審判の敵
市内の中体連の試合で、2塁塁審を担当した時の出来事。一死満塁で、1·2塁間を結ぶラインの上に内野フライが上がったので、周りの様子を見ながらインフィールドフライを宣告したのだが、守備プレイヤーが誰もそのフライを捕りにいかず、グランドに落ちるというプレイが起こった。結局、審判団が集まって協議を行い、インフィールドフライでバッターアウト、インプレイなので、ランナーの得点と進塁を認めるという裁定で、両チームの監督に説明を行い、試合を再開した。弁解になってしまうが、満塁ということもあって、セカンドはマウンドの横付近まで前進していたが、巧いセカンドなら十分に捕れる範囲であったし、私の視界には、ファーストが、打球方向に1、2歩動いたように見えたので、インフィールドフライを宣告したのだが、まさかそこで止まってしまうとは思わなかった。試合中のリフレッシュタイムで控室に戻ったとき、公認野球規則を見直したが、自分のジャッジが必ずしも間違いではないと思ったが、控えの審判から、宣告が少し早かったのではないかという指摘を受けた。YouTubeの「Umpire Channel」にUpされている動画の中に「審判の敵」というものがある。この動画で、MLBの元審判で、審判学校の校長を務めたジム·エバンス氏のことばとして「審判の敵は、驚くことだよ」というものが紹介されていたが、まさに、そのことばを実感したプレイだった。