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ハローミャンマー

ミャンマーヤンゴン在住、正田信子がヤンゴンから発信します。

カイカイと出会ったのも、今からちょうと10年前。

彼女は少数民族でクリスチャン。 小さいときに父親が亡くなり、その後母親の元を離れてヤンゴンに来て、住み込みでずっと働いてきた女の子です。 肉親とは音信普通。
彼女が私のところで、住み込みで働くことになりました。

学校教育はほとんど受ける機会に恵まれなかったカイカイ。
でもとても気転が利き、意志の強い、賢い子です。 

MESOをご寄付だけに頼らず、少しでも自活した支援との思いと同時に、カイカイが何か手に職とつけて、自立できるようにとの気持ちから、石鹸づくりが始まりました。

カイカイと二人で試行錯誤で、油の配合を考えたり、ネーミングやロゴ、パッケージを決めたり。
失敗作を山ほど作って、ミャンマー手作り石鹸MESOap は誕生しました。


当時13歳だったチョートゥーと出会ったのは、今からちょうど10年前。

彼はごくごく幼い頃に両親と死別し、乳児院からずっと施設で育った、身寄りのない男の子。
元気がよくて、笑顔の可愛いチョートゥーがいろいろな経緯で、私のところで一緒に生活して学校に通うことに!!!

それまで子育ての経験は全くないのに、突然シングルマザーになった気分で、張り切ってみたものの、文化、習慣、言語、それまでの生活環境の全く異なるチョートゥーとの生活は戸惑いの連続でした。 彼も同じ、それ以上に大変だったのだろうと思います。

そして彼を通して、それまで全く知らなかったミャンマーの教育制度や学校の現状が少しづつ分かってくるようになりました。

私が一人でチョートゥーをと高校まで通わせることが出来たのだから、知り合いにお声をかければ、もう一人多くの子供が学校に行けるのではとの思いから、MESO(ミャンマー教育支援機構)の活動はスタートしました。

幸いに主旨にご賛同いただく協力者を得ることができ、2007年からとして、高校への就学支援を開始しました。

10年間にいろいろあったこと、感じたこと、考えたことなども書いていきたいと思います。


先日、日本の大学生とイギリス留学中という、二人の日本人の学生さんが訪ねて下さいました。

数ヶ月かけて、東南アジア各国を周って、現状を実際に見るということ。 インドネシアの次の訪問国としてミャンマーです。

非常にに熱心にミャンマーの学校制度やMESOの活動について、耳を傾けて下さいました。

最近の大学生はあまり海外に関心を示さない、就職しても海外勤務を希望しない、など耳にする機会が多かったのですが、実際に彼らに会って、積極的で好奇心旺盛、頼もしいものを感じました。

各国で自分の目で見て、感じたことを大切にして、頑張って欲しいと思います。

田平さん、吉本さん ありがとうございました。


昨今のミャンマーブーム。 様々な形でミャンマーへの支援が行われ始めています。 これは本当に喜ばしいことです。

先日、MESOにも
「中古のパソコンをMESOの支援している村の学校に、寄贈したいのだけど、」
「ご希望の数を揃えます。」とのお申し出を頂きました。

お気持ちはとてもありがたいのですが、
村には、まだ電気もありません。 村全体に電話は2台。 もちろんインターネットが使える訳ではありません。
また学校のカリキュラムにパソコンは取り入れられていないため、指導できる先生もいません。

その辺の事情をご説明して、ご辞退させて頂きました。
先方の方も、「全くそのような事情は考えてもみませんでした。無駄にならず良かったです。」とむしろお礼を言われてしまいました。

実は以前、ヤンゴン市内の学校を訪ねた際に、日本から寄贈されたパソコンがあるということで案内して頂いたことがあります。 生徒達の使っている教室とは別の部屋にパソコン10台位が並べられており、それぞれに布がかかって、壁には寄贈式の時の写真が飾られていました。

案内して下さった先生は、笑顔で得意げに非常に感謝しているとのこと。
「子供達はパソコンを使っているのですか?」とお尋ねしたところ、
「壊れるといけないので、子供達が触れないように大切に保管しています。」
とのお答え。 なんとも複雑な思いでした。

MESOでは現場の子供達にとって必要な有効な支援を小さいながら、続けていかれればと思っています。


ミャンマーでの生活も長くなり、良く日本人の方から
「ミャンマーの方が暮らしやすいんですか??」 と聞かれます。

答えは、「いいえ、決して暮らしやすい訳ではありません」

東京育ちの私には、便利な東京での生活に比べたら、何もかも不便なヤンゴン生活です。

停電はあるし、電話は故障するし、ネットの接続は悪いし、
買いたい服や靴はないし、おいしいパン屋やケーキ屋はないし、
ない、ない、ない、ないものばっかりです。

便利な日本の生活は、電話一本、インターネットから好きなものが、衣類、本、食べ物、何でも注文でき、洗濯機、乾燥機、掃除機など家電製品の進歩で、家事もどんどん便利になっています。

子供でも、老人でも、病気であっても、他人の手を借りるのは最小限で生活できるように。

でもヤンゴンでの生活は、不便な分、他人の手をかり、他者との関わりなく生活することができません。

子供、老人、病人がいれば、当然のように自然と誰かが手をかす、手伝っています。

だから、一人ぼっち、孤独な人は日本にくらべて、はすかに少ないのではないでしょうか。

他人と関わることによって、楽しみや喜びがある反面、煩わしさ、面倒なこと、嫌な思いをすることも多々あります。

そのような不便さも含めた、人と人との関わりが、日本とは違ったミャンマー生活の素晴らしい点なのかもしれません。


「上智大学100周年記念特別企画 アンコール遺跡とミャンマーの旅」卒業生、大学関係者の皆様、総勢40名がカンボジアからミャンマーにいらっしゃいました。

ヤンゴンでの昼食時に、私達MESO(ミャンマー教育機構)について、話をする機会を作って下さり、今までのMESOの活動やミャンマーの教育事情、今後の計画などをお話しさせて頂きました。

皆様とても熱心に聴いてくださり、関心を持ってくださり、嬉しかったです。

また同時に、ご寄付だけに頼らず、少しでも自立して運営を、とのコンセプトで製造、販売している
ミャンマー手作り石鹸MESOap もたくさんお土産としてご購入下さいました。

卒業生でもないのに、このような機会を作って下さった、上智大学の石澤先生はじめ大学関係者、参加者の皆様、本当にありがとうございました。



現在、ミャンマーは雨季真っ只中!!! 連日の雨、雨、雨。

その分、40度を越す熱暑の4月ごろに比べれば、気温は日中気温が上がっても30度ぐらいと過ごしやすい日々です。
ただ湿度が高いので、気が付いたらそこいら中、カビだらけになっていました。

普段使わない革靴、ハンドバック、ベルトにはカビ。
クローゼットにしまっていた衣類にもカビが生えていたのであわてて洗濯。

洗濯物がなかなか乾かないものこの時期の悩みです。

なんと今日は下記の写真のように棚の後ろがすっかりカビているのを発見。(汚い画像でごめんなさい)
あわてて掃除をしました。

涼しくてもエアコンをつけておかないとダメですね。

まだ後数ヶ月、この雨季が続きます。

カラッとして青空の広がる乾季が待ち遠しい、ヤンゴンのお天気です。

MESOが2008年から教育支援を続けている、ユワティジ村。

この村には、小中学校しかないために、高校に進学するにはボートに乗って約1時間半、
街の高校に通学しなければなりませんでした。

何年も前から高校を作って欲しいとの声が村人から上がっていました。

実は今年は大丈夫、今年は大丈夫と過去何年も言われていても、実際には開校にはならずに過ぎていましたが、なんと今年やっと実現しました。

2013年、ユワティジ村に高校ができました。
おめでとうございます。

これで子供達はボートに乗ることなく、自宅から徒歩で通学できるようになりました。
ただ新しく校舎や教室が出来た訳ではないので、小中学校と一緒の教室を使って高校生達も
授業を受けています。

今まで、村の子供達を街の高校に進学するために支援を行ってきたMESO。

村の指導者の方々、村の子供達、村の皆様とのお付き合いで培った関係を大切に、
来年からMESOのユワティジ村の支援方法も再検討し、今後もお付き合いしてを続けて行きたいと思います。


雨季まっただ中のミャンマーです。

毎日、雨が降って晴れ間がないお天気。洗濯物が乾かなくて困ります。

ただこの時期はフルーツが豊富なのが嬉しいですね。
パイナップルは南国ミャンマーでは一年中食べられますが、特に今の時期は甘くて
美味しいようです。

お店では山積みになったパイナップルが売られています。

お値段は1ヶ、600チャット。日本円で約60円。

子供の頃、パイナップルと言えば、思い浮かべるのは浮き輪の形をした缶詰のパイナップル。
缶詰のパイナップルはあまり好きでなかったので、ほとんど食べる機会がありませんでした。

早速購入して、たらふく甘くて美味しい、フレッシュなパイナップルを頂きました。



MESOでは、支援している子供達と毎月、直接会って、スタッフが毎月の試験の結果報告を受けたり、勉強だけでなく困ったことは、相談にのっています。

ヤンゴン郊外、シュエピーターから今年は4人の子供達を支援しています。
シュエピーターからヤンゴン市内のオフィスまで、公共バスで約2時間。
毎月、バスに乗って来て貰っています。

子供達は毎回、それぞれお父さん、お母さんと一緒にやって来ます。
「ご両親は一緒にいらっしゃらなくてもいいですよ。」と言っているのですが、普段乗りなれないバスで来るためか、必ず保護者同伴です。


ここでちょっと問題。子供達に何か質問すると、まず親達が代わりに答えてしまいます。
子供達も親の様子をみながら話すので、どこまで本音で話しているのは判断が難しいところです。


ご両親が教育熱心なのは分かるのですが、もう高校生、もう少し自主性を持たせてもと思ってしまいます。


因みに、就職の面接でも、親が一緒にくることが普通のミャンマー。
日本とはいろいろと文化、習慣が違うようです。