柏木ハルコのマンガ「健康で文化的な最低限度の生活」(ビッグコミックス)の7巻によると、髪の毛やマスクで顔を隠すのは、社会を拒絶していることを意味しているらしい。

 

 

水曜日に飲みに行き、最終的には1人で飲んでいた。店には3人の女性がいて、お客は俺だけだった。店の女の子と話をしているときに、彼女達が成人式の時に撮ったという写真を見せてくれる。

1人は普通の振り袖姿だったが、もう1人は振り袖を着て、それからフルフェイスのガスマスクをしている。

「なぜ?」

「なんとなく。」

 

ほかにも彼女の高校時代の写真は、奇抜な髪形とメイクの写真が多かったが、顔全体はペンで見えないように消されている。社会に認められたいけど、認められたくないということなのだろうか?目立ちたいけど、目立つのは嫌って気持ちはどこかわかるよなあ、と思いながら、そんな写真を見ていた。

 

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8月30日に突然、携帯電話でのインターネットが使えなくなった。元々、長野市ではポータブルwifiを使っているのだが、これが遅くて、メールひとつ表示するのに2分くらいかかる。だから、もっぱら情報は携帯電話で得ていたのだが、それも使えなくなって、とても困った。

 

とりあえず負荷を減らそうと、いくつかのアプリを削除してみたが、特に目立った回復はしていなかった。

 

夜、残業をしていたときに、職場の部下に聞いてみたら「それは月末だからです。そろそろ利用量の限界に来たってことですよ。来月になれば回復しています。」ということだった。

 

そして、9月1日になって使ってみたら、本当に回復していた。そういう仕組みかあ、と今更思った。

 

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関根恵子の映画「ラブレター」を観た。

 

昭和の女優は美しいと聞いてはいたけれど、この映画の関根恵子を観て、世の中にはこんなにきれいな人がいるんだと驚いた。そして映画の中では必要以上に裸になる。

 

関根恵子のようなきれいな人と知り合えたらとは思うけれど、今までもそんなことはなかったし、これからもないだろう。俺の人生は美人とは縁がない。

 

タイトルがラブレターというからには、どこか感動的な手紙のやり取りがあるのかと思っていたら、そんなことはなく、関根恵子の太ももに男が自分の名前を入れ墨で入れてしまうという、そしてそれがラブレターだというとんでもない話だった。

 

そもそも53歳の男を20代の関根恵子が好きになってしまうことが物語の発端で、そして、この男は基本的にやり放題。子供ができれば堕胎させるし、浮気を疑えば入れ墨をしてしまう。こんなに美しい人が、こんな目に会うなんで世の中はうまくいかないものだなあ、と可哀そうに思った。

 

俺はこんなに美しい人を現実では見たことがない。男に人生をボロボロにされていくのを見ながら、俺なら幸せにしてあげるのになあ、と思ったけれど、俺が幸せにできるのかは別問題だった。こんなにきれいな人に出会わなかったことが幸せなのか不幸せなのか、俺にはよくわからない。

 

にっかつの映画だけど、エロさはほどほどで、ひたすら関根恵子がきれいだった。にっかつには、これはロマンポルノで、ピンク映画ではないという主張があるらしい。ふーん。そうなんだ。昭和の映画女優って本当にきれいですごかったんだなと思った。

 

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クリストファー・ノーラン監督のサスペンス「メメント」をまた観た。

 

10分前の記憶がない男が、自分の妻を殺した犯人を追う話だ。彼は以前、保険の調査員をしていた頃、似たような症状の男の言うことを信じなかった。そして、今度は自分が同じ立場に立っている。

 

記憶が次々となくなっていく。自分の行動を逐一、メモを取って写真に残す。しかし、自分が自分をだまそうとしていたらどうなるのか?

あらゆる人が初対面。しかし、写真には、こいつが犯人だ、殺せと書いてある。本当だろうか?

 

もう一度、最初から見ようかと思ったけれどやめた。なんだかとっても疲れる映画だったことを思い出した。

 

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中学生の頃に観た「ベン・ハー」をまた観た。

 

この映画では、前半ではガレー船での戦い、後半では戦車での戦いが見どころだ。

 

音楽やストーリーを、自分が中学生の頃のみた映画なのに自分がよく覚えていることに驚いた。

 

最近、体がなまってきている自覚がある。ガレー船漕ぎの様な運動をして、また動く体を手に入れたいよなあと、この映画を観ながら思った。

7月に受けたTOEICの試験結果が返ってきた。リスニングが435点で、リーディングが355点の790点だった。前回よりもトータルでは10点のマイナスだ。

細かく見るとリスニングは前回より30点上昇し、リーディングが40点下降している。リーディングは前回、最後まで読み切ったのに、今回は10問近く残してしまったのでその差だと思う。今後、リーディング強化のために、量を読むようにしたい。

 

リスニングはよかったのかと言われるとそれも少し抵抗がある。本番でのスピードには、リスニングもついていくことができなかった。何より、落とすわけがないと思っていたオープニングの写真の問題で、俺は数問、写真に当てはまる文章を聞き取ることができず、試験中に軽くパニックになった。これが自宅でのゲームだったらリセットボタンを押しているところだ。

 

それでも、リスニングが伸びているのは少し嬉しいことだったし(所詮はマークシートなので運が良かっただけだとも言えるけれど)、ロクに勉強していなかった割にはできていたとは思うけれど、もう少し何とかしたい。5点でもいいから、トータルで以前より上昇させたいというところが本音ではある。

 

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土曜日も仕事だった。荷物運びなどで、かなり体を使い汗もかいた。

 

先週の金曜日以来、アルコールを口にしていなかったが、疲れていて飲みたくなったので、夜はビールと酎ハイを飲んだ。つまみはアイスクリームだった。おかげで、翌日に体重を図ったら、重労働のあとなのに、かなりまた重くなっていた。

 

飲みながらずっとキンドルの電子書籍で積分の本を読んでいた。

 

記憶とはずいぶんと違う方法だが、なんとか球の体積を再び積分で求めることができるようになった。

 

高校時代の記憶では、半円の面積を出し、それをⅩ軸を中心に360度回転させて体積を求めていたように思うけれど、それはできなかった。

Y軸の右側にX軸を中心とした半球を計算して、それを2倍するという方法がどうも一番簡単で、俺でもできる方法だった。

 

でも、積分がいまひとつ理解できていないので、積分の本をAmazonで買って、もう少しちゃんと勉強したい。微分や積分がマスターできると、俺は中学数学がもっと簡単にできるようになると考えている。以前、中学数学は1度やり直したけれど、微分積分をマスターしてから、もう1回やり直したい。きっと違う世界が見えると思う。

 

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映画「イーグル・アイ」を観た。

 

ネットワークで繋がったあらゆる情報を使い、AIであるイーグル・アイが人間を利用する。使われている人間は、なぜ自分が操られているのか、支配されているのかがわからない。AIは人間よりも情報処理能力が高いし、記憶力はそもそも比較するのが間違いだ。

 

この能力を悪用し、良心が痛まなければ、世の中は何でもできてしまいそうだ。AIの暴走を描いた映画は多いけれど、AIが人間を操ることに特化している点が、ほかのAIものと違う。主人公の男の行動を「理解できないこと多いけどなあ。」なんて思いながら、最後は応援していた。SFものとしては、まあまあだと思う。

 

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映画「ルーパー」も観た。

 

死刑囚として、30年後の自分が未来から現代に送り込まれる。ためらっているうちに、逃げられ、組織からも狙われる。

 

SFアクションとしてなかなかよくできている。どうして闇の組織だけがタイムマシンを使えているのかは今一つ謎だが(違法だからってだけじゃなあ。)、映像も美しく、アクションもよかった。

 

ラストは思いがけず印象的だった。こんな最後でよかったのだろうかと、見終わった後、しばらく考えていた。

 

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高野秀行の「アジア新聞屋台村」(集英社文庫)を読み終わった。

 

日本で、台湾人の社長が新聞を発行する。間違いだらけの文面を修正するために手を貸すが、そのうちにその会社にはまっていく。

 

東南アジアやアジアの国々の新聞を出しているその会社では、各人が自由に会社を利用している。

 

欧米人は発明が得意で、中国人は商売上手、日本人は職人で、物を作るのが得意。そんなことを台湾の社長が言うが、なかなか印象深い意見で、なるほどなあ、と思った。

 

楽しそうなアジアの新聞社の日常を描いているが、うらやましいという思いが半分、関わらなくて正解という思いが半分だった。

 

原油の売り手を探しているという男の話を読んだときは、俺ならその道で頑張ろうとしただろうにと思った。俺は、いるべき場所にいるべきタイミングでいない。運がないんだなあ、と思う。残念でならない。

 

16日は夏休みだった。久しぶりに本屋へ行く。

 

その昔、高校時代だが、積分を使って立体の体積が計算できたのに、今の自分はできないよなあ、ということを考えていた。再び計算ができるようにならないだろうか?

そう思って、積分の本を買ってくる予定だった。

 

本屋で数学Ⅲの本を読んでみた。あまりにも専門的過ぎて、俺には不要だった。別に対数の微分なんかしたいとも思っていない。対数が何かも忘れてしまった。星の級数や地震の規模を示すくらいしか思い当たらない。

 

結局、積分の本は買わずに、小説やら、清原の本やらを大量に買って帰ってきた。こうなっちゃうよなあ、と家に帰ってきてから、広げた本の山を見てそう思った。

 

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金曜日に、別の部署の若者と飲みに行った。

 

2軒で飲んだだけだけど、量はすごかった。ロケットスターターだと自分でいうその若者は、最初からピッチが速かった。俺も、だんだんと追い付き、2軒目の店では、やたらと濃い水割りを飲んでいた。カラオケの歌詞がぼんやりして読めなかった記憶がある。呂律が回っていない自覚もあった。途中からは記憶もない。まあ、いつものことだ。

 

「倒れるくらいまで飲む。」ということをしてみたかった。久しぶりに、ブレーキを外してとことん飲むつもりだった。

 

朝起きたのは、もう9時近かった。何時に帰ってきたのか知らないが、8時間くらい寝たことになるだろう。多少、気持ち悪いくらいで大した2日酔いではなかった。

 

それでクリーニングに行って、部屋の掃除をして、それから本を読んだ。なかなか気持ち悪さが抜けない。

 

「食って直そう。」と思った。どんぶりにご飯を盛りつけ、そこになめたけやサケのほぐした身や、メカブをかけて、しょうゆを少し垂らして食べ始めた。思ったよりうまくて、すぐに食べ終わった。食べながら、メカブもサケも賞味期限をはるかに過ぎていることが気になっていたが「大丈夫だろう。」と思っていた。冷蔵庫に入れていたんだし。

 

30分ほどして、胃に激痛が走った。「これは2日酔いの快復期に入ったのか、食中毒なのか、そしてその両方かもしれない。」と思った。吐き気が襲ってきた。

 

トイレに行って久しぶりに吐いた。全身から脂汗が流れ出す。熱があるようなので、これは本格的に食中毒かもしれない、と思った。細菌を白血球が殺しているんだろう。

 

それから、何度も吐き「次からは、2日酔いの快復期には安全な食べ物を食べよう」と思った。カップラーメンの方がずっと安全だ。

 

なかなか寝られなかった。いろんな考えが頭に浮かんでは消えていった。嘔吐して、それで気管が詰まったら死んでしまう。一人暮らしは気楽だけど、こういうときは誰かがいるといいな、と思った。でも、じゃあ、実際に誰にいてほしいかと考えてみたけれど、いてほしい人がいるわけでもなかった。

 

若い女だったりすると「どうしてこんなになるまで飲んだのか?」ということを繰り返し質問されて、うんざりするだろうな、と思った。愛想を尽かされて出ていくかもしれない。そういうのもなんだか面倒な話だ。

 

無理して、目をつぶって眠ろうとしたが、眠れなかった。寝汗がすごかった。何度も吐き気が襲ってきてトイレに行ったが、吐けなかったし、吐くのは恐怖でもあった。吐いている最中に食道が嘔吐したもので切れたら大出血するとか、そんなことを考えていた。水を飲んだら、それを吐いてしまい、うっすらとピンクの血の色がついていた。ますます吐くのが怖くなった。

 

ようやく快復したのは夜の8時過ぎだった。気持ち悪さが落ち着き、水が飲めるまでに回復した。

それから本を1冊読んだ。

 

明日から、生活を立て直そう。いろいろとやり直そうと思った。

 

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土曜日は夜、午前0時過ぎに寝た。昼間の間も寝ていたが、夜になるとまた眠たくなる。

 

朝、十分に寝たかどうかを何度も自問自答してから起きた。気持ち悪さは、まだ、わずかに残っていた。シャワーを浴びて、新聞を読んで、押し入れの整理を始めた。そして、洗濯機も回そうと思って、一応、時刻を確かめた。

 

まだ朝の6時30分だった。急速にあらゆることへのやる気が減退し、再び寝てしまう。

 

10時頃に起きて、映画を1本見て、それから英語の少年向けの本を読んだ。前にも読んだことがある、1階平屋建て30教室の学校が、間違って、各階1つずつの教室を持った30階建ての学校になってしまったという本、ルイス・サッカーの「ウェイサイドスクールは崩壊中(Wayside school is falling down)」を少しだけ読んだ。

 

俺は日本語の本なら、相当早く読めるけれど、英語は遅い。前回のTOEICで自分の速度の遅さを痛感したので、なるべく英語の本を多く読むようにしている。

 

それから、台所のシンクの下を整理して、冷蔵庫のなかもきれいにした。そして、本棚も。

一説によると、床が物で埋まっている面積と、収入は反比例するらしい。床がいっぱい見えていたら高収入だとは思わないが、自分を規律するという意味ではいい格言なのかもしれない。

 

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清原和弘の「告白」(文藝春秋)を読み終わった。

 

彼が求めている世界は、野球の世界にも、もうない。プロの世界でも、勝負よりも自分の成績を重視した選手がほとんどだし、そういう選手が一流だと言われる。俺も松井がチャンスに打てずに負けたとき平然としているのが理解できなかった。清原のようにチャンスでは打つけれど、そうでないときには打たない無冠の選手は、見ている俺たちは楽しいけれど、もういない。そもそも真っ向勝負なんてしなくなった。危険だと思えば勝負をしない。そういう時代になってしまって、清原は取り残されてしまった。

 

清原自身は、今はどん底のような気持でいると思うけれど、それも考え方次第だ。今までが素晴らしすぎただけで、既に実績を持っていて、子供もいて、心配してくれる仲間も恋人もいて、これ以上求めるものなんかないだろう。うらやましいくらいだ。

 

彼は海外を嫌いだというが、俺が彼なら南の島にでも行って、優雅に暮らす。重度と言われる鬱病から早く復帰して、幸せに暮らしてほしい。誰が何といおうと、清原が俺たち世代ではヒーローであることに変わりはないのだから。

 

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東山彰良の「イッツ・オンリー・ロックンロール」(光文社文庫)を読んだ。

 

疾走感があるエンターテイメント小説で、長いがあっという間に読んでしまった。俺はよくわからないなりに、教養としてのロックについてはそれなりにマスターしているので、いろんな話も理解ができて、ちょっとした優越感に浸りながら読んだ。

 

最近は「シャルロット・ゲンズブール」といったキワモノの音楽しか聴かなくなってきたが、それでも本格的なロックには未だに憧れがある。

 

読みながら思ったのは、関西や九州ではアマチュアのレベルが高いということだった。聴きに行きたいと読みながら思った。

 

久しぶりに本屋へ行って買った、紙の本だった。これからも、この作家の本を買いたいと思った。たまには本屋に行くというのもいいことなのかもしれない。

 

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エクスペンダブルズ3 ワールドミッションを観た。

 

アクションヒーロー総登場といった趣で、また、アクションシーンもとてもよくできている。

相変わらず、スタローンが脚本を書いている。ロッキーの頃からスタローンは脚本づくりがうまく、この才能がうらやましい。そして築き上げた人脈も素晴らしい。優秀でいい人なんだろうなあ、と思う。

 

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ハンガー・ゲームFINAL:レジスタンスも観た。

 

破壊された13地区の地下で、革命の拠点を構築する。政治的な色合いが濃く、アクションシーンは少なめだ。それほど面白くもなかったけれど、続編を観ないわけにはいかない。

 

ハンガー・ゲームFINAL:レボリューションも観た。

 

首都キャピトルに、侵入する。目的は大統領のスノーを倒すこと。

当然、首都には罠が仕掛けられている。地下道をたどって大統領府を目指すが、それも監視カメラで見破られている。

 

敵が襲ってきて、味方からも犠牲がでるが、徐々に大統領府に接近していく。そして、政府軍を装った、味方の爆撃で大統領府は陥落する。

 

最後は政治色の強い映画になっていた。彼女は罰せられないのだろうかと、不思議な思いでいた。よくも悪くもハリウッド映画だなあ、と思った。

 

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劇場版の「トリック」を観た。

 

何度も観たような気がしているけれど、また観てしまった。

 

この村は治外法権という設定なのだろうか?村人が簡単に人を殺すことに驚いた。でも、あり得ないだろう。

 

村のどこかに転送してみろといわれた図面を、ロープを使ってデータの受け渡しをするシーンでも、そんなことが可能なら、図面を載せた紙を細く丸めて渡せばいいだけじゃん、と思った。

 

ラストの火を消すシーンでも、なんだかなあ感でいっぱいだった。でも、一応最後まで見た。それなりに面白かったということだと思う。

 

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高野秀行の「ワセダ三畳青春期」(集英社)も読み終わった。

 

早稲田大学から徒歩5分にある3畳の下宿での話だ。彼は10年間をこの下宿で過ごす。早稲田大学の探検部に所属し、世界の危険な所を渡り歩くが、日本に帰ってきたときには、この下宿に帰ってくる。

 

好きな時に起きて、好きな時に寝る。1日でしなければならないことは特になく、たまに本を書くだけで生活をしている。彼の生活は、みんなが憧れる生活ではあるが、安定はなく、文才がなければ不可能だろう。

 

この本のラストでは30歳を過ぎてから恋に落ちたときの状況がかなり克明に記録されている。これを読んでいると、俺は今まで、恋をしたことがなかったことに気が付く。恋に落ちるとこうなるのか。

 

とても内容は読みやすく、状況を理解しやすかった。隣に住んでいた司法浪人生の話を読みながら、1歩間違っていたら、俺も十分にこうなる可能性があったよなあ、と思った。俺も、こんな生活をしても良かったのかもしれない。人の幸せってなんだろうなと、いろいろと考えさせられた。

会社の車に給油した後に記録をする用紙があるのだが、そこに「給油   リットル(㎥)」と書かれていることが、前から気になっていた。

 

担当者に「誰かがもう聞いたかもしれないけれど、どうして、リットルなのに、単位が立米になっているの?」と聞いてみた。「そんなこと初めて言われました。違うんですか?」

「リットルと立米じゃ全然違うじゃん。10cm×10cm×10cmが1リットルだけど、1立米は1m×1m×1mだよ。水の重さで言ったらキログラムと1トン。」

「そうなんですか。知りませんでした。」

リットルと立米の違いを知らなかったとは、俺は考えていなかった。何かの事務的なミスだと思っていた。そういえば、この前、デシリットルを知らない人がいて驚いたけれど、意外と単位って知られていないんだなあ、とあらためて思った。

 

ちなみに、10分の1がデシ、100分の1がセンチで、1000分の1がミリだ。デシはデシベルとか、デシリットルで使う。逆に100倍はヘクト、1000倍がキロだ。ヘクトはヘクトパスカルやヘクタールで使う。

 

10倍は何というのか俺も知らなかった。「デカ」というらしい。10年のことを英語でディケードというからそんな感じなんだと思う。でもデカリットルなんて聞いたこともない。俺もそんなに単位に詳しいってわけでもないことを自覚させられた。

 

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週末は実家に帰った。姪が帰ってきていたので、姉の家に行って焼き肉をごちそうになった。

 

姪の話では、昭和生まれで平成の間に結婚しなかった人たちのことを「平成ジャンプ」というらしい。俺も平成ジャンプの一員になりそうだ。

 

誰が考えるのか知らないが、よく考えるなあ、と思う。

 

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BBCが選ぶ21世紀最高の映画100本が発表された。俺が見た映画は全体の3割くらいだった。

 

「ロスト・イン・トランスレーション」や「あの頃ペニー・レインと」から「イングロリアス・バスターズ」まで入っていて幅広い。その一方で「スパニッシュ・アパートメント」や「マッチ・ポイント」、「イントゥ・ザ・ワイルド」が入ってないのは残念だ。

 

1位が何かすごく気になった。1位は「マルホランド・ドライブ」。「うーん。」と唸った。「そうかあ。そうなるのかあ。」

 

複雑で、挑戦的なこの映画が1位。俺はこの映画を理解ができたとは言えないが、文句は言えない。この映画はすごい。

 

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キアヌ・リーヴスの映画「砂上の法廷」を観た。

 

キアヌが弁護士として、殺人の容疑者の弁護をする。容疑者は被害者の息子。キアヌは被害者も息子もよく知っている。

 

被害者の息子は警察にもキアヌにも口を利かない。しかし証言に立つのだという。やめさせようとしたら、契約解除までチラつかせる。優秀だ。

 

この息子のことを俺は理解ができず、なんて奴だと思いながら観ていたが、結論を知ってからはこの息子が最も優しく真っ当だった。

 

人を判断することの難しさを痛感した映画だったし、脚本はこの手の映画にしてはよく練られていると思った。

 

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映画「ハンガー・ゲーム2」を観た。

 

飢えている12の地域と裕福な都市。12の地域から2人ずつ選手が選ばれ、最後の1人になるまで殺しあう。

 

この選手に、再び主人公が選ばれる。

 

疲弊した地方は都市への不満を募らせていている。徐々に革命のシンボルとなりつつあった彼女は、選手のなかでも一目置かれる存在になっていた。

 

このハンガー・ゲーム2は殺し合いよりも、その後の革命への序章という位置づけだ。メインはこの次の映画になりそうで、また続編を観なければならない。

 

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映画「シン・ゴジラ」を観た。

 

ゴジラが東京に上陸したら、日本の政府はどのように動くのかがシミュレーションされている。

 

なかなかリアリティがあり、会議で省庁間の押し付け合いをした挙句、逆襲にあって全滅という「そうなるだろうな。」という結論を見事に描き出している。もっとも、へなちょこな会議ばかりで全然、前進しないので、もう少しで映画を観ること自体をやめるところだった。

 

40歳代でアメリカ大統領になるという野心を持ったアメリカの政治家を石原さとみが演じていたけれど、そういうところはキャスティングに手を抜かないで、ちゃんと日本語が堪能な外国人を使ってほしかった。脚本的にもアメリカの情報を横流ししたのが唯一の功績で、政治家として優れた見識を発揮して状況を好転させたわけでもなく、ただ状況に振り回されているだけで痛かった。

 

有名な俳優も数多く出ているが、日本政府という組織の中で個性も埋没してしまうため映画としては大して面白くもなかったし、ゴジラが何のために暴れたのかも一切わからず、エサが不要なら、なぜ口があるのかも不明で、その口から毒を飲ませて殺すというのもなんだかなあといった映画だった。映画の中でも指摘されていたけれど、あの歯では、何を食べているのかも想像ができない。致命傷を与えるためだけの歯が並んでいる感じだ。でも、肉食というわけでもない。ゴジラが人肉を食べるようになったら、恐怖感は倍増するだろう。

 

それから、造形としてはゴジラの目にまったく力がなく、障害物に手あたり次第ぶつかるあたり、俺の予想ではゴジラは何も見えていないのだと思う。

 

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映画「ストリート・オブ・ファイアー」を数10年ぶりに見た。

 

映画に出てくる車も生活もどこか古臭い。時代が変わったんだなあ、と思う。

暴走族がロックのボーカルをさらうという設定も、そして暴走族が紳士的なことにも時代を感じる。

ダイアン・レインの歌う曲が流れる中を、マイケル・パレが去っていくシーンにも、なぜ?という疑問の方が大きかった。あの頃は恋人の元から去っていくことが美しいとされていたのだろうか?

 

アクションもCGではないので派手さが欠ける。昔は、この映画を見て胸が高鳴ったものだが、人生がままならない今では「俺ならダイアン・レインのヒモになるのに」と冷めた気持ちで見ることしかできない。

 

今のティーンエイジャーはこの映画を観てどう思うのだろう。

カップラーメンが食べたくなった。普通に夕食を食べても、そのあとでカップラーメンが食べたくなる。そして食べ始めると、ついつい2つ食べてしまう。決してうまいと思って食べているのではないのだが、毎晩食べていた。

 

俺は別にカップラーメンですぐに健康被害が出るとは思っていないが、ここ2週間ほどでぶくぶく太りだした自覚はあった。

 

木曜日の夜、歯を磨いていたら、頬に激痛が走った。歯茎が腫れているようにも感じるが、触ってもわからない。もっと歯茎の奥の方でなにかが起こっているようだった。

 

夜はその痛みでなかなか寝られなかった。どこかで味わったことのある痛みだった。それがいつのことだったか、よく思い出せない。冷たい氷を長時間押し付けたときに感じるような、血液の循環が滞っているかのような、そんな痛みだった。

 

朝起きたら痛みは消えていた。ただ、痛みで寝つきが遅かった分、たっぷりと眠りたいという気持ちだけがあった。

 

金曜日の昼に仕事をしているときに、それは突然やってきた。右足首への激痛だった。それで、思い出した。あの痛みは痛風の痛みだと。昨日の夜は、まさか痛風の痛みが顔に来ると思わなかったので、頭のなかでつながらなかった。

 

しかし、この時の痛みも、1時間ほどで消えた。

 

土曜日の朝、とうとう、本格的な痛風の痛みがまた右足首に来た。朝5時。目を覚ましたら、痛みで歩けなくなっている。慌てて、救急箱のなかを見る。ロキソニンが1錠だけ残っていたので飲む。それから無理やりにまた寝た。

 

痛い痛いと思っていたが、そのうちに眠ってしまった。

 

起きたら、そんなにきつい状況ではなくなっていた。長野市内で雑用をいくつかこなした後、実家に向かった。

 

そして、実家でもいくつか雑用をこなした。

家族がいないと、いろいろな手配や依頼を一人でしなければならないので大変だ。庭の手入れをしてくれた人から請求書が来ていたので、その支払いもした。

 

そして、夜は飲みに行き、シャンパンのモエを1本開けて、それから赤ワインも1本飲んだ。

そして、帰りにはラーメンを食べて、そのあとコンビニで大量におにぎりやサンドイッチを買って帰り、寝る直前に爆食いした。

 

かなり酔っていたけれど、「こんな生活していたら、痛風にもなるよな。」と頭の片隅で思った。

 

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そういえば、金曜日の夜にZOZOスーツが届いていた。月曜日の朝から、これでサイズ計測をするつもりだ。1回の計測に12回も撮影するなんてめんどくさそうだなあ、とは思うけれど、またやってみてから判断したい。

 

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リュック・ベッソン監督の「ニキータ」をまた観た。

 

またと言っても、前回観たのは数十年も昔のことで、内容はもうほとんど覚えていなかった。

覚えていたのは、ニキータが泣きながら浴室でライフルのスコープをのぞき込むシーンくらいで、そのシーンは序盤にあると思っていた。

 

実際には、そのスナイパーとして完成するまでの長い時間の描写があった。ニキータが元々、こんなに扱いにくい女だという前提だったことを、俺は今回観て初めて知った。

 

レオンほど美しくも悲しくもないが、良くも悪くもフランス映画で、女が魅力的だ。俺にはこういう女はまっぴらだけど、俺の好みは別として魅力的に描いている。そして、フランスの男は、本当に女に優しいこともこの映画を観ているとよくわかる。

 

久しぶりに観たが、それなりの観る価値は、あるように感じた。

 

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「アイ・イン・ザ・スカイ 世界一安全な戦場」も観た。

 

ナイロビのテロ組織壊滅のために、首謀者を上空のドローンから見張る。さらに、家の中には昆虫型の小型ドローンも侵入させる。家の中にはテロの首謀者が多く集まっていることがわかる。

 

自爆テロ犯がジャケットを着ているのを見て、軍や政府は慌てる。ドローンからロケット弾で攻撃し、壊滅することを考えるが、そこで一人のナイロビの少女が、首謀者の家の近くでパンを売っていることに気が付く。

 

彼女を犠牲にするかどうか。時間がないなか、話し合われる。軍とアメリカは即決。しかしイギリス政府は悩む。

 

自爆テロ犯が人込みでテロを起こしたら数10人が死ぬ。今ならたった1人の犠牲で済む。

理屈はわかるが、悩ましく、何が正解なのかは最後まで分からなかった。見終わった後も、考えさせられた。

 

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椎名誠の「銀座のカラス 下巻」(新潮文庫)を読み終わった。

 

最後の終わり方が唐突で、なぜここで終わったのかよくわからなかった。徹夜明けで、ローラースケートをして、その音で銀座のカラスが飛び立った。というところで終わっている。

 

なんだかなあ、と思ったけれど、まあ、どうでもいいやとも思った。この本で俺が意外だと思ったのは、女性が魅力的に描かれていること。どこか古風で芯が強い。こんな女は今どきいないだろうとは思ったけれど、男の目からは魅力的だと思う。

 

最後まで、でもまあ、楽しく読み終わった。

今週は、2回も飲み会があり、どちらも大量に飲んだ。2回目の飲み会は金曜日で、俺は幹事だった。そんなにいい店でもなかった。6時から開始のはずが、飲み物もつまみも届かず、なかなか始まらない。中途半端な空気が流れた。みんなが幹事の俺を見るが、知ったことかと思っていた。

 

昔の職場の仲間が同じ会場で飲んでいた。しばらく飲んでいると、その席から呼び出された。「こっちの仕事に戻ってきてください。」と言われてうれしかった。同席していた女の子から「好きだったんです。」と言われて、その場で結婚してしまおうかとも思った。

今の職場では居場所もないし、向いていない。

 

1次会を閉めた後、バラバラに帰った。俺はそんなつもりだった。ところが俺たちが帰った後も飲んでいた人たちがいて、なにやらめんどくさいことになったらしい。詳細は知らないが、別の係の部下がそんなメールを受け取って、暗い顔をしていた。「この人に謝れ!なんて書いてありますよ。」と彼が言う。本当に俺はこの職場は嫌だなあと思った。

 

俺はその別の係の部下と5次会まで行った。なかなか楽しく、散財もした。新装開店の料理店で盛り上がって、たまたま持っていたジェイミーオリバーのDVDを貸してしまった。もう2度と帰ってくることはないだろう。

 

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土曜日は2日酔いでひたすら眠っていた。クリーニング店に行ったほかには、ほぼ1日眠っていた。

 

日曜日にTOEICの松本での試験に申し込んでいた。でも、行かないつもりだった。2日酔いだし、勉強もしていないし。ひょっとしたら、彼女ができるかも。そしたらデートに忙しいしなあ。理由はいくつかあったが、貧弱だった。

 

特に行かない理由もなかったので、受けてみることにした。こんなに勉強をせずに試験を受けるのも久しぶりだ。

 

一応、土曜日の夜中に起きだして、リスニングとリーディングの公式問題集を1回分だけやった。解けなかった問題をもう1度解いて、それで勉強はおしまいということにした。それだけで3時間以上かかった。ボリュームの大きさに、この段階からうんざりしていた。

 

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長野から松本の試験会場までの時間は1時間と読んでいた。念のため1時間40分かかることにした。しかし、実際にはもっとかかった。松本の駅前の駐車場が混んでいたからだ。よっぽどコンビニの駐車場に停めちゃおうかと思ったけれど、探していたら見つかったので、そこに停めた。

 

自分で勉強しているときに、俺は英語を聞く耳がダメなんだと思っていた。ところが、実際に試験を受けてみると、読むほうもへなちょこだった。前回800点を取ったときには、最後まで読み終わることができたが、今回は問題を20問近く残して終わった。

 

「何やってんだよ。」試験後に自分で自分を責めたが、勉強していなければこんなものだと思う。

 

帰りに久しぶりにかっぱ寿司に寄ってみた。以前と雰囲気がまるで違ったので、驚いた。時代は変わるんだなあ、と思った。「相変わらず冴えないのは俺だけか」と寿司を食べながらも残念な気持ちばかりが募り、ため息ばかりがこぼれた。

 

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トム・クルーズの映画「ザ・マミー」を観た。

 

よくあるタイプのアクション超大作で、それなりに楽しめる映画だった。西洋人は宗教の影響だと思うが、死者の復活ということを実に多くの映画で描く。日本人は、死体を焼いてしまうことが多いので、死体が動き出すという発想がそもそもない。

 

この映画で、トム・クルーズは最終的には命を左右できる力を手に入れ、冒険生活を続けていく。彼のどこまでも前向きな姿勢は、俺には全くないものなので、違和感があった。俺なら、思い出話でもしながら、日々をただぼんやりと過ごしたいと思うところだ。

 

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「ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士」も観終わった。

 

これで、一応ミレニアムシリーズは終わった。この映画では、リスベットがパンクファッションで被告席に座る。俺はどうしてもこういう感覚が理解できない。

 

多くの人の力を借りて、リスベットは復権し、多くの悪者は社会的に抹殺される。雑誌ミレニアムも順調に発行されていく。

 

観終わって、原作はこんなストーリーだったっけ?と思った。そして、ミレニアム2の内容もほとんど覚えていない。何もかも忘れてしまっている自分自身に驚いた。

 

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自分よりも過酷な生活をしている人を知りたくて、二階堂ヒカルの「あおざくら 防衛大学校物語」(小学館)を今出ている8巻までと、藤原さとしの「ライジングサン」(双葉社)を5巻まで、山本亜季の「賢者の学び舎 防衛医科大学校物語」(小学館)を1巻読んだ。

 

あおざくらが防衛大学、ライジングサンが自衛隊、賢者の学び舎が防衛医科大学の漫画で、ドキュメンタリーに近い話も多そうだ。

 

あおざくらはよく話が練られていて面白い。ライジングサンも、なかなかリアルに描かれていて読みごたえがある。ただ、賢者の学び舎は、自分の母親が外国人で、そして同期として防衛医科大学に入学し、超人的な活躍を見せるというやり過ぎな設定で、リアルさが台無しだ。

 

共通して言えるのは、自衛隊は新規入隊者に対し、「理不尽」を教えるということ。疲れて帰ってくると部屋が荒らされていたり、ベッドが木の上に飛んでいたりする。戦場は理不尽だからというのがその理由だ。

 

話はわかるが、やっていることが幼稚で、俺にはなじめない世界だと思った。ライフル訓練では、最初のうちは口で「ばあん。」と発射音を言わなければならない。「もっと発射音は大きいぞ」なんて怒られたりするらしい。

 

それも俺はよくわからない。口で言わせることに何の意味があるのだろう?自衛隊の皆さんは気の毒だなあ、と思う。

 

俺はもう一度人生がやり直せたら、自衛隊の医科大学に行こうかと思っていた。こんなところだとは知らなかった。俺には本当に向いていない。現実に行けるわけもないのだが、行かなくて良かった。

金曜日に部下を連れて飲みに行った。5軒もはしごして、帰ってきたのは午前2時過ぎだった。

 

その割には量を飲まなかったのか、二日酔いは比較的楽だった。記憶もまあまあ揃っている。

部下にはすべておごったので、大変な出費だったが、そんなに後悔もしていない。

 

翌日は実家に帰った。

 

雑用があり、いろんな人に会ったが、飲みには行かなかった。

夜は12時過ぎに寝て、これからの人生についていろいろと考えた。

 

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日曜日も雑用が多く、いろいろとしなければならないことが多かった。

そして、午後はこれから、半ば仕事で実家近くの公民館に行かなければならない。

いろいろとめんどくさいが、仕方がない。

 

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エベレスト初登頂を描いた映画「ビヨンド・ザ・エッジ歴史を変えたエベレスト初登頂」を観た。

 

ところで、ホリエモンの会社「オン・ザ・エッジ」もそうだったけれど、なんで「ザ・エッジ」で「ジ・エッジ」ではないのかは俺にはよくわからない。エッジは例外的に「ザ」のままなのかなあ?

 

この映画は、ヒラリーとシェルパのテンジンがエベレストに初めて登ったときを再現した映画である(もっともその前にマロリーが登ったという説もあり、ジェフリー・アーチャーの小説には、そういうものもある。)。

 

俺はこの映画を観るまで、ヒラリーがニュージーランド人だったことさえも知らなかった。ずっとイギリス人だと思っていた。

 

この映画でも語られている通り、登山は恐怖心を持ったらおしまい。俺もワンゲル末期の頃は、登山が怖くて仕方がなかった。転べば死んでしまうところが、登山はほかのスポーツと大きく違う。近いのはモータースポーツかもしれない。

 

ヒラリー・ステップを初めて映像で見て、話しには聞いていたけれど、こういう場所だと初めて知った。それから最後のエッジも印象深い。右に落ちても左に落ちても数1000m落下する。エベレストはやっぱりものすごいなあ、と思った。

 

きちんとした映像でエベレストを見ることができて、俺は幸せだ。映画館の大きな画面で見たかったとは思うけれど。この映画を作ってくれた人に感謝したい。

 

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映画「リンカーン弁護士」も観た。

 

タイトル通りにリンカーンに乗っている弁護士の話だ。これで、ポルシェに乗っていたら笑えるが、そうではない。

 

殺人で訴えられた大金持ちの息子を弁護するが、その最中に、息子が犯人であることに気が付く。しかし、弁護は続けなければならない。

 

勝訴はするが、彼の別の事件を掘り起こす。よくできた話で、ストーリーもわかりやすかった。

 

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映画「ブロークン・シティ」も観た。

 

ニューヨーク市長から妻の素行調査を命じられた元警官。実は、目的は別のところにあり、その問題に気が付く。そして、ニューヨーク市長の悪行を明らかにしていくが、実はその景観自身も、丸腰の少年を射殺した経験があり、そのビデオテープを市長が持っていた。

 

よくできた映画だとは思った。見終わって不満はないが、特に感心するようなこともなかった。

 

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チョウ・ユンファの「ラスト・シャンハイ」を観た。

 

上海でのし上がったチョウ・ユンファの敵は日本軍。師匠をないがしろにされ、仲間を殺された恨みを晴らす。

 

映画を観ながら思ったのは、チョウ・ユンファも年を取ったなあ、ということ。その昔は、機関銃を両腕に持って、敵をなぎ倒していたのに。

 

派手なアクションも随分と大人しく、人間ドラマが色濃くなっている。最後まで勝てず、悲しい映画だったし、今一つ面白みもなかった。

 

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「湯が沸かすほどの熱い愛」という宮沢りえの映画を観た。

 

泣ける映画としては本当によくできていて、何度も観ながら泣いた。こんな脚本が書けたら楽しいだろうなあ、と思う。

 

自身は末期がん、娘はいじめられっ子、夫は蒸発。何重もの苦しみを彼女は耐える。そして、家族を守ろうと懸命の努力をする。

 

オダギリ・ジョーもダメ夫の役をとても上手に演じている。最初は腹が立って仕方がなかったが、だんだんと許せるようになった。思いがけず、いい映画だった。

 

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椎名誠の小説「銀座のカラス」(小学館)の上巻を読み終わった。

 

椎名誠の新橋や銀座でのサラリーマン生活を描いている。ごくごく普通のサラリーマン生活を描いているだけなのに、こんなにうらやましく感じるのはなぜなのだろうか?

 

古き良き時代を描いているということもあるのかもしれない。ただ単に若さがうらやましいのかもしれない。そらから、俺が今、仕事を辞めたくて仕方がないという状況もあるのかもしれない。

 

話もよく練られていてついつい読まされてしまう。長崎から帰ってきた司法修習生と新宿のバーで居酒屋のように大声で飲み、客と大げんかして、警察に捕まった場面ではどうなったのか先が読みたくて途中でやめられなくなった。

 

まだこれからも下巻が続く。椎名誠はたまたま文才があったから、こういう記録が残るけれど、あの時代、多くのサラリーマンも似たような経験を積んでいるのだと思う。

 

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柚月裕子の「慈雨」(集英社)を読み終わった。

 

かつて幼女殺人事件を追った元刑事は、犯人が冤罪である可能性を捨てきれずにいる。今は退職し、四国のお遍路をしている。

 

現在、別の幼女殺人事件を追っている刑事は、手掛かりがないなか、元刑事に助けを求める。元刑事の娘と、今追っている刑事が恋人同士だとか、親は娘を刑事の嫁にはしたくないとか、なかなか複雑な仕掛けになっているけれど、無理なく読みこなせる。

 

よくこんな文章が書けるなあ、と作家の技術に感心したが、ストーリー自体にはそんなに大きな驚きは感じなかった。

 

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松本清張の「点と線」(新潮文庫)も読み終わった。

 

時刻表トリックで、犯人が捜査のときに障害になる要素をちゃんと用意しているあたりがよくできている。

 

犯人は省庁の出入り業者で、偉い公務員の収賄の事実を葬り去るために、彼の部下である課長補佐の口を封じる。

 

そして、この犯人のおかげで、偉い公務員はますます偉くなり、出入り業者は死んでしまう。後味は悪いが、この犯人の用意周到さ、賢さは敵ながらあっぱれで、そしてまたその障害を乗り越えていく刑事たちの執念も描き出していて、よくできてるなあ、と何度もうなった。

今週の3連休には、何の予定もなかった。ただ、生活している長野のインターネット環境があまりにもプアなので、実家に帰って、様々なダウンロードをするという、その目的しかなかった。

 

そんなわけで、実家に帰って、様々な本や漫画や映画をダウンロードした。そして、それらを見たり読んだりした。

 

いろいろと本を読みながら「結局、俺はこうして本を読んだり、映画を見たりすることが好きなんだよなあ。」と思った。こういうことなら、確かに頑張れる。好きなことを仕事にするのもいいなあ、とは思ったが、そこに結びつくような仕事というのはなかなか思いつかなかった。当然といえば当然だが。

 

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日曜日の夜には、地元の小さなお祭りがあった。俺は行かなかった。行かずにまた長野に戻ってきた。仲間と飲んだら、ものすごく甘えてしまいそうな気がしていた。この前、偉い人と飲んで転んだ時のように、あるいはそれ以上に飲みすぎて悪酔いする予感も相当にあった。

 

「なんだかいろいろと悪循環だよな。」

高速道路を運転して帰りながら考えていた。

 

普通に判断していれば、今頃、地元の仲間達と笑顔で大騒ぎをしていたのになあ、と何度も後悔をした。いつもつまらないと不平を言っているまさにその場所に休みを切り上げて帰るなんて馬鹿みたいだとも思った。ただ、その一方で、これで大正解、という感覚もあった。

 

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映画「ハンガーゲーム」を観た。

 

引き込まれて、最後まで観た。どこかで破綻するんじゃないかと思っていたけれど、SFとしても破綻がなく、よくできていると思った。

 

12地区から男女2人ずつが選ばれ、最後の1人になるまで殺し合いをする。日本映画にも似たようなコンセプトのものがあったと思うが、こちらの方は、娯楽色が濃いように感じる。

 

この映画では、エリートが都会に住み、田舎の人民は土地に縛り付け、そして恐怖で支配をする世界を描いている。

 

違和感があまりないのは、そういう社会も在りうるとどこか理解しているからだと思う。実際にそういう国もありそうだ。

 

考えていた以上に面白く、最後まで興味深く観た。このシリーズはまだまだ続くらしい。どこまで見るかはわからないが、ハンガーゲーム2はたぶん見ると思う。

 

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映画「キングダム」も観た。

 

サウジアラビア王国を舞台にした映画だ。石油会社がテロリストに襲われ、数百人が死亡する。FBIはサウジからもアメリカからも拒否されるが、独断で捜査に乗り出す。

 

テロリストは、最初はソフトボールの大会会場を襲い、そのあと避難した人々を狙って救急車の中に積んだ大量の爆弾を破裂させたことがわかる。

制約のあるなか捜査が進んでいくが、テロリストはそのFBIも攻撃対象にする。

 

厳しい状況下で生きている人々と、アメリカの正義がぶつかる。もちろんアメリカの映画なので、最後はアメリカの正義が勝つが、なかなか悩ましい状況を描き出した、いい映画だと思った。

 

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motoGPの映画「FASTEST」も観た。

 

天才ライダーであるロッシのドキュメンタリー映画だ。俺は、motoGPが何かも知らないままにこの映画を観た。

 

バイクレースは、今まで4輪よりもタイヤのグリップ力がないから、かなり遅いのだと思っていた。しかし、実際には370km/hも出せて、F1のスピードを上回ることもあるのだという。

 

そして、その極限レースで、ロッシは勝ち続ける。ホンダで勝ち続けた後、ロッシが勝ったのではなく、ホンダのバイクが強いから勝てた、と言われるのが嫌で、今度はヤマハに移って46勝をあげる。46は彼のナンバーだ。

 

彼には魅力がある。悪童と言ってもいい。でも憎めない。そして超人だ。

 

彼は1週目も20週目も同じスピードで走ることができる。同じラインを走る才能がある。

俺は今までバイクレースが全く分からなかったけれど、この映画で、バイクレース好きな人の気持ちが幾分わかるようになった。

 

バイクは、ライダーが体勢を変えるので、F1よりもセッティングが難しいらしい。そして、日本のバイクが異常に発達したのは、アメリカ政府が日本の航空機産業を禁止したために、多くの優秀な航空エンジニアがバイクの設計に取り組んだからだという。バイクは、様々な物理法則が組み合わさっていて、航空エンジニアと共通する部分が多いのだとか。

 

この映画で、俺はロッシという天才のことを知ることができた。天才は見ているだけで幸せな気分になる。未だにロッシは現役だというので、けがをしないようにと祈っている。そして、この映画は、本当にいい映画で、またいつの日にか見直したい。

 

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映画「バリー・シール アメリカをはめた男」も観た。

 

大手民間旅行会社に勤めていた男がCIAにスカウトされる。その極秘作戦にパイロットとして参加し、そして、麻薬取引にも手を染める。

 

彼の元にはたちまち莫大な財産が転がり込むようになり、それは個人では抱えきれない額にまでなった。

 

そして、その状態から、彼は一気に転がり落ちていく。

 

トム・クルーズがこの悪党をとても魅力的に演じている。俺は彼の態度がすごく気に入った。

特に金がどこにも隠せないほどに入ってきた頃の態度はよかった。

 

よく考えてみたら、トム・クルーズはいい映画に恵まれている。脚本を嗅ぎ分ける力があるのだと思う。

 

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ジェイソン・ステイサムの「デス・レース」という映画も観た。

炭鉱がつぶれジェイソンが退職になる。家に帰ってシャワーを浴びているうちに妻が殺される。犯人は、ジェイソンを眠らせ、彼が殺人をしたという証拠を作り上げる。それは、刑務所の所長が、元レイサーだったジェイソンの才能が欲しかったために仕組んだ罠だった。

 

運転をしながら、様々な武器で戦えるということを考える人は多い。俺も以前、そういうコンピューターゲームの原案を作ったことがあったけれど日の目を見なかった。面白いと思うんだけどなあ。

 

この映画では、巨大な戦艦のような車が出てきて、大砲まで備えている。実際に作ったら、重たくてスピードがそんなに出るとは思えないが、映画の中では相当なスピードを出す。

 

アクション映画としてはよくできていて、最後まで見て、それなりに満足した。特にお薦めというわけでもないけれど。

 

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日本映画の「ライアー・ゲーム ファイナル・ステージ」も観た。

 

それぞれの演技は悪くないとは思うのだけど、ままごとの様なセットが悪目立ちしすぎているからだろうか?それとも意味のない間がやたら多過ぎたり、おかしな効果を入れ過ぎたりしたからなのだろうか。衣装が全然、似合っていないからだろうか。映像はホラー映画の「ソウ」の劣化版のようだ。

 

つまらない映画で、どうしたら、こんなにつまらなく仕上げられるのか不思議なくらいだった。脚本もそんなに悪くないとは思うけれど、最後まで真実味がなく、つまらなかった。

 

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高倉健の映画「網走番外地 北海篇」も観た。

 

個々の役者の演技はしっかりしていて迫力があったが、ストーリーがいまひとつで、最後はよくわからないままに終わった。

今まで網走番外地という映画が1本だけあるのだと思っていた。シリーズの総称だということを初めて知った。

 

昔は生活が厳しかったんだなあ、ということを映画を見ながら様々な場面で思った。しかし、それ以外にためになるようなことはほとんどなかった。

トラックのブレーキが壊れて暴走を始めたら、普通は、ギアを落とすかニュートラルに入れるだろう。ハンドルを操作していたら、ハンドルが取れてしまうというのもやり過ぎだ。

高倉健が演じている主役にも魅力を全く感じなかった。

 

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椎名誠の「わしらは怪しい探検隊」(角川文庫)を高校1年生の時ぶりに読んだ。

思えば、町の小さな本屋でこの怪しい本と出会ってから、俺の人生が大きく変わった。

北杜夫にあこがれて「将来は精神科医になろう。」と思っていたのが、「将来は山登りと酒飲みと、司法試験に賭けよう」なんて思うようになってしまった。

 

高校時代にこの本を読んだとき、その面白さにわくわくした。特に、タコが陸上を生きる生物だったらという想定の部分では、読みながら爆笑していた。今では、クスリとも笑わないが。

 

この本に会わなければ、俺はどんな人生を送っていたのだろう?結局、まともなクライマーにもなれなかったし、弁護士にもなれなかった。特技に「酒」と書くことすらできない。幸せって何のことか、未だにわからない。残念でならない。

 

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漫画はいつも大量に読んでいるのだが、そのなかでも、大童澄瞳の「映像研には手を出すな」(ビッグ コミックス)は、独特の世界観がある。今出ている3巻まで読んだ。

 

高校のアニメ制作をしている3人の女の子が活躍する。1人は背景を、1人は人物を、そしてもう1人は金儲けと総監督をする(途中で音響が加わる。)。

 

高校生の考えることだからなのか、法律の解釈は無茶苦茶だし、苦笑するところも多いけれど、若者の無駄な熱ってこういうことだよな、という空気感がある。

 

そして、その熱には好感が持てる。俺はこの感覚が好きだ。そして、各人の能力が半端ない。特に、背景や装置の設定をする女の子の能力に俺は心を奪われた。ただ、彼女の社会への馴染めなさも相当なものだが。

 

この漫画が新しいのは、話し合いの最中に、話し合いの内容が漫画化されてあたかもアニメの世界にいるかのように描いていることだ。

 

この本を読みながら、俺がSFに目覚めたのは、星新一やカールセーガンではなくて、ガンダムですらなく、そもそもは「宇宙戦艦ヤマト」だった、ということや、その昔は恥ずかしいくらいにアニメを見ていたことを思い出した。

 

アニメージュといったアニメの雑誌を買って、ヤマトに出てくる飛行隊の機影や能力を真剣に読んでいた。未だに、こういう機能設定が俺は好きだなあ。

 

絵が下手すぎてアニメには向かわなかったが、こういう方向性もありだったなと、この漫画を読みながら、もうどうしようもないことだが、そう思った。

今では使わないが、ヘアスプレーを使っていた時期があった。それが、車の運転席のヘッドレストに蓄積していたのだと思う。

 

夏の暑さのせいで、その蓄積したヘアスプレーが変質した。ヘッドレストに頭をつけると髪の毛がくっつく。とても不快なので、水で拭いてみた。そうしたら、ますますくっつくようになった。

 

改めてヘッドレストを観察してみた。ゴムのような被膜が形成されている。ガムが薄くくっついているような感じだ。

 

頭とヘッドレストの間にハンカチを挟むことで対応をしていたが、だんだんと腹が立ってきて、先週末にはヘッドレストを外して家に持ち帰ってきた。

 

最初は、シャンプーをかけて洗ってみた。あまり落ちなかったので、衣料用の洗剤も使ってみた。それでもあまり落ちなかった。

 

「ヘアスプレーは水溶性なのに、なんで落ちないんだろう?」

少し考えた後、熱いお湯をかけて、歯ブラシでこすってみた。簡単に落ちる。化学反応ではなく温度が問題だったようだ。

 

乾燥させた後、再び、ヘッドレストを車に持っていって差し込んだ。これでもう大丈夫。不快なことが1つ減ってよかった。

 

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ワールドカップで日本がベルギーに負けた。でも、もう戦術も試合への貢献も日本は突き詰めているように感じた。

 

あとは西島監督が言うように(本当に言ったかどうかは知らないけど)「もう5センチ身長を高くして、もう5キロ体重を増やす。」ことができれば、ワールドカップのベスト4には残れるレベルのように、サッカーは全然わからないけど、思った。

 

芸能も含めあらゆる業界で、世界のなかでの課題はフィジカル、と思うことが多い。フィギュア・スケートのように、真面目な日本がスタイルの悪さを克服し、逆転する日が来るのだろうか?

 

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唐突だが、木曜日の日に、何の用もないのに夏休みを取った。特に勉強する気もなく、無気力な自分をどこまで甘えさせられるかのチャレンジだった。考えてみたら、就職してから、何の目的もなく休みを取るのは初めてだった。

 

雨も降っていたし、ゴミ出し以外で外には一歩も出なかった。家の中で、ひたすら本を読んで映画を見ていた。夜はよく眠った。もう目を覚まさないんじゃないかと思ったくらいだった。目を覚ましたくない気持ちもわからんでもない。本当に職場が嫌いだ。

 

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週末は実家に帰った。2週間前に業者に漆喰壁の修理を頼んだら、もう終わったということで、完了検査をすることになった。

 

説明を受けながら家を見て回る。家はあちこちが壊れ始めていることがわかった。俺の家は2軒の家が廊下でつながっている。「この家、少なくとも1軒分は貸した方がいいんじゃないですか?」と言う。「やっぱり住まないと家は傷みが早まりますから。」

 

そうだろうなあ、とは思うけれど、いろいろ考えるとめんどくさい。

 

新たに見つかった浅い亀裂に補修をしてもらうことを追加で(無料で)依頼して、それで完了検査は終わりにした。

 

家は金がかかるなあ、とため息が出た。

 

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見城 徹の「たった一人の熱狂」(幻冬舎)を読み終わった。

 

角川映画が最も華やかで稼いでいたころ、社長の右腕だった人で、これまでにとてつもない金額を稼いでいる。今は幻冬舎の社長ということだ。

 

彼のなかには理想の自分があり、そこに追いつくために自分を追い込む。自分を切ってまでして戦って初めて世間は認めてくれるのだという。

 

つまりは、安全地帯にいる間は、成功も失敗もしないということで、それはそうだとも思うが、なかなか決断ができる話ではないし、そしてそんな機会もそうは転がっていない。そこまでしてきた彼をうらやましいと思うかも微妙だ。

 

ただ、一人の人の生きざまとして、こういうのもあるよな、と思う。俺もこういう人の部下だったら、感化されやすいから、ありえたかもしれない。

 

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姉小路 祐の「逆転法廷 有罪率99%の壁」も読み終わった。

 

会社の社長でもあり、恋人の父親でもある男を殺したとして、一人の若者が逮捕される。弁護士はやる気がなく、若者は恋人になじられて自白してしまう。

 

そこに、朝日という弁護士が現れて、彼を冤罪から救い出す。鮮やかなどんでん返しがあるわけではないが、なかなか読ませる小説で、つい夜更かしをしてしまった。面白かった。

 

そして、俺は人を見抜く目がないことを改めて自覚させられた。

 

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中山七里の「悪徳の輪舞曲」も読み終わった。

 

自身が中学時代に幼い少女を惨殺した経験を持つ弁護士が、それが原因で茨の道を歩かざるを得なかった自身の母親の弁護をする。

 

親子関係を、弁護士は断った気でいたが、母親はいつまでも彼を心配している。そう。以前、俺に、産科担当の看護師長が語ったように、お母さんにとって男の子は「いくつになっても、そして何をしたとしても、あなたは私の赤ちゃん」ということだ。

 

そして、弁護士は法廷では勝ち、母親を窮地から救い出すが、結局のところ、両親の愛情に負けてしまう。負けてないと強がっているが、誰の目から見ても負けだろう。いい本で、よくできていると思う。

 

こんなに本に逃げ込むのは現実からの逃避だとは思うが、おかげで、また夜更かししてしまった。

 

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何もかもがうまくいかないので、うんざりしていた。ふと、以前にある出版社の人から本を書くように言われていたことを思い出した。ちょっと技術的な本だが、俺はありふれたつまらない本にしたくなかった。新しい方向性を打ち立てたかった。

 

少し書き出してみたら、それなりには書けるような気がしてきた。でも、俺には何かが足りない。一番足りないのは、自分をさらけ出すことについての勇気だ。

 

高校時代に、俺は自分ではいっぱしの文章が書けているような気がしていた。高校卒業後に読み返してみてそれが幻想だったことに気が付くのだが、高校時代はそのように勘違いをしていた。

 

そして、高校時代に俺は「もし俺が将来本を書くときに、前に進まなかったら、椎名誠の「哀愁の街に霧が降るのだ」を全巻読め!」ということを、将来の自分のために思い込んでいた。

理解できないと思うが、SF好きの少年の考えることは随分と変わっているものだ。

 

それで、高校生の頃ぶりに椎名誠の「哀愁の街に霧が降るのだ」(小学館)を上下巻、一気に読んだ。

今は上下巻だが、俺が高校生の時は同じ分量で、上・中・下巻の3分冊だった。

 

読んでみて初めて、俺の文章は基本的には椎名流なんだということがわかった。赤面するほどに。

 

「椎名誠は、自分の経験を切り売りしているだけ。彼のSFは発想だけで科学がないし、発想も筒井康隆ほどすごみがない。何を書いてもいまいちなんだよねえ。」なんて偉そうに言っていたけど、ここまで文体が似てるとは。

 

高校時代は、この本に出てくるパリの街も天安門も知らなかった。靖国通りすら知らなかった。この本に出てくる、人生の焦りみたいなものも、何もわかってはいなかった。今はわかる。随分と遠くへ来た感じがする。

 

高校時代は勉強ができず、悩んでいた。今くらい英語ができれば、もっと明るい高校生活を送れたと思う。でも、基本的に、勉強そのものを俺はしていなかった。

 

そして今また、俺は人生に行き詰って悩んでいる。書く時期が来たのかなあ、とも思う。

 

前に進まなかったら「哀愁の街に霧が降るのだ」を全巻読めば、前に進めるようになるんだよな。所詮、高校生の浅知恵だが、高校時代の自分を思い出して、あんまり役に立たなかったけど、「ありがとよ。」と言ってやりたいような気分になった。

 

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リュック・ベッソン監督の「レオン」をまた見た。初めて見たのは、松本の映画館だった。

 

映画を見た後、一緒に見た女の子が感動したと言う。「本当だね。いい映画だったよね。」この映画、雑誌のニューズ・ウィークでは否定的なコメントが出されていたので、いい映画なのか俺は見るまでわからなかった。

 

「でも、最後にマチルダからの贈り物だ、といって渡したメガネのツルみたいのは何?」と聞いてきた。「手榴弾のピンだよ。」

俺は彼女がこの映画を本当にわかって見ていたのかちょっと疑問に思った。

 

でも、そんなことはどうでもいいことだった。俺は彼女と結婚してもよかった。今考えると幸せな時代で、俺はいろんな女の子と遊んでいた。その誰と結婚したって今より幸せだったと思う。

 

レオンをもう一度見て、レオンがかわいそうだったけれど、最後に流れるスティングの歌声を聴きながら(スティングだと今はわかるけど当時はわからなかったと思う)、俺も負けないくらいかわいそうだよなあ、と思うと胸が痛くなった。

 

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松浦亜弥主演の「スケバン刑事 コードネーム=麻宮サキ」という映画も見た。

 

最初からB級を狙って撮っているんだから、くだらないのは仕方がないよなあと思いながら最後まで見たけれど、この映画のシチュエーションをリアルな脚本で書いたら、相当にいい映画になりそうな気がした。

 

格闘技をしたことがないアイドルの女の子が主演をしているから、何もかもが不自然だけど、本当に強い女の子が主演を張って、もっとリアルなアクションシーンを盛り込んでいけば、いい映画になるようにも思った。妄想だけど。

 

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宮沢りえ主演の映画「紙の月」も見た。

女性銀行員が、今までしてこなかったことを、しようと決意する。そのお金は、銀行利用者の金を横領することで得る。

 

俺は、基本的にテレビを見ないので宮沢りえは七日間戦争のときのイメージしかなかった。今回見たときに、こんな弱くて、そしてふてぶてしい女性も演じられるのかと驚いた。全く違和感を感じなかった。

 

映画の中の彼女の夫はどうするんだろうなあ、と思った。そして浮気相手だった大学生もどうなるんだろうと思った。そして、この状況下でも、彼女はたくましく生きていくんだよなあ、ということも思った。そういう強さというのが、俺にはあまり理解ができない。自分のなかで問題だとも思っている。

 

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映画「魂萌え!」も見た。

 

夫に死なれた妻の元に、夫の浮気相手と思われる女性から連絡が来る。

「夫が浮気をしていた!」

妻はそれを機会に、自由に生き始める。

 

俺はこういう感覚が本当によくわからなくて、そもそも浮気されることにも浮気することにも俺はあまり抵抗がない。俺が浮気を嫌だと思うのは、単純に感染症が嫌だからだ。それと誰の子かわからなくなるというのも実際には困ると思う。不必要にお金がかかったり、子育てしなかったり、犯罪を犯したり、捨てられたりするのは困るけれど、最終的に普通に妻として戻ってくればそれでいいんじゃない?と思う。

 

それは、本当に女の人を好きになったことがないからだと、言われることが昔はよくあったが、そうなのかもしれないし、そうじゃないのかもしれない。俺にもそこのところはよくわからない。

 

この映画では、妻は子供たちにも苦しめられるが、克服していく。いろいろとおばさんも大変だ。でも、この映画が示すところは、女性が自由に生きるというのは、いろいろあるけれど不可能じゃないってことだ。

 

それから民法の基本的知識がないせいだとは思うけれど、不倫相手に対しては、もっと強気に出て大丈夫だと助言をしてあげたくなった。もちろん、何もかもがうまくはいかないけれど、それなりの自由は得られる。そして、自由になると、多くの人が応援もしてくれる。

 

映画としては、俺には面白くもなんともない映画だったけれど、こういう映画を見て、夫に死なれるよりも先に、自分の人生に目覚める女性が多くなればいいなあ、と思う。

金曜日に起きたら、まだ酔っ払った顔をしていた。それでもシャワーを浴びて仕事に行った。

職場に電話が掛かってきたので、出たら、得意先の偉い人だった。
「昨日は大丈夫だった?」
「ええ。ありがとうございました。」飲み会の礼を言う。

電話はそれだけだった。記憶を辿ってみたが、かなりの部分が消えていた。
こんなに正体を無くすほど飲んだのは、久しぶりだった。カラオケのせいなのか飲みすぎのせいなのかわからないが、声もつぶれている。

午後になると、二日酔いの回復期に入ったせいか、午前中よりも体調が悪くなった。何をする気もわかないし、心臓の動悸がすごい。まずいことになったと思った。そういえば、身体のあちこちが痛かった。見ると、擦過傷が身体のあちこちにある。
 

そういえば足がもつれて、激しく転んだことを思い出した。朝、電話をくれた得意先の偉い人が、昨日の夜「大丈夫?」と声をかけて、手を取って助けてくれたのを思い出した。立ち上がろうとしてもバランスが取れず、それからも、なかなか俺は立ち上がれなかった。

こんなに飲みすぎるなんて、俺もよっぽどいろいろと嫌なんだろうなあ、と記憶のなかの自分のことながらかわいそうに思った。

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日曜日に、伊那の方まで行って、漢方系のマッサージを受けてきた。

最初に説明を受ける。「大丈夫ですか?車から降りてきたとき、顔が死んでましたよ。」
「まあね。いろいろとあってね。」

マッサージは3時間近くかかった。帰るとき、マッサージをしてくれた人が「元気出してくださいね。みんな心配してますよ。」と声をかけてくれた。少しだけ、心も軽くなったような気がした。

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今週は、ホリエモンの本を4冊も読んでしまった。

最初に読んだのは「錬金」(徳間書店)だった。

SFの仕掛けが「今時、こんなタイムスリップの装置考えられる?」と思うほどにへなちょこで笑ったけれど、この話はSFがメインではなくて、1980年からのパソコンに関する様々な群像を描いている。

 

知らない話が多かった。俺は同じ時代にいたはずなのに、全く違う道を歩いてしまったことを、残念に思った。


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次に「拝金」(徳間書店)を読んだ。

何も持っていない若者が、金持ちの野心家に拾われて、金の儲け方から全てを学ぶ話だ。
俺の人生にはこういうことがないよなあ、と思いながらも最後まで読んだ。

読んでいて何度も思ったのは、本当にホリエモンは何も知らないままライブドアの責任を取らされたのではないかということ。もちろん、代表取締役だったんだから、会社がマネーロンダリングをしていたことを「知らなかった」で済まされるわけがないのだが、まじで知らなかったのかも、と思った。何の助けにもならないけど。

そういえば、俺、ホリエモンがどうして捕まったのか、理由を知らなかった。彼はずっと「はめられた」と言っていたけれど、本当のところを理解してもらうために、こういう小説を書こうと思ったのかもしれないな、と思った。

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それから、「成金」(徳間書店)も読んだ。

重要な役回りのサルの能力が、超能力過ぎて、あり得ないと思ったが、書いてある内容は興味深く、最後まで読んだ。IT産業と言うよりはマネーゲームの話だったが、俺にはどれも縁遠い話で、ただ野次馬根性で読んだ。

俺が、主人公の立場に立ったとき、どう動くかは俺自身わからないけれど、そんなに感心するような、立派な行いをするわけでもなく、こういうこともあるだろうな、といった気持ちで読みおわった。

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キンドルで無料で読めることになっていたので、「多動力」(幻冬舎)も読んだ。

成功した人の自慢話なので、そんなものかと思いながら読んでいた。「ハワイに別荘なんてもつな!」という説教話に、俺は真面目に頷いている読者を想像して笑ってしまった。ハワイに別荘を持つかどうか悩むような人は、こんな本を読まないと思う。ただ、「恥をかいた分だけ自由になれる」だけは、心に残った。

「一歩踏み出したせいでみっともない失敗をしたとしても、そんなことは3日もたてば誰も覚えてはいない。」確かに。

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「小さいおうち」をようやく見た。

その昔、とある女性からもらったのが、この「小さいおうち」のDVDだった。俺は全く見ずにいた。

今回、キンドルで見た。

とてもいい話で、いい映画だった。飾らない、本当に素直ないい映画だった。考えさせられるし、登場人物が皆、優しいのもよかった。

本当にいい映画で、こういう映画を世の中の人がいっぱい見るようになるといいなあ、と思う。

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高倉健の映画「冬の華」も見た。

理由あって殺したヤクザの娘を育てた男の話だ。
殺した相手の娘ということもあり、彼女は、男に会いたがるが、男は会わない。

そして、また、似たような状況に追い込まれ、彼はまた決断を迫られる。

重い映画だったが、極限状態でも自分を失わない高倉健の姿に、俺もこうなれたらなあ、と思わずにはいられなかった。

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「凶悪」という映画も見た。

死刑囚に頼まれて、事件を追っていくと、より凶悪な男が浮かび上がった。
老人に保険金をかけて殺す。老人はいなくなり、お金が増える。そんな錬金術を生み出した男の話だ。

事件を追う記者は、だんだんとこの事件の深みにはまり、この事件から抜け出せなくなっていく。

「死刑囚」は裁判で「死刑までの時間稼ぎを記者にさせた」と言い放つが、それでも記者の燃え上がった正義の炎は消えない。
でも、その炎はいったい誰のための、何のための炎なのか?

正義をとことん追求していくと、不正義にも染まらなければならなくなることも、この映画は描いている。複雑でわかりづらく、そしてまた見ていて気分のいい映画ではないが、考えさせられる映画ではあった。