図書館の魔女(第四巻)/高田 大介 | mokkoの現実逃避ブログ

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発売日:2016/5/13
文庫:656ページ
ISBN-13:978-4062933889
 

海峡地域の動乱を期するニザマ宰相ミツクビの策謀に対し、
マツリカは三国和睦会議の実現に動く。
列座するは、宦官宰相の専横を忍んできたニザマ帝、
アルデシュ軍幕僚、一ノ谷の代表団。
和議は成るのか。
そして、マツリカの左手を縛めた傀儡師は
追い詰められるのか?
超大作完結編。第45回メフィスト賞受賞作。
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第四巻

とりあえずの完結編。
鍛冶の里(山賤と呼ばれる民が暮らす)で先生の教えを
受けて成長したキリヒトは、王宮の命を受け
世界最古の高い塔の図書館の魔女に仕える事になった。

言葉を持たない魔女:マツリカを有能な司書のハルカゼと
キリンに加え、キリヒトが支えることに。
そこから始まる言葉と政治がメインで、戦いを避けて
国を守る物語も、いよいよ完結!

いつものことと言いながら、マツリカは誰もが
見過ごしている小さな手掛かりから、ことの真相を
一挙に手繰りだしてしまう。

そこにない文字、言葉すらを読む対象とし、
攻め込まれた手を逆手にとった詐術。
将棋のように攻め手を見切る度胸と機知。
見方をも仰天させる、ありもしない切り札。
見事過ぎて呆れました(^◇^;)

一の谷がニザマ帝につくことで、ニザマ宰相ミツクビに
圧力をかけられていたアルデシュは困惑する。
そうだろう、そうだろう(゚-゚*)(。。*)ウンウン

三国和睦会議で密かに蠢く面々とミツクビの思惑
人をモノとしか見ない行動に吐き気がする。

地下工作組織に侵入した工作員を守る為の策略。
間諜の立場の信頼というのが、マツリカのしている
大局観とは全く違う事を面白がっていた。
あの緊迫の場面で面白がるのか??
肝が据わり過ぎでしょうに・・・(〇o〇;)

ここでも、「見逃した」とか「気付いていれば」
という予告が入るので、その結果がどこで飛び出すのか
ハラハラしながら読み進めないといけない。
面白いんだけど!

双子座(ミトゥナ)の館を目指す一行に向けられた刺客
想像すらしていなかった刺客にも、マツリカの指示で
キリヒトの本領発揮

そしていよいよ館に侵入
人形遣いの本当の意味。そして双子座を指し示す意味
これは、やられましたぁ~
全く違う事を想像してましたよ。

伝説の生き物:蚩尤(しゆう)が出てくるんだけど、
調べたら、サクっと wikiに載ってて仰天(〇o〇;)

館での、死闘は凄まじく、体中に力が入り
双子座の罠でキリヒトの感覚も鈍る。
脱出シーンでは、正に手に汗握るシーンの連発
電車の中で鼻息が荒くなりました(;^_^

守るべき己の主を正しく選ぶのがキリヒトの本願であり
その身を命に代えて守るのが本望。
しかし告げられた言葉は・・・
先が読めてしまうマツリカの頭の良さに感服しながらも、
ウルっとしてしまうシーン
そして、突然起こったマツリカの異変!

全くもって、落ち着く暇もありゃしない。
まぁ~残りのページ数を確認したら、何かあるとは
思ってはいたんだけれど、そうきたか!
マジで後半は読んでるだけなのに体力削られます!!

高い塔に踏み込んだ者達はみな、生涯の岐路を知る。
図書館の中で世界は時も所も超えて広がる。
逆に、今まで持っていたはずの世界は縮んでしまう。
図書館は世界の広さと、自らの卑小さを教える。

本を愛し、言葉の力を信じるすべての人に!っていう
最初のキャッチコピーを最後まで貫きました(^◇^;)

いやぁ~面白かったぁ~

続編が出ているので、早速読んでおります(@´゚艸`)ウフウフ

あぁ・・・図書館の地縛霊になりたいと思っていたけど
ますます思いが強まったわぁ~


図書館の魔女シリーズ 感想
図書館の魔女(第一巻)
図書館の魔女(第二巻)
図書館の魔女(第三巻)
図書館の魔女(第四巻)
図書館の魔女 烏の伝言(つてこと)(上)
図書館の魔女 烏の伝言(つてこと)(下)