からて 汁とは2
中国拳法の大会といっても、
所詮アメリカの片田舎で行われる小さい大会。
だが、汁はなんとそこで準優勝したのだ!
その模様をビデオで見せてくれた。
A君も一緒に見た。
その模様が、異様としかいいようが無かった。
トラックスーツ愛用者や、チャイニーズウェアー愛用者は
ジルだけではなく、選手の半分くらい(少なくとも5人くらい)が
トラックスーツ着用だった。
特にすごかったのは、
アフロに「神風」と書かれた鉢巻をしているまさに「アフロサムライ」の黒人、ジンベエで会場を徘徊する金髪(後でそれが胴着だと判明)、
そしてビデオを撮りながら「ゲイの集まりだな」と連呼するモニカ。
ベストキット2の沖縄よりオリエンタルな文化がそこにあった。
戦いはトーナメント方式。
ルールは、イマイチわからないが、見てる限りだと、
中国拳法を使いながら戦うK1みたいな?感じだった。
汁選手の一回戦。
相手は小さい外人。
ここから更に異様な光景が始まった。
所詮アメリカの片田舎で行われる小さい大会。
だが、汁はなんとそこで準優勝したのだ!
その模様をビデオで見せてくれた。
A君も一緒に見た。
その模様が、異様としかいいようが無かった。
トラックスーツ愛用者や、チャイニーズウェアー愛用者は
ジルだけではなく、選手の半分くらい(少なくとも5人くらい)が
トラックスーツ着用だった。
特にすごかったのは、
アフロに「神風」と書かれた鉢巻をしているまさに「アフロサムライ」の黒人、ジンベエで会場を徘徊する金髪(後でそれが胴着だと判明)、
そしてビデオを撮りながら「ゲイの集まりだな」と連呼するモニカ。
ベストキット2の沖縄よりオリエンタルな文化がそこにあった。
戦いはトーナメント方式。
ルールは、イマイチわからないが、見てる限りだと、
中国拳法を使いながら戦うK1みたいな?感じだった。
汁選手の一回戦。
相手は小さい外人。
ここから更に異様な光景が始まった。
からて やっと。
気が付くと、同期は一人もいなくなっていた。
ブームで入ってきた沢山の後輩も、5人くらいしかいない。
あとは元からいる古株の先輩達だけだ。
何故、こんなひどい目にあってもやめなかったのか。
実は何度もやめたくなってた。
ただ、アメリカ時代にルームメイトのジルを倒した友人
A君みたいになりたかった。
何度も怪我をして、「もう耐えらんねー」と
そのA君に相談すると、その度にA君は
「それも試練のうちなんだよ。
人より強くなるって事は、
人よりきつい思いしなきゃいけないんだよ。
せっかく続けたんだからがんばらなきゃ」
と励ましてくれた。
そのおかげで骨折した時意外は、がんばって道場に通った。
そんなある日、M先輩という人に、
「いつもきつい練習ばかりやっているね。
根性は着くかもしれないけど、
受けも攻撃も覚えないと、強くなれないよ。
俺が教えてやるから、もう他のクラスには出なくて良いよ。」
と言ってくれた。
地獄に仏とはこのことだ!
その先輩の指導のおかげで、
ようやっとカラテらしい動きができるようになった。
正直、何ヶ月もたってからかよ・・・。
と思ったけど、M先輩に教わりだして
1ヶ月もすると人の頭を蹴飛ばせるようになり、
しばらくすると今まであたっても自分の手首が痛いだけだったパンチで
相手を倒したりすることもできるようになってきた。
今まで防戦一方だった先輩との組み手も、
ある程度返すことができるようになった。
本当、体って使い方でこんなに違うんだと実感し、
怖いだけだった稽古が、かなり楽しくなってきていた。
そして、いよいよ自信が付いてきた頃、
憧れだったA君、そして来日したジルと闘うことになる。
ブームで入ってきた沢山の後輩も、5人くらいしかいない。
あとは元からいる古株の先輩達だけだ。
何故、こんなひどい目にあってもやめなかったのか。
実は何度もやめたくなってた。
ただ、アメリカ時代にルームメイトのジルを倒した友人
A君みたいになりたかった。
何度も怪我をして、「もう耐えらんねー」と
そのA君に相談すると、その度にA君は
「それも試練のうちなんだよ。
人より強くなるって事は、
人よりきつい思いしなきゃいけないんだよ。
せっかく続けたんだからがんばらなきゃ」
と励ましてくれた。
そのおかげで骨折した時意外は、がんばって道場に通った。
そんなある日、M先輩という人に、
「いつもきつい練習ばかりやっているね。
根性は着くかもしれないけど、
受けも攻撃も覚えないと、強くなれないよ。
俺が教えてやるから、もう他のクラスには出なくて良いよ。」
と言ってくれた。
地獄に仏とはこのことだ!
その先輩の指導のおかげで、
ようやっとカラテらしい動きができるようになった。
正直、何ヶ月もたってからかよ・・・。
と思ったけど、M先輩に教わりだして
1ヶ月もすると人の頭を蹴飛ばせるようになり、
しばらくすると今まであたっても自分の手首が痛いだけだったパンチで
相手を倒したりすることもできるようになってきた。
今まで防戦一方だった先輩との組み手も、
ある程度返すことができるようになった。
本当、体って使い方でこんなに違うんだと実感し、
怖いだけだった稽古が、かなり楽しくなってきていた。
そして、いよいよ自信が付いてきた頃、
憧れだったA君、そして来日したジルと闘うことになる。
からて ろーどわーくと怪我
2~3ヶ月すると、
30人くらいいた同期は5人ほどに減っていた。
生徒は格闘技ブームで入ってきた後輩ばかりだ。
どうせすぐやめるんだろうけど・・・。
その頃になると、先輩とロードワークにいくようになった。
今まで走ったこと無い距離(たぶん10キロくらい)を
ゆっくりだけど走る。
稽古の後ってこともあり、結構めんどくさかったので、
ある日、サボりたくてわざとサンダルをはいていった。
「先輩、今日、自分サンダルなんで、ロードワークは・・」
と言い掛けたとき、先生が
「俺の靴使って良いよ~。」
と余計なことを言った。
しかも靴というのは革靴で、
しかも先生は足が特別でかく、自分にはサイズが全然あってない。
履くとスヌーピーの絵みたいになった。
そのまま結局ロードワークに連れて行かれ、
その日に限って中々帰らない。
気が付くとみんな歩いていて、3時間くらいたっていた。
いつもは横須賀の海岸に沿って走っているんだけど、
いつの間にか見たことの無い団地や、
明らかに山の中や畑のようなところに来ていた。
履きなれないでかい靴を履いてるおかげで、
足首も痛いし靴擦れで血まみれだ。
もう限界だったので、おそるおそる先輩に
「すみません、ここどこっすか?」
と聞くと、一瞬自分の耳を疑う答えが返ってきた。
「俺もわかんねえんだよ。」
それからしばらくすると、駅のようなものが見えてきた。
見ると「三崎口」と書いてあった。
道場の場所は「堀の内」。
京浜急行で言うところの、8駅分くらい走らされていた。
結局道着を着たまま、電車に乗り道場に帰った。
そんなこんなで地獄のような練習が行われ、
4ヶ月くらいたった。
負った怪我は
覚えてるだけで
アバラの真ん中の骨 ズレ
両アバラ(一番下の骨)骨折
両脛の軟骨陥没(現在も陥没中)
右鎖骨骨折
右足の甲 骨折
右手首の軟骨 陥没
他にも腱の炎症や打撲が数えきれないくらい。
実は攻撃したほうが怪我がしやすい。
足や手の怪我は自爆によるもの。
30人くらいいた同期は5人ほどに減っていた。
生徒は格闘技ブームで入ってきた後輩ばかりだ。
どうせすぐやめるんだろうけど・・・。
その頃になると、先輩とロードワークにいくようになった。
今まで走ったこと無い距離(たぶん10キロくらい)を
ゆっくりだけど走る。
稽古の後ってこともあり、結構めんどくさかったので、
ある日、サボりたくてわざとサンダルをはいていった。
「先輩、今日、自分サンダルなんで、ロードワークは・・」
と言い掛けたとき、先生が
「俺の靴使って良いよ~。」
と余計なことを言った。
しかも靴というのは革靴で、
しかも先生は足が特別でかく、自分にはサイズが全然あってない。
履くとスヌーピーの絵みたいになった。
そのまま結局ロードワークに連れて行かれ、
その日に限って中々帰らない。
気が付くとみんな歩いていて、3時間くらいたっていた。
いつもは横須賀の海岸に沿って走っているんだけど、
いつの間にか見たことの無い団地や、
明らかに山の中や畑のようなところに来ていた。
履きなれないでかい靴を履いてるおかげで、
足首も痛いし靴擦れで血まみれだ。
もう限界だったので、おそるおそる先輩に
「すみません、ここどこっすか?」
と聞くと、一瞬自分の耳を疑う答えが返ってきた。
「俺もわかんねえんだよ。」
それからしばらくすると、駅のようなものが見えてきた。
見ると「三崎口」と書いてあった。
道場の場所は「堀の内」。
京浜急行で言うところの、8駅分くらい走らされていた。
結局道着を着たまま、電車に乗り道場に帰った。
そんなこんなで地獄のような練習が行われ、
4ヶ月くらいたった。
負った怪我は
覚えてるだけで
アバラの真ん中の骨 ズレ
両アバラ(一番下の骨)骨折
両脛の軟骨陥没(現在も陥没中)
右鎖骨骨折
右足の甲 骨折
右手首の軟骨 陥没
他にも腱の炎症や打撲が数えきれないくらい。
実は攻撃したほうが怪我がしやすい。
足や手の怪我は自爆によるもの。
カラテ うしろむき
組み手(スパーリング)というのは危険で、
現在はまず攻撃を受ける練習を行って、
次に攻撃の練習、徐々に両方をするようになって
初めてスパーリングに加われるのだけど(危ないんで)
自分の頃は、入って3日目に組み手だった。
受け方も攻め方も全く分からないまま、
とにかく先輩に殴りかかっていく。
1分という短い時間の中でなんだけど、
思いっきり動くと大体30秒もしないで息が切れる。
普通、30秒は短く聞こえるんだろうけど、
無酸素運動だときつい。
そして、実力差がありすぎる場合、相当長く感じる。
ただ、こっちが攻撃してる間、先輩は何もしてこない。
顔や急所以外は防御もしない。避けもしない。
「残り10秒!」という声で、
やっと終わるー!と思った瞬間、先輩の攻撃が来る。
まあ、大体一撃で終わる。
顔だと確実にぶっ倒れるし、他の部位でも痛くて倒れる。
受け方を知らないのであたりまえだけど。
たってられる場合があるけど、
またやられるのがいやだったので自分は倒れた(笑)。
クラスが終わると、
通常はその後筋肉トレーニングや柔軟運動なんかして帰るんだけど、
ある日先輩が、
「じゃあおまえら壁に向かって黙想」
といった。
黙想とは、正座して目を閉じる行為。
クラスに出ていた同期(白帯、10級~8級くらいの素人)
10人くらいが、全員壁に向かって正座をさせられた。
???
壁に向かって正座をしてる、さらに目は閉じらされてる。
道場の真ん中に先輩は立ってるようだ。
「じゃあ、玄関の方のやつからこっちきて」
薄目を開けてみてると、
道場の一番端っこ、玄関のところに座ってたやつが先輩に呼ばれた。
少し音がして、その後「ううううう!」とうめき声。
直ぐに先輩が
「次」
次のやつが呼ばれた。
眼球だけで見える範囲は横ギリギリで、
頭は動かせないので後ろが向けない。
また音がして、「ううううう・・・」と声。
どうやら、道場の端から呼ばれたやつが組み手をさせられて、
やられているようだ。
何故かこれは、本当に怖い!
目をつぶってる闇の中、目を開けても目の前は壁。
うめき声だけが聞こえて
その順番がどんどん自分に近づいてくる!
自分の番になって、結局いつものように倒されたんだけど、
先輩に向かい合うまでの恐怖心は、いつもの倍以上だった。
これなんの稽古??
カラテ ローキックの受けの練習
道場に入門して直ぐ、組み手をやらされた。
「ではローキックの受けの練習を行います」
ローキックの受け方は、
K-1とか見れば分かると思うけど
足の付け根から膝までを腰の高さ程上げ、
ひざから下の足をたわませて、その部分で力を逃がして受ける。
ただローキックの練習時、素人はどうしても目線が下に行ってしまう。
自分も初めてだったので、やはり下を見ていた。
すると、いきなり地面が突っ込んできた。
車で壁に思いっきり突っ込むような、
そんなイメージだった。
全く意味がわからないでいると、
「顔面ががら空きなんだよ。」
と先輩が言った。
どうやら、足に気をとられていていたら、
頭を蹴られて倒れたらしい。
ちなみに足を見ていればハイキックもローキックも
受けれるもんだろうと思いがちだけど、
回し蹴り(足を横から立たんで蹴る蹴り方)だと、
下を向いている状態の目の視界の外から蹴りが来るので
殆ど見えない。
全く受けもなにも教わらないうちから、
ローキックの受けという名目で練習していたのにもかかわらず、
頭を蹴られた。
しばらく動けなかったので(おっかないので動けないふりをしてた)、
練習から外れてみていると、
同期の道場生も全く同じことをされていた。
なるほど、あーやって倒れてたのか・・・。
今でこそ「ひでえことするなあ・・・。」
とは思うけど、その時は「怖い」としか思えなかった。
「ではローキックの受けの練習を行います」
ローキックの受け方は、
K-1とか見れば分かると思うけど
足の付け根から膝までを腰の高さ程上げ、
ひざから下の足をたわませて、その部分で力を逃がして受ける。
ただローキックの練習時、素人はどうしても目線が下に行ってしまう。
自分も初めてだったので、やはり下を見ていた。
すると、いきなり地面が突っ込んできた。
車で壁に思いっきり突っ込むような、
そんなイメージだった。
全く意味がわからないでいると、
「顔面ががら空きなんだよ。」
と先輩が言った。
どうやら、足に気をとられていていたら、
頭を蹴られて倒れたらしい。
ちなみに足を見ていればハイキックもローキックも
受けれるもんだろうと思いがちだけど、
回し蹴り(足を横から立たんで蹴る蹴り方)だと、
下を向いている状態の目の視界の外から蹴りが来るので
殆ど見えない。
全く受けもなにも教わらないうちから、
ローキックの受けという名目で練習していたのにもかかわらず、
頭を蹴られた。
しばらく動けなかったので(おっかないので動けないふりをしてた)、
練習から外れてみていると、
同期の道場生も全く同じことをされていた。
なるほど、あーやって倒れてたのか・・・。
今でこそ「ひでえことするなあ・・・。」
とは思うけど、その時は「怖い」としか思えなかった。