からて やっと。 | クリーチャーガレージキット人間のブログ

からて やっと。

気が付くと、同期は一人もいなくなっていた。
ブームで入ってきた沢山の後輩も、5人くらいしかいない。

あとは元からいる古株の先輩達だけだ。


何故、こんなひどい目にあってもやめなかったのか。
実は何度もやめたくなってた。

ただ、アメリカ時代にルームメイトのジルを倒した友人
A君みたいになりたかった。

何度も怪我をして、「もう耐えらんねー」と
そのA君に相談すると、その度にA君は

「それも試練のうちなんだよ。
人より強くなるって事は、
人よりきつい思いしなきゃいけないんだよ。
せっかく続けたんだからがんばらなきゃ」
と励ましてくれた。

そのおかげで骨折した時意外は、がんばって道場に通った。


そんなある日、M先輩という人に、

「いつもきつい練習ばかりやっているね。
根性は着くかもしれないけど、
受けも攻撃も覚えないと、強くなれないよ。
俺が教えてやるから、もう他のクラスには出なくて良いよ。」
と言ってくれた。

地獄に仏とはこのことだ!

その先輩の指導のおかげで、
ようやっとカラテらしい動きができるようになった。
正直、何ヶ月もたってからかよ・・・。
と思ったけど、M先輩に教わりだして
1ヶ月もすると人の頭を蹴飛ばせるようになり、
しばらくすると今まであたっても自分の手首が痛いだけだったパンチで
相手を倒したりすることもできるようになってきた。
今まで防戦一方だった先輩との組み手も、
ある程度返すことができるようになった。


本当、体って使い方でこんなに違うんだと実感し、
怖いだけだった稽古が、かなり楽しくなってきていた。



そして、いよいよ自信が付いてきた頃、
憧れだったA君、そして来日したジルと闘うことになる。