仕事の状況は最悪で、もういつでも辞めたい。職場に、今週から療養を理由に長期の休みに入った同僚がいる。きっと病気は辛いのだと思うけれど、仕事に行かなくていいという点では、今の俺には、どこかうらやましい。うらやましがるのは間違っていると思うけれども、それでもうらやましい。
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金曜日は、実家の方で飲みに行く約束があったけれど、仕事があって行けなくなった。それでも、深夜に実家に帰ることにする。
高速道路を車で走りながら、ラジオで明るくしゃべっているDJの声を聞く。あまりにも程度が低くて、気分が萎える。
「昔は、こんなバカバカしい話でも、ラジオと一緒に笑えたのになあ。」と思う。年を取って知恵がつくというのは、いいことばかりでもないなあ、と思う。
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実家には土曜日の午前1時頃に着いた。それから、マンガや本を読んで寝た。翌朝は7時に目が覚めて、それからもだらだらとマンガを読んで過ごした。
一応、TOEICの問題集を持っていったが、どうも俺は勉強はしないようだった。
ときどき、ネット麻雀をする。楽しくもなく、いい加減に牌を切っていたら、お客さんが来た。家の屋根の塗装など、いろいろと仕事をしてくれた人だった。
「屋根の下の漆喰に、ひび割れがあります。これを放置しておくと、深くなって、割れて落ちてくる。そうなると、モルタル吹きつけからしなければならなくなるから、大変。」なのだと言う。
「誰も住んでない家に、そんなにお金をかけてもなあ。」俺はつぶやいたが、確かに、漆喰部分に所々にヒビが入っているのが確認できる。
一応、見積もりを作ってもらった。40万近くかかることになっていて、頭が痛くなってきた。36万まで負けてもらったけれど、それでも、検討させてください、と言うのがやっとだった。
いろいろとあるなあ、と思った。
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土曜日の夜は、姉の家で、義理の兄と飲んだ。
シャブリを飲んだ。ちなみに「シャブリ=白ワインの辛口」だと、とりあえずは覚えておくと、ワインを選ぶときに参考になる。
いろいろと食べて、飲んで、帰ってきた。腹一杯だったけど、夜中に、また焼きそばを買いにコンビニに行った。酔っ払って満腹中枢が壊れていたんだから仕方がない。
もう少しで、また飲みに行くところだった。行かなくて本当によかった。
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日曜日には駒ヶ根の大使まつりに行った。
知り合いが何人もいるので、行かざるを得なかった。
思ったよりもにぎやかで、活気に溢れていた。
知った人にも何人にも会った。
仕事を辞めたら、こういう人たちにも会わなくなるんだよなあ、と不思議な気がした。
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映画「ゴースト・イン・ザ・シェル」を見た。
ビートたけしや桃井かおりも出ている、スカーレット・ヨハンソンのSF映画だ。
かつてのブレードランナー以上に、東京の街は立体映像に溢れている。そこに、改造された肉体を持つ若者達が、企業や国の道具として使われる。
そんなにSFとしても優れているわけではないし、特に深いドラマがあるわけでもない、特撮はすごいが、普通のSF映画だった。特にこれといった感想も持たなかった。
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中山七里の「恩讐の鎮魂曲」(講談社)を読み終わった。
少年時代に凶悪犯として全国にその名を轟かせた、元殺人犯の弁護士が、少年院時代に半身不随にさせてしまった教官の弁護に立つ。
教官が負うのは殺人の容疑。教官自身が自白し、物的証拠も揃っている。しかし、この弁護士は諦めず、無罪を主張して戦う。
俺は前半を読んだとき、どうやったって勝てないと思っていた。この状況から勝てるのか?
読み終わったあと、俺は本当に一面からしか物事が見られていないんだと自分自身にがっかりした。書類から事実をすくい上げる能力が、今ひとつ俺は鈍い。真実が暴かれると、確かに、助けることが可能な案件だった。俺は弁護士にも結局のところ、向いていなかったんだなあ、と思った。







































