Xでかなり前から流行っている「名刺代わりの小説10選」にチャレンジしてみました!
名刺代わりの小説10選とは
SNSの読書アカウントで流行っている「自分の好きな小説10冊」を紹介する企画。「名刺代わりの小説10選」というワードにハッシュタグをつけて投稿することで、同じ趣味を持つ読書仲間に自分を見つけてもらう&仲間を見つけられるという利点があります。まぁ簡単にいうと、好きな小説を紹介することで、その人の自己紹介になるということですね!
小説紹介のいいところ
小説紹介の利点は、普通の自己紹介よりもスパッと、わかりやすく、自分や相手を知ってもらう&知ることができるところです!なぜなら、よく本棚はその人の頭の中を表すというように、この「名刺代わりの小説10選」も、ズラッと並んだ小説の題名さえ見れば、何となくその人の趣味や考え方がわかるからです。これは下手に自己紹介をするよりも一瞬で相手の情報をキャッチできるのでオススメです。
さっそくですが、私が悩んで迷って頑張って何とか選んだ、好きな小説10冊、その努力の証?をご覧くださいませ。
※順序不同です
1「大地の子」山崎豊子
2「獣の奏者」上橋菜穂子
3「リラの花咲くけものみち」藤岡陽子
4「自画像」朝比奈あすか
5「夏物語」川上未映子
6「花埋み」渡辺淳一
7「近畿地方のある場所について」背筋
8「怪談のテープ起こし」三津田信三
9「生きるぼくら」原田マハ
10「白い薔薇の淵まで」中山可穂
11「パチンコ」ミン・ジン・リー
12「占」木内昇
13「消えない月」畑野智美・・
おっと!いけない。書き出すと止まらないので心を鬼にして、ここでストップします。どうしよう、特にランキング形式というつもりで書いたわけではないのですが、思いついた順に書いていったら大変なことに・・。なので、今回は先着10番内の小説を「私の名刺代わりの小説10選」ということにします(笑)
選べなかった作家さん
ちなみに10選の中にどうしても選びきれなかった作家さんたちがいます。もう、どの作品も好きすぎて一冊に絞れなかったパターンです。好きな作家10人だったら必ずランクインするような方たちばかり。おそらくこの企画に参加したであろう全員が私と同じ心境を経たはず。謎に悔しい!!せめて名前だけは紹介させてください!!
桐野夏生、辻村深月(唯一「琥珀の夏」に絞れそうだが決断できず)、村田沙耶香、西加奈子、葉真中顕、宇佐美まこと、朝井リョウ、村山由佳、真梨幸子、姫野カオルコ、山口恵以子・・
あぁ、まずいっ!!これも結局書き出したら止まらなくなるので、ここまでにします。
選んだ理由
詳しくは↓
上橋菜穂子さんの『獣の奏者』は、上橋作品の中で一番大好きな物語です。外伝も読んだし、アニメも見ました。残酷な描写があるものの、愛に溢れたシーンもあり、もう感情大忙し!あらすじは、エリンという少女が獣の医術師になり、やがて戦争に巻き込まれていくというもの。動物を愛する人にとっては、物語の中とはいえ、生き物が兵器代わりに使用されるのは見ていてつらいです。めちゃくちゃ壮大なファンタジー小説なので、人生で一度は見なきゃ損!
藤岡陽子さんの『リラの花咲くけものみち』は、母親を亡くした少女が父親の再婚相手からネグレクトされ、不登校になってから、獣医師になるまでの成長譚です。母方の祖母から保護された少女は、辛い時期を共に過ごした愛犬の死に直面し、そこから立ち上がります。しかし、すっかり対人恐怖症になっている少女は、大学に合格するも、なかなか新しい環境に馴染むことができません。あらすじだけだと悲しい印象を持ちますが、全体的にはとても優しい物語。動物好きな人に悪い人はいない!と思える内容になっています。
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朝比奈あすかさんの『自画像』は、学生時代のさまざまな恐怖を描いている一冊です。特に女子が抱いている容姿に対する悩みや、それを男子からジャッジされる理不尽さには共感しかありませんでした。この年齢の子は皆、どこかズルさをもっていますが、本書はその部分をこれでもかというほどあぶり出してきます。正直、大人になってはじめて「この気持ちは私だけじゃなかったんだ」と、知ったこともいくつかありました。若い頃は皆がひた隠ししていた悪意を大公開されている感じ・・。決して明るい話ではありませんが、一度読むと忘れられない話です。
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渡辺淳一さんの『花埋み』は、日本最初の女医である、荻野吟子さんを主人公にした一冊です。おなごに学問など必要ない!という時代に医師を目指した吟子は、たくさんの差別に遭いながらも、立派に夢を叶えます。ただ凄いの一言!世のため人のために動けることがどれだけ素晴らしいことか。へこたれそうな時、こんなに頑張っていた人がいるんだな、と思うといつも励まされます。
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背筋さんの『近畿地方のある場所について』は、モキュメンタリーホラー好きな私にはピッタリの本。まず、背筋さんの文章がうまい。構成もうまい。読みやすい。イイ感じに恐怖を持続させてくれて、ずっとワクワクソワソワしたまま楽しめます。背筋さんは得体の知れぬモノへの恐怖感を描くのが本当にうまい!リアリティを好む方は絶対読んだほうがいいです。
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三津田信三さんは全体的に怖くて、どの怪談もリアルで、一番好きなホラー作家なのですが、その中でも『怪談のテープ起こし』は読んだあとに後悔するスリルさがありました。内容は、題名そのまま怪談話をテープ起こししたものなのですが、その中でも「黄雨女」という話が怖すぎてトラウマになっています。なぜならこの話は、雨の日に語ると祟りがあると書かれているのですが、私はズバリ梅雨時の雨が降る日にしてしまいまして・・最悪だ!!特になにもありませんでしたが、怖いものは怖い。いまだに忘れらない出来事だったので、10選にノミネートしました。
他の話も怖かった↓
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中山可穂さんの『白い薔薇の淵まで』は、同性愛者の女性カップルを描いた物語になります。本書は文体はうっとりするほど美しいのに、そこに描かれる二人は生々しいほど喜怒哀楽が激しく人間らしいのです。普通はこの手のテーマだと、多様性の流行に乗って、やたらと人間関係を美しくしたり、インパクトのある設定にすることで話題性を意識した小説になりがちですが、本書はその逆をいっているのがイイ。一言で表すなら美しい破滅。最後は悲しくなってしまいますが、それもまた人生という一冊。
詳しくは↓
みんなもやってみよう
本来はSNSで題名を書くだけの企画ですが、あえてブログに書いたのは、そのほうが選んだ理由をつけられるからです。Xやインスタだと長々と書けませんからね。
本当は10選の中に『レーエンデ国物語シリーズ』も入れたかったのですが、こちらはまだ未完なので除外しました。今回はあくまで完結した小説のみで。
ちなみに無造作に選んで、先着から漏れて、取り上げなかったこちらも素敵な本なので、ぜひ読んでみてほしいです!
11パチンコ ミン・ジン・リー
12占 木内昇
13消えない月 畑野智美
14ギフテッド 藤野恵美
15ベーシックインカム 井上真偽
16 1(ONE) 加納朋子
17罪深い姫のおとぎ話 松本侑子
18ザリガニの鳴くところ ディーリア・オーエンズ
こうやって見ると、私は犬好きなので、犬が登場する話に弱いことがわかりました(笑)あとは圧倒的に女性作家の作品が多いですね。意外にも東野圭吾さんや村上春樹さんあたりをあまり読まないからかな。新刊とか全然チェックしないもんなぁ。有名だけれど意外と読んでいない小説って結構あります。つい先日も評判の良い小説を読んだら、どうしてもダメで珍しく途中でやめちゃいました。アマゾンレビューにこれは自分か!というくらい的確に同じ感想を書いている人がいて、驚きましたよ。本って、こういう合う・合わないの趣味が同じ人がオススメしてくれると、めっちゃ面白いのに出合える確率がグッと上がるのでいいですよね。
そんなわけで、このブログを読んだ方の中にも「お、コイツと趣味似てるな」という方がおりましたら、今後ともよろしくお願いします。
また、みなさんもぜひ#名刺代わりの小説10選をやってみてください!
ここまで書いておいて、まだ10選がこれでいいのかウダウダしていますが、一応これが今のベストということで。また変わったらやります~。それでは、また!