図書館の魔女 烏の伝言(つてこと)下 /高田 大介 | mokkoの現実逃避ブログ

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発売日:2017/5/16
文 庫:448ページ
ISBN-13:978-4062936545

姫を救出せんとする近衛兵と剛力たち。
地下に張り巡らされた暗渠に棲む孤児集団の力を借り、
廓筋との全面抗争に突入する。
一方、剛力衆の中に、まともに喋れない鳥飼の男がいた。
男は一行から離れ、カラスを供に単独行動を始めるが…。
果たして姫君の奪還はなるか?裏切りの売国奴は誰なのか?
傑作再臨!
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図書館の魔女シリーズ 続編下巻

姫奪還作戦が敢行され、それぞれの役割をそれぞれが
果たすものの、意図的な作戦は陰謀によって分断。
見えない敵の企みと理解しながらも、仲間内でも
疑心暗鬼が重なって不協和音が響き渡る。

姫様の肝の据わりっぷりに驚きましたよ(^◇^;)
まぁ~最初に剛力が血だらけになったから
学習はできていたけどね(○ ̄m ̄)

それぞれの状況と、誰が誰を追っているのか、
誰を信じて誰を疑えばいいのか・・・
辻褄合わせの問答を自分の中で繰り返しても
どこかが合えば、どこかの道理が合わない。

しかし、目に見える状況証拠から疑われたカロイ。
それでもカロイの行動と情報と助言が窮地を救う。

唯一、冷静に動いたのが、情報が一番不足し、
孤立している剛力衆の鳥飼(とがい):エゴンだった。

それぞれの場所で、それぞれの様子を切り替えながら、
心理描写を交えて街中や暗渠を駆け抜ける
これが興奮せずにいられますかぁ~!

ようやく登場した魔女の存在にどれだけ安堵したことか。
っていうか、こそにいたのかぁ~!!

そしてカロイと昔の仲間達とのやり取りに、
現状が理解できて、こちらも安堵(´。`;)ホッ
剛力のまとめ役とのやり取りは、かなり笑えます。
そして物語は一気に加速します。

話を聞いただけで、事の成り行きを看破し、絡み合った
思考をほぐして、原点まで遡り、真相に至る説明。
お見事です!!
っていうか、売国奴の正体に驚いたぁ~

エゴンの観察眼や、言葉の通じない人とのやり取り、
言葉と文字と表現と意思の伝え方。
弱者として蔑まれる者達の、友情や人として大切な事を
飾らずに真正面から描いているところが泣けます。

烏の伝言に始まり、烏の伝言に終わる。
最後は笑いました(^◇^;)
いやぁ~面白かったぁ~

 

そういえば、偶然とはいえ、双子座流星群がみられるんだっけ?

双子座(ミトゥナ)・・・ちょっとドキっとしました。

次作は、タイトルが決まっているみたいなのに出てこない。
ニザマの皇位継承を巡る対決になると思うのですが
やはりミツクビ一派とキリヒト&先生組の対決ですよね?


図書館の魔女シリーズ 感想
図書館の魔女(第一巻)
図書館の魔女(第二巻)
図書館の魔女(第三巻)
図書館の魔女(第四巻)
図書館の魔女 烏の伝言(つてこと)(上)
図書館の魔女 烏の伝言(つてこと)(下)