香川県坂出市沖の備讃瀬戸に浮かぶ塩飽諸島
 
与島は塩飽諸島を構成する主要7島(塩飽七島)の一つで
 主に花崗岩からなる周囲6.9kmの島です
 
古くから備讃瀬戸の重要港だった宇多津港と下津井港のほぼ中間地点に位置し
 周囲には羽佐島、岩黒島、小与島、鍋島、三つ子島を従えています
 
与島を中心に坂出市に属する櫃石島、岩黒島、与島、鍋島、小与島、瀬居島、沙弥島を与島諸島と呼ぶそうな
 
架橋前の与島の変遷を地理院地図の空中写真で見てみると・・・
 
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1961-1969年
 
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1974-1978年
 
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1979-1983年
 
与島はもともと北側に入江があって馬蹄型の島でしたが
 江戸末期に塩田を作るために入江が埋め立てられ、現在の円形の島になりました
 
埋め立てられた一帯は塩浜地区で、瀬戸大橋建設時には資材置き場となり
 与島塩浜港では、瀬戸大橋の開通にあわせて大型商業施設の京阪フィッシャーマンズワーフが整備され
 
瀬戸大橋観光遊覧船(384t)が就航していました
 
この入江の一番奥の与島の中央部にグランドの様なものが写っていますが
 移転前の与島中学校ではないかと思われます(色々と調べてみましたが確証は得られず、空中写真からのみの推測です)
 
前回は小中学校共に同じ与島小学校の場所に在ったのではないかと推測しましたが
 早くも綻びが・・・(^◇^;)
 
1979-1983年の空中写真を拡大して現在と比べてみると・・・
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塩田跡の移転先に校舎のみ完成してる与島中学校
  移転前の中学校跡が近隣のこの場所だとすると
 
歩いてみればよかったなぁ〜
 何かの痕跡を発見出来たかも
 
与島は諸島の主島であり、30数年前の瀬戸大橋架橋時には
 周辺諸島の学校が廃校になっても与島に統合する事を考慮して
 
近代設備を有する学校に小中学校共に建て替えられました
 
しかし、皮肉にも周辺諸島よりも早く
 2000年に小学校、2002年に中学校から児童・生徒が居なくなってしまい
 
2008(平成20)年に両校ともに廃校となりました
 
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この与島小学校上空の写真をよく見ると、
 現在幼稚園の建物がある場所には小学校の大きな旧校舎が建ってます
 
校舎の中央には玄関が設けられており
 二宮尊徳像は、その玄関前に設置されていた様です
 
昭和16年8月の建立以来
 絶えず島の変遷を見つめ続けてる
 
まさか50年も経たないうちに、
 丘の上の小学校よりも高い橋が島を通り抜け
 
そのまた10数年後には、
 島の児童が一人も居なくなってしまう日が来るなんて…
 
金次郎さんも寂しそう(._.)
 
金次郎さんには、このまゝ同じこの場所で
 与島の30年先も見届けて欲しい
 
果たしてその頃
 この島に暮らす住民は居るのか!
 
いったいどうなって居るのだろう?

 

 

こんなドキュメンタリー映画を見つけました↓

映画「与島~石に灯す未来の火~」
2017年製作 TRIVEZINE 内田大輔 黒淵美由紀 井上真輔

 

KSBニュース 

 
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前回の「琴参バスで坂出駅前から与島浦城へ」からの続きになります
 
10:38 F
与島上陸から約1時間、浦城地区を散策しながら
 与島東岸の県道274号をヘアピンカーブまで北上しました
 
先に紹介した空中写真をみると、この県道も架橋後に作られた様です
 
ここに当時のまま残る与島石材協同組合の看板は、
 30数年前の架橋前の丁場が現役時代の発破や大型重機による採石の運搬の様子を彷彿とさせて呉れますね
 
10:39 G
朽ち果てたベルトコンベアが遺ってます
 採石の積出しに使用されてたのかな?
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花崗岩の山を削り取った跡は
 平らな平地と窪地になり
 
更に窪地には水が溜まって池になってる
 
10:43 H
対岸の小与島には、瀬戸大橋開業後わずか数年で閉鎖した
 リゾートホテルのアクア小与島が今も建ってます
 
ホテルの左に見える日比製煉所の向こうには
 瀬戸大橋最大の南備讃瀬戸大橋南橋台7Aケーソンを製作した三井造船玉野事業所や
 
宇高連絡船が四国の高松港と結んだ本州側の宇野港があります
 
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島中どこへ行っても釣り人ばかりうお座
 
10:44 H
露天掘りの砕石場跡は雨水が溜まって池になってます
 
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10:46 I
斜張橋(岩黒島橋)と吊橋(下津井瀬戸大橋)が見えて来ました
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振り返って眺める小与島は山が大きく削られた格好に見える
 この辺りでは「与島石」と呼ばれる良質な花崗岩を産出して
 
昭和の最盛期には30社もの業者が操業していたそうで
 石材を搬出する海運業も栄えて50隻の運搬船が使用されていたそうな
 
瀬戸大橋の建設に伴って土地を譲渡する形で与島の業者は殆ど廃業しました
 
10:52 J
与島と羽佐島を結ぶ与島橋も見えて来た
 周辺の荒地の下にはアスファルトの痕跡
 
駐車場だったのかな?
 
椰子の木の辺りは大型商業施設の京阪フィッシャーマンズワーフがあった場所
 瀬戸大橋開業の翌年には774万人を集客(与島PAの立ち寄り客を含む)した施設も、
 
2007年には258万人まで減少し、2011年11月に閉鎖されました
 
10:55 K
この港からは観光船咸臨丸が就航し
 瀬戸大橋の下を潜って羽佐島、櫃石島などを巡る約30分のクルーズが人気で初年度は117万人が乗船したそうな
 
2008年1月末まで運航されてたみたい
 
10:57 L
港の周辺は煉瓦と芝生が敷かれた美しい公園でしたが・・・
 
10:57 L
手入れされる事も無く藪になってます
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この辺りはフィッシャーマンズワーフの敷地外だと思うのですが・・・
 なぜこんなに荒らしてるのだろう?
 
見晴らしも第一駐車場に負けず良いので
 商業施設が無くなっても草刈りするだけでも見違えるのになぁ〜
 
11:00 M
かつての塩田と湾の境界の川沿いに進んで橋を見つけて対岸に渡りたいのですが
 藪が酷くて彷徨っていると
 
11:01 N
いつの間にかフィッシャーマンズワーフ跡の敷地内に迷い込んでしまったみたい
 周囲は簡易な柵で囲っている筈なんですが
 
囲ってない部分もあったのかも知れません?
 
でも進む方向にも柵があると思うので通り抜けはできないかも・・・
 

 
11:02 O
なんとなく踏み跡のようなものを辿っていくと「出口」が見つかりました
 
第二駐車場から釣り場への近道にしているのかも知れません
 
この状態で放置してる地権者も、勝手に通り道にする者も、どっちもどっちって感じ
 
11:04 P
第二駐車場隣の道路を川の方へ向かうと廃墟と廃橋が…
 
有名な「与島水軍」の廃墟ですが、緑の蔦に覆われて森に還ってるびっくり
 2011年当時の画像と比べると僅か9年でこんなになるとは
 
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11:11 Q
川を渡り、馬蹄の先端方向(河口)へ向かって進みます
 
11:13 R
無人島の羽佐島も橋脚の島
 
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羽佐島の中央部の橋脚から二つ向こうの橋脚までは羽佐島高架橋でしたが
 瀬戸大橋開通後、同じトラス橋の与島橋と名称を統一して与島橋となりました
 
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二連の斜張橋、岩黒島・櫃石島橋が美しい
 
11:15 S
岩黒島をかすめて右にカーブしながら櫃石島を縦断して
 下津井瀬戸大橋で鷲羽山トンネルへ抜ける瀬戸大橋
 
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櫃石島
 
岩黒島南のオオゾワイの瀬と櫃石島南のガマの瀬に海中基礎が築かれました
 
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与島橋橋脚
 
11:16 S
与島橋を潜り、しっかりとした踏み跡のある与島の海岸線を進みます
 釣り人の踏み跡なのかな?
 
正面に見える山のカタチは荘内半島の紫雲出山だ!
 手前に粟島がかぶってるみたい
 
高見島も特徴のある形なので判り易いです
 
桜の名所の紫雲出山桜、しばらく訪れてないなぁ~
 今年の桜の季節にはコロナで入山禁止だったけど
 
来年はどうなるのかな?
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11:19 T
採石を露天掘りした跡は水が溜まって池になっています
 
秘密基地がありそうな岩場が橋台なの?
 
11:20 U
踏み跡がいつの間にか2本になってる
 
車の轍みたいにみえるけど
 車道なんて繋がって無かったと思うけど
 
11:22 V
瀬戸大橋は鉄道道路併用橋で、上部に4車線の道路(瀬戸中央自動車道)、下部に複線の鉄道(JR四国本四備讃線)が通る2層構造となっています
 
さすがに列車が通過すると騒音が酷い
 
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架橋前の空中写真を見るとこの辺りまで住居もあったようです
 電信柱と電線もここまで繋がってましたが現在は誰も住んでないようです
 
地理院地図の地形図を見るとここから塩浜地区へ通じる小道が記載されています
 
ここで引き返すべきか、このまま海岸線を進んで与島PAエリアを目指すのか、思案の為所です
 
もし潮が満ちていれば
 この突先はとても進めませんが
 
幸か不幸か、干潮でこの難所を越える事が出来そう
 
11:33 W
潮が引いている岩場を渡ります
 
 
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この鼻を廻り込むと、与島南側の南北備讃瀬戸大橋の主塔4本が見えました
 振り返ると与島橋もばっちり見えてます
 
11:38 X
前方の丘の上に見えるアンテナは与島プラザに併設されている与島信号所
 海岸線にはゴツゴツした大きな花崗岩の塊が散乱しています
 
11:45 Y
この辺りで与島プラザへ這い上がりたいのですが
 絶壁になってて取り付けそうな箇所は見つかりません
 
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探訪時には切り立った自然の断崖が続いているのかと思いましたが
 
架橋前の空中写真をみると
 この辺りもかつては砕石場で、岩を削り取った為に垂直に切り立った崖状になってるみたい
 
11:51 Z
這い上がれる場所を求めて更に先へと進みます
 この辺りから自然の海岸線になってる
 
北備讃瀬戸大橋の北主塔2Pの真近までやって来てしまいました
 あの主塔の元を廻りこめば穴部の港だけど・・・
 
あそこまでこの岩場をクリアしていくのは時間的にも難しいかも
 かといって、来た道を引き返すのも・・・
 
この上の目と鼻の先が与島PAになっているので
 なんとかして這い上がる事さえ出来ればいいのですが・・・
 
11:52
ここから先はしっかりした岩場で、
 波うち際まで樹木が茂っており
 
どこかにエスケープルートはないかと
 目を凝らして進んでいると・・・
 
在りましたヽ(;▽;)ノ
 松の木に結ばれた1本のロープを発見目
 
山上からこの岩場に降りてくる為に垂らされたロープかも
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ロープに取り付きました
 
時刻は11時52分になりました
 与島PAからのバスの発車時刻は13時09分なので
 
あと1時間17分あせる

果たして無事に乗車して、予定どうり岩黒島へ向かう事が出来るのか?
 
長くなりましたので次回に続きます
 
ガーミンコネクトのGPSトラックログ
今回の移動区間 F-Z
 
 
今回もお立寄り頂きましてありがとうございました
 
次回も見てねバイバイ