動物の赤ちゃんはなぜかわいい増井光子 | 猫とバラ、演劇、美術、ガーデン、動物園のブログ

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知れば知るほど、動物にはフシギがいっぱい
いろいろな動物の赤ちゃんの生まれ方、育ち方の過程の違いなど、よこはま動物園ズーラシアの園長・増井光子さんが語るエッセイ。動物の知られざる生態と、初めて知る動物の謎とフシギ

 

この本、ただ可愛い可愛いでなく充実した内容と思ったのですが、

下のほうにこんなレビューもあります。

 

 

狂いそうな状況の中、慰め、時をわすれさせてくれる赤ちゃんたち

 

動物園に来園する赤ちゃん、幼児、動物の赤ちゃん

 

飼育動物には自然と切り離されて申し訳ない気持ちもあります、

 

ツシマヤマネコは野生に返す取り組みしていますし、中部地方で鳥を返すために増やしてしている動物園を

ローカル番組サラサラサラダが紹介していました。

 

なんという鳥か忘れてしまいました。

知らない鳥でした。

 

 

イギリスの動物園ではゾウをアフリカに帰還させたらしい、

その後どうなってるでしょうか。

 

 

 

 

返してもなかなか無事にはいられない(・・?

ダウン

 

 

 

まさすけさんのアマゾンレビュー

 

著者は動物園に長く関わってきており、様々なエピソード、苦労話は面白く読者を退屈させない。全体としては優れた本で、おそらく好意的な書評がたくさん付くと思うので、私は気になった点を指摘したいと思う。

冒頭近くで著者は動物の繁殖数に制限があることを「増えすぎると近親交配の可能性が高まるので、種の保存のため」と述べる。これにはがっかりした。ピーターメダワーの言葉を借りれば、種の保存論は「生物学の素人が陥りやすい罠」だ。繁殖の限界については40年も前にトリバースとラックが回答しているように、親が子育てに費やせる資源は有限だから、子を産みまくっても育てきれないためであろう。

また個体数が多い方が遺伝的多様性を維持できるのは生態学と遺伝学の常識だ(子を一匹しか持たなければ親の遺伝子は50%失われるが、二匹なら25%ですむ)。ひと家族だけが増えれば近親交配の可能性は高まるが、それでも遺伝的多様性はやはり個体数の多さに比例する。

このような初歩的な間違いがあるのは、おそらく著者が生態学や進化学に興味を持っていないためだろう。動物の行動の機能的説明にも進化や生態学の広い視点がかけ、初期の動物行動学者のような記載学的な香りがある。題名には「なぜ〜」とあるが、生物のwhyに答えるためには進化的な視点が不可欠で、本書はその点で題名を裏切っている。

本書は生き生きとした動物の姿を描き出している点では貴重だが、行動の機能の説明に少しでも進化の視点が取り入れられていればもっと奥の深い一冊になったのではないだろうか。