2005年春、悪性脳腫瘍が判明した母。
(グレード3から、グレード4の膠芽腫へ転化)
余命3年以内と言われながらも、18年間戦った母の、奇跡の記録です。2023年他界。
◇経緯に関する記事のリンク◇
過去のお話です。
脳腫瘍が発覚する3年前、
2002年の事だと記憶しています。
ある冬の寒かった日。
私が仕事から帰ると、
母の左目の上に大きなガーゼが!
私はすこぶる驚いて、
「どうしたの!?」
と訊くと、
「転んで怪我をした」
と母は言いました。
詳しく聞くと・・・
母は、自宅周りの片付けをしていた時、
何かの拍子に両手が塞がったまま、
派手に転んだそうです
どうやら頭を打ったようで、
しばらく気を失っていたそう!
気が付いた時には、
酷い頭痛と顔の痛みを感じたそうです。
ゆっくり起き上がって家に入り、
鏡を見ると、目の上が切れて腫れていて、
頭の左側に大きなたんこぶが!
さすがにまずいと思ったらしく、
近所の外科に行ったとの事でした。
病院では、傷の処置をしてもらい、
吐き気の有無や、
物の見え方に異常が無いか、
普通に話せるかなど、
丁寧に一通り診察してもらったそう。
その範囲では異常がなかったので、
帰宅したそうです。
その病院の先生からは、もし今後、
上記の症状に一つでも当てはまれば、
すぐに大きな病院に紹介するので、
必ず受診する旨と、
もし、夜間や休日に症状が出たら、
大きな病院の救急を受診してOK
と言われたそうです。
幸か不幸か、症状は出ずに経過しました。
でも、軽い頭痛は3~4日あったと。
後から思えば。
後日、脳外科を受診すれば良かったです。
頭痛は続いていた訳なので。
しかも、打ったのは左側。
脳腫瘍がある側でした。
MRI完備の個人病院も、
車で10分ほどの所にあったんです。
もし受診していれば、
無症状の小さな段階で、
脳腫瘍が見つかったかも・・・
3年後に脳腫瘍が発見された時には、
造影剤に移る部分だけでも、
3センチを越えていました。
大きかった事と、場所が悪くて、
取り切る事が出来ませんでした
怪我の後、母は大丈夫だと言ったけれど、
説得して連れて行っていれば・・・
過去を悔やんでもしょうがないです。
でも、今も、時々頭をよぎります。
そんな母とは対照的に、私は、
いくつもの偶然が重なり、
たまたま胸のCTを撮り、
レントゲンに写るか写らないかの
まだ微妙な初期に、
肺がんが見つかって、
生き延びています。
人の運命には分かれ道がたくさん。
時には命に係わる分かれ道も
母には、今も元気に
笑っていて欲しかったなぁ。
でも、こうも思うのです。
素晴らしい出会いがあったおかげで、
母は母らしく笑顔の日々を
送る事が出来たんだと・・・
長くなったので、続きは次回に。
お読みいただきありがとうございます。