天秤座にとっての自分軸 | ホロスコープ勉強部屋 ~見えるものにも見えないものにも偏らない均衡を目指して

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教科書通りのリーディングにしっくりこないことには、大きな意味があるはずです。納得できるまで遊び心を持って考察していきます!

私はASC、太陽、水星が天秤座です。

天秤座要素がネガティブに出ると、「周りの目を気にしすぎる」「優柔不断」「自分を見失う」などと表現されやすいと思います。

少し前に【自分軸】という言葉が流行ったかと思いますが、占星術を知る前の私も、自分にとっての自分軸を探った時期がありました。

そのこと自体は何も無駄ではなかったとは思うものの、やはり大衆に向けられた「自分軸を持つ」という意味を、天秤座が強い人がそのまま体現しようとすると余計苦しくなってしまう可能性は少なくないと思います。

「自分軸なんてもうどうでもいいや!」となれればまだ良いでしょうが、私の場合は「自分軸が持てない、他人軸で生きてしまう自分…悲しい」と変に真面目に考えて落ち込むこともありましたw

 

占星術を知って、「天秤座は他人軸であることが自分軸」的な発信を耳にして、少し安心した記憶もありますw

今改めて天秤座にとっての「自分軸」を考えてみると、また違う考え方になっているので、そのことについて書いていこうと思います。

 

天秤座のポジティブなイメージは「センスが良い」「おしゃれ」「社交的」など挙げられると思いますが、個人的にこれらは天秤座の本質そのものを表しているわけではないと思います。

私が思う天秤座の本質とは「バランスをとること」です。上辺は色んな人に迎合しているようでありながら、自分の心や思考は何にも偏らないこと。

常に他者との交流を通して情報を得ながら、その中から自分にとって一番美しいと思える、一番バランスのとれていると思える一点を見つけること。

 

天秤座が「自分を見失う」時というのは、「他者の視点に偏りすぎたから自分がわからなくなる」というより、「複数の他者と自分との中での最もバランスがとれている点がわからなくなる」状態にあると表現できるように思います。

その「わからない」状態に慣れて、それを否定的に捉えなければ、特に何の支障もないのではないかと、私は最近思えるようになっています。

正直「バランスが取れている状態」がどのようなものなのか抽象的すぎて、明確で具体的な答えはないはずですので、「わからない」が当然で良いとすら思うのです。

「わからない」からこそ、またバランスを取るための材料探しにもつながります。

 

天秤座は風の活動宮。静か動でいうと圧倒的動ですよねw

関わる人によって、またその人のその時の様子によって、天秤座の人の中にある天秤は常に揺れ動きバランスのとれる点を探しています。その動きを止めたり固定することが目的ではなく、生涯をかけて常にバランスを取り続けてこその天秤座だと思います。

 

つまり天秤座にとっての「自分軸」とは常に揺れ動くもの。

いちいち自分の気持ちや思考を決めつけていると本来の持ち味が自由に発揮されません。

「あなたはそうなんだ」「あの人はこうだったな」「あの時の自分はああ考えていたけど」と、経験が増える程により美しく洗練されたバランスの取れた一点を見つけていく。それこそが天秤座にとっての生きがいだと思います。

 

より広く多くの人と交流することで、その中からバランスをとることで、美しい均衡が見えてくる。

天秤座が社交的なのは、「バランスをとりたい」の副次的な働きではないかとすら思えてしまいます。

 

ただし、手当たりしだいに色んな人と交流していては、バランスをとるのが難しくなってしまいますので、自分の見たい方向性や目指すビジョンと近い物を感じる人との関わりを重視することも必要だと最近実感しています。

天秤座について「選民意識が高い」という表現も見たことがありますが、ある程度関係を持つ人を選ばないと、自分のバランスが保てなくなってしまうところからきているとも思えます。

 

誰しも天秤座以外の要素も持っているわけですので、他のサインの力も借りながら、どこかで割り切ったり線を引いたりして、目に見えるすべてのバランスを取ることをあきらめたとき、心が少し楽になるのではないでしょうか。