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社会福祉士の就労先には、
「知的障がい」の方への支援もあります。
その中でも、
特に専門性が求められる場として、
「強度行動障がい」の方への支援があります。
私も携わらせていただいたことがあるのですが、
「自傷、他害」行為のある方もいて、
「認知症」の方への支援とは異なる難しさがあります。
その様子を捉えた映像がありましたので、リンクを貼らせていただきます。
ご家族がとても疲弊されてしまっていますが、
支援してくれる場が見つからず困っている様子が映し出されています。
最終的にグループホームが受け入れてくれることとなり、
福祉の仕事の大切さが伝わってくる映像となっています。
長寿社会の進展の中、
ご家族が「認知症」となってしまい、
お困りになられている方も多くいらっしゃるのではと思います。
以下、ご紹介していきたいと思います。
1.今伝えたことを、繰り返し聞く
▶「さっき言ったよ」などとは言わず、初めて聞いたかのように、やさしく答える
2.家族の名前を忘れる
▶その都度、やさしく伝える
▶ふだんからコミュニケーションをよくとっておく
▶毎回自分から名前を言うようにする
3.話がかみ合わない
▶「はい」「いいえ」で答えられる質問、「○と×ではどちらがいい?」など、選択できる質問をする
4.真実でないことを言う
▶真実でなくても、否定せずに受け入れる。共感する
5.話したがらない
▶積極的に話しかけて、刺激を与える
▶無理に話しかけなくても、人の話を心地よさそうに聞いているようならそのままでもOK
6.予定どおりに行動できない
▶その都度、予定をわかりやすく伝える
▶行動を細切れで、一つひとつ順番にメモをしておく
7.ものの名前がわからない
▶その都度、伝える
▶そのものを描いた絵や写真などに名前を書いておく
8.電車やバスの乗り方がわからない
▶一緒に出かけ、時間がかかっても、乗り換えが多いなど複雑な状況は避ける
9.デイサービス、病院などに行きたがらない
▶なじみの場所になるよう、できればデイサービスは毎日利用する
▶「招待されている」などの言葉かけをする
▶「私が行くから、付き添って」などの言葉かけをする(医師などにも事情を話しておく)
10.介護をしようとすると、拒否する
▶正面からなど、本人が見えるところから、やさしい言葉、短い言葉でゆっくりと声をかける
▶これから何をするのかを、説明する(何をするかわからないことが、拒絶につながる)
11.訪問販売で布団などを大量に買ってしまった
▶成年後見制度の利用を考える
▶通帳や貴重品、金銭の管理に気をつける(現金を置かない、もたせない)
▶まずは警察に届け、直後であればクーリングオフ制度を利用する
▶近所の人にお願いして、ときどき様子を見てきてもらう(人の出入りが多いと狙われにくい)
12.夜になると騒ぐ
▶昼間、よくからだを動かすようにする(夜は疲れて眠るため)
▶水分不足の可能性もあるので、水分をしっかりとる
▶暗くなると不安で騒ぐこともあるので、音や照明、インテリアなど落ちつける雰囲気を考える
13.なかなか眠れない
▶昼間、よく体を動かすようにする
▶足浴を試してみる
▶寝る前に電話を入れたり、明日行くと伝えて、不安を取り除く
14.すぐに怒り、暴力を振るう。イライラ、落ち着かない
▶相手が興奮していても、こちらは冷静に、落ち着いて、話を聞く
▶落ち着ける環境、なじみの環境をつくる(音楽、におい、照明など)
▶タクティールケア、フットケアなどを試す
▶スキンシップをはかりながら、話を聞く
▶違和感や不快感を伴うような体調の変化がないか、よく観察する
▶便が出る直前や、便秘が原因のこともあるので、主治医などに相談してみる(排便状態を確認する)
15.昼間、布団から出たがらない
▶カーテンや障子をあけて朝日を浴びてもらい、自然な起床を促す
▶「朝食(昼食)の準備ができました」「一緒に食べましょう」などと声をかける
▶散歩や買い物など、日中にからだを動かす予定を入れて、夜眠り朝起きるリズムを作る
16.突然大声を出す、興奮する
▶脱水やからだの不快症状、痛みなどがないか一度確認する
▶興奮しやすい時期を把握しておく
▶落ち着ける環境、なじみの環境をつくる(音楽、におい、照明など)
▶治まらないような場合は、主治医やケアマネなどに相談する
17.傷つく言葉を吐く
▶傷つく言葉、自尊心を損ねる言葉を使っていないか、嫌がる介助(無理強い、急に触るなど)をしていないか振り返る
▶一時的に離れて、落ち着いた頃にもう一度声をかける
▶体調が悪くないか聞いてみて、場合によって主治医などに相談する
18.性的な言動をする
▶「理性で抑えられなくなっているだけ」と理解して、手をさするとか、肩をなでたりとか、別のコミュニケーションをとってみる
19.汚れた下着をタンスの奥に入れる
▶「隠したい」という気持ちからなので、「洗っておきましょうね」と声をかける
▶本人が気づかないようにそっと洗い、戻しておく
20.お風呂に入りたがらない
▶家族が見守りながら入る(一緒に入ってもOK)
▶デイサービスの入浴を利用する(「お風呂、温泉に招待された」というと受け入れてくれやすい)
▶いきなり「お風呂に入ろう」と伝えずに、「洋服が汚れているから着替えましょう」「ちょうどお風呂が沸いたから、入りましょうか」「足が冷たいから、ちょっとお湯で温めましょうか」といった流れの中で、入浴をすすめる
21.トイレに失敗する
▶トイレのリズムを把握して、タイミングよくトイレに誘う(いきなりトイレに誘うのではなく、何かのついでにトイレに寄るような流れで)
▶トイレの習慣をつけ、時間に余裕を持って、トイレタイムをつくる
▶水分をしっかりとる
▶トイレの場所がわからない、トイレで便の仕方がわからない(洋服を脱いで、便座に座るという行動がとれない)など、原因を探す
▶尿漏れパンツ、パッド、おむつなどの利用について、専門家に相談する
22.転倒しそうになった転倒した
▶階段や廊下に手すりをつける、階段に滑り止めをつける
▶家の中の段差をなくす
▶蛍光テープを貼って、暗くても段差がわかるようにする
23.さっき食べたばかりなのに、「食事はまだ?」と聞く
▶本人の思っていることに合わせて、「食べていないのね、支度してくるわ」と台所に立つ
▶おなかにたまらないような軽いもの(菓子、フルーツなど)を出す
24.冷蔵庫に食べものではないもの(洗剤など)を入れる
▶どうしてそういう行動をとるのかを、聞いてみる
▶洗剤などは、本来しまう場所に写真やメモを貼っておく
▶支障がなければ、そのままにしておく
25.トイレの場所がわからない
▶トイレのドアの前に「トイレ」と書いておく
▶夜間でも電気をつけ、少しドアを開けておく
▶トイレまでの動線に蛍光色など目立つ誘導テープを貼る(病院の廊下にあるガイドのイメージ)
26.着替えができない
▶本人ができない行為(脱げるが、着られないなど)だけ手伝う
▶着る順番に衣類を用意しておく
▶「手を入れてください」「首を入れてください」と、動作をひとつずつ分けて促す
▶ボタンやファスナーではなく、マジックテープなどの着脱しやすい衣類に変える(女性はズボンではなく、スカートのほうがラクにはける)
27.歯磨きができない
▶「歯ブラシに歯磨き粉をつけてください」「口に持っていって歯の裏を磨いてください」など、作業を一つずつ確認しながら歯磨きをしていく
▶歯磨き介助グッズを使って、歯磨きを手伝う
▶電動歯ブラシを使ってみる
▶隣で一緒に歯を磨く
28.リモコン、電化製品の使い方がわからない
▶必要なボタンだけに色をつけるとか、枠で囲うとかして目立たせる。使わないボタンはテープなどで隠す
▶電化製品はボタンに使う順番を書いて貼っておく
29.洗濯や掃除ができない、間違える
▶電化製品の使い方がわからないときは、使う順番を貼っておく
▶やる気がない場合は、できる範囲でやってもらう
▶時間がかかっても、できるだけ本人にやってもらう
30.季節に合わない服を着る
▶あらかじめ季節や天気に合った洋服を用意しておく
▶タンスのなかの洋服も、季節に合ったものに総入れ替えしておく
31.夕方になると家を出て行こうとする
▶ずっと一緒に後をついて安全を確認する
▶「お茶が入ったので、飲んでから行きませんか?」とうまく引き止める
▶脱水や低栄養が原因のことがあるので、水分が不足していないか注意してみる
※1日1.5リットルを目安に。具体的には主治医に聞く
▶昼間に、よくからだを動かす
▶出て行きたくなる時間帯を把握しておく
32.外出して、迷子になってしまう
▶出かけるときは付き合う
▶ドアチャイム、徘徊探知機、センサー、位置のわかる携帯電話などを利用する
▶地域の徘徊ネットワークや、近所のスーパーや郵便局などに連絡しておき、地域で見守りをしてもらう
33.「家に帰る」と言ってきかない
▶一緒に出かけて、家まで付き合う
▶「食事(お茶)でもして帰りましょう」などとやさしく語りかけ、関心をそらす
34.料理の味つけがおかしくなる
▶まずは料理を作ってもらって、見ていないところで味を直す
▶健康に問題がなさそうなら、作ってもらったものをそのまま食べる
▶1品だけ作ってもらい、あとは買ったり、家族が作ったりする
▶料理番組のように、調味料をあらかじめ量って小皿などに入れておいて、それを使ってもらう
35.料理ができない、間違える
▶時間がかかっても、できるだけ本人にやってもらう
▶一緒に料理をして、本人ができる部分だけお願いして手伝ってもらう
価値観は人によって異なっていますので、
私がケアマネとして担当させていただいているご利用者の方は、ご自宅での看取りを希望されている方を除いて、全員さんが、予約までは済ますことができています。
長寿社会となり、また国の方針もあってか、
近年、「在宅医療」を利用される方が増えてきているようです。
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10801000-Iseikyoku-Soumuka/0000170234.pdf
「訪問診療」の様子が、
テレビなどで取り上げられることが多くなっていますが、
マスコミ情報からの在宅医療で気を付けておいた方がよいのでは?と感じることとして、
必ずしも、「在宅医療」=「終末期医療」、「看取り」を前提とした医療のみ…というわけではない、
また、ドキュメンタリー番組で取り上げられている映像は、ある種理想的なご家庭の姿が描かれている場合が多い?
…といったことがあります。
そのあたりを踏まえて、
「通院が困難」となってきた時には、
選択肢として「在宅医療」を考えていくとよいのでは?と、
ケアマネ業務を行っている中で感じています。
私自身も両親が高齢となってきているので、今後そのような選択が必要な場面となることもあるのかもしれません。
「在宅医療」を始めたら、「病院の医療」はなくなるととらえている方も、
マスコミ情報の影響からか?比較的多くいらっしゃるように感じますが、
ご本人、ご家族、主治医の先生のお考えがありますけれど、
「ほぼ在宅医療(在宅介護)、ときどき入院」
…といったかたちで利用をされる方が多いのかなと思います。
(在宅医と病院の医師の間での連携の問題があるようではありますが…)
財政面から始まった動きではあるのかと思いますが、
患者視点でも、助かっている方が多いと感じています。
先日、末期がんのため、ご自宅での看取りを希望されていた方が天国へ旅立たれました。
ご冥福をお祈りいたします。
5月の初旬にふと気が付いたのですが、
右目のまぶたが無自覚にぴくぴくと動く状態となっていて、
目の周辺をマッサージしたりしても改善されず、眼科で診てもらったところ、
眼瞼ミキオミアのようとのことで、
目を蒸しタオルで温めたり、処方してもらった疲れ目の点眼薬を使ったり、
度数を下げたメガネへ変えたり、スマホを見る頻度を減らしたりと色々と試みてみたところ、
10日ほどして、ようやく治ってくれた…ということがありました。
現在、2月に開所した居宅介護支援事業所(ケアマネの事業所)でお仕事をさせていただいていて、
これまで30名ほどの介護保険での支援が必要な方と携わらせていただいてきているのですが、
初めてご支援する方(ご新規の方)は必然作成する書類も多くなり、知らず知らずの間に長時間のデジタル機器の使用から?、どうも疲れ目となってしまっていたようです。
仕事柄、対面してお話を伺うことが多いので、変な印象を与えてしまった方もいたかもしれない…と冷や汗をかいているところです…。。
(アセスメントのこと)
社会福祉士しかりケアマネしかりあらゆる相談援助職において、
必要な支援を行っていくためには、やはり「アセスメント」が大切なのは共通しているところかと思います。
ケアマネの更新研修でも、ケアマネ等の教本でも、ケアプラン点検に関する自治体さんからの話しの中でも、アセスメントが大切ということは繰り返し言われています。
しかし、実際の支援の中では、少しづつリレーションを形成していくわけで、
初めからいきなり、教本に記載されているようなあらゆる情報を得るために、いわゆる「根ほり葉ほり」?お話しをうかがうことはできないことが多いですね。
積極的に語りたい方もいれば、あまりお話しをされたくない方、
また、ご家族さんも、私自身がそう(父が弱ってきてしまっていて、ここのところ毎週末実家へ行っていても)ですが、子どもといっても親のことを必ずしも事細かくはわかっていないということも多いのではないでしょうか?
ご家族さんの中には、たくさんお話しをして下さるけれど、お尋ねした内容からどんどんお話しがそれていく方もいらっしゃいます。
そのようことから、初回のケアプラン作成時は、「主訴」を中心に組み立てていく感じでどうしても留まってしまいます。
短期目標を更新するくらいに、ようやくご利用者理解が深まっていくという感じでしょうか?
御用聞きスタイルのケアマネという表現があって、ご利用者の方の要望を中心に支援を行っていくスタイルをよくない例としている挙げている教本がありますが、
支援者からみたニーズとあまりにかけ離れている場合は別として、
「自己選択」という視点で考えると、ご本人、ご家族(ご本人にとって一番身近な存在)の望まれていることを叶えて差し上げる視点はおかしなことではないかな…と思っています。
ケアマネの仕事が少しばかり忙しくなり、記事を書く優先順位を下げていたので、
久しぶりの投稿になりました。
新型コロナの世界的な蔓延は、なんとも困った状況ですが、
そうした中でも、あえてよかったと捉えることのできる側面を考えてみることも必要なのでは?と思っています。
何事も、よいことと、よくないことが、裏表のようにあるものですね。
現在の状況下でよかったといえることの中の一つに、
仕事を行っていけることのありがたさをより実感することができたこと…が個人的にはあげられます。
多少忙しくても、福祉の仕事に関わらせていただいて、依頼をいただきお仕事ができることに感謝しています。
ただ、平行して何名さまかのお手伝いを同時進行するかたちとなっていると、すぐに行いたいけれど少し時間をいただいてしまうというジレンマに心を痛めるところがあります。
しかし、特にこの状況下では、自身の体調管理もとても大切な仕事の一つなので、無理をして免疫力を下げてしまうことがないように心がけているところです。
福祉の仕事をこれまで担わせていただいてきた中で、
自信満々に自分の価値観を押し付ける支援スタイルを平然と行う人に時折出会い、
違和感を覚えてきたものですが、
人は「十人十色」「100人100様」、多様な存在と思います。
そのことを代弁してくれているような文章があります。
(引用書籍)
援助者が「ゆらぎ」を経験する主な理由は、
人の生活の仕方や生き方に「つねに正しい画一的な考え」が存在しないためである。
人の生き方には、年齢によって、性によって、立場によって異なる側面がある。
自己実現の目標や方法も、その人が生きてきた歴史によって、家族の歴史によって、
あるいは生きる時代や文化によって異なる部分がある。
これは対象者も同じである。
したがって同じ障害を持つ人が複数いたとしても、それぞれの生活における障害の意味はみな同じではない。
また、疾患を克服したある人の経験と、病を癒した別の人の道筋がまったく異なることもある。
つまり一人ひとりの生き方、生きる意味はみな同じではない。
また、同じ一人の人でも、加齢に伴って人生の意味や課題は変化する。
生き方ばかりではなく死に方や死の意味もそれぞれに異なる。
このように、生活・人生はつねに個別的であり可変的である。
したがって、そのような生活にかかわる援助にも「つねに変わらない正しい答え」は存在しない。
いかに援助すべきかの答えはつねに多様であり、そのためにどのようにかかわれば良いかの答えが最初から明瞭であることはない。
このような意味で、社会福祉は「ゆらぎ」に直面することから出発する実践である。
「ゆらぎ」を避けて通ることができない実践である。
仮に「まったくゆらぐ事のない実践」「つねにゆらがない実践」があるとすれば、
それはある偏った援助観や信念に固着した不健全な実践である。
アイザック・アシモフ著『うそみたいなほんとの話』
この人物は
ー 1832年 失業
ー 1832年 州議会落選
ー 1833年 商売に失敗
ー 1836年 神経症にかかり
ー 1838年 イリニイ州議会議長に立候補、落選
ー 1843年 下院立候補指名にやぶれ
ー 1848年 下院立候補指名にまたやぶれ
ー 1849年 公有地管理局に入るのを拒否され
ー 1854年 上院に立候補してやぶれ
ー 1856年 副大統領指名にやぶれ
ー 1858年 上院に立候補してやぶれ
ー 1861年 アメリカ合衆国第16代大統領になったーリンカーン
(引用元書籍)
に記載されていたものを引用しています。
エイブラハム・リンカーンと言えば、
ゲティスバーグ演説での「人民の人民による人民のための政治」が有名ですが、
「あなたが転んでしまったことに関心はない。そこから立ち上がることに関心があるのだ。」
…といったこともリンカーンが語った言葉と言われています。
「人生100年時代」ですが、
何かを成し遂げたいという望みを思っている人にとっては、
よい時代となっているのかもしれませんね。