著名な作家でありフランス国営文化放送プロデューサーでもあるオリヴィエ・ジェルマントマ氏は『日本待望論』(平成10年)で、「日本人は自虐思想から脱し、国際社会に於いても、もっと毅然と千古脈々たる『大和魂』を発揮すべき」と述べていますね。
 
このような日本の精神文化の源は、日本国は四方八方大海という要塞に守られ、太陽・風雨・地震・雷・山などの大自然に神が宿るとした農耕民族の所産だと思っていました。

処が、どうやらこの日本の精神文化の源はそうではなく日本語にあったようです。


例えば虫の音をどう感じるか?です。

 


 
日本人はリンリンリン等と擬音語として捉えますが他国では騒音として捉えます。つまり、他国ではスイッチョン等と虫の音を具体的に表す言葉がないのです。
 
虫や雨音などを日本人は左脳(言語)で受けとめ、 西洋人は右脳(音)で聞きます。

面白いのは、日本語を母国語として育った外国人は左脳(言語)で聞き、外国語を母国語として育った日本人は右脳(音)で聞くことです。

 

https://youtu.be/EZmpcSyVI7o

 
つまり、脳の物理的構造というハードウェアの問題ではなく、幼児期にまず母語としてどの言語を教わったのか、というソフトウェアの問題と言うことです。
      ☆
このソフトウェアとは

日本の子供が犬を「ワンワン」と答えるのは当然である。
親が犬を指して「ワンワン」と教えるのであるから。


同様に猫は「ニャーニャー」、牛は「モーモー」、豚は「ブウブウ」、小川は「サラサラ」、波は「ザブーン」、雨は「シトシト」、風は「ビュウビュウ」。
 
まるで自然物はすべて「声」をもつかのようである。
このような自然音を擬声語、擬音語として言語脳で受けとめるという。

これは、世界でも日本人とポリネシア人だけに見られ、中国人や韓国人も西洋型(音)を示すという。
 
角田教授の発見では、虫の音だけでなく、そのほかの動物の鳴き声、波、風、雨の音、小川のせせらぎまで、日本人は言語脳で聞いているといいます。
 
これまた山や川や海まで、ありとあらゆる自然物に神が宿り、人間はその一員に過ぎないという日本古来からの自然観に合致しています。

ご興味のある方は、下記URLをクリック。  

http://www2s.biglobe.ne.jp/%257Enippon/jogbd_h14/jog240.html

 

日本の心 ● 世界の声 その5
『20世紀の知の巨人達が神道に感動』

 
世界中のどの民族も、かつては固有の世界観を持っていました。それは固有の生き方ともいえるものです。我が国では、それにあたるものに神道(しんとう)があります。

神道というと、戦前の軍国主義と結びついた「国家神道」を思い浮かべる人もあるでしょう。また、原始的な宗教だと思う人もあるでしょう。しかし、神道はもっと豊かなものであり、そこには自ずと「日本の心」が現れているのです。
 
 日本人の多くは未だその価値を自覚していませんが、外国人の中には、日本の精神文化の中に、人類を導く可能性を感じている人々がいるのです。

 

◆トインビー
 
 アーノルド・トインビーは、世界の文明史を書き表した20世紀最大の歴史家です。

 

彼は、日本は、明治維新による近代化や日露戦争の勝利によって世界史を転換させた、と高く評価しています。そして、次のように述べています。
 

 「日本はアジアで最初に近代文明を受け入れ、欧米に対等に対抗できたのだから、アジア諸国はその声に耳を傾けるだろう。そして、そこに人類が一つの家族となるための、日本の先駆けとしての役割がある」

 トインビーは、こうした日本の文化の根源には、神道があることを見出しました。彼は、昭和42年に来日し、11月29日、伊勢神宮に参拝しました。そこで彼は、毛筆で記帳し、次のように書きました。
 
 ”Here in this holy place I feel the underlying unity of all religions.”


 『この聖地で私は、すべての宗教の根底にある一体性を感じる』  (註1)

◆マルロー
 

アンドレ・マルロー(André Malraux, 1901年11月3日 - 1976年11月23日)は、フランスの作家、冒険家、政治家。ド・ゴール政権で長く文化相を務めました。代表作に『王道』や『人間の条件』があります。
 

昭和49年に来日したマルローは、5月27日に、熊野の那智滝で飛瀑を前にし、「アマテラス……」と言ったなり絶句しました。

 

彼は、そこで啓示を受けたと言います。さらに2日後には、伊勢神宮で第2の啓示を受けた、と。

 記者団の質問に答えて、マルローは「伊勢とアインシュタインの相対論的宇宙観とは収斂する」と述べました。

 

彼は、神道によって、科学と宗教、東洋と西洋が融合する可能性を直観したのです。
 
 その後、彼は神道を礼賛し、日本の使命への確信を著書に著し、2年半後に永眠しました。(註2)

 

◆アインシュタイン
 
 アルバート・アインシュタインは、20世紀最高の天才科学者でした。彼は、自分の理論が証明された原子爆弾に対しては、核廃絶を訴えて行動しました。


彼はまた、神への敬虔な感情を持っていたことでも知られています。
 

 アインシュタインは、人類が初めて世界戦争を体験した第1次世界大戦の後、大正11年11月18日に来日しました。

 

彼は、伊勢神宮に参拝し、そこで、次のように語っています。

 「近代日本の発展ほど、世界を驚かせたものはない。一系の天皇を戴いていることが今日の日本をあらしめたのである。私はこのような尊い国が世界の一箇所くらいなくてはならないと考えていた。
 
 世界の未来は進むだけ進み、その間、いく度か争いは繰り返され、最後の戦いに疲れる時が来る。その時、人類は真実の平和を求めて、世界の盟主をあげねばならぬ。

この世界の盟主なるものは、武力や金力ではなく、あらゆる国の歴史を抜き超えた、最も古くまた尊い家系でなくてはならぬ。

 

世界の文化はアジアに始まってアジアに還る。それはアジアの高峰、日本に立ち戻らねばならない。
 
 我々は神に感謝する。我々に日本という尊い国を造っておいてくれた事を」(註3)

 これらの3人は、20世紀を代表する世界的知性です。

彼らは、歴史家、文化・芸術の研究家、科学者と、それぞれ分野を異にします。しかし、彼らは等しく、日本の精神文化の中に、人類の未来を開く大きな可能性を見出しました。


 私たち日本人は、神道の中に現れた「日本の心」を再発見したいものです。(註4) 


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(1)トインビーの神道論は、次の拙稿をご参照下さい。
 「明日への挑戦は神道への復帰~トインビー」
 トインビーの文明学は、次の拙稿をご参照下さい。
 「人類史の文明学」


(2)竹本忠雄著『日本のレジスタンス』(日本会議)

 

日本の宗教とマルロー(ウィキペディア)
1974年5月マルローは日本の伊勢神宮を参拝した。伊勢神宮の参拝においては、それまでの彼の芸術探索を通じて追究してきた神性を含む根源的なものに注目した。

「忘れられた建築家が、この社を創案したのだった。日本人が、絶える事なくそれを燃しては立て直す。それ故にこそ、永遠なれと。忘れられた庭師が、これらの木々を植えたのだった。幾百年後にも大地からの未知の祝詞(のりと)が人々の耳に届くようにと。

西洋の建築家は、その聖堂が久遠の石の如くであれと夢み、伊勢の大工たちは、その柱が、この上なく壮麗な宴の如くであれと念じた。しこうして、このたまゆらは、大聖堂よりピラミッドより力強く、永遠を語るのだ。そそり立つ列柱、そそり立つ飛瀑(ひばく)、光に溶け入る白刃(しらは)。日本。」(アンドレ・マルロー『反回想録』第五部第二章) 

更にこう続く。「伊勢神宮は過去を持たない。20年毎に建てなおす故に。かつ又、それは現在でもない。

 

いやしくも千五百年このかた前身を模し続けてきたゆえに。仏寺においては、日本は、自らの過去を愛する。が、神道はその覇者(はしゃ)なのだ。

 

人の手によって制覇された永遠であり、火災を免れずとも、時の奥底から来たり、人の運命と同じく必滅ながら、往年の日本と同じく不滅なのだ。

神宮は、テンプルにしてテンプルに非ず(あらず)。これを木々から隔てるや、それは、命を失うのだから。杉の巨木の形づくる大聖堂の、神宮は祭壇にして、サンクチュアリ(聖域)。

ただし、西洋の大聖堂の円柱は、穹窿(きゅうりゅう、天空)の暗がりへと消え、これらの杉の大木は祭壇を讃美するのだ。

 

日本の祖先。太陽への捧げもの。光箭(こうせん)の葉ごもりへと掻き消えたるはてしなき、その垂直軸をもって。」

この参拝に同行したマルローの研究家である竹本忠雄は、これをマルローの悟りと著書のなかで書いている。神道との出会いがなければ、マルローの悟りもありえなかったと


(3)雑誌『改造』(大正12年)

(参考)

日本の心 ● 世界の声 その1

日本国民に告ぐ:アーセン・ベンゲル氏(仏)
2019-09-03 

https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12519167956.html


日本の心 ● 世界の声 その2
『宣教師たちが称えた日本人の美徳』 

https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12520365428.html


日本の心 ● 世界の声 その3

『日本の「魂」を伝えた小泉八雲』 
https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12521821404.html

日本の心 ● 世界の声 その4
『リシャールの名詩『日本国に告ぐ』

https://ameblo.jp/minaseyori/entry-12524380575.html