声迷線の彷彿線 どこ行き? -94ページ目

cube

濁り淀んだ分厚い雲は、今日も太陽と僕に対して晴れやかさを見せてはくれない。

誰も居ない寒い公園のベンチには、憂鬱が座り込んでいる。

世界はこんなにも雄大なものな筈なのに、何故だろう?
まるで石の礫の様にちっぽけなものに思えて。影のなか誰にも気付かれずに終わり。

立方体からはみ出せない弱気なモンタージュ。

風に吹かれ、何処かへと舞って行きたい。そんな気分だよ

wonder underground

意味も無く蛇足歩行する。別段酔ってる訳では無くて。
気怠るさと何となくなやるせなさに足を捕られてるだけ。
緩やかに雲がたなびいて、風が冷たくなって来た。
夕暮れには、雪でも降りそうな気配。


するり、するりと通り過がる盛り場の人並みを摺り抜けながら。こんな感じで、午後を潜り抜ける。
あからさまに、やる気無い表情で。


胡散臭い日常茶飯事な様々に在る出来事には、何の疑問も持たなくて保て無くはない気がしないでもないけれど。

僕に少し不思議をくれないか?
此のままだと千切れた太陽に妥協してしまうから。

ほんの些細な瞬間で構わないから。
瞳孔が反射する程の眩さを与えてくれ。

揺らいだ窓の隙間から。
堕ちてしまいきる前までに。





謳 声

永劫に連なるかと思える程の路上に立ち尽くして、途端に歌を唄い出してみる。
心の中に立ち込む霧に似た不安の全てを、吐き出すかの如くに。

けれども、そこはかとなく只、虚しさだけが無情に込み上げて来ては、逆に胸の内を酷く狂わせる。

それならば、如何様にすれば、どの様に行えば、私は報われるのだろうか?

見渡せば絶景なるかな。限りなき断崖絶壁。とても、登頂出来るなどとは思いも過ぎらず。

まるで、ちり積もった煙草の吸い殻の様に埋もれて来るありとあらゆる障害。
深く奥に沈む灰と等しく、静かに居られたら良いのに…。

涙を拭う両の掌は、泥に塗れて、とうに干嗄らび、汚れていて。

嗄れ声に変わってしまっても、まだ私は唄い続けてる。
何度も繰り返し。

誰かに聴こえる事を、微かに祈る様に。