野生ヤマモモ と 黄熟完熟放任梅
野人事務所の冷蔵庫には7年前の飲みかけジュースの原液が眠っている。
奥にしまい込んで忘れていたものだが、フタもちゃんと閉まっていない。
冷蔵庫の整理をする度に腐っていないので毎回残している。
何でこのようなジュースが飲めるのか、飲めるどころか美味しいのか。
飲みかけた7年前のジュースがフタも閉まっていないのに飲めるのか。
理由は簡単、まだ死んでいないし生きているからだ。
死んでしまえば有機物は腐敗に向かうのが常識だが、本当にそうだろうか。
ワインならともかく、アルコール分のない「ジュースは生きている」なんて聞いたこともないだろうし世界の非常識だろう。
梅酒や梅干しなら理解出来るだろうが普通の甘いジュースなのだ。
果肉は死んでいるがジュースは生きている。
生きているのは果肉ではなく微生物だ。
発酵食品と同じ仕組みだが、納豆や漬物やチーズが密封殺菌せずに長く持つことはなくすぐにカビが生えるだろう。
このジュースは冷蔵庫で微生物の活動を休眠させているだけであり、常温に戻して放置すれば炭酸酒になりやがて酢になる。
いくら低温でも毎年少しずつ発酵は進むから容器が膨れ上がって爆発しないようフタを緩めてある。
爆発した時の迫力は凄まじく、密封したままのジュースを冷蔵庫から出してフタを開けた途端に悲劇は始まる。
最初は中が泡立ち、シュワ~~っと泡が口から溢れ出したと思ったら・・「ボッシュ~
」と 爆発噴火
家中の雑巾とペーパータオルが没収されることになる。
天井はジュースのツララだらけになってしまい、掃除が大変。
「そんなバカな・・」と思うならやって見ればよい。
腐らない原理は皮膚の微生物と同じで、洗剤で殺して洗い流さない限り汗の有機物や付着した汚物を分解して食べてしまう。
汗臭さの原因となる腐敗した有機物では無くなるから当然臭いも残らない。
このジュースは果肉を食べて分解中の微生物を休眠させることで食べかけのまま丁度良いところで進行を止めたもの。
早過ぎれば砂糖の嫌な甘さが残るし、遅ければ甘味が抜けてしまう。
つまり・・微生物達に
「あせって食うな よく噛んで百倍の時間をかけて食え
」 と指示したようなものだな、低温にすることで。
活動は遅くとも微生物がビッシリ常駐しているのだから、腐敗菌が侵入して増殖出来る隙間もない。
通常の食品、ジャム、ジュースなどは加熱殺菌して微生物を殺しているのだから空気に触れれば大腸菌などが群がって食べ始め、カビや腐敗に向かう。
このジュース、ふたを開けて・・
「新菌さん いらっしゃ~~い 」
・・と、呼んでも入り込む隙間もないのだから増えようがない。
微生物が近衛兵のように王宮と宝物殿の餌場を守っているのだから。
人間の肌の汗掃除だけでなく、足も近衛兵が頑張っているのだから足臭だけでなく、水虫菌も侵入出来ず増えることも発症することも不可能。
ジュースの話が水虫撃退法の話になってしまったが、まあよい、似たようなものだな。
このジュース、甘さが濃厚で薄めて飲むのだが、市販の果汁100%濃縮還元ジュースの味とは比較にならない。
同量混ぜた大量の白砂糖は優しい味のブドウ糖に変わり、5倍に薄めて飲むのが標準だが、3倍でも10倍でもそれなりにとても美味しい。
5倍に薄めた丁度良いジュースを半分近く飲んでから水を足して満杯にして飲んでもさわやかな美味しさ。
原液はシロップや料理にも使える。
タイカレーに入れるとたまらない旨さ、使う果肉によっても味を楽しめる。
ジュースにした後の果肉も同じで、加熱して微生物を殺さずそのままにしておけばジュースと全く同じで腐らない。
数カ月して何かの加減で変質することも稀にあるが、それは他の理由だな。
密封から開封してしばらくするとジャムはカビが生える。
それが常識だろうがこれは殺菌しなければ腐らない「生ジャム」だ。
しかもジュースにした後の廃棄物活用で、新たな砂糖代も光熱費も手間もかからず、殺菌密封も必要ない。
この、「ジュースは生きている」お話・・
生ジュースと汗臭さと水虫の関係・・
面白かったかな。
マリンビレッジの通販で放任した甘夏の販売を開始した。
希望者はぶつ切りにしてジュースを作るとよい。
ハッサクだと思っていたら甘夏、判断が甘夏だったな・・
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