松村潔先生の門下生、まついなつき先生のご著書「改訂版 しあわせ占星術」
こちらは漫画を交えながら、ナラティブな文体で壮大過ぎない現実的な解釈が列挙されており、初学者にとってはとても読みやすい本だと思います。
ただ、現実的=抽象度は低めではありますので…
解釈の幅を持たせて、どんなチャートでも、またチャートの主がどんな状態で目の前にいるとしても、臨機応変にリーディングしていくには、色んな先生の本含め発信を見て、自分に落とし込んでいくことからは逃れられないとも同時に思いました
そのまつい先生のご著書を拝読して面白いと思ったのは、天体の分類の仕方です。
メジャーな分け方は、以下の感じだと思います。
・月・水星・金星・太陽・火星の5天体=個人天体
・木星・土星の2天体=社会天体
・天王星・海王星・冥王星の3天体=世代天体
まつい先生の本では月・水星・金星・太陽の4天体を人間生活の基本部分と表現されています。
自分の感情や生活の楽しみ、人生の方向や目的と言うようなことを示し、この4天体の要素が実生活の基礎を支えていると。
一般的には火星も上記の4天体と同じ分類をされる訳ですが、まつい先生の本では、火星・木星・土星は社会の中で自分がどんな役割を果たし、発展していくかを見るときに重要となる天体と表現されています。
月、水星、金星で自分の土台をしっかり確認し、太陽でその目的と方向を自覚したのちに、この3天体(火星・木星・土星)をどう使うかというフェーズに進むことができるのだと。
10代20代以下の若い時期や、ある程度大人になってもこの3天体のエネルギーを使っていない場合には、無意識に外部の似た性質のもので補填しようとすることで、自分が本来持っている性質と似た性質のものを招き入れる=外的事象として直面し認識することが多いそうです。
「火星のエネルギーを健全に使っていないと、災難に巻き込まれたりするので注意!」みたいな情報は比較的よく目にすると思いますが、一般化するとまつい先生の解説の通りになりそうですね。
その3天体についての各解説が非常に刺さったのでw 引用して以下にまとめます。
・火星は、対外的に物事を外に打ち出していくので、対外的に「打ち出すもの」を自分が手にしていないといけません。
・木星は、物事を容認しながら拡大させていく性質があるので、「拡大させていくべきこと」がないと無意味にルーズになりがちです。
・土星は、枠を作りその中で物事を鍛えていこうとするので、「鍛えるべきこと」を理解していないと単なるストレスになったりします。
やはり太陽意識を明確にしておかないと上手く使えない天体という事ですね…思い当たることがありすぎてw
もちろん太陽意識を疎かにしているつもりはなく、「こうしよう」「これを頑張ろう」と幾度となく奮起してきたわけですが、なーんか上手くいかなかったのは、太陽以下の各天体のパワーバランスがとれていない→太陽の目的が正確に定まりにくい→火星・木星・土星の力を使おうと思っても良い循環に入らない、という流れがあるときでは?と思います。
もちろん、人生の目標や目指すところが一回もぶれない人はそうそうにいないと思いますので、自然なことではあるでしょう。
どんな経験も、太陽意識に目覚めるために必要なことだったとは思います。
何か困難を感じ乗り越えようとするとき、「土星を意識」とはよく言われますが、それ以前に「あなたの太陽意識ずれてるよ」と立ち止まることを促されている可能性を考える必要はあるなと学んできましたw
私の場合、占星術に関わるブログを書き始めて少しこの3天体を健全に使う感覚を知れた気がします…?
6ハウス火星で、内省しつつ、かつ読み手のニーズを想定しつつブログを書くルーチンを日常に
8ハウス木星で、魅力を感じる著者の世界観を味わい、自らの深い心理的世界を拡大させる
3ハウス土星で、学び、書き、伝えることを鍛える
時々やりすぎて疲れることもあるのですがw そこに対しても自分の傾向が分かったりコツがつかめてきて少しクリアされてきたところもあります。
壁にぶち当たっても、建設的な学びが得られる場合、太陽意識が消えないような場合にこそ、土星的な課題と向き合っているときだと感じられます。
冷静に客観的に自分を見つめたうえで、ホロスコープと擦り合わせて検討して、過剰になっている要素や補うべき要素を考察する。
一方向的にホロスコープで「自分のことが知れた」「鑑定が当たっていた」だけではなくて、ホロスコープと本人と双方向的に見て気づきを得ていく、決めつけない、ということが大切な姿勢だと感じています。(まだまだ読むスキルが未熟な表れでもありますがw)