猫なでにき -23ページ目

カスパー・ハウザーという少年

生まれてから16年もの間、外に出されず、教育を受けず、人間らしい言葉をかけられずに育てられたら、人間はどうなるのだろう?
そもそも、そんな状況で、生きることができるのだろうか……。
しかし、その人物は19世紀のドイツに、実在したのである。

1828年、5月のある日に、その少年は突然人々の前に現れた。1833年の12月に暗殺されるまでの5年間、彼はヨーロッパ中の興味を一身に集めた。彼の名前は、カスパー・ハウザーという。

カスパー・ハウザー
福村出版刊の『カスパー・ハウザー 地下牢の17年』は、この少年の、発見されてから死に至るまでの記録と、のちに様々な資料からの推論や注釈が付加されたものである。

この本の著者は、カスパー・ハウザーを後の時代から見て分析したのではなく、同時代、しかも彼に直接接していた人物なので、まさに生の記録なのだ。
彼を深く理解しようとしていた著者は、実にこまやかに周囲から取材し、客観的な状態を記し、後にカスパー本人が言葉を充分に理解し使えるようになってからは、本人からも聞き取りをしている。

少年はドイツの都市ニュールンベルクで発見された。広場に、一通の手紙を持った状態で立っていたのだ。おそらく、連れてこられた時の格好のまま、この少年は初めての外界に放り出されていた。

あまりにも不可思議な状況で現れ、またそれが「まるで赤ん坊のように」「動物のように」精神的成長が殆どなく、体だけが成長した不思議な人物であったことで、あっという間に世間の注目の的になる。

世間というのは、いつの時代でもセンセーショナルなものが大好きなのだ。一躍(本人の意志とはまったく関係なく)時代の寵児となり、彼の一挙手一投足が人々の耳目を集めていく。

そして当然のことながら、一体誰が、何の目的で、子供にそんなひどい仕打ちをしたのかと、あれこれと憶測され、噂が立ち、はては「カスパー・ハウザーは身分の高い人物の落とし子だ」という、まことしやかな話まで持ち上がる。(著者はこの説に感心を持ち、かつ支持していたらしい)

しかし、人々から見れば「虐待」の状況であっても、カスパーには理解できない。そこはただの日常だったのだ。突然、音が溢れ光が眩しく(目に刺すように痛かったという)刺激だらけの世界に取り残され、不安でいっぱいだったに違いない。暗い部屋で、外に出ることなく育った彼は、歩く動作も知らなかったようだった。その足の裏は、手のひらのように柔らかく、慣れない歩行で水ぶくれができていたという。

新しい刺激はどんなにか苦痛で恐ろしく、疲れるものだったろう。次第に言葉を覚え、習慣を身につけつつあった時ですら、「(あの場所に)戻りたい」と言ったそうだ。どんな場所でも、それは懐かしいふるさとなのだ。

なんということだろう。“人間”らしさとはなんなのか。誰がそれを決めるのか。
人々は優しく、カスパーは親切にされていたが、それでも彼は苦痛の中にいたのだ。

多くの注目を集める者はまた、多くの妬みや批判も生むことになる。カスパーについても例外ではなく、感心が高まるにつれ、「監禁は嘘であり、すべては彼の芝居だ」という人々も出現することになる。

おそらく、その人らはカスパーの苦痛を理解することは出来なかったのだろう。
結局は支持者も批判者も皆、カスパー本人とは関係ないところであれこれと議論するだけなのだ。

そして、発見されてからたった5年半で、一方的に彼を邪魔にする何者かが、カスパーをこの世から消し去ってしまう。
彼にとって不幸なことに、その時に彼が身を寄せていた人物はカスパーに疑いを持ち接しており、彼が傷を受けた時にまともにとりあわなかったという。同情を引くための自作自演を疑ったというのだ。もちろん、後に見つかった証拠でそれは否定されている。

その結果、3日後に彼は死んでしまう。亡くなるまでの間に、襲われた時の状況をなんとか説明したが、結局犯人はわからずじまいだった。

どこに生まれ、どこで育ち、どこからニュールンベルクに連れて来られたのかもわからないカスパー・ハウザーは、そうして誰ともしれないまま、謎のまま消えていったのだ。

ただ、だからこそ彼に対する人々の関心はいまだ消えていない。
ある者は詩に残し、あるものは音楽を作り、医学研究に名が残り、映画でよみがえる。
18世紀に実在した謎の少年は、現代の人々にも、問題をなげかけ、ロマンを与え続けている。
カスパー本人の意志とは関係なく……。





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16分割便利バター

最近やっと、スーパーでバターが売られるようになってホッとしている。ま、相変わらず量は限られてるけど…。
バターがあるとないとでは料理の味に格段の差があるもの。とはいえ、二人暮らしの食卓では、バターの消費量は少ない。ちょっとでヨイのだ、ちょっとで。

そういうわけで、我が家ではバターを買ってくると、こういうことをする。

切り分けバター
ハイ、16分割。

この一かけが、大さじ1弱くらいの量になるので、こうなってると使いやすい。
でも、このままでは切り口から劣化するから、これを

タッパに入れました
タッパーに入れて冷凍してしまう。
タッパーは、蓋のボタンプッシュで中が真空にできるものだと、結露とかも気にならず長期間冷凍もできるんだけど、どうせ1~2ヶ月で使い切るので気にせず普通のタッパー使用。

パンに塗ったりとかに使いたい時は必要分だけ前もって冷蔵室に移動するか、室温に出しておくし、料理に使うんだったらそのまま鍋にポン。

熱々のホットケーキなら、凍ったままで上にのっけても、どんどんとけるから平気だよ。




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王子、おでかけですか?

夕食のあと、ソファでのんびり本を読んでいると、

ガサガサガサ

と、妙な音が近づいてくる。

ん~?なんの音……と本から目をあげると、

おでかけ王子?
なにかくっつけているお間抜け王子が。

なにしてるんですか……それ。

ふりむき王子
おーいと呼び止めると、

なに?ボクになんか用?

いや、用はないけどさー。
王子、何をしようとしてそうなったんだ。っていうか、どうなってるの?その紙袋。


よくよく見れば、人間なら丁度幼稚園の鞄みたいに、頭と片腕に斜めがけになっているんだな。
そっか。君もいよいよ幼稚園生か……って、そんなわけあるかい(^^;

君みたいなお間抜けな子は、心配で外になんか出せませんヨ。
っていうか、窓が開いててもドアが開いてても、ビビリちゃんな王子は外に出ないんだけどね。

あ、ちなみに王子の背後にある米袋には、今日はちゃんと姫が収まっている。
さすがに紙袋付き王子では、姫の城の入り口には入れないのだった。




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悩ましきHDDレコーダー

6年少し使ってきたHDDレコーダーが、最近ちょっと様子がおかしい。

いつも、 [HDDに録画したデータ→DVDに移す→ファイナライズ] という一連の作業をしてからHDDのデータを削除するのだが、この肝心要の「ファイナライズ」が立て続けに失敗してしまうのだ。
ここ10枚焼いたうち、3枚が失敗という高確率。ヤバし。

6年も使ってるしな……しかし今時のマシンはヤワだなあ……いやでもやっぱ6年は相当あるよ……などと逡巡。
実は、それ以外にも買い換えたい理由はあるのだが。HDD容量や、今時のブルーレイのことなんかじゃなくて、もう買った当初から「やだなあ」と思っていたこと。
その「やだなあ」が、マシンの不調に後押しされて、ムクムク起き上がってきたというわけ。

それというのが、タイトル入力時の、こいつの頭の悪さ加減なのだ。
いや、機械のせいじゃないが、設計したやつは相当バカだと思う(毒)

パソコンを日々使っていると、文字入力の学習機能など当たり前のことだと思っているが、このマシンにはそんな上等な機能はない。

まあそれはヨシとしよう。パソコンじゃないんだからな。しかし、文字変換という機能がある以上は、使う頻度によってある程度は並んでいるだろう。そう考えるのが普通じゃないだろうか。

しかし、このバカは「とうきょう」を変換しようとすると、こういう画面になる。

HDDレコーダー画面1

第一候補が、

当今日

どこの言葉ですか、それ。ちなみにうちの辞書(新明解)にはないよ。PCに入ってる辞書にもないよ。
つーか、この画面に出てる1から9まで、全部辞書にない言葉だよ。なんだそれ。

次画面にして、最後から3番目でやっと、目指す「東京」が出てくる。

HDDレコーダー画面2

つーか、この画面の他の漢字も、全部辞書にないよ。なんなんだよ。

候補、最後の3つだけで充分だろ!


とまあ、これはホンの一例で、このように入力の度に余計なストレスを感じてしまうマシンなのだった。
故障なのか、寿命なのか。これを機会に買い換えたい。まともな変換機能のあるやつに。しかし、金銭的には、イヤ~ンなのが、悩ましいトコロ……。

でも、もう二度とPanasonicは買わないぞー!(改善されてたとしても、長年の恨みは深いのだ)



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白菜&豚バラの、お花鍋

だんだんと夜が涼しくなって、暖かく食べられるものが恋しくなる季節到来。スーパーの青果売り場でもアレがお手頃になるから……我が家の定番、豚と白菜の簡単“お花鍋”を作ろう。

白菜と薄切り豚肉でキレイ。
材料は、白菜4分の1(立割で売ってるよね)、豚バラの薄切り200gくらい、めんつゆお酒醤油
使った鍋は8号の土鍋。

白菜4分の1を、更に4分割して、土鍋にぐるりと並べる。硬い部分も青くて柔らかい部分もあるので、そこは適当に置き換えて。
白菜の隙間に、適当に切った薄切り肉を指で挟み込む。煮る時に水が上までまわるので、そんなに無理して下まで押し込まなくても大丈夫!

これ、火にかける前が実は一番キレイ(笑)お花みたいなので、“お花鍋”。

ここでめんつゆを用意。
メーカーによって3倍濃縮だったり5倍濃縮だったりするので、それに合わせて水で適度に薄めて、カップ2分の1くらいにする。それにお酒大さじ1程度、味の濃さの調整で、好みでお醤油を使ったりもヨシ。私は大さじ1弱、薄口醤油をプラス。

鍋は8号。
これを全部お鍋に入れて、きっちりフタをする。
空気穴はホイルを詰めて塞ぎ、熱と蒸気が充分行きわたるようにする。
弱火でじっくり煮ること、30~40分待つのですぞ。

白菜からも水分が出るので、めんつゆは少なめだけど大丈夫。結構汁気があがってくる。

量が減っちゃいますが
出来上がってフタを取ると、こんなに減ってしまうけど、この白菜トロトロの甘みと豚肉の味が全体に染みて、他に何も味付けしなくても、これだけで美味しい。

実は以前は、ただ単に白菜と薄切り肉をそのまま重ねてたのだけど、それだとお肉同士がくっつくし、食べにくかった。それで、キャベツコンビーフみたいに間に挟んでみたらこれが味染みが格段によくて、大成功!

暖か食卓
本日のおかずはこれと、サンマのみりん干し、かぶの浅漬けに味噌汁。

簡単質素ですがとってもポカポカ晩ご飯。
お財布にもお腹にも優しい食卓!


これからの季節、登場回数の多くなる、我が家の冬の定番晩ご飯なのだった。





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