中国株価下落に端を発した新興国金融市場の急落から、最も早い回復振りを見せた

メキシコ金融市場は活況を呈している。 債券市場は 5営業日連続の上昇。 2

28日に 8.03 % を付けた 10年メキシコ国債は、その後毎日利回りが低下。 昨日は

7.78 % と前日比 11.0 bp もの利回り低下。 5日間でなんと 25 bp も買い進まれた。

昨日のメキシコ債券市場はすでにロンドン時間から買いが入り始め、メキシコ市場

オープンした後も売り手がほとんど出ず。  昨日実施された 5年国債入札は、

メキシコ国債 (MBONO) 落札結果

平均利回り

応札額 (Bil)

落札額 (Bil)

倍 率

5年債

9.00%

12-22-2011

7.69 %

13.82 Bil

4.8 Bil

3.07

と、落札倍率が 3倍を超える好調な結果。  また今年に入って初めて 1bp のみであるが、

前回の落札利回りを下回る入札となった。

一方経済指標は


  

   

前月比

前月比

2

Consumer Confidence

103.6

1

104.3


2月消費者信頼感指数が発表になったが 103.6 2ヶ月連続の下落。 昨年 3月に

112.4 の高値を記録したあとなだらかな下落となり、昨年第 4四半期に小幅上昇した

ものの、米国経済鈍化の余波を受け、頭打ちとなっていることも債券の買い材料となった。

さらに株式市場では、2 22日に 28,940 を付けた後、一時 25,691 まで急落していた

ボルサ指数が急上昇。 昨日は 26,355.64 +567.27 と、前日比 + 2.2 % 高の急上昇を

示している。


                                            - to be continued -


上から  ↓


ようやく落ち着きを取り戻したメキシコ金融市場は暫くこの基調を保つと推測されるが、

若干のリスクが残っている。  エタノール需要増からトウモロコシ価格が急騰し、その

あおりで 1月メキシコ低所得者層の主食であるトルティーヤ価格が急騰。 1 国内

平均で + 5.9 % 跳ね上がり、ここ 8年来の高価格となった。

メキシコ・デュランゴ州においては 1キロ当たり 6ペソから 30ペソへと 5倍に

上昇した。 一部では輸入業者の在庫隠しもあったとされ、とうもろこし飼料を必要とする

鶏肉や牛肉、さらには牛乳価格も上昇に転じた。

メキシコ市内ではトルティーヤ価格の引き下げを唱えた市民デモまで起こり、カルデロン

大統領は 118日にトルティーヤ価格の凍結を発令しとうもろこしの輸入関税を一部

撤廃。 その次の対策として最低賃金を 4.3 ドルから 4.6 ドルへと引き上げた。

この措置でようやく微減ながらも食品価格は下落に転じてはいるが、明日発表される

2 CPI の事前予測は + 4.14 % 1月の + 3.98 % から上昇。 メキシコ中銀の

インフレターゲット上限である + 4.0 % を上回る数値となりそうだ。

メキシコ中銀もこの動向に注視。 食品価格の上昇がやがて賃金や燃料価格の上昇を

招き、インフレ経済になることを懸念。 先月金融政策決定会合終了時に、場合によっては

利上げとのコメントを発したことも記憶に新しい。

またメキシコ政府は国内トルティーヤ価格の監視を強化。 メキシコ消費者保護局

(Mexican Consumer Protection Agency) では毎日のトルティーヤ価格の発表を

行っている。 因みに下記が そのウェブ・アドレス ↓

http://www.profeco.gob.mx/precios/tijuana/pantorcer.asp

ところがこの価格凍結臨時措置が 3月末をもって解除される予定。 その影響で再び

トルティーヤを始めとする付随食品の価格上昇を招くのではとの見通しも出ている。 

今年1月の時点でメキシコ・ペソ売りの主要因となったのがこのトルティーヤ価格。 

4,5月のメキシコの経済動向に注意が向かいそうだ。

昨日のメキシコ金融市場は大活況に包まれて終了。 2年国債は 5 bp強、10年債は

11 bp利回りを落とし、メキシコ・ペソは対ドルで 11.145 と、南アランドの + 1.67 %

に次ぐ伸びを記録。 前日比 + 0.85 % 上昇して引けている。

米ドル / 対  

116.85

+ 1.30

02年国債

7.51 %

- 5.3 bp

Mペソ / 対  

10.48

+ 0.16

10年国債

7.78 %

-11.0 bp

Mペソ / 対米ドル

MXN 11.146

+ 0.042

原油価格

$ 60.69

$ + 0.62

Mペソ / 対ユーロ

MXN 14.640

+ 0.002

 価格

$ 646.20

$ + 7.00




米国株式の反発とともに、中南米各諸国の株式市場も持ち直していったため、メキシコ金融

市場もゆっくりと回復の道を辿った。

ただ先週金曜日のメキシコ中銀による「利上げの可能性も排除できず」のコメントが効いている

せいもあり、ペソの動きは緩慢。 引けにかけて買い戻されたものの、午前中は対ドルで

11.200 超えで推移するという昨年 6月以来、8ヶ月ぶりの安値をつけた。

国内景気はやや鈍化し始めた経済指標が発表になっている。  これまで好調だった住宅

投資に陰りが見え始めたようだ。

2006.12

2006.11

2006.10

2006.09

2006.08

2006.07

16.5 %

20.5 %

23.6 %

23.3 %

24.6%

21.3 %

12月の建設支出は + 16.5 % と、昨年 5月の + 18.2 % 以来8ヶ月ぶりに 10.0 % 台に

下落して来た。 12月祝日が重なっていることや冬場の影響を考慮しても、その伸びになだらかな

下方トレンドが確認され始めたようだ。

昨日のメキシコ金融市場、目先の落ち着きを取り戻し、短期債で 4.5 bp、長期債は 2.5 bp

買われて引けている。 やはり 10年債の利回り 8.0 % は、ひとつの節目となるのか。

米ドル / 対  

118.75

+ 0.60

02年国債

7.71 %

- 4.4 bp

Mペソ / 対  

10.63

+ 0.08

10年国債

7.99 %

- 2.6 bp

Mペソ / 対米ドル

MXN 11.166

+ 0.033

原油価格

$ 61.79

$ + 0.33

Mペソ / 対ユーロ

MXN 14.772

+ 0.062

 価格

$ 672.50

$ - 14.70


先週金曜日のメキシコ中銀による、「場合によっては利上げ示唆」 声明が尾を引き、

メキシコ金融市場は為替・株式・債券のトリプル安となってしまった。

特に債券市場は昨年 7月の大統領選挙以来の下げを演じ、2年債で 12.5 bp強、

10年債も 15.0 bpも利回りが急上昇するという大幅下落で終了。 

メキシコ株式市場もボルサ指数は 28,046.16 459.56 と、前週末比 1.61 % 安。 

この影響でメキシコ・ペソも終日利益確定売りが続いた。

昨日メキシコでは特に大きなニュースもなく、市場は下げトレンドに沿って動くのみ。まさに

売りが売りを呼ぶかたちとなったことで過剰な下げを引き起こしたようだ。

来月 3 8日に 2 C.P.I. が公表される。 食品価格の上昇から現在の市場予測では

+ 4.20 %1月の + 3.98 %、メキシコ中銀インフレ・ターゲット上限である + 4.0 %

上回る数値が出てきている。

買い手控え感が大きくなってきていることもあり、来月 8日までしばらく調整局面が続く

可能性が高いかも知れない。  

米ドル / 対  

120.65

- 0.35

02年国債

7.64 %

+12.8 bp

Mペソ / 対  

10.89

- 0.060

10年国債

7.96 %

+15.0 bp

Mペソ / 対米ドル

MXN 11.075

- 0.003

原油価格

$ 61.39

$ + 0.25

Mペソ / 対ユーロ

MXN 14.612

- 0.049

 価格

$ 689.80

$ + 4.10



毎週最終金曜日のメキシコ中銀定例理事会は金利決定政策討議内容が発表されるが、

今回も政策金利は昨年 4 21日以来 10ヶ月連続 7.0 % に据え置かれた。

しかしながら政策理事会終了後の会見で、「仮にインフレが早急に沈静化しない場合、

金融引き締め政策もありうる」と発表されたことからメキシコ債券市場は急落。 昨年

8月以来、ここ7ヶ月で最大の下げを演じることになってしまった。

昨年の原油高騰に伴い、トウモロコシを原料としたエタノールの製造が急増。 結果

トウモロコシ価格の急騰を招いたことで、メキシコの主食であるトルティーア価格が一気に

跳ね上がりメキシコ食品価格の上昇を招いた。  その後政府によるトウモロコシ粉の

放出がされたものの、現在もなお価格の沈静化には至っておらず、これが同国の

インフレ要因となっている。

メキシコ中銀は、「現在のところ これら食品価格の大幅上昇の兆候は見えてはいないが、

現在の状況が今後数ヶ月続くのであれば、やがて賃金上昇とインフレを招く要因となろう」と

警告。 次の金融政策変更は、「利上げ措置」との印象を債券市場に与えたために、一斉に

買い手が引っ込んでしまったようだ。

メキシコ中銀のインフレターゲットは 2.0 % 4.0 % 1月の CPI 3.98 %

12月の 4.05 %から低下し、ターゲット上限レンジ内にある。 しかしながら年末から年初に

かけての賃金上昇と食品価格の動向が、今後の同国インフレ上昇となる可能性を指摘

している。


                                       - to be continued -

上から ↓


エコノミストの一部には早くも今春先までに 25 bp の利上げを予測する意見も出始めて

いる反面、中銀の見通しは悲観的過ぎるとの声もあり、見識者の予測派は混沌。

ただエリゾンド・メキシコ中銀副総裁は、「 3.0 % のインフレは非常に難しいターゲットでは

あるが、我々は現在のインフレ水準に満足していない。 仮に 3月までにインフレ鎮静化が

見られないようであれば、中銀は金利を調整する必要性があろう。 我々は現行 7.0 %

政策金利が当面のメキシコ経済にとって適正水準か投下考慮しなければならない」と講演会で

述べている。

金曜日のメキシコ債券市場、イールド・カーブ全体に売りがかさみ、長短金利とも 8.0 bp

売り込まれ、メキシコ株式市場も – 0.6 % 下落し、久方ぶりの調整を見せていた。

米ドル / 対  

121.00

- 0.45

02年国債

7.51 %

+ 8.0 bp

Mペソ / 対  

10.95

- 0.035

10年国債

7.81 %

+ 8.0 bp

Mペソ / 対米ドル

MXN 11.045

+ 0.028

原油価格

$ 61.14

$ + 0.19

Mペソ / 対ユーロ

MXN 14.563

- 0.114

 価格

$ 685.70

$ + 2.70


米国のみならず将来の米国利上げ恐怖心が払拭しきれずにいた新興国金融市場であったが、

バーナンキ米国連銀総裁の証言内容が金利据え置きを示唆する内容となったことで、

メキシコ金融市場は大きく上昇。 株式・債券・為替市場全てに買いが集中し、トリプル高を

演じた。

まず経済指標の発表が一件。


  

メ キ シ コ

前月比

前月比

12

鉱工業生産指数

+ 1.6 %

11

+ 4.8 %

 

12月の鉱工業生産は年率で + 1.6 % と、 11月の + 4.8 % から大きく低下。 市場予測

平均であった + 2.3 % もかなり下回る数値となり、昨年 6月の + 6.9 % を頂上になだらか

なる低下を見せていたが、12月の急激な落ち込みで、メキシコ経済もようやくその翳りを

示し始めたようだ。 ただ12月は

クリスマス・シーズンということもあり、休日の多い季節的要因が影響したこともあるようだ。

特に製造業 + 1.6 % と鉱業 – 3.1 % の落ち込みが顕著であった。

                                      - to be continued -



上から ↓


メキシコ債券市場では 30年国債の入札が実施された。

メキシコ国債 落札結果

平均利回り

応札額 (Bil)

落札額 (Bil)

倍 率

30年債

10.0%

11-20-2036

7.71 %

13.3 Bil

3.5 Bil

3.8

昨年 10月に初めて実施された同 30年債の落札利回りは 8.08 % であったが昨日

2回目の落札利回りは 7.71 % 38 bp 低下。 それでも 3.8倍の落札倍率となり、最近

続くメキシコ金利の低下を反映した非常に好調な結果となった。

これら好材料が重なり、メキシコ債券市場は急騰。 2年債利回りは 2.5 bp10年国債は

8.0 bp も利回りを押し下げ、高値でクローズ。 

またメキシコ・ボルサ株式指数も 28,539.69 + 277.04 と前日比 + 1.0 % 高。 メキシコ株式

市場は今年1 10日に軽いコレクションを示した後ほぼ一本調子で上昇、連日の有史来

高値を更新中である。

なおメキシコ中銀に新理事がほぼ確定したようだ。

同国中央銀行法の元、中銀理事ポストは最低 5名必要 (かつ就任時65歳未満) となって

いるが、昨年1231日にヤカマン理事が 8年の任期満了に伴い退任。 現在 1席空席の

3名理事となっており、後任人事選出が急務であった。

カルデロン大統領はそのポストに ファータド氏 ( Carlos Hurtado ) をメキシコ中銀理事に

任命。 同氏はシカゴ大学の博士号を持ち、前フオックス政権で副財相を歴任。財政支出

コントロールを担当していた。   

カルデロン大統領はその手腕を認め、今後のメキシコ金融政策運営に必要な人物として

メキシコ上院に推薦状を送付。 現在承認待ちという。

金融市場におけるファータド氏は、前フォックス政権が担った財政赤字削減と累積債務の

縮小に大きく貢献した人物の一人として評価しており、今後インフレ抑制と適切な金融政策

運営を導くことが出来るとの期待を込め、好意的に受け止めているようだ。

なおメキシコ中銀の理事メンバーは今後下記 5名となる予定。

*  総裁  Guillermo Ortiz

*  理事  Everardo Elizondo

*  理事  Guillermo Guemez

*  理事  Jose Julian Sidaoui

*  理事  Carlos Hurtado     (上院承認待ち) 

米ドル/対 円 :  120.75円  - 0.50       2年債: 7.39 % - 2.4 bp

Mペソ/対 円 :   11.05円  - 0.02      10年債: 7.66 % - 8.0 bp

Mペソ/対米ドル:   10.929 + 0.021     原油価格: $ 58.06  - 1.06

.                               金価格: $672.00 + 3.50



昨日のメキシコ金融市場、1月のCPI が発表になった。 

 

 

   

前月比

前年比

前月比

前年比

1

C. P. I.

+ 0.52%

+ 3.98 %

12

+ 0.58%

+ 4.05 %

1

C. P. I. (Core)

+ 0.50%

+ 3.89 %

12

+ 0.43%

+ 3.61 %

年末から主食であるトルティーア価格の大幅上昇があり、1月の CPI への波及が懸念されて

いたが、年率で + 3.89 % と、メキシコ中銀のインフレターゲットである + 2.0 % + 4.0 %

上限バンドを下回り安堵感。 ただ今後もこのトルティーア値上げなどの余韻が残るため、

メキシコ中銀は、「今年第 1四半期の同国インフレは + 4.0 % を上回る」とのコメントをすでに

出している。 市場の一部では、2 23日の中銀政策委員会で利上げが実施されるとの

観測も出ているが、現在のところは少数である。

一方メキシコ財政面においてカルステインス財相は、「メキシコの財政は緊急な危機な課題に

直面していることはない。 ただ今後のファイナンスなどを考慮するのであれば、今年公務員の

年金削減を考慮しなければならない」と講演会で発言。  また並行してカルデロン政権は

すでに税制の構造改革に着手しており、食品といり薬品を除く付加価値税の改定も考慮

し始めている。

1月初旬から新興国金融市場につられ軟調地合いを続けていたメキシコ金融市場も 1

下旬から反発。 特にブラジルの利下げや他の中南米諸国の金融市場の安定 + メキシコ

株式市場の連日の高値更新などが功を奏し、8.0 % の利回りを超えていた 10年メキシコ

国債は 7.80 % を下回る水準にまで利回りが低下してきた。 

米国金利再利上げの観測が再び強まることや、メキシコCPIの上昇などが懸念材料として

残るものの、当面大きな課題が無いため、ほぼ安定した展開が予想されそうだ。

米ドル/対 円 :  121.15円  + 0.50       2年債: 7.41 % + 1.1 bp

Mペソ/対 円 :   11.06円  + 0.07     10年債: 7.74 % - 1.0 bp

Mペソ/対米ドル:   10.948 + 0.027     原油価格: $ 59.71 + 2.0

.                               金価格: $662.80 + 5.50




0205 () は、メキシコ建国記念日で祝日。 国内全ての金融市場も休場であった。

米ドル/対 円 :  120.15円  - 0.85    02年債: 休 場

Mペソ/対 円 :   11.01円  - 0.03   10年債: 休 場

Mペソ/対米ドル:   10.915 + 0.038   原油価格: $ 58.74 - 0.28

.                             金価格: $656.10 + 4.60