って騒ぎを大きくして、結局は何もしなかった。

言っちゃ悪いけど、あなた達は、悪者退治みたいなことを期待していたんでしょう? だから結果が『期待ハズレ』やっただけ。


友人: なら、どうすることが正しかったと思う?


とにかく言えることは、会見で言ったことを果たすべきやったやろうね。最初からするつもりが無かったのなら、言わないこと。別に記者会見をしなくても、交渉は出来たんやからね。現実に劇団側は、交渉についての記者会見をしていないでしょう?

同じことを何度も言うけど、ただのマスコミへのサービスだったということやろうね。

それに気付かない人は、きっとこれからも批判なり中傷を続けるでしょう。

ご遺族がこれで良いと、線を引かれたのに、『イヤイヤ! 私は決して許さない! 』という正義を振り回すハラッサーが、おそらく沢山出てくるでしょうね。

そして、週刊誌や報道が、また金儲けをしようと、煽る内容をきっとタレ流すでしょう。

あなたのような『おめでたい人』は、そんな自己顕示欲の強い人の意見や、週刊誌の戯言に、コロッと騙されないようにすることやね。


それとね、

これは、あくまでも個人的な意見やけどね。

彼女は業務委託をされている立場やったから、本来なら、過重労働もパワハラも関係がない。上級生とは言っても、業務委託をされている同じ立場やからね。上級生が人事権とか『パワー』を持ってる訳じゃないでしょう?

サラリーマンの上司のような職場内で優位な立場の人ではない。

だから厳密に言えば、上級生の指示や叱責は、パワーハラスメントでなく、モラルハラスメントになるかもしれない。

でもそうなると、この弁護士さんが専門にしてる過重労働やパワハラは問えなくなる。

まぁ、モラルハラスメントと言っても、それが罪に問えるかは、判らないからね。結局は、パワハラでもモラハラでも、裁判なり調停なり、第三者じゃないと、責任だとか罪は判断できない。

だからね、どうしてこの弁護士さんは、わざわざ認められる可能性の低い雇用契約にこだわったのか? パワハラにこだわったのか? 劇団員の言い分を聞きもせず、とことん否定し続けたのか? しかも、証拠と言うのも、記者会見で提示されたのは不十分なものばかり。どう考えてみても、彼女のためにやっていたとは思えない。最後まで、不信感と嫌悪感しかない人やったなぁと思う……


と、実はまだまだ

細かいことまで話していたのですが、

私が投稿してきた内容については、

ほぼこれでまとめられていると存じます。


本当に長くなりましたが、

友人との会話に出なかった、

他の問題点について、

最後に申し上げようと思います。


それは、

週刊文春の掲載問題と、

遺族側弁護士さんの

配慮に欠けた失言の数々です。


友人との会話の最後でも、

少し書いていましたが、

この遺族側弁護士さんには、

会見での内容を聞く限り、

やはり不信感と嫌悪感しかありません。

まぁ実際の人物は存じ上げませんからね。

あくまでも、

会見での内容を聞く限りの感想です。


特に、

今回の会見の後半に語られた内容は、

本当に酷いと感じました。

彼女は、

確かに『長の期の長』として、

新人公演の重責を担っていたでしょう。

しかし、

新人公演の指導役としては、

もう一人の娘役同期も、

彼女と共に励んでいました。

さらに、

娘役の二人が手を出せない

男役の指導には、

後輩の団員たちもサポートに回り、

長の期を支えようと、

懸命になっていたはずです。

長の期のたった二人でなく、

他の劇団員たちも、

新人公演を成功させるため、

みんな必死であったでしょう。


しかし、

この遺族側弁護士さんの言葉には、

そんな新人公演の彼女の仲間たちに、

一片の配慮もなく、

まるで彼女一人だけが、

苦難を受けていたような表現に

終始していました。


聞けば、

その同期生も、

さらに後輩の団員も退団されたとのこと。

彼女の仲間たちの心中は、

図り知れません。

しかし、

彼女の自殺が大きく関わっていることは、

疑いの余地がないでしょう。

あの記者会見の内容で、

どれだけ

関わりの無い劇団員や裏方スタッフが

傷つけられたでしょう。

自殺した彼女が、

こんな状況を望んでいたんでしょうか?

本当に、その酷さと偏見に、

憤りを覚えました。


彼女の自殺の真相を

明らかにしないのなら、

なぜ、

あのような記者会見が開かれたのか、

甚だ疑問です。

しかも名前を伏せると言いながら、

人物が特定できるような発言を

どうして繰り返したのか?

また、

私見とは言いながら、

やれ

『縦社会が…… 』とか『今の時代に…… 』

などと

俳優という職業に対する

職業差別とも思える発言が

ありましたね。


本当に、こんな悲劇はありません。


彼女が、

過呼吸になるほど追い詰められた原因は、

週刊文春の記事になったことです。

記事にならなければ、

宙組内での

話し合いの場もなかったでしょう。

彼女と天彩との関係修復も、

違う形で出来ていたかもしれません。


なぜ歌劇団が、

『イジメの事実はない』

と否定したにもかかわらず、

週刊文春は記事を掲載したのか?

そもそも、

密告であろうと、告発であろうと、

双方の確証が取れない内容を、

記事にして良いのか、

出版物としての倫理の大問題です。


記事になることで、

彼女の立場が悪くなることは、

想像できたはず。


現実に、

記事が世に出たことで、

彼女の宙組内で居場所が奪われたと、

ご遺族が証言されているのに、

なぜこの弁護士さんは、

週刊文春を糾弾しなかったのか?


やはり、

大きな不信感しかありません。


本当に、

彼女の尊厳と、

彼女の仲間たちが、

これ以上

心ないハラッサーたちに、

傷つけられないことを、

心から祈っています。


長文を読んで頂き、

真にありがとうございます。


末筆ながら、

改めて彼女のご冥福をお祈り申し上げます