境界線の捉え方・引き方-自分の周りの人間の分類から入りましょう。 | あなたの心のお部屋はあなた色ですか?
RC Method代表万紀子さんの許可の元、blogを編集掲載しています。

 

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境界線について考えるとき
よく部屋を例に考えます。
 
私の部屋。
誰なら、入れますか?
私自身は、入れます。
 
私がいいよ、と言ったら、
夫、子ども、親、家族も入れます。
 
親しい友人も、
呼ぶことがあるかもしれません。
それより遠い人は、
玄関までか、入っても居間まで。
 
図に表してみました。
 
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図で見ると、
私の部屋に入れるのは、
3つ目の丸までです。
 
しかも、それより内側の人も
私の許可無しに
勝手には入れません。
 
私はかなり
パーソナルスペースが広いです。
人との距離を多めにとるタイプです。
 
人によっては、
あまり親しくなくても、
知人=友だちという定義で
「いいよ~部屋においでよ」
とオープンかもしれませんね。
 
どちらが良い悪いではなく、
まずご自分のタイプを考えましょう。
 
部屋に入れるということは
ある意味でリスクが伴います。
部屋を荒らされるかもしれないのです。
 
またこれが
荒らされた、と感じるレベルも
人によって違うんですよね。
 
私は、自分のものを触られるのが
イヤですが、平気な人もいますよね。
 
イヤなので、あまり人を入れない。
平気なので、誰でも入れてしまう。
どちらも良いと思います。
 
良くないのは、
部屋に入れておいて触るな、という
矛盾した態度です。
 
入れたら、リスクがあるのです。
相手に自分の心地好い在り方を要求
することは、逆に境界線侵害です。
 
あるいは、
事前にこれはイヤだと伝えることです。
 
自分の常識に沿って行動することを
相手に強いるのは、
たとえ夫婦の間でも境界線侵害です。
 
さて。
ではご自分の周りの人を、
何重にもなっている円の
どこに入れるでしょうか?
 
家族であっても
勝手に自分の物を盗んだり
やたら干渉するなど
境界線を侵害する人なら、
外側の円に入れて構いません。
 
自分に近づけても安心かどうかで
振り分けていきます。
 
これは、
まだ人間関係を整理できない
子どものためのワークですが、
大人にとっても
とても役立つと思います。

 

このようにまず人を分けました。

 
そして次に、
自分がされても良い、
不快じゃないことと
されたらイヤだと思う、
不快なことを
分けます。
 
それはもちろん、相手によりますね。
 
例えば私は、
女性に体を触られるのは平気です。
見知らぬ女性にウエストさすられたり
することもありますが、平気です。
夫ならどこでもOK。
それ以外の男性は、指一本
触られるのもイヤです。
 
逆に、夫に触られるとイヤな物もあります。
 
こういったことを
自覚しているだけで、
ずいぶん違います、
分類するときに役立つのです。
 
なぜかというと、
全然悪気なく、
不快なことをする人がいますが、
自分が何をされると不快かを
よく知っておくと、
相手の言動である程度予測できます。
 
あんな人だと思わなかった!
 
というケースを
減らすことができます。
 
私は、されるとイヤなことが多いので
基本的になるべく外側の円から
関係をスタートさせます。
 
だんだん親しくなる、
というのは、問題が少ないです。
 
逆に、よく知らないうちに
内側の円に入れてしまうと、
後から距離を取るのが難しく、
トラブルになりやすいです。
 
ひとつ、例を挙げてみましょう。
 
私は、お金の貸し借りが嫌いです。
Aさんは、どうかわかりません。
少し、外側の円に入れておきます。
Aさんが、気軽にCさんから
お金を借りる場面を見ました。
 
Aさんとお金の貸し借りが
必要な状況にならないように
気をつけることができます。
お金の貸し借りをするほど親しくならない
ということもできます。
それでも親しくなりそうなら、
「私は、どんなに仲が良くても
お金の貸し借りはしないことにしているの」
と事前に伝えることができます。
 
これで
トラブルを避けることができます。
 
1回だけなら…
 
というのはありません。
1回許すと、相手にとっては
「貸し借りOKな人」
というメッセージを送ることになります。
 
後から断るのは、
関係が難しくなる可能性が高いです。
 
イヤだ、と思うことは
悪いことではありません。
 
このように、
されたらイヤなことを
自分で知っておくことは大事です。
 
そしてされたら嬉しいこと
あるいは、されても平気なことを
自覚することも大事なことです。
 
何が大事かというと、
「他人は嬉しくないかもしれない」
と、気をつけることができる点です。
 
先ほど
私は女性に体を触られても平気
と書きましたが、
同性であっても、
体を触られるのはイヤだ
という方も、たくさんいます。
 
自分が気にしないから
自分が好きだから
相手もそうだ、とは限りません。
 
私はこれが好き
私はこれが嫌い
と、はっきり認識することは、
それらを自分の部屋に入れ
他のものを部屋から出す
助けになります。
 
これがはっきりしていないと、
なんとなくモヤッとしながら
周りに流されて
自分の選択で生きていないような
気がしてしまいます。
 
自分の好き嫌いがはっきりすると、
他人にも自分と別の好き嫌いがある
ということを認めやすくなります。
 
自分の部屋に
整理して収納していくようなものです。

 

 

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参考記事

自分の心の整理の仕方
周りの人間を分類する

どこまでされても許すか

どこまでしても良いのか