パリに憧れ、著名人が訪れることでも知られている
「カフェ・ド・テアトル」で働くことを夢見てやって
来たジェシカ。
男性しか雇えないと最初は断られるもののその熱心さ
もあって、ギャルソンとして働くこととなる。
お金もなく住む部屋もままならないが、憧れのパリ、
カフェに訪れる人々との触れ合いを楽しみながら
過ごしていく。
テレビドラマシリーズで人気を博している女優、ソロコンサートを開く有名ピアニスト、
美術収集家として財を成しそのコレクションを処分しようとしている男性、その息子で
父親との確執を抱えたままの大学教授、彼と関係を持つ若く魅力的な女性…。
ジェシカにとっては、十分に裕福で有名であり、見た目には幸せそうに見える人物が
それぞれに現状について様々な悩みを抱えている。
一般の人とは違って見えても、抱えている悩みは根底で共通した部分を持っている。
そして、ジェシカを含め、それぞれの立場で彼等は同じように岐路に立ち、
決断を下す時期を迎える。
それは仕事に対する方向性の転換だったり、共に過ごしたパートナーとの決別、
自分の人生への別れの意思表示、新たな出逢いだったり、多種多様だ。
決断は時に大きな痛みを伴う。
決断への不安、迷い、後悔。一歩先へ踏み出すときの恐れ。
簡単ではないけれど、ジェシカ役の
セシル・ドゥ・フランスのキャラクターが
明るくてみんなを微笑ませ応援したくなる。
この作品が遺作となったお祖母さん役の
シュザンヌ・フロンに心がとても暖かくなる。
また同じく監督役で出演していたシドニー・ポラック氏が最近亡くなられた事もとても
残念だ。敬意と共にご冥福をお祈りしたい。
いまさらな感じもするハート・ウォーミング(笑)な映画なんだけど、パリの空気と雰囲気と、
主人公のセシル・ドゥ・フランスのキュートさに免じて、軽い感じで見るのには良いのでは。
見終わった後には、何となく人生も人間も「今」も捨てたもんじゃないな、なんて思えそう。










