黄昏の百合の骨/恩田陸 | mokkoの現実逃避ブログ

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発売日:2007/4/13
文 庫:416ページ
ISBN-13:978-4062756945

強烈な百合の匂いに包まれた洋館で祖母が転落死した。
奇妙な遺言に導かれてやってきた高校生の理瀬を迎えたのは、
優雅に暮らす美貌の叔母二人。
因縁に満ちた屋敷で何があったのか。
「魔女の家」と呼ばれる由来を探るうち、周囲で毒殺や失踪など
不吉な事件が起こる。
将来への焦りを感じながら理瀬は―。
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理瀬シリーズ第2弾
『麦の海に沈む果実』の続編でシリーズ3部作の2作目。

祖母の遺言に従い「魔女の館」と噂される

白百合荘で過ごす理瀬。
そこに住みついていた二人の叔母。
祖母の一周忌を前に従兄弟二人が帰省し、

不可解な事件が起こる。

ハラハラ・ドキドキ・ワクワク・ビクビク・・・
まぁ~何とも忙しい展開とどんでん返しに最後まで

やられっぱなしでした。
「麦の海」の黎二を思い出させる雅雪との出会い。
黎二がお気に入りだったので、胸キュンでした。

バックグラウンドはダークですね。
「善など悪の上澄みの一すくい」

「幸福というのは、なんとグロテスクなものだろう」という

文中の言葉からも、伝わってきます。
理瀬が少女時代に別れを告げる今作品。楽しんでください。 

ちなみに・・・番外編ということで
「殺人鬼の放課後 ミステリーアンソロジー2」
もしくは「青に捧げる悪夢」に収録の
『水晶の夜、翡翠の朝』
悪意のゲーム『笑いカワセミ』に美貌の少年ヨハンが挑む!

「図書室の海」に収録の『睡蓮』
水野理瀬の幼少時代を描いてます。

 

「理瀬シリーズ」


三月は深き紅の淵を

(4話目が理瀬シリーズとリンク)   
麦の海に沈む果実(シリーズ1)   
殺人鬼の放課後―ミステリ・アンソロジー<2>

『青に捧げる悪夢』(理瀬・番外編「水晶の夜、翡翠の朝」)  
朝日のようにさわやかに

(理瀬・番外編「水晶の夜、翡翠の朝」)   
図書室の海

(表題作:小夜子番外編、「睡蓮」理瀬幼少期、

ピクニック準備)   
黒と茶の幻想 上下

(理瀬シリーズ番外編:憂理の話が出ます)       (『三月は深き紅の淵に』の1章とリンク。)