秋刀魚と平目の鯉物語4 終章 | 野人エッセイす

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森羅万象から見つめた食の本質とは

5,5キロのワラサ(ブリ)

開いた胃袋と 腸

 

 

昨日、マリーナ会員さんがブリ(ワラサ)を釣って来たので引き取ってさばいた。  通常ブリや中型のワラサは外洋を餌場としているが、エサを追って伊勢湾まで入り、二見の夫婦岩の近くで釣れた。

鳥羽や伊勢湾口は屈指の漁場で、鳥羽駅から見える真珠島の30m前の遊覧船が走る水路で10キロ超えのブリが大量だった年もある。

胃袋には食い溜めした小イワシがびっしり、内容物を出して計測した。

 

消化管の長さは食道・胃袋・腸を合わせて55cmだったが、腸の長さは43cm、全長85cmの50%で体長の半分。

陸の肉食動物平均の7分の1以下の比率だ。

同じ脊椎動物でも陸上と水中では腸の長さの差が大き過ぎる。

さらに同じ魚でも、陸封型のコイやハクレンと海水魚との差も大きい。

 

これは単に動物と魚の構造の差ではなく、陸と海の違いと言える。

これから深海の謎を解く上で最も重要なことなのだ。

胃を持たないコイやハクレンや金魚にメダカ、この仕組みは深海だけでなくさらに「ムーの進化論」で最も重要な「草食動物の謎を解く鍵となるので記憶しておいてもらいたい。 

 

陸の活動には重力という障害があり、水中では水の抵抗という障害があり、条件は同じようなもの。

胃の有無を含めて、水陸の消化管の極端な違いの理由を明確に出来なければ養分吸収が前提の「栄養学・カロリー論」の常識は崩れる。

野人はこの物理的な道理を解説出来るし簡単な証明実験もやれる。

 

魚介類を仕事としてさばき始めて20代から45年。

それまでも小学生から大学卒業までさばき続けていた。

海山川に囲まれて育ち、食べ物もさばくものにも不自由せず、ナイフは「モリ作り」も含めて小学校から60年間必需品だった。

 

ブログでは、海遊び、魚突きや調理・料理、お笑い、畑や葉っぱの記事ばかり書いているが、野人の専門は海洋学全般。

今回はやや脳味噌をすり減らしたが、少しは本領発揮出来たかな。

 

ダイバー、磯渡しや釣り船の船長、フィッシングガイド、料理長と海に関わり、種類も数も数えきれない程の魚をさばき続けた。

猪や鹿や鳥の解体も30年近い。

 

詳しく計測したわけではないが、見て来た内臓の数は半端ではないぞ・・

明らかに魚類の内臓は動物よりもシンプルではるかに小さい。

学んだ机上の学問ではなく現場に携わって来たから気付きもありこの理論が書ける。

 

図鑑は山ほどあるがお勉強しないから学術的な知識はさかなくんより劣るだろうが、自ら捕獲してさばいた数と種類は比べ物にならない。

ダイバーで船長でフィッシャーマンだったから魚の生息環境もよくわかる。  物理的な思考でそれらの観察を半世紀以上続けて来たのだ。

 

動物の腸は何の為にあるのか

これまでの記事でわかるだろうが、目的は生命維持に必要な「制御エネルギー」の摂取だ。

これを、「動力・カロリー」と生命維持に必要な「栄養・ミネラル」の吸収と断定したのが人類最大の間違いであり、病不調を招く主因だ。

成分を吸収しているのは間違いないのだが、「目的」が間違っている。

 

だから感染症や怪我と違って何時まで経っても病不調を治せない。

この生命に関する基本的な食の間違いは農業、畜産業、林業の間違いをも修正出来ず、山林表土河川の環境破壊・海洋汚染をも招いた。

 

このシリーズは深海の謎を解く為に重要な基本知識であり、まだ先は長い。  結論は次のシリーズ「深海生物が巨大化する理由」で。

 

魚介類の解体で異例中の異例がうなぎであり、今もてこずっている。

養殖ウナギと違って天然うなぎはさばくのに骨が折れるだけでなく、特異なヌメリが最大の特徴だ。

10カ月エサで育てた養殖うなぎは焼いても縮まないが、同じ大きさまで6年かかる天然うなぎを焼けば半分近くまで縮む。

細胞の中身の違いは明らかで、この謎は解明中だがもうちょいだな。

 

天然うなぎは記事に頻繁に登場するが、蒲焼きだけでなくその習性の記事も多い。 4年ほど前には「うなぎが示す生命の仕組み」6編を書きあげたが、記事タイトルが示すように、魚介類ではうなぎから学んだことが一番大きかった。

 

幼少より慣れ親しみ、その凄さを最も提供してくれた生き物だ。

野人のうなぎへの「何故?」はこの会社を興してからも続き、予測がついたのは10年ほど前であり、確信したのは数年前だ。

 

わかったと思っていたが、うなぎはさらに大きな情報を残してくれた。

うなぎは遠い深海よりのお客様

深海魚は飼えないが、うなぎは毎年深海からホイホイやって来て山登りまで楽しんでいるからいくらでも実験にも協力していただける。

 

遠い深海から陸の山奥まで・・

よく考えて見れば距離も高低差も水質差も温度差も食性もスタミナも凄いが養殖うなぎにこの神業は出来ない。 野菜果物同様に人間によって早期肥大、流通しやすい食品に加工されてしまった。

細胞の中身が異なるのだから保有するエネルギーも異なる。

 

深海、沿岸、河口、中流域、上流域、山の水源地まで住める唯一無比の魚類。

池に住むうなぎも時期が来れば雨の日に脱走、草むらを這い川から海へ、半年以上食べずに泳ぎ続けて深海を目指す超が付くほど非常識な生き物。  このうなぎが迷える人類を救うことになるかもな。

 

ムーチラシ寿司号に乗って うなぎの案内で 海底2万参り

これから深海を目指す旅・・面白くなったかな?

長編理論を続けて角煮は旨い・・ いや書くにはキツいが・・汗

 

イカんタコ・・ 脳みそが ホヤけて玄界灘・・   

 

 

水を制する者は・・  鼻水も・・水虫も 制すビックリマーク

 

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宮川河口の天然うなぎ うなぎの語源はむなぎ 胸が黄色いから胸黄

 

 

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