ローズガーデン最後の薔薇が残る
猛暑日だったうだるような暑さの国営「ひたち海浜公園」、花を求めてうろうろした散策紀行は、今回が最後です。
九時半の開園時間に入り、ローズガーデンにたどり着いたのはお昼頃でした。水分は十分補給したが、熱中症寸前のフラフラ状態です。ふと思ったのですが、写真で暑さを表現出来るのだろうか。ローズガーデンでの五枚は、湿度の低い涼しげな薔薇になっている。温度感を表現するのは、高度な技術と感覚が要求される。
我が茨城県は、神代の昔から薔薇と深い関わりがあります。「常陸風土記」があり、何せ県名が「いバラき」ですから。
茨城県は、県の木が「梅」で、県の花が「薔薇」です。何故か妙に説得力のある選定だと思います。
薔薇の開花は六月が一般的だが、品種改良により遅咲き薔薇が生まれた。我が隣家の薔薇園でも、八月の声を聞いても、未だ何輪か咲いている。
薔薇は、菊と共に品評会の盛んな花で、栽培技術が競われています。別名「喧嘩花」と呼ばれ、姿形の優美さと反対の醜い戦いがあるようです。
砂丘香りの谷に「ラベンダー」咲く
国営「ひたち海浜公園」は、砂丘と松林の臨海地帯にあります。海の影響を受ける厳しい自然環境の中で、花草木の管理は大変です。
【千々乱風(チヂランプウ)】伝説
●室町期から「ひたち海浜公園」一帯は、塩づくりが盛んでした。
■江戸初期の元和年間(1615~1623年)に事件が起こりました。
◆2ヶ月間大風による砂嵐が吹き荒れ、三つの村が砂で埋まった。
★生き残った村人達は、近隣の村へ移住を余儀なくされた。
子供の頃、阿字ヶ浦海岸で遊んでいると、陶磁器の破片や古銭が砂の中から出てきたりした。人骨が発見されて大騒ぎになった事がある。
ラベンダーは、日当たりの良い湿気のある土地で育つ。「ひたち海浜公園」砂丘エリアの「香りの谷」は、ジャストミートです。
「スカシユリ」と「ラベンダー」がダブっています。
「スカシユリ」砂丘の女王が咲いた
国営「ひたち海浜公園」というだけあって海岸線がすぐ近くにあります。常陸那珂港が出来るまで海岸線は砂丘地帯を形成していました。阿字ヶ浦海岸は、水の綺麗な遠浅の素晴しい海水浴場でした。常陸那珂港により海の流れが変わり、砂丘が消えつつあります。公園一体は、「砂あらし」が吹き続く自然の厳しい場所でした。「砂あらし」が吹き止まず、村が砂に埋まり消滅した歴史があります。公園の東部は、そのような砂丘エリアが広がります。砂丘エリアに「スカシユリ」が自生しています。
この「スカシユリ」は、植樹したのではなく公園以前から自生していました。
「スカシユリ」は、「砂丘の女王」と呼ばれ砂浜や岩場に自生します。







