講師 まむし塩爺 と いく
三重県内から小学生のグループがマリンビレッジに塩作り体験にやって来た。 海がない地域なので授業の一環としての体験学習だな。
講師は「塩爺」まむし頭といく。
翼と絵本男は調理場で猪解体とスープ作りだ。
製造途中に舐めて「うんめ~~」を連発していた。
作ったむー塩は小分けしてお土産に、持参したお弁当もここで食べ、貸し切りバスで帰って行った。
マリンビレッジはレストガーデンと言うより元々は「海の体験施設」であり、観光連盟の案内もそうなっている。
塩作り、干物作り、キス釣り、あるいはハゼ釣りとさばき体験と天ぷら、磯遊びと食事プラン、収穫体験ランチなど、これが本来の形だな。
人間の道理で足し算も引き算もせず、完全な海水のバランスを持つむー塩は、20年前の創業以来自家用、つまりレストガーデンで使うだけ作っていた。
最初は効率の悪い特大丸釜で濃縮、1日に1㎏も出来なかった。
家庭用の大鍋ではその半分作るのも困難だろう。
当初はこの画像のように、根気のいる仕上げには土鍋を使っていたが、ひび割れなどの消耗が激しかった。
むー塩製造施設が出来て濃縮は効率が良くなったが、仕上げは相変わらず原始的。
今は製造用として土鍋の代わりに、高価で分厚く、海水の塩分と高温の空焚きに耐えられる特殊ステンレスの特注角鍋を2台使っている。
側溝を改造した仕上げ釜土は高熱でボロボロ、崩壊寸前だ。
創業以来、これまで多くの小中学生が修学旅行などでやって来た。
このむー塩作り、一次産業復興の為に始めたもので、廃れた漁村のじいちゃんばあちゃんの仕事にしてあげられるように頑張っている。
それが野人の望み。
完全な塩の作り方をすべて公開、「自分で海水汲んで作りなさい」と読者に勧めたが、自家用はともかく企業や個人事業者の為ではないのだ。
伊勢のむー塩最大のノウハウは、仕上げ技術もそうだが使う海水の選定だな。 使う海水によって味は変わり、美味しくも辛くもなる。
つまり、沖へ行って海水を運べる船は必需品。
旨味の深い「甘塩」がむー塩の原点であり特徴と言える。
健康だけの為に作ったわけではないな。
理想的な海水が得られる場所で、廃材などの燃料があれば自分達のペースで気楽にやれるし、濃縮海水やこの塩を使った干物や水産加工物、漬物なども自在だ。
漁村に波及するまでは作り続けていたいな。
漁村にとって綺麗な海水は最大の財産だろうな。
豊かな海の生態系は汚染されない本来の海水に育まれる。
陸上の川も海と同じなのだ。
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