明るい家族計画 (1) 明るい家族計画~お節介編Ⅰ
あたしは弐條綾乃。大学4年の21歳。そしてあたしの旦那様は雅和さんって言って、
官房長官藤原氏の公設秘書暦1年の新米秘書、23歳なの。あたし達は6年前の高校時代、お互いの初恋を見事成就させてなんとか去年見事ゴールイン。まあそれまでに雅和さんが電車脱線事故であたしの記憶を失くしたり、あたし自身ちょっとした誤解から浮気してしまって違う人の子供を妊娠流産(誰にも内緒なの!)してしまったり、出会って6年の間にいろいろありました。雅和さんは超高支持率の総理大臣を父に歴代の総理大臣の祖父を持つ有名な超お坊ちゃん。そして次男でありながら将来の後継者として今修行の身なのよね・・・。あたしの家系もすごいもので、先祖代々お国のために武官をしている家柄で、パパは陸上自衛隊東部方面総監部総監だし、お兄ちゃんは陸上自衛隊中部方面隊第3師団の一等陸尉の中隊長。まあ、あたし達の結婚の際も総理大臣の息子と、陸上自衛隊の上層幹部ってことで結構もめたりもしたんだけどね・・・。まあなんとか認めてもらってラブラブな新婚生活を送っているのよね・・・。
超ラブラブで、周りではもうそろそろ子供は?って言われるんだけど、あたしが大学卒業までだめだって、あたしのパパと約束して予定より随分早い結婚を認めてもらったわけだから、今は明るい家族計画実施中ってわけ・・・(笑)。子供好きの雅和さんは今すぐにでもほしいって言ってるけど、事情を知っているから我慢してもらっているのよね・・・。といっても夫婦生活がないわけじゃないし、きちんと基礎体温とか測ったりなんかして家族計画を行っています。
結婚して旦那様の仕事関係でいろいろお付き合いが増えちゃって、まだ旦那様が議員じゃないのに所属している与党議員婦人会に入れられちゃって、もう大変・・・。暇さえあれば、ランチはどう?とか、みんなで観劇はいかがとか、誘われちゃうのよね・・・。そういう場にいくと必ず出てくるのが、「そろそろお子様は?」って言葉・・・。ホントにお節介なご婦人が多いもんだから困っちゃう。欲しくたって、あたしはまだ学生の身分だから、だめだって言うのに・・・。まあそんなこと人前ではいえないから、笑って「いずれ」とか、「考えています」とかあやふやな返事をしてその場を逃げるのよね・・・。
この前なんか月一回のお茶会をしたのね。これは持ち回り制なんだけど、あたしがなぜか当番になっちゃってもう大変・・・。朝、旦那様を送り出してすぐ準備開始・・・。家中のティーカップや近所の実家のものをかきあつめて人数分揃えたり、暗黙の了解(一番仲のいい官房長官夫人に教えてもらったのよね・・・。)でお茶菓子を手作りって言うから、ケーキやクッキーを焼いたりしたのね。まあ喜んでもらえたからよかったけれど・・・。
(この日ほど料理やっててよかったって思ったことはないわよ。)
きっと新婚家庭をのぞきたいって言う興味本位からなんでしょうね・・・。うちは広尾の高級マンションだから堂々と見せてあげたわよ。40代50代の旦那様がみんな大臣や党幹部クラスの奥様ばっかりだから案の定「さすが弐條さんの息子さん宅ね。」って喜んでたわよ。
次は1年半後・・・憂鬱・・・。
イラスト付【自作連載小説】主な登場人物設定「明るい家族計画」
ホント自己満足な自作連載小説「うれしはずかし恋愛生活~東京編」(結婚まで編)が終了し、次は新婚編「明るい家族計画」に入ります。で、人物設定を・・・。ホント無茶苦茶な・・・。
主人公①:弐條綾乃・・・総理大臣次男と初恋を成就させて学生結婚した女の子。大学四年で、元ミス慶応。見た目は清楚だが結構はっきりものを言う性格。ちょっとドンくさいというか、後先考えずに行動するところが旦那様の悩みの種。実は旦那様に言えない秘密がある。
ちょっと顔を大人っぽくさせて見ました。これでも若奥様ですもんね・・・。
女の子は書くのが苦手ですね^^;特に服がかけません^^;
主人公②:弐條雅和・・・総理大臣の次男で、慶應義塾大学法学部政治学科を卒業後、官房長官公設秘書として働いている。23歳。しっかりしているように見えて、結構マヌケな事がある。ひとつのことに集中すると周りが見えなくなったりするので、綾乃は結構困る。初恋の綾乃と結婚し、幸せな日々。21歳の時に特急脱線事故に遭い助かったが、精神的後遺症がある。
子供が欲しくてたまらない彼。いつになったら綾乃との子供を抱く事が出来るのか?でも今は「明るい家族計画」実施中です^^;
新キャラ:和気泰明・・・25歳 伯父である官房副長官の私設秘書。東大卒、弁護士免許あり。(在学中の特例試験で司法試験合格、大学卒業後1年地元で弁護士修業していた。) 兵庫県出身、実家は総合病院を持つ医師一家。主人公雅和と同期。良き親友であり良きライバル。26歳の時に衆議院総選挙に出馬する。
無茶苦茶な設定の彼です。自作小説の中で唯一関西弁をしゃべるめがねキャラ。(仕事の時のみ着用。普段はしていないのです^^;)
次のシリーズ(新婚編)ではあまり出てこない彼も、その次の代議士編ではちょっと主役格だったりします。
新キャラではないけど:源彩子・・・綾乃の3歳年下の妹。東大文Ⅰ在籍中。和気泰明に一目惚れ。綾乃と違って恋多き女の子。代議士編では彩子は実はカリスマモデル兼タレントという一面を持つ。普段は普通の女の子なんだけど、仕事用のヘアメイクをすると別人。でもそれは所属事務所によって作られた人格なので、相当悩むが、和気によって自分らしいタレントとなる。代議士編では過去の男性遍歴がばれます。
まだ出てくるしつこい男:丹波正信・・・まだしつこく綾乃を追い掛ける。慶應義塾大学医学部6年生。ちょっと勘違い男。楽天家のプレイボーイ。この男のせいで綾乃はいろいろ苦労する。
代々医者家庭に育った超お坊ちゃん。西の和気家、東の丹波家といわれるほどの有名なご家庭。
別に和気泰明と絡んだりはしませんけれど・・・・。
あとは・・・・
源美月・・・お兄ちゃんのお嫁さん。能天気で乙女チックな天然お嬢様。
その他諸々新キャラも出てきます。そしてますますありえない設定^^;
そして気が向いたら挿絵を描くというのんきな私・・・。
ま、今回は長々書かずに小出ししていこうと思います。
もちろんフィクションですし、真面目な政治小説ではありませんので、よろしくお願いします。ちょっとハチャメチャしています。
これって軽いPCっていっているやつ?
NECが90cmの高さから落としても壊れないPC発売
NECは高さ90cmから木製の床やコンクリートに落としても壊れないノートPC「FC-21S」(愛称:Shield PRO)の販売活動を開始した........ ≪続きを読む≫
これって今CMで軽いPCって宣伝しているやつですよね・・・。ホントに壊れない?うちの破壊魔チビチャンズがやっても?そんなことは無いでしょう^^;
うちは富士通派なので関係ありませんけれど?
そういえば友人が行きたがっていたね^^;
代々木アニメが22億円の負債抱え民事再生法申請
アニメ専門学校「代々木アニメーション学院」の運営を行う代々木ライブ・アニメイションは、12月6日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日保全命令を受けた..........≪続きを読む≫
[アメーバニュース]
この専門学校、超有名ですよね^^;高校時代漫研部にいた私、友人が結構行きたがっていました。声優になるんだとか、アニメーターになるんだとか言って・・・。結局みんな大学進学したり、ほかのデザイン関係の専門学校に行っていました。いろいろ手を広げすぎたんでしょうね・・・・。その上少子化・・・。大学の運営でも大変なのに専門学校なんてもっとでしょうね^^;ここの学校を出たからって行っても、必ず夢が叶えられるとは限らないと思うんです。実際ここではないけれど、漫画コースに行った子はプロになっていないし・・・。同人誌どまり・・・。難しいですね。
デフォルメ自作小説の主人公&パパ
今連載中の一応自作小説の挿絵のために描いたデフォルメ主人公綾乃と綾乃のパパ(陸上自衛官幹部)
主人公の高校時代。
ああ雑いです^^;
ほんとはデフォルメで書きたくなかったんですが、綾乃のパパを書くと変になってしまって^^;ええい!3等身や!!!と思ってささって書いたんです^^;
もうチョイ丁寧に書かないといけませんね・・・。
大雑把な性格の私なので・・・。
パパさんの部隊章と階級章からどういう立場の方かわかったらすごいです^^;
正体はこれですわ^^;
正解は・・・
中部方面で陸副将です。
反転させてみてください^^;答えが出ます^^;
もちろんお分かりでしょうが、フィクションですわよ^^;設定上のことですので^^;
うれしはずかし恋愛生活 東京編 (27)祝福の鐘の音
あっという間にきてしまった12月23日・・・。朝一番の飛行機に乗ってあたし達は地元神戸で行われる挙式のために前入り・・・。ホントこの3ヶ月は怒涛の如く過ぎていったわ・・・。今日はホテルとコンチェルト両方の最終打ち合わせに挑む。あたしはこの日のためにダイエットしたり、ブライダルエステに通ったわよ。髪の毛もきちんとセットしやすいように軽くウェーブかけてみたり・・・・。準備万端なんだから・・・。
もちろんあたしの旦那様は毎晩のように「きれいだよ」って言ってくれて愛してくれるし・・・。やっぱり愛の力が・・・って馬鹿なことは言わないけど、まあそれに近いかもしれない・・・。
神戸空港から車で宿泊するホテルに向かうんだけど、ホテルに向かうタクシーの中で運転手さんが言うんだよね・・・。
「今日はなんでこんなに角々に機動隊が立ってるんやろな・・・。だれか偉い人が来るんやろか・・・。」
もちろんこれは雅和さんのお父さんである総理大臣が挙式出席のため神戸に来るからであって・・・。前日であるのにもう機動隊が出てもう警備してるって訳・・・。まあ公務の都合で、お父さんは朝一の羽田発伊丹空港着の飛行機で急いでやってくるんだけど・・・。やっぱりすごいよね・・・。ホント大騒ぎ・・・。あたし達は運転手さんの言葉にちょっと笑ってたんだけど・・・。でもホントに多いよね・・・。明日はもっと多いかも・・・。
ホテルに着くと、最終打ち合わせと、衣装の確認。無事東京から一式到着していたから安心・・・。あと明日の引き出物の件とか、なんやら・・・まあこういうことはお父さんの私設秘書さんがしてくれるって言うから任せたわよ・・・。(だってややこしいのよ・・・何種類も引き出物種類があって間違えないように配らないと・・・。出席者によって種類が違うんだから・・・。)
あとはコンチェルトの担当者と打ち合わせ・・・。まあこれもなんとかなりそうね・・・。今日は両方の司会者と初顔合わせ・・・。いろいろ世間話をしながら和やかに話していたのよね・・・。
本当にいよいよ明日って思うとドキドキしちゃって・・・。夜はあたしのパパやお兄ちゃん、そしてお兄ちゃんの婚約者と一緒に会食したのね。お兄ちゃんの婚約者は防衛庁長官のお嬢さん。まあ雅和さんとは顔なじみだけどね・・・。ホントお兄ちゃんはシスコンっぽいところがあるから、あたしのことすごく心配してくれて・・・。もうあたしは入籍して1年になるのに・・・。まあ嬉しいけどね・・・。パパもホント涙ぐんじゃって・・・。あたしとお兄ちゃんの婚約者の美月さんと結構話したんだけど、この人天然・・・。さすが箱入り娘って感じの人よ・・・。世間知らずって言うか・・・。乙女チックって言うか・・・。お兄ちゃんもなんだかんだ言って気に入っちゃって、来年の春結婚することになってるの。
「私も綾乃さんたちみたいに船上ウェディングに憧れるわ・・・。ねえ博雅さん、私たちもしましょうよ。」
「もう無理だよ・・・。ああいうのは一年前から予約入れないと・・・。俺たちの会場もやっと取れたんだから・・・。」
お兄ちゃんたちは今流行の邸宅ウェディング。神戸北野の洋館でするんだって・・・。そっちもいいじゃない・・・。家だってお兄ちゃんは官舎を出て、駐屯地近くのマンションに住むらしいのよ・・・。お兄ちゃんはまあいう転勤族だから、分譲じゃなくって賃貸。それも自転車通勤。ホントに幸せそうでよかったじゃない。
あたしと雅和さんは明日早いからって、早めに会食を切り上げて、ホテルに戻ったの。明日は早いってなんの・・・。雅和さんは1時間前でも間に合うけれど、あたしの場合は3時間前から準備に取り掛かるから、8時からホテルの一室を借りて準備するのよね・・・。あたしはすぐに寝ちゃったけれど、雅和さんは緊張してしまってよく眠れなかったよう・・・。
朝6時に目覚ましがなって、あたしは飛び起きたわけ・・・。あたしは雅和さんの頬にキスをして起こすんだけど、なかなか起きてくれない・・・。しょうがないから、あたしは上に乗って顔中にキスしてやったわよ。
「おはよう綾乃・・・。今何時?」
「もう6時だよ・・・。早く朝ごはん食べに行こうよ!」
雅和さんは仕返しにあたしを押し倒して、キスしてくる。じゃれあっているうちに7時よ・・・。急いでシャワー浴びて着替えてから朝ご飯食べに行ったの。ほんとギリギリ・・・。ご飯を急いで食べて、あたしは急いで準備に向かう。雅和さんは伊丹空港に到着したお父さんと携帯で話しているのよ。
あたしは雅和さんのおかげでちょっぴり遅刻。もちろんちょっぴり・・・。あたしが部屋に入るとスタッフが待ち構えていたわよ・・・。もちろんおばあちゃんももう来てたのよね・・・。だってあたしにはお母さんがいないじゃない。おばあちゃんがあたしのお母さん代わりで来てくれたのよね・・・。もちろん興味本位であたしの妹、彩子も・・・。彩子じっとあたしを見てたわよ・・・。
「お姉ちゃんきれい!!!」
なんて何度も言いながら・・・。お世辞言っても何もでないわよ・・・。ほんと念入りに髪の毛を整えて、ドレスを着てから、お化粧するの・・・。これでもかって言うほどね・・・。まあこれくらい化粧しないとドレスと合わないって言われて。なるほどって思ったわよ。やっぱり一番髪の毛に時間がかかったのよね・・・。1時間ちょっと・・・。ううん・・・やっぱり疲れるわ・・・。
来賓の挙式受付開始30分前にやっと仕上がったときにはもうくたくた・・・。するとドアがトントンってなって、誰かが来たのよね。もちろんパパとお兄ちゃんたち。パパとお兄ちゃんは陸上自衛隊の礼装を着ている。パパは陸将だから肩から金色の飾り緒をつけてるのよ。まあお兄ちゃんは一等陸尉だから普通の礼装制服だけどね・・・。美月さんはすごく品のいい振袖着てやっぱりお嬢様って感じ・・・。美月さんったらあたしのドレス姿にすごく感動しちゃって妹と一緒になってはしゃいでいるのよね。
もうそろそろ移動の時間・・・。あたしは控え室を出て、ロビーに出たの。ロビーでは雅和さんと雅和さんのお父さんが待っていてくれたの。やっぱりタキシードを着た雅和さんはかっこいいわあ・・・。あたしの姿を見た雅和さんは顔を真っ赤にさせて照れていたわよ・・。ホントにそういう顔ってかわいいって思っちゃう。まあホテル側の配慮で報道陣はシャットアウトしてあるし、周りのお客さんに迷惑かけられないから、さっさと用意された車に乗り込んで数分のところにあるコンチェルトの待合室近くまで移動・・・。招待したホントに親しい人達があたし達を迎えてくれたのね。
雅和さんはあたしが車から降りるときにわざわざ走ってきてくれて、あたしの手をとって降ろしてくれたの。
本当に今日はいい天気。風ひとつなく暖かい。春かと思うくらい・・・。あたし達の日ごろの行いがいいのかな・・・。
まず11時からあたし達と親戚での記念撮影をしたのね。停泊場所はモザイクっていうショッピング街の真横だからもちろん注目の的・・・。私服警官もいっぱい。見た目にはわからないけど、まあしょうがないわよね・・・。買い物客にまぎれてマスコミもちらほら。望遠レンズをこっちに向けてるよ・・・。本当に雅和さんったら緊張しすぎて顔が強張っているよ・・・。
さてさて・・・みんなで船に乗り込んで、船長さん立会いのもとの人前挙式・・・。指輪を交換したり、誓いのキスをしたりなんかして・・・。ほんとにみんなに祝福されてあたしは感動して泣いちゃった・・・。案の定パパったら号泣よ!自衛官の制服で号泣しないでよ!お兄ちゃんも困り果ててたわ・・・。相変わらず美月さんは感動しっぱなし・・・。雅和さんも緊張しっぱなしでホント笑える結婚式だったわ・・・。披露宴だってそう・・・。友人が多いから、結構ドンチャン騒ぎだし、楽しい披露宴・・・。雅和さんも、お父さんもパパもすごく楽しそうにしててホッとしたけど・・・。ああこれが終わったら超堅苦しい後援会やパパの仕事関係の披露宴・・・。今のうちに楽しんでおこう・・・。
無事に一番楽しい披露宴が終わって、ホテルの控え室・・・。次の披露宴までまだ2時間あるから、ゆっくりできる。雅和さんはほろ酔いで、ニコニコしながら楽しそうにしてた。あたしはそれどころじゃないわよ・・・。一番苦手なのよ・・・後援会関係が・・・。
「綾乃、どうかしたの?」
一応心配してくれるところが雅和さんらしいけど・・・。雅和さんは山のように積まれた祝電を一つ一つチェックしてた。一時間前になるとお化粧を直して準備・・・。雅和さんのお父さんやうちのパパは招待客に挨拶回り・・・。雅和さんも控え室を出て挨拶を始めたのよね・・・。あたしも準備を済ませてホテルのスタッフとともに会場へ・・・。やっぱり後援会中心だから、おじさんやおばさんばっかり・・・。おばさん連中なんて興味本位であたしのことじろじろ見て、「きれいよね・・・。」とか「かわいいわ・・・。」とかいかにもお世辞っぽいこというの。
ああ、堅苦しい、肩こりそう・・・。気分も悪くなっちゃった・・・。
雅和さんは気分悪そうな私に気がついて、心配そうに寄り添ってくれたのね・・・。
「本当に大丈夫?」
「ん?んん・・・。」
まあなんとか披露宴が厳粛なムードで始まって・・・。なんかお祝いって感じじゃないのよね・・・。いろんなえらいさんの長い言葉を聞いてはニコニコ・・・。ホントずっとニコニコしてたような気が・・・。披露宴って言うよりなんかの会合?懇親会?あーあ・・・東京の披露宴もこんな感じなのかな・・・あっちはもっと代議士とかも多いし・・・。まあ最後のほうはお祝いっぽくなったけど・・・。ホント疲れただけ・・・。お開きになったあとは招待客にきちんと挨拶して立派な妻を演じておいたわよ・・・。
雅和さんのお父さんは明日公務があるからって新神戸から新幹線で東京に帰っていったの。 部屋に戻ったあたし達は、ホントに疲れきってたわよ・・・。これで二次会とかあったら死ぬわよ・・・。さっきの披露宴の料理はもう緊張と疲れで食べてないしね・・・。雅和さんも一緒。やっぱりクリスマスイブだからスカイラウンジに予約いれて少し横になってから行くことにしたのよね・・・。本当なら予約取れないんだろうけど、披露宴もしてるし、宿泊してるから、窓際のいい席とってもらえたらしいの・・・。一眠りして、予約入れた九時頃に17階へ向かったのよね・・・。やっぱり予約入れててよかった・・・。イブだからいっぱいなのよね・・・。案内された席に座ったの・・・。
「おなか空いたよね・・・。何でもいいよ。食べたいもの注文したら?」
「雅和さんは?」
「何でもいいよ。綾乃が食べたいもんをつつくから。」
雅和さんはなんだかわからないけど1杯お酒を注文してちびちび飲んでいた。そしてあたしが注文したものをつついて食べてた。すると、ウェイターがあたし達の前に何か持ってくる。
「本日はご結婚おめでとうございます。こちらは当ホテルからのお祝いでございます。」
そういうとケーキと花束をくれたの。やっぱりこういうのって嬉しいよね・・・。あたしは嬉しくって雅和さんの顔を見て微笑んだのね・・・。雅和さんもつられて微笑んでくれた。やっぱりこの人と結婚してよかった・・・。ホントに幸せよね・・・。あたしも普段飲まないお酒を注文して2人で正式に結婚したことを祝ったの・・・。
部屋に戻ってきたあたし達・・・。普通ならここで初夜ってことになる。でも雅和さんはあたしを押し倒したまではいいんだけど、疲れと酔いであたしの上に乗っかったまま眠ったのよ・・・。重いってば・・・。なんとか雅和さんをどけてあたしもそのまま眠っちゃった・・・。
朝起きたら雅和さんったらなんだかニヤニヤしてるのよね・・・。
「おはよ、綾乃。」
「なに?ニヤニヤしちゃって・・・。」
「別に・・・。」
何か隠しているな、この表情・・・。
「なによ、気持ち悪いよ・・・。」
「実はね、昨日朝、藤原さんに電話したんだけど、なんて言われたと思う?」
「わかんないよ。クビにでもなったの?」
「朝から冗談言うなよ。あのさ、休みいっぱいもらえたんだよ。1月7日までね。」
すごい・・・あと半月も休みもらえるってこと?東京の披露宴が1月5日だから、ゆっくりできるね。
「何して過ごす?」
「そうね・・・。」
ホントにこんなに長く一緒にいるのって久しぶり・・・。今までやりたいこといっぱいあったのに実際たくさんの休みをもらってしまうと、何から手をつけたらいいか迷ってしまって、結局予定通り26日の朝にチェックアウトして、とりあえず自宅に戻ることになったのよね。
東京に帰ったら帰ったで、じゃんじゃんお祝いの電話なんかがかかってきて、ゆっくり出来ずにいて、結局いつものようにあたしは大掃除したり、簡単だけどおせち作ったりして年が明けてしまったのよね・・・。
またあっという間に東京での披露宴が行われる日になっちゃって、朝からバタバタ。12時からの宴会なんだけど、ホントに代議士やら、一部上場企業の社長さんやら、東京の後援会の人やら、あとパパの上官の人とかいっぱい。ちょっとした新年会のノリなのよ・・・。ちょっと違うのは党の有力議員さんの奥様達が出席だから、華やかって言うか・・・これからこの奥様たちとのお付き合いもあるんだなって緊張したのよね・・・。何からお付き合いを始めるか心配・・・。雅和さんはやっぱり神戸と違って仕事関係の人ばっかりだから、和やかだったわ・・・。
すると急に雅和さんの顔が曇ったのね・・・。その視線の先を見ると、清原さん・・・。未だ雅和さんは清原さんのことを嫌ってる。あたしを取られるんじゃないのかなって思っているのかな・・・。清原さんはスーツ着て、じっと立ってたけれど、お兄ちゃんが話しかけて、なんとか少し笑ってたりしたんだよね・・・。まあパパが清原さんを呼んだんだけど・・・。
「雅和さん、まだ清原さんのことで怒っているの?もう大丈夫だよ。清原さんには彼女いるもんね・・・。」
「誰?」
「鈴華ちゃんだよ。だから安心していいよ・・・。もう何にも関係ないから・・・。」
まあ一生言えない秘密はあるけれど、もう関係ないんだから。清原さんがお兄ちゃんとあたし達のところにやってきて、言ったの。
「綾乃さん、弐條君。今日はおめでとう・・・。今までいろいろあったけど、お幸せに・・・。」
「ありがとう清原さん。鈴華ちゃんと仲良くね・・・。」
「え?知ってたの?はずかしいな・・・・。」
この清原さんのすごく照れた表情を見て雅和さんは安心したみたいね・・・。なんだか仲良さそうに握手なんかしちゃってさ・・・。ホント今まで仲のよかった友人みたいに接してたのよね・・・。
ホントいろんな人たちに祝福されて、やっと夫婦として認められたの。もちろんマスコミにも公式発表をされたんだけど、やっぱり控え気味な発表で安心した。まあ雅和さんは23歳、あたしはもうすぐ21歳のとても若い夫婦だけど、みんなに支えられて成長していくんだろうなって実感したのよね・・・。
もっともっと幸せになって、一生寄り添って生きていくんだから・・・。がんばるよ、あたし達。
(完)
(作者からの一言)
一応区切りました。実はまだまだ続きます。ごめんなさい^^;
次は「明るい家族計画」って言う題で、書いていきます。これは結構短いかもしれません。雅和と綾乃のどたばた新婚生活1年間がメインなんですけど・・・。しつこいキャラや新キャラが登場します。まだまだ続きますけどね^^;もう番外編に域を出てしまいましたね^^;だれも見たくはないですよね^^;こんな話^^;
うれしはずかし恋愛生活 東京編 (26)怒涛の結婚準備
さあ秋季授業開始よ!そしてあたし達の結婚式まで三ヵ月を切ってしまった!!!少しでも4年生になったとき楽したいから、履修できるものは履修!取れるだけ取ったわよ。だから朝一から最終講義までほとんどの毎日埋まってしまった。まあ他の子達と違ってバイトしたりとかはないし、家に帰ったところで、あたしの旦那様雅和さんは毎日帰ってくるのが遅いんだもん、別に苦はない。でも秋季試験は大変だろうな・・・。
毎日あたしは朝早く起きて雅和さんとあたしのお弁当を用意して一緒に家を出るの。雅和さんはたまに大学まであたしを送ってくれたりなんかするけど、なんだかんだ言ってもまだ官房長官の新米公設秘書だから忙しいのよね・・・。
午前の講義が終わったら、友人と一緒に学食。あたしはお弁当に何か追加して食べる。まあ毎日のことだけど、友人たちと一緒にいろいろ話しながら食べるのはやっぱり楽しいのよね・・・。ホントあたしは女子大生してるわ・・・。
「やあ、昨年のミス慶應さん。」
ああまたあんた・・・。あたしはもう雅和さんと入籍して人妻なのに、未だに言い寄ってくる医学部5年の丹波さん。知ってて言い寄ってくるんだよね・・・。医学部は信濃町キャンパス。ここは三田キャンパスでしょ。随分離れているのに昼休みを狙ってこの三田までやってくるのよね・・・。もううんざり・・・。何言ってもだめ・・・。まあ適当にあしらうんだけど・・・・。いつもあたしの横の席に座って別に相手しているわけじゃないんだけど、友人との話に入ってくる。
「ねえねえ、今度の週末の予定は?」
「週末は永田町。」
「どうして?」
どうしてって言われたって・・・・わかるでしょ、今あたし達は忙しいんだから・・・。週末はわざわざホテル側とか、クルージングウエディングの担当者が入れ替わりやってきてくれて、公邸で打ち合わせするんだから・・・。だってお父さんがホテルで打ち合わせに同席できないでしょ・・・。いろいろ配慮してもらってんだから・・・。その後はいつものようにお父さんと一緒に夕飯食べて帰って来るってパターン。特に今週末は注文していたドレスが出来るのよね・・・。ホテル側もそれにあわせてあたしのドレスに合う付属品とか、あと雅和さんの衣装とかを持ってきてくれるって言うし・・・。もうそろそろ招待状の準備もしないといけないでしょうが・・・。
「あのね、丹波さん。あたしは人妻なんです。永田町でバリバリの秘書官してるラブラブな旦那様がいるの。」
「知ってるよ・・・やっぱり人妻っていいよね・・・。なんだかドキドキするよ。この僕と不倫してみるのもいいんじゃないかな・・・。もちろん弐條よりも大事にするし・・・。」
やっぱりこの人って楽天家って言うか、なんだか・・・普通の人よりずれているのよね・・・。普通なら人妻に手なんか出さないでしょ。それもあたしと雅和さんは新婚なのよ・・・。人前で不倫する?って言う?普通・・・。馬鹿じゃないの?あんたのせいで毎日午後はブルーよ・・・。あたしに構っていないで、医者になる勉強すればいいのに・・・。5年ともなれば臨床実習とかあるって聞いたわよ。そっちに集中しなさいよ・・・。まあこういう人はろくな医者にはならないわね・・・。
まあなんとかお昼が終わるとあの男は退散してくれたけど・・・。あんたのせいであたしはすごく迷惑してるんだから・・・。
今日は珍しく雅和さんが大学まで迎えに来てくれた。まあ明日はどちらもお休み。仕事上雅和さんは突然の休日出勤もありえるわけで、休みの日は都内を出る事が出来ないのよね・・・。夜だってそう・・・。急に呼び出しかかる場合もあるからゆっくり夫婦生活ってのも・・・。まあ新婚だからみんな気を使ってくれているみたいだけど、なんだかんだ言って旦那様は官房長官の公設秘書でしょ。そうもいかない場合がある。この前もどっかの国でごたついて夜中に緊急招集かかって大慌てしたこともあったしね・・・。そういうこともあるって事よ。まあ基本的に週末官邸で公務がない場合はお休みだけどね・・・。ホントにもうって感じかな・・・。ま、最近週末は官邸横の公邸にいるわけだから、何かあってもすぐ行けるんだよね・・・。
「ちょっと太った?」
雅和さんがあたしの体を見て言うのよ・・・。そういえば最近友達とよくおやつ食べてたわ・・・。やばいなあ・・・今日ドレス入らなかったらどうしよう・・・。
あたしは朝抜きで雅和さんとともに公邸にいったのよ・・・。やっぱり朝抜きは辛いわよね・・・。ドレスの下に補正下着を着るでしょ、締め付けられてちょっとふらっと来ちゃったのよね・・・。まあなんとか入ったから助かったけれど、苦しいわよ・・・。ダイエットしないとね・・・。やっぱり雅和さんは見てないようで見てるのよね、あたしの体形・・・。今日は衣装の最終打ち合わせのようなものだから、簡単に髪の毛をアップにしてテイアラとかベールもつける。本当に本番に近い感じ・・・。雅和さんは別室で、タキシードの準備をしてたの。まあ持ってきてもらったものがぴったりで結局それになったんだけどね・・・。今日はあたしのパパもきてくれて、衣装を見てもらったんだけど、パパったら本番じゃないのに涙ぐんじゃって・・・。あの堅物のパパがよ!きっとこれを東部方面総監部の人達が見たら驚くだろうな・・・。あの堅物総監が・・・って。本番だったら多分号泣するんじゃない?
午後からは昼食を取った後、招待客の打ち合わせね・・・。招待客のリストを渡して代筆してもらうの。あとだいたいの席順とかも決めないといけないし・・・。ああじゃないこうじゃないって言いながら打ち合わせするのが一番楽しい・・・。ああ、あたし結婚(入籍してるけど)するんだって実感するんだよね・・・。幸せ感じてんのよ一人で・・・。 まあこういう感じであたし達の結婚準備が整っていくわけで、あっ!という間に12月に入っちゃった・・・。
マスコミたちも少しずつだけど、騒ぎ出してね・・・。予定よりも随分早い挙式に「もしかしてご懐妊???」って言う情報も流れてきてあたしは笑っちゃったのよ・・・。まあ一部の政府関係のマスコミしかあたし達の入籍を知らなかったわけだし、驚くのは無理ないか・・・。まあこれ以上周りに迷惑がかかるってことでマスコミに騒がないでほしいと釘をさしていたらしいけれど・・・。
雅和さんは総理大臣の息子で後継者だけど、官房長官の秘書ってことで・・・。あまり騒ぎにはならなかったわね・・・。
で、あのうっとうしい男、丹波さん。まだあたしにちょっかいをかけてくるもんだから、雅和さんはすごく怒って、はっきりきっぱり丹波さんに言ったらしいわよ。でも丹波さんのお父さんが雅和さんのお父さんの東京後援会の代表者だってことには驚いた・・・。ってことはもうこれからも丹波さんのところとお付き合いしないといけないってことであたし達はもううんざりしたわよ・・・。
ホントにこの日本って言う国は広いようで狭い・・・。 どうなるんだろうね、あたし達の結婚生活って・・・。
うれしはずかし恋愛生活 東京編 (25)倦怠期?
ホントに僕って一点に集中すると、何か忘れたりするんだよね・・・。
この前も綾乃に「新婚旅行は?」って聞かれて、ハッとしたんだ。そうだ!新婚旅行を計画してなかったよ・・・。ああやばいよね・・・。年が明けて少ししたら通常国会が始まるから、6月末まで休みは取れないんだよね・・・・。だからそれ以降になるんだけど・・・。夏ごろになっても父さんの任期の件があるからそれでもバタバタしないといけないんだ・・・。もし父さんが任期延長を受け入れないのだったら、僕のお仕えしている官房長官の藤原さんが父さんの派閥で党の総裁候補になるから、もしそうなったら総裁選挙の件で全国行脚しないといけない・・・。となるともっと後になる。綾乃だって来年大学4年でしょ。卒論とかで忙しいはず・・・。なんだかんだ言って綾乃の卒業後の上、夏以降ってことになる。
新婚旅行の件で綾乃は口を利いてくれない・・・。その上僕が「子供ほしい」ってしつこく言ってしまったからかもしれない・・・。
東京に戻ってからもいつもどおり愛妻弁当を作って渡してくれるんだけど、なんだかね、違うんだよね・・・。溜め息をつきながらの毎日の通勤・・・。いつものように党の駐車場に車を置いて、官邸に出勤。官房長官執務室のデスクに座ってパソコンを立ち上げ仕事を始める。時折溜め息をつくもんだから、先輩秘書たちにからかわれるんだよね・・・。
「弐條くんどうしたの?やっぱり新婚さんはお疲れかな?まだまだ若いからがんばりすぎだよ・・・。」
「いえ、そんなんじゃないです・・・。」
まあこういうからかわれ方は日常茶飯事だからなんとも思わないんだけど、やっぱり綾乃にきちんと話して謝らないといけないかな・・・。僕は愛妻弁当を取り出し、女性職員が入れてくれたお茶を飲みながら、お昼を食べる。僕ぐらいだよね、お昼デスクでお弁当広げて食べてるの・・・。やっぱり怒ってるんだよね・・・。内容が最近ワンパターン・・・。まあ冷凍食品とかは使わないんだけど、いかにも昨日の残り物をほりこんだ感じ?まあまずくはないんだけどね・・・。
久しぶりに今晩外食に誘ってみるかな・・・。でもこういうときに限って何かしら用事が入ってしまって、残業なんだよね・・・。残業になると党の駐車場がしまってしまうから、官邸の駐車場に車を移動しないといけないし・・・。もう面倒だから、帰りはタクシーにしよう・・・。明日は地下鉄にチャレンジしてみるかな・・・。
やっぱり残業で午前様・・・。でもちゃんと綾乃は起きていてくれる・・・。
「ごめん起きてたの?」
「ううん、本読んでたから・・・。」
きちんと夜食も置いてある。僕は温めて遅すぎる食事を取る。そして寝て起きる。
「綾乃今日はお弁当要らないよ・・・。昼食会議が入ってるから・・・。」
まだ口をきいてくれないんだよね・・・。
「明日は休みだからどこかに行こうよ・・・聞いてる綾乃?」
無視すんなよな・・・。まあ僕が悪いといえば悪いけど・・・。
僕は早めに自宅を出て、地下鉄の広尾駅から霞ヶ関駅まで行く。やっぱりちょっと辛いから、乗りかえせずに霞ヶ関から徒歩で国会議事堂の前を通り、議員会館によって、総理官邸へ行く予定・・・。ちょっとズルして身分証明書を見せて議事堂正面の門から入れてもらって、議事堂内の地下道を通って議員会館へ・・・。ホントはいけないんだけど・・・。結構国会議事堂はでかいからね・・・。少しはワープしたかな・・・。今日は一般公開の日で助かったよ・・・。もし閉鎖されてたらこういうことできないしね・・・。
まあなんとか今日は残業なさそう・・・。意を決して綾乃に電話をする。
「綾乃、夕飯どこかに行こうよ。なんか食べたいものを考えててよ。永田町出るときに電話するから。いい?」
『うん・・・。』
僕は早く仕事を済ませて5時ぴったりに官邸を出て、そして綾乃に電話して永田町を車で出る。マンション前で綾乃を拾って、綾乃とドライブ。
「どこ行こうか・・・何食べたい?」
「なんでもいいよ・・・。」
僕は車を走らせてお台場へ・・・。明るいうちからゆっくり食事をして、ゆっくりその後夜景を見ようと思ったんだよね・・・。なんだかんだ言って綾乃はきちんとおしゃれしてきているんだよね・・・。
僕はお台場の自由の女神が見えるレストランに入って食事をする。ホントに神戸から帰ってきてはじめての外食だよね・・・。適当にあれこれ頼んで、つつきながら食べる・・・。
「ねえ綾乃、今までごめんな・・・忙しい忙しいって言って綾乃の相手をしなかったし、新婚旅行のこととか、子供のこととか・・・。怒らせてしまったね・・・。」
「ううん、そんなんじゃない・・・。はじめはそれで怒ってたんだけど、今はそれじゃない・・・。」
「何?」
「あたし雅和さんの誕生日の日、ちゃんといろいろ用意して待ってたんだよ。それなのに雅和さんったら・・・。」
そっか・・・10日前僕の誕生日だったんだ・・・。忘れてたよ・・・。あの日は残業の上、付き合いで飲んで帰ってきたのは午前様だった・・・。ああそうか・・・せっかく用意してくれてたものをだめにしてしまったんだよね・・・そりゃ怒るわ・・・。仕事とお付き合いだから何も言わなかったんだね・・・。
僕は本当に綾乃が愛おしく思ったんだよね・・・。 僕はきちんと謝って、その上これからのことを詳しく話してね、何とかわかってくれたんだ・・・。
毎年何かしら一緒に僕の誕生日を祝えなかったんだもんな・・・。去年は入院してたし、一昨年は仕事で北海道・・・その前は・・・・言い出したらきりがない・・・。それも入籍後初めての記念日だから、大事にしたかったんだよね・・・。来年こそは一緒に。
家に帰った僕たちは以前のような仲に戻って、愛し合ったのは言うまでもない。もちろん明るい家族計画は実施中ということで・・・。まあしょうがないっか。
さあ来月から挙式に向けて休日は大変だよね・・・。
もっと動きのある絵を描かないと^^;同じポーズばっかりですね^^;
雅和の服はスーツのまま家で着替えずにここまでやってきたので、仕事用のネクタイとジャケットを脱いだ状態です^^;手が書けません^^;動きが書けません^^;精進しないと・・・。
うれしはずかし恋愛生活 東京編 (24)友人からの祝福と打ち合わせ
あたしと雅和さんはあたしの夏休みを利用して神戸に行ったの。もちろん打ち合わせや、雅和さんの高校の同窓会も兼ねて・・・。雅和さんが同窓会の間、あたしは久しぶりに堀川鈴華ちゃんと会うことになっているの。ホントに久しぶり。鈴華ちゃんは大学3年生。あたしと雅和さんが入籍したことを聞いて驚いていたわよ。
「いいなあ・・・。イブに船上挙式・・・憧れよね・・・。」
「あたしもびっくりしたわよ・・・。内緒で押さえていたなんて・・・・。鈴華ちゃん、絶対きてよね。」
「うん、行く行く。だめって言われても行くよ。さすが弐條さんよね・・・やる時はやるね・・・。」
「あたしは大変よ・・・3回披露宴するんだから・・・。で、お兄さん元気?」
「もう元気よ。弐條さんに負けない彼女見つけるんだって意気込んでるわ。」
そう響貴さんは大学を卒業後、司法試験に通って、弁護士研修中。そういえば弁護士になってもっとモテテやるって言ってたな・・・。相変わらずなのかな・・・。鈴華ちゃんは彼氏いるのかな・・・。まあとても可愛いこだからいると思うんだけど・・・。
「鈴華ちゃんは彼氏いるの?」
「うふふ・・・いるよ。誰だと思う?」
「え?あたしの知ってる人?」
「うん、知ってるよ。よく知ってる人・・・。でも今遠距離恋愛中なんだ・・・。」
「誰、誰???」
鈴華ちゃんはあたしの耳元で行ったの。
「清原さん・・・・。」
「え~~~~~~~~。いつの間に?」
「去年夏かな・・・。私おにいちゃんに会いに東京に行ったらばったり会ってね・・・。意気投合しちゃって・・・。清原さんってとってもやさしいいい人よね・・・。この前プロポーズされちゃったの・・・。」
「へえ・・・。」
清原さん、鈴華ちゃんと付き合ってるんだ・・・。だからか・・・最近パパのマンションに遊びに来ないのは・・・。なるほど・・・。でも清原さんと鈴華ちゃんって十歳の歳の差が・・・・。
「でもお父様ったら、10歳も年上だからって反対するのよね・・・。職業のことはなんとも言わないんだけど・・・。私大学卒業したらきっと清原さんのところに行っちゃうんだから・・・。お父様が反対してもね・・・。」
「強くなったね・・・鈴華ちゃんは・・・。やっぱり愛の力はすごいわ・・・。」
清原さんはとてもいい人だし、出世頭だからいいんじゃないかな・・・。もちろんあたしと一度だけあったことは内緒だけど・・・。鈴華ちゃんも可愛いしね・・・。ホントいい子だもん・・・お嬢様なのにお嬢様っぽくないしね・・・。なんとかやっていけると思うよ。応援しちゃおう。そっか・・・そっか・・・そっか・・・!
「あのね綾乃ちゃん。お願いがあるのよね・・・。」
「なに?」
「私お料理苦手なんだ・・・。今度教えてくれる?」
「いいよ、いくらでも言ってよ。清原さんにおいしい食事を食べさせたいんでしょ。」
「う、うん。綾乃ちゃんはなんでもじょうずだから憧れるのよねえ・・・。」
ホント久しぶりに会った鈴華ちゃん。とても輝いていたわよ。やっぱりいい恋をしてるんだね・・・。ちょっとうらやましかったりなんかして・・・。あたしも雅和さんに対してそういう時があったな・・・。もう付き合って4年ほど経つとねえ・・・。でも今もラブラブだけどね・・・。
もうそろそろ雅和さんの同窓会が終わるころなんだけど・・・。するとあたしの携帯が鳴るのよね・・・。
『あ、綾乃?僕だけど、今出てこれる?』
「なに?今鈴華ちゃんといるんだよ。」
『それなら鈴華ちゃんも連れてくればいいから、同窓会の二次会に出てくれないかな。』
「え~~~~~~。どこでするのよ~~~~~~~。」
『んんっとね・・・わかるかなあ・・・モザイクの上にあるブラジル料理屋・・・。』
「うん・・・知ってる・・・そこに行けばいいのね?」
『そう、待っているから・・・。』
あたしと鈴華ちゃんは指定されたお店に向かったのよね・・・。すると雅和さんがお店の前で待っていてくれたの。
「あのさ、高校のクラスのみんなや先生が僕らを祝ってくれるんだって。いいからおいでよ・・・。鈴華ちゃんも。もちろんおごるから。」
あたしは店に入って雅和さんの元クラスメイトの前に出されて、紹介される。恥ずかしいわよ・・・。もちろん紹介をするのはお祭り男の響貴さん。
「さあ皆さんご注目!さあこの子が、弐條雅和君の高校時代、初恋一目ぼれの相手、旧姓源綾乃さんです。まあここまで一途に初恋を成就させたもんだよ。ホントに弐條ってやつは化石のようなものだね・・・。さあ拍手!」
みんなはあたし達に祝福の拍手をしてくれて、2次会が始まったのよね・・・。
「で、まあまあ聞いてくれ。俺の一番の大親友、弐條雅和君と綾乃さんはこの店のまん前に停泊中のコンチェルトでなんとクリスマスイブの日に挙式披露宴を行うようだ!さすが弐條だよな!うらやましいぜ・・・。もちろん俺らは呼んでくれるよね?まあイブだから、予定のあるやつはこなくていいぞ!」
雅和さんはうなずく。どれだけ呼ぶのよ!1クラス40人よ。まあ最大150人だからいいのかな????盛大すぎるわよ!挙式くらいは落ち着いてしたいわよ・・・。それでなくても披露宴3回はきついわよね・・・。 雅和さんはいろんな仲間にお酒を注がれてほろ酔い気分なのよね・・・。あまり強いほうじゃないのに大丈夫かな・・・。まあホテルはすぐそこだからいいんだけど・・・。あたしも20歳になったから、少し飲んじゃった・・・。
まあ2時間ほどの2次会はお開きになって、もう外は暗くなっているの・・・。もう9時・・・。響貴さんは3次会だって張り切っていたけど、雅和さんはもう限界なのよね・・・。お酒を断れない性質だから、いつもより飲んじゃったんだもん・・・。それでなくても付き合い程度しか飲めないんだし・・・。
あたし達は夜景を見ながらゆっくりホテルの戻ることにしたの・・・。やっぱり神戸の夜景はきれいよね・・・。特にハーバーランドの観覧車のイルミネーションが・・・。
「大丈夫?」
「うん、なんとかね・・・。」
「飲みすぎだよ・・・。」
「まあ今日くらいはいいかな・・・。明日二日酔いになっていないことを願うよ・・・。」
とぼとぼとゆっくりホテルへの道のりを歩く。まあ明日の打ち合わせは今日泊まるホテル内だからいいんだけど・・・。二日酔いだったら辛いんだろうな・・・。
ホテルの部屋に着くと、雅和さんはスーツを脱いで、ベッドに横になる。あたしはスーツをきちんとハンガーにかけて、旅行カバンから明日の着替えとかを準備するの。
「雅和さん、シャワー浴びたら?汗臭いよ・・・。」
「んん・・・今は動きたくない・・・。あとから浴びるわあ・・・先綾乃が浴びたらいいよ・・・。」
「もう!」
あたしは先にシャワーを浴びて着替えを済まし、ベッドルームへ・・・。
あ~あ、寝ちゃってるよ・・・。
部屋がクーラーがんがんにかかってるからあたしは雅和さんに布団を被せたのよね・・・。雅和さんは夜中酔いがさめたのかな・・・。ちゃんとシャワーを浴びて、着替えてあたしの横で横になったの。まあダブルの部屋だから当たり前か・・・。わざわざあたしを起こして言うのよ・・・。
「綾乃?」
「なに?今何時よ・・・。」
「今からいいかな・・・?」
「なんで?もう遅いよ・・・。もしかしてまだ酔ってる?」
無理やりじゃないけど、雅和さんはあたしにキスを求めてきたのよね・・・。なんかあったの?もちろんキスぐらいはって思ってキスしたわよ・・・。
「綾乃、やっぱり早く子供ほしいな・・・。」
「どうかしたの?」
「あのさ、同じクラスのやつの中につい最近子供が出来たやつがいてね・・・。写真見たらむっちゃ可愛かったんだよね・・・。ついうらやましくなってさ・・・。僕と綾乃の子供ってどんなこなんだろうね・・・。」
「だめだよ。あたしは学業優先なんだから・・・。あと1年半待ってよ・・・。今日は危険日だからだめだよ。あたしは眠いの・・・。」
「そ・・・。いいよ。僕も寝る・・・。」
雅和さんは残念そうな顔をして背中合わせで眠ったのよね・・・。時計見たら3時よ!3時にエッチしたいと思う?明日は早いんだし・・・。
やっぱり朝起きたら雅和さんは軽い二日酔い・・・。事故で頭打ってんだから、あまり無理しないほうがいいのに・・・知らないわよ・・・なんかあっても・・・。それなのに懲りずに朝から求めてこないでよ・・・。子供が欲しいってのはわかったから・・・。でもうちは明るい家族計画実施中よ!再来年の春卒業後に妊娠して、年末か、年明けに産むのがベターよ!まあ一度流産している(雅和さんの子じゃないけど・・・。アセアセ)からまたそうなるんじゃないかって怖いけどね・・・。まあこのことは置いておいて・・・。
さあ午前中から打ち合わせよ・・・。まあホテルの打ち合わせは簡単なんだけど・・・。式まであと4ヶ月強・・・。現場を見ての打ち合わせ・・・。やっぱり現場を見ないとわからないってのもあるでしょ・・・。使用する宴会場がちょうど昼過ぎの宴会準備をしているから、どういう感じか席とか、いろいろな配置を見せてもらって、雅和さんがデジカメで撮影・・・・雅和さんはこういうのが得意なんだよね・・・。もともと今の仕事が資料集めとか、宮城の選挙区の現状とかをデジカメとかで撮って報告したりするから、やっぱり慣れてて上手・・・。きちんとポイントを抑えて無駄な撮影はしないのよね・・・。質問も的確に聞くから、担当者は大変そう・・・。まあ本格的な打ち合わせは来月あたりから始まるからいいんだけど・・・。まあこういうことは任せるわね・・・。
「それじゃあ、何かあれば連絡ください。僕は自宅にいる時間が少ないので、この名刺に書かれている携帯か、メールアドレスに連絡を・・・。」
雅和さんは自分の名刺を担当者に渡したの。もちろん官房長官藤原さんの公設秘書の名刺よ・・・。
『内閣官房長官 藤原 貞利
秘書 弐條 雅和
〒・・・・・
東京都千代田区永田町・・・・・第2衆議院議員会館・・・
携帯番号 090-・・・-・・・・
アドレス masa-nijyo@...............or.jp 』
担当者は役職見てビビッてたわよ・・・。ただのお坊ちゃんじゃないんだもの・・・。れっきとしたバリバリの官房長官つきの公設秘書なんだから。マヌケなボンボンじゃないわよ・・・。
あと私は雅和さんとドレスを見に行ったの・・・。もともとハーバーランドに気に入ったお店があってね・・・気に入ったものがあったらそこで注文しようってことになったの・・・。着るのは12月末・・・。暖かい日だったらいいんだけど・・・。やはり挙式は少し我慢してでも外の甲板の上でしたい・・・。三田祭で着たマーメイドラインもいいけど、やっぱり可愛いのがいいよね・・・。プリンセスライン?それともAライン?結局Aラインのもので気に入ったものがあって、それに決めちゃった・・・。まあ3回披露宴するんだから貸衣装じゃなくって購入決定よ・・・。
あたしは寸法を測るために別室に入るの・・・。雅和さんはすごく照れながら、いろんなドレスを眺めてたのよね・・・。補正用の寸法を測ると試しにあたしに合うサイズのサンプルを着てみて、ベールや手袋、テイアラ、そしてブーケを持って雅和さんに見てもらったの・・・。
「補正しますので、もう少しぴったりなデザインになりますよ・・・。お外での挙式でしたら、これにケープを羽織られるといいかと・・・。」
店員さんはケープを持ってきてあわせてみるの。すごくいいケープでこれなら寒い外でも我慢できそう・・・。30分くらいだもんね・・・。雅和さんは試着したあたしの姿を写真に撮っていたの。
「綾乃、太らないようにしないといけないね・・・。」
「わかっているわよ。本当に似合ってる?」
「綾乃は何着ても似合うよね・・・。いいんじゃないかな・・・。」
「では一月後にご来店できますか?」
「家は東京なんです・・・。」
「では本店が渋谷にございますので、そちらで最終確認を・・・。」
ああ、渋谷にあってよかったわ・・・。ここではオートクチュールもしているようだから、気に入ったお色直し用のドレスがあれば一緒に買うことにするわ・・・。
「男は損だよね・・・。着るものが限られる・・・。」
「そうよね・・・。結婚式は女の子が主役なんだから・・・。」
雅和さんは貸衣装になるのかな・・・。ホントに楽しみ・・・。もちろんこのあとはコンチェルトの打ち合わせね・・・。本格的な打ち合わせは東京でも出来るそうだから、みんな東京で・・・。これで直前まで神戸に来なくていいんだもん・・・。で、イブ挙式に浮かれていたんだけど、新婚旅行はどうなるわけ?って雅和さんに聞いたらなんていったと思う?
「忘れてた・・・。」なのよ・・・。まったく・・・。
またお預けですか・・・・?
作者からの一言^^;
実は現在某大臣私設秘書さんの名刺を見たことがあります。何で旦那が持っているのか疑問ですが、その私設秘書さんは地元で動いている人らしいです^^;ああいう感じで書かれていたような気がします^^;