発売日:2004/1/16
文 庫:512ページ
ISBN-13:978-4062739276
三月以外の転入生は破滅をもたらすといわれる全寮制の学園。
二月の最後の日に来た理瀬の心は揺らめく。
閉ざされたコンサート会場や湿原から失踪した生徒たち。
生徒を集め交霊会を開く校長。
図書館から消えたいわくつきの本。
理瀬が迷いこんだ「三月の国」の秘密とは?
この世の「不思議」でいっぱいの物語。
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理瀬シリーズ3部作の1作目
主人公理瀬が入った北の湿原に佇む学園は
3月に入って3月に出る「3月の国」。
学園のいわくつきの生徒達は「ゆりかご」「養成所」
「墓場」の3種類に分類される
「ここに三月以外に入ってくる者があれば、
そいつがこの学校を破滅に導くだろう」という
言い伝えがあった。
その学園に二月の終り、水野理瀬がやってきた。
妖しい校長。パーティとお茶会。不吉な伝説。
行方不明の生徒、そして殺人事件。
理瀬はこの学園から出ることができるのだろうか・・・
謎めいた美少女の理瀬、気の強いルームメイトの憂理、
ハーフで天使みたいに美しいヨハン、
ちょっとひねくれててぶっきらぼうだけど優しい黎二、
天才少年の聖、カリスマ的魅力を持った校長。
誰が好きって黎二が好きぃ~(〃∇〃)
ヨハンや校長には底意地の悪い女の子が取り囲み、
ヨハンたちが優しくする理瀬をいじめるという
いかにも学園モノにありがちな設定
でも彼らは地位のある親が表立って育てられないような、
曰くありげな子ども達。
校長の企み、理瀬の正体、そして何度も起こる殺人事件
「三月は深き紅の淵を」という謎の本は誰が
書いて誰が持ってるのか
事が起こるたびに聖や黎二が謎を解いてはいるものの
漠然と横たわる違和感
果たして真相とは?
理瀬はこの先どうなってしまうのか?
ヨハンは?憂理は?
続きが気になってしょうがないという状態で終わります。
さぁ~一緒にはまりましょう♪
理瀬シリーズ3部作を読みましょう
でもその前に・・・
『三月は深き紅の淵を』の第4章「回転木馬」に
リンクしているので、最初にそっちから読むことをお勧め。
そして短編や番外編が出ていますので
本作を読んだら、続編を読む前にそっちを先に読むことを
お勧めします。
ちなみに理瀬シリーズ2作目は「黄昏の百合の骨」です
『図書室の海』に収録されている「睡蓮」
(水野理瀬の幼少時代を書います)
『青に捧げる悪夢』もしくは
『殺人鬼の放課後 ミステリ・アンソロジー〈2〉』
に収録されている「水晶の夜、翡翠の朝」
(悪意のゲーム「笑いカワセミ」に美貌のヨハンが挑む)
理瀬シリーズを読むなら、これは外せない。
ヨハンの別の一面を見られますよ!
番外編として『黒と茶の幻想』
(本作に出てくる梶原憂里の外での話し)
これは麦の海・・・を読んだ後なら、どこで読んでも
大丈夫でしょう。
「理瀬シリーズ」
三月は深き紅の淵を
(4話目が理瀬シリーズとリンク)
麦の海に沈む果実(シリーズ1)
殺人鬼の放課後―ミステリ・アンソロジー<2>
『青に捧げる悪夢』(理瀬・番外編「水晶の夜、翡翠の朝」)
朝日のようにさわやかに
(理瀬・番外編「水晶の夜、翡翠の朝」)
図書室の海 (表題作:小夜子番外編、「睡蓮」理瀬幼少期、
ピクニック準備)
黒と茶の幻想 上下
(理瀬シリーズ番外編:憂理の話が出ます) (『三月は深き紅の淵に』の1章とリンク。)