かおりさん
留学生にかおり(仮)という日本の女の子が来た。
顔は若い頃の山口もえのような感じで、
輪郭、特にコメカミに変な角度があるがかなりの美人だった。
性格はとんでもない天然のお嬢様。
特にファッションセンスが著しくずれており、
時々ヒッピーやジェロニモのような服装のときがある。
しかし彼女とは自分以外にあまり日本人がいなかったので
すぐに仲良くなった。
授業後、大学のバフェ(食堂みたいなもの)に一緒に行くと、
ワッ!と韓国人の男達がたかってきた。
韓国人はすごい積極的だ!
美女とみるなり、即座にナンパし始めた。
かおりさんは生粋の天然で状況がよく読めなかったらしく
韓国人が英語で話しかける日本人に見えたようで
「ジャパニーズプリーズ(日本語でお願いします)」
と言い、より複雑なシチュエーションを作り出していた。
ある日ビチェンソ、ペードロが
かおりさんの為にホームパーティをやる企画をした。
自分とビチェンソの住んでいたシェアハウスは広く、
しょっちゅうスペイン人を呼んではパーティをやっていた。
当然、たかる糞バエがごとき韓国MENも着いてきた。
当日のかおりさんの服装は当然(のように)
お得意のヒッピーファッションだ。
静かに始まったパーティは、
スペイン人の乱酒によって徐々に壊れていく。
パーティ中盤、
かおりさんは見慣れないスペイン人にテキーラやなんやらを
がんがん飲まされて、変なテンションになって踊り狂っていた。
魔の手が迫る。
踊り狂うヒッピー女かおりに、
徐々に接近する韓流軍団。
最初は遠巻きに見ていた韓流スター達が、
徐々にその包囲網を狭めてきたニダ。
そして、遂にかおりさんは、
完全に韓国軍団に囲まれていたスムニカ。
韓流スター達は、色々かおりさんに話しかけている。
無視して踊り続けるかおりさん。
次の瞬間!
「エロエロエロエロエロエロエロ!」
とかおりさんがゲボを撒き散らした。
飲みすぎで激しく踊ったため、逆流したんだろう。
蜘蛛の子を散らすように飛びのく冬のソナ達。
だが、さらに驚いたのはかおりさんが顔を上げた瞬間だった。
鼻から大量の鼻水が飛び出し、「ウプッ」と一声あげるや否や、
「ゴボゴボゴボゴボ!」
と鼻から二筋のゲボを噴射した。
部屋は一瞬にしてブルーチーズのようなにおいで包まれた。
ゲストのゲロ吐き鼻噴射にて、
パーティは静かに解散した。
その事件以来、かおりさんは相変わらず美人だったが、
韓国人はあまり寄り付かなくなった気がした。
顔は若い頃の山口もえのような感じで、
輪郭、特にコメカミに変な角度があるがかなりの美人だった。
性格はとんでもない天然のお嬢様。
特にファッションセンスが著しくずれており、
時々ヒッピーやジェロニモのような服装のときがある。
しかし彼女とは自分以外にあまり日本人がいなかったので
すぐに仲良くなった。
授業後、大学のバフェ(食堂みたいなもの)に一緒に行くと、
ワッ!と韓国人の男達がたかってきた。
韓国人はすごい積極的だ!
美女とみるなり、即座にナンパし始めた。
かおりさんは生粋の天然で状況がよく読めなかったらしく
韓国人が英語で話しかける日本人に見えたようで
「ジャパニーズプリーズ(日本語でお願いします)」
と言い、より複雑なシチュエーションを作り出していた。
ある日ビチェンソ、ペードロが
かおりさんの為にホームパーティをやる企画をした。
自分とビチェンソの住んでいたシェアハウスは広く、
しょっちゅうスペイン人を呼んではパーティをやっていた。
当然、たかる糞バエがごとき韓国MENも着いてきた。
当日のかおりさんの服装は当然(のように)
お得意のヒッピーファッションだ。
静かに始まったパーティは、
スペイン人の乱酒によって徐々に壊れていく。
パーティ中盤、
かおりさんは見慣れないスペイン人にテキーラやなんやらを
がんがん飲まされて、変なテンションになって踊り狂っていた。
魔の手が迫る。
踊り狂うヒッピー女かおりに、
徐々に接近する韓流軍団。
最初は遠巻きに見ていた韓流スター達が、
徐々にその包囲網を狭めてきたニダ。
そして、遂にかおりさんは、
完全に韓国軍団に囲まれていたスムニカ。
韓流スター達は、色々かおりさんに話しかけている。
無視して踊り続けるかおりさん。
次の瞬間!
「エロエロエロエロエロエロエロ!」
とかおりさんがゲボを撒き散らした。
飲みすぎで激しく踊ったため、逆流したんだろう。
蜘蛛の子を散らすように飛びのく冬のソナ達。
だが、さらに驚いたのはかおりさんが顔を上げた瞬間だった。
鼻から大量の鼻水が飛び出し、「ウプッ」と一声あげるや否や、
「ゴボゴボゴボゴボ!」
と鼻から二筋のゲボを噴射した。
部屋は一瞬にしてブルーチーズのようなにおいで包まれた。
ゲストのゲロ吐き鼻噴射にて、
パーティは静かに解散した。
その事件以来、かおりさんは相変わらず美人だったが、
韓国人はあまり寄り付かなくなった気がした。
達人現る
数年前の春先、
友人Mと、彼の知り合いの山の畑小屋に遊びに行った。
畑は山に入ってなだらかな坂を40分くらい登った
中腹くらいにあり、帰りの事を考えて自転車で向かった。
坂がきつくなってきたので自転車は途中の道に置いて
そこから急な山道を登った。
ようやく畑に着くと
手カマで雑草を掃除するおじさんがいて、
「お~よくきたな~」
と快く出迎えてくれた。
こんな空気の良いところは久しぶりだと
普段気にもしていない空気を味わい、
溢れんばかりの緑、黄色い花々が咲き乱れる景色も楽しんだ。
自分達が登ってきた坂を見下ろすと、
先程停めた自転車が小さく見えた。
畑の周りを散歩していると
コツン
と何かに当たった。
見ると、長い竹の竿のようなものが石の上に置かれていた。
別に気にするような事でもなかったので、
そのまま続けて散歩しようとした次の瞬間・・・
「ぎゃああああああああ!」
と友人Mの叫び声。
友人Mは、竹の竿がおいてある石の向こう側にいた。
彼との距離は3Mくらい。
そこで、なにやら叫び声を上げながらハイテンションな踊りを
踊りながら苦しんでいた。
??
彼の周りに大量のハエのような
黒い物体が飛び回っている。
蜂か!と思った瞬間、自分の目の前を
「ブブブブブ!」
と聞いたこともないようなデカイ羽音を立て、
親指くらいある蜂が横切った。
オオスズメバチか!
友人Mは、大量のオオスズメバチに襲われていた。
彼は
「やべぇ!やべぇ!」
と大声を出し、走り出した。
彼は坂を一気に下ると、とんでもないスピードで
自転車をこいで逃げた。
恐ろしいのは、蜂の群。
猛スピードで坂を下り
自転車で逃げる彼の後ろを、
黒い塊がぴったりと付けて追っかけていった。
後で分かった事だが、
どうやらさっき自分が当たった竹の竿の
反対側の先に蜂の巣があって、
あたった衝撃でそれを小突いてしまったため、
反対側にいたM君が襲われたという自動防衛蜂システムだ。
ふと気がつくと、比較的M君の近くにいた雑草とりのおじさんの
周りにも、先程M君を襲っていた量ほどではないにしろ、
蜂が飛び回ってる。
ここが、更に驚き。
目に飛び込んできたのは、驚愕の光景だった。
そのおじさん、あろう事か手カマで蜂を払い、
足元には二つになった蜂がポトポトと落ちている。
ようは空中から襲い来る蜂を、カマで切り落としていたのだ!
その様、まさに仙人、否、達人也(なり)!!!
達人はこちらに一瞥くれると、
「蜂多過ぎて危ないから、回り道して帰る。
先帰っとけ~」
と蜂を切り払いながら、いたって冷静に言った。
曰く、達人、人にあらず。
その後自分の周りにも蜂が接近しつつあったので、
逃げるようにして麓まで帰ってきた。
帰ると、そこにはボッコボコにさされたM君が
外で水浴びをしていた。
周りには蜂はいなくなっていた。
「死ぬかと思ったよ!自転車乗ってる時背中触ったら、
うじゃうじゃ指に付くんだもん!」
死んでないのがおかしいくらいの状況だった。
ふと、自分の頭がモゾモゾしたので触ってみると、
「うわ!」
自分の髪の毛の中にも蜂がいて、急いで投げ捨てた。
間一髪だった・・。
しばらくすると、達人が帰ってきた。
おじいさんなのでフラフラした足取りだ。
こんな足取りの人が、
よく冷静に蜂を切り落としていたなぁと
感心していると、
「俺も、刺された・・・」
とおもむろにめくったシャツの下は、
数箇所かなり痛々しく腫れ上がっていた。
フラフラしていたのは蜂にやられた為だった。
やはり達人は存在しないのか。
残念。
そんな事を思いながら、
M君と民家に泊まったその夜中。
隣で寝ていたM君が、ガタガタと貧乏ゆすりをして、
なにか寝言を言っている。
なんだよ、こいつ癖悪いな~と
思いながら彼の方を振り返ると、
半端じゃなく震えていた。
急いで電気をつけると、
そこには顔が真っ青で、
唇だけ異様に赤く腫れ上がったタラコ唇お化けがいて、
友人のM君はいなかった。
「さむい・・・暖めてくれ・・・」
それはM君が毒の副作用でお化けに変身した姿だった。
暖めてくれという台詞が異様に気持ち悪かったので
そのままにしておこうかと思ったくらいだが、
速攻救急車を呼んで、彼は自分のおかげで一命を取り留めた。
(まあ、瀕死ではなかったけど)
友人Mと、彼の知り合いの山の畑小屋に遊びに行った。
畑は山に入ってなだらかな坂を40分くらい登った
中腹くらいにあり、帰りの事を考えて自転車で向かった。
坂がきつくなってきたので自転車は途中の道に置いて
そこから急な山道を登った。
ようやく畑に着くと
手カマで雑草を掃除するおじさんがいて、
「お~よくきたな~」
と快く出迎えてくれた。
こんな空気の良いところは久しぶりだと
普段気にもしていない空気を味わい、
溢れんばかりの緑、黄色い花々が咲き乱れる景色も楽しんだ。
自分達が登ってきた坂を見下ろすと、
先程停めた自転車が小さく見えた。
畑の周りを散歩していると
コツン
と何かに当たった。
見ると、長い竹の竿のようなものが石の上に置かれていた。
別に気にするような事でもなかったので、
そのまま続けて散歩しようとした次の瞬間・・・
「ぎゃああああああああ!」
と友人Mの叫び声。
友人Mは、竹の竿がおいてある石の向こう側にいた。
彼との距離は3Mくらい。
そこで、なにやら叫び声を上げながらハイテンションな踊りを
踊りながら苦しんでいた。
??
彼の周りに大量のハエのような
黒い物体が飛び回っている。
蜂か!と思った瞬間、自分の目の前を
「ブブブブブ!」
と聞いたこともないようなデカイ羽音を立て、
親指くらいある蜂が横切った。
オオスズメバチか!
友人Mは、大量のオオスズメバチに襲われていた。
彼は
「やべぇ!やべぇ!」
と大声を出し、走り出した。
彼は坂を一気に下ると、とんでもないスピードで
自転車をこいで逃げた。
恐ろしいのは、蜂の群。
猛スピードで坂を下り
自転車で逃げる彼の後ろを、
黒い塊がぴったりと付けて追っかけていった。
後で分かった事だが、
どうやらさっき自分が当たった竹の竿の
反対側の先に蜂の巣があって、
あたった衝撃でそれを小突いてしまったため、
反対側にいたM君が襲われたという自動防衛蜂システムだ。
ふと気がつくと、比較的M君の近くにいた雑草とりのおじさんの
周りにも、先程M君を襲っていた量ほどではないにしろ、
蜂が飛び回ってる。
ここが、更に驚き。
目に飛び込んできたのは、驚愕の光景だった。
そのおじさん、あろう事か手カマで蜂を払い、
足元には二つになった蜂がポトポトと落ちている。
ようは空中から襲い来る蜂を、カマで切り落としていたのだ!
その様、まさに仙人、否、達人也(なり)!!!
達人はこちらに一瞥くれると、
「蜂多過ぎて危ないから、回り道して帰る。
先帰っとけ~」
と蜂を切り払いながら、いたって冷静に言った。
曰く、達人、人にあらず。
その後自分の周りにも蜂が接近しつつあったので、
逃げるようにして麓まで帰ってきた。
帰ると、そこにはボッコボコにさされたM君が
外で水浴びをしていた。
周りには蜂はいなくなっていた。
「死ぬかと思ったよ!自転車乗ってる時背中触ったら、
うじゃうじゃ指に付くんだもん!」
死んでないのがおかしいくらいの状況だった。
ふと、自分の頭がモゾモゾしたので触ってみると、
「うわ!」
自分の髪の毛の中にも蜂がいて、急いで投げ捨てた。
間一髪だった・・。
しばらくすると、達人が帰ってきた。
おじいさんなのでフラフラした足取りだ。
こんな足取りの人が、
よく冷静に蜂を切り落としていたなぁと
感心していると、
「俺も、刺された・・・」
とおもむろにめくったシャツの下は、
数箇所かなり痛々しく腫れ上がっていた。
フラフラしていたのは蜂にやられた為だった。
やはり達人は存在しないのか。
残念。
そんな事を思いながら、
M君と民家に泊まったその夜中。
隣で寝ていたM君が、ガタガタと貧乏ゆすりをして、
なにか寝言を言っている。
なんだよ、こいつ癖悪いな~と
思いながら彼の方を振り返ると、
半端じゃなく震えていた。
急いで電気をつけると、
そこには顔が真っ青で、
唇だけ異様に赤く腫れ上がったタラコ唇お化けがいて、
友人のM君はいなかった。
「さむい・・・暖めてくれ・・・」
それはM君が毒の副作用でお化けに変身した姿だった。
暖めてくれという台詞が異様に気持ち悪かったので
そのままにしておこうかと思ったくらいだが、
速攻救急車を呼んで、彼は自分のおかげで一命を取り留めた。
(まあ、瀕死ではなかったけど)
からて 汁 大会 最後(長いよ)
いよいよ汁の決勝戦だ!というところで、
「これでもういいだろ」
と汁がビデオを消した。
えーーー、そこから先が観たかったのに~~!
と言いかけたが、
そういえば、トロフィーをもらってきた日、そう、大会の当日
汁の顔は傷だらけ(というか腫れ)だった。
その時、彼の身を案じて声をかけたけど、
無言で部屋に入っていったので、それ以上深追いできなかった。
身を案じた分、その日に何が起こったのか大体わかっていたので
(トロフィーには驚いたけど)
友人としてはそれ以上突っ込めなかった。
仕方ないので彼の部屋を後にした。
で、彼がいないときに部屋に侵入して続きを見た。
この試合のことは、今でも鮮明に思い出せるので、
なるべく細かく書いておく。
遂に決勝戦、中級の部でも、さすがに盛り上がっている。
汁はアナウンスで「ジル ニボドゥフ!」と呼ばれたとき、
「アチャーーー!」と返事をした。
すごく間抜けだったけど、会場は沸いていた。
相手もリング(マット)に呼ばれ、両者向かい合った。
汁の彼女、モニカもすごく応援している。
そしていよいよ試合開始!
汁は相手には向かっていかず、
相手も汁には不用意に近づかなかった。
お互いに出方を伺っている。
今までと違う雰囲気に、さすがに自分もちょっとドキドキしてきた。
お互いの距離がだんだん縮まっていき、
遂に間合い(パンチやキックがあたる距離)になったとき、
汁は「アチャー!」と裏拳気味のパンチを出した。
相手は面食らってか、受けただけで手を出さない。
次に汁はすごくヘタクソなステップを使い出して、
相手と距離をとり、今度は蹴りにいった。
蹴りは何故か明後日の方向に向かって思いっきり宙を切り、
バランスを崩した汁はそのまま転んだ。
が、汁はそのままでんぐり返しをして立ち上がった。
会場はその汁の動きに「おおおおっ」と沸いていた。
その直後、相手が汁に急接近して、
パンチを打ってきた。
やべえと思ったけど、汁に近づきすぎた所為か
相手のパンチは、あたってはいたけど
思ったほどクリーンヒットしてなかった。
汁が出した技は防がれる、もしくは空振りだけど、
何故かあれ?なんか汁、いけるんじゃね?
とちょっと思い出してきた。
まだ余裕の汁。
調子こいてブルースリーの物真似な動きをして、
相手を挑発している。
すると次の瞬間、汁は両腕で頭をロックされた。
動けなくなった汁の顔や腹に、膝蹴りが飛んできた。
無防備にもらい続ける汁。
しばらくすると、レフェリーが割って入り、お互いコーナーに戻る。
コーナーに戻った時の汁の顔は、
おそらくダメージと窒息で、真っ赤だった・・・。
あ、やばいかな?
と思ったら、急に汁がレフェリーに猛講義しだした。
どうやら、つかみ技は反則らしい。
レフェリーもうなずいて、相手に注意を促した。
試合再開。あっという間の出来事だけど、汁に余裕の顔はもうない。
相手が攻撃しようとすると、目をつぶって顔を避けた。
経験者になった今でこそ分かるけど、
この行動は攻撃する側にとっては格好の的。
バッカンスッカンパンチをもらった。けりまで。
カメラを写す、モニカの悲鳴。
汁はそのままコートに倒れこみ、
顔を上げたときはダーッと、顔面からすごい量の血が垂れた。
結果、汁の戦意喪失?で負け。
ああ、カワイそうに汁・・・。
この姿は、中国拳法をいつも自慢している相手には見せられないわ。
という事で、結果負けてしまったけど、
準優勝という事でトロフィーはもらって帰ってきた。
これは10年前の話だけど、アメリカってのは広くて、
こんなおかしな大会も普通に行われていたようだ。
日本でも、これはありえねえと思う格闘技の試合は多々あるけど、
ただ、ここまで捻じ曲がったのは観たことが無い。
そういえば、大学の近所に「トレイシーカラテ」というのがあって
ドアのところに「いらっしゃいませ」という札、
道場内の掛け軸に「あじのもと」という謎のメッセージ、
帯の色は全40色、
極めつけは道場の一角が謎の日本庭園になっていたという
不思議な道場があった。(自分の父親の海外の友人が、
そこに息子を通わせていたという事実も存在)
まあ、寿司で例えるなら、
ニューヨーク等で韓国人がやっている
カリフォルニアロールを出す店のようなもんなんだろうか。
(伝わりにくいか・・・)
とにもかくにも、汁とはこういう人物だ。
そして、自分も、結構自身がついてから再度アメリカに行き、
こういう人たちと戦う機会があった。
その話はまた今度。
「これでもういいだろ」
と汁がビデオを消した。
えーーー、そこから先が観たかったのに~~!
と言いかけたが、
そういえば、トロフィーをもらってきた日、そう、大会の当日
汁の顔は傷だらけ(というか腫れ)だった。
その時、彼の身を案じて声をかけたけど、
無言で部屋に入っていったので、それ以上深追いできなかった。
身を案じた分、その日に何が起こったのか大体わかっていたので
(トロフィーには驚いたけど)
友人としてはそれ以上突っ込めなかった。
仕方ないので彼の部屋を後にした。
で、彼がいないときに部屋に侵入して続きを見た。
この試合のことは、今でも鮮明に思い出せるので、
なるべく細かく書いておく。
遂に決勝戦、中級の部でも、さすがに盛り上がっている。
汁はアナウンスで「ジル ニボドゥフ!」と呼ばれたとき、
「アチャーーー!」と返事をした。
すごく間抜けだったけど、会場は沸いていた。
相手もリング(マット)に呼ばれ、両者向かい合った。
汁の彼女、モニカもすごく応援している。
そしていよいよ試合開始!
汁は相手には向かっていかず、
相手も汁には不用意に近づかなかった。
お互いに出方を伺っている。
今までと違う雰囲気に、さすがに自分もちょっとドキドキしてきた。
お互いの距離がだんだん縮まっていき、
遂に間合い(パンチやキックがあたる距離)になったとき、
汁は「アチャー!」と裏拳気味のパンチを出した。
相手は面食らってか、受けただけで手を出さない。
次に汁はすごくヘタクソなステップを使い出して、
相手と距離をとり、今度は蹴りにいった。
蹴りは何故か明後日の方向に向かって思いっきり宙を切り、
バランスを崩した汁はそのまま転んだ。
が、汁はそのままでんぐり返しをして立ち上がった。
会場はその汁の動きに「おおおおっ」と沸いていた。
その直後、相手が汁に急接近して、
パンチを打ってきた。
やべえと思ったけど、汁に近づきすぎた所為か
相手のパンチは、あたってはいたけど
思ったほどクリーンヒットしてなかった。
汁が出した技は防がれる、もしくは空振りだけど、
何故かあれ?なんか汁、いけるんじゃね?
とちょっと思い出してきた。
まだ余裕の汁。
調子こいてブルースリーの物真似な動きをして、
相手を挑発している。
すると次の瞬間、汁は両腕で頭をロックされた。
動けなくなった汁の顔や腹に、膝蹴りが飛んできた。
無防備にもらい続ける汁。
しばらくすると、レフェリーが割って入り、お互いコーナーに戻る。
コーナーに戻った時の汁の顔は、
おそらくダメージと窒息で、真っ赤だった・・・。
あ、やばいかな?
と思ったら、急に汁がレフェリーに猛講義しだした。
どうやら、つかみ技は反則らしい。
レフェリーもうなずいて、相手に注意を促した。
試合再開。あっという間の出来事だけど、汁に余裕の顔はもうない。
相手が攻撃しようとすると、目をつぶって顔を避けた。
経験者になった今でこそ分かるけど、
この行動は攻撃する側にとっては格好の的。
バッカンスッカンパンチをもらった。けりまで。
カメラを写す、モニカの悲鳴。
汁はそのままコートに倒れこみ、
顔を上げたときはダーッと、顔面からすごい量の血が垂れた。
結果、汁の戦意喪失?で負け。
ああ、カワイそうに汁・・・。
この姿は、中国拳法をいつも自慢している相手には見せられないわ。
という事で、結果負けてしまったけど、
準優勝という事でトロフィーはもらって帰ってきた。
これは10年前の話だけど、アメリカってのは広くて、
こんなおかしな大会も普通に行われていたようだ。
日本でも、これはありえねえと思う格闘技の試合は多々あるけど、
ただ、ここまで捻じ曲がったのは観たことが無い。
そういえば、大学の近所に「トレイシーカラテ」というのがあって
ドアのところに「いらっしゃいませ」という札、
道場内の掛け軸に「あじのもと」という謎のメッセージ、
帯の色は全40色、
極めつけは道場の一角が謎の日本庭園になっていたという
不思議な道場があった。(自分の父親の海外の友人が、
そこに息子を通わせていたという事実も存在)
まあ、寿司で例えるなら、
ニューヨーク等で韓国人がやっている
カリフォルニアロールを出す店のようなもんなんだろうか。
(伝わりにくいか・・・)
とにもかくにも、汁とはこういう人物だ。
そして、自分も、結構自身がついてから再度アメリカに行き、
こういう人たちと戦う機会があった。
その話はまた今度。
カラテ 汁大会2
ビデオ編集のおかげで、すぐにジルの2回戦が始まった。
スィープマンvs汁。
汁はいきなりスィープキックで転ばされた。
そして、何故か倒れた汁の背中に向かってもう一度スィープキック。
審判が割って入り、二人をコーナーに戻らせ試合再開。
スィープマンがまたまたスィープキックを狙ってきて、
今度は汁が「アチャアア!」とジャンプして避けようとした。
すると、ジャンプが思ったより低く、二人の足が絡まって
もつれ込むようにして汁がスィープマンに倒れこんだ。
汁は起き上がったが、スィープマンはものすごい痛がっていて
起き上がれない。
なにが起きたのかスローで見ると、
もつれ込んだ汁の膝が、スィープマンの腿に
体重を乗せて思いっきり落ちていた。
事故!?!??
痛みでスィープマン戦意喪失。汁決勝進出。
次の汁の相手の試合が入っていた。
結構マッチョなヤツ同士が戦ってた。
それを見て、「やばい」と思った。
一人のやつは、相変わらず中国拳法モドキみたいな動きをしてるけど、
もう一人は普通にキックボクシングみたいなスタイルで構えてる。
試合が始まって、不用意にモドキが近づくと、
まとまったパンチのコンビネーションでババババン!
とモドキが顔面をぶん殴られていた。
その攻防が2、3回続くと、顔は血まみれで、
即レフリーストップ。
そうとうやばい強さだった。
たぶん、ちゃんとした大会だと普通くらいの強さなんだろうけど、
この遊びのような世界にはちゃんとしたヤツはむしろ異質の強さだった。
だけど汁は、カメラに向かって「次は決勝だ!」と喜んでいた。
スィープマンvs汁。
汁はいきなりスィープキックで転ばされた。
そして、何故か倒れた汁の背中に向かってもう一度スィープキック。
審判が割って入り、二人をコーナーに戻らせ試合再開。
スィープマンがまたまたスィープキックを狙ってきて、
今度は汁が「アチャアア!」とジャンプして避けようとした。
すると、ジャンプが思ったより低く、二人の足が絡まって
もつれ込むようにして汁がスィープマンに倒れこんだ。
汁は起き上がったが、スィープマンはものすごい痛がっていて
起き上がれない。
なにが起きたのかスローで見ると、
もつれ込んだ汁の膝が、スィープマンの腿に
体重を乗せて思いっきり落ちていた。
事故!?!??
痛みでスィープマン戦意喪失。汁決勝進出。
次の汁の相手の試合が入っていた。
結構マッチョなヤツ同士が戦ってた。
それを見て、「やばい」と思った。
一人のやつは、相変わらず中国拳法モドキみたいな動きをしてるけど、
もう一人は普通にキックボクシングみたいなスタイルで構えてる。
試合が始まって、不用意にモドキが近づくと、
まとまったパンチのコンビネーションでババババン!
とモドキが顔面をぶん殴られていた。
その攻防が2、3回続くと、顔は血まみれで、
即レフリーストップ。
そうとうやばい強さだった。
たぶん、ちゃんとした大会だと普通くらいの強さなんだろうけど、
この遊びのような世界にはちゃんとしたヤツはむしろ異質の強さだった。
だけど汁は、カメラに向かって「次は決勝だ!」と喜んでいた。
からて 汁 大会1
試合開始、審判の「スグニデテク!」(日本語?)
みたいな合図と共に、戦いが始まった。
汁の相手は、ちょっとしたマラソンみたいなポーズで、
汁の周りを小走りに走り出した。
汁の方は見てない。
汁が近づくと、すごい速さで逃げる。
その繰り返しが2回くらい続いたとき、いきなり
「オエー!」みたいな声を出しながら、
腕をグルグル回して相手がジルに向かってきた。
汁はとっさにパンチを出す。
すると・・・
事故!?!?って言うほど、
パンチが思いっきり顔に当たって、相手がぶっ倒れた。
すかさず汁は「オアチャーーーー!」と奇声。
相手はすぐに起き上がったけど、
顔が真っ赤になってた。
その後は、ずっとその外人が汁のまわりを走り続け、
結果、汁の判定勝ち。
カメラ越しにモニカが「イェス!」と喜んでいる。
ど素人の自分の目から見ても腹筋がよじれそうなくらい
笑えて、子供の喧嘩(ごっこ?)に見えた。
次の戦いは、汁の二回戦の相手を決める戦いだった。
スィープキック(ストⅡのリュウの大下蹴りみたいなやつ)
を連発する小さな外人と、蛇拳みたいな動きをする外人。
結果、スィープキックが蛇拳を転ばして、判定勝利。
判定基準とか全くわからないが、なんとなく雰囲気はわかる。
汁は「あのスィープキックだけはくらわないようにする」と
満面の笑みを浮かべながらカメラに向かっていっていた
みたいな合図と共に、戦いが始まった。
汁の相手は、ちょっとしたマラソンみたいなポーズで、
汁の周りを小走りに走り出した。
汁の方は見てない。
汁が近づくと、すごい速さで逃げる。
その繰り返しが2回くらい続いたとき、いきなり
「オエー!」みたいな声を出しながら、
腕をグルグル回して相手がジルに向かってきた。
汁はとっさにパンチを出す。
すると・・・
事故!?!?って言うほど、
パンチが思いっきり顔に当たって、相手がぶっ倒れた。
すかさず汁は「オアチャーーーー!」と奇声。
相手はすぐに起き上がったけど、
顔が真っ赤になってた。
その後は、ずっとその外人が汁のまわりを走り続け、
結果、汁の判定勝ち。
カメラ越しにモニカが「イェス!」と喜んでいる。
ど素人の自分の目から見ても腹筋がよじれそうなくらい
笑えて、子供の喧嘩(ごっこ?)に見えた。
次の戦いは、汁の二回戦の相手を決める戦いだった。
スィープキック(ストⅡのリュウの大下蹴りみたいなやつ)
を連発する小さな外人と、蛇拳みたいな動きをする外人。
結果、スィープキックが蛇拳を転ばして、判定勝利。
判定基準とか全くわからないが、なんとなく雰囲気はわかる。
汁は「あのスィープキックだけはくらわないようにする」と
満面の笑みを浮かべながらカメラに向かっていっていた