0741 マンチェ
90年代初頭といえばバンドブームとかいろいろあったわけですけど、自分史上最もレコードとかいっぱい買いまくって聴きまくってたのがあの時期だったかもしれないなんて思うわけです。で当時はそりゃあオレ的にはやはりマンチェスター・ブームというのがなかなか大きかったわけである。でもね、最初の頃はそんなこと言われてもイマイチよくわかってなかった。実は今でもよくわかってないかもしれないんだけども。
でも何?マンチェ?オウ知ってるぜそんなの、とか当時は肩肘張って生きていたわけである。要するにあれだろ、メリッサ・マンチェスターとかだろ?なんて思ったわけである。そんなもん押さえて当然やろ、なんつって一応このアルバムを中古で買ってみたりもしたのである。もちろんアナログだったぜベイビー。
しかしである。これがうっかりリオン・ウェアがプロデュースとかなんとかで、すげえ良いんでやんの。なわけで後にフリーソウル名盤シリーズとかで世界初CD化!とかなった時はさすがにワロタすなあ。オレなんかコレ、マンチェブームの頃から目つけてたぜとかなんとか得意げに語ったものである。いや実際、このアルバムに入ってる「バッド・ウェザー」って曲をヤング・ディサイプルズがカバーしてたのはマジでシビレたね。オリジナルはシュープリームズ、しかもダイアナ・ロスが脱退した後の渋い曲らしいんだけどYOUTUBE
。いやレコードなんてふざけて買ってみるものだと思った。オレ的90年代風エピソード。
0740 曇り空の室内楽
- タラホミ・ウェイ/ザ・ハイ・ラマズ
- なんつってね、久しぶりのハイ・ラマズの新譜はちょっとそういう感じかなと。前作はオレ的には大傑作だったわけですけど、どうもあれの続きという感じではないみたいで、なんかまたいつものやってるようなやつに戻っちゃったみたいになっていて、悪くは無いけど正直これはつまらんと最初は思ってしまった。でも何度か聴いているとなんとなくこれはこれで許せてしまうのはワン・アンド・オンリーな世界がストイックに追求されているから。なのかな。どうでもいいけどこのジャケットは御殿場あたりにある林間学校施設(青少年の家みたいな)を思い起こさせるすなあ。そういうデジャヴ感もまたハイ・ラマズ的で。
0739 クールの誕生なんつってな
おおこんなことやりますかーというのがこのアルバムを聴いてのマイルス・デイビスに対する印象なのでした。というのもこれ聴いたのってほんとつい最近の事でして、それにしてもなにこの威風堂々なたたずまい。しびれる。こういうことを考えて実行してしまう当時のマイルスってのはやはりなかなかの策士だったと思うわけです。もしくはとんでもねえハッタリだったりもして。それにしてもこの大編成でアレンジされているわりにコンパクトにスルスルと抜けていく感じは独特で、何度も聴いてしまう不思議なアルバムでした。
0738 ゲッツ!
ジャズでも聴きますか。
このアルバムはアナログだとこんなジャケ
で、オレの中では「スプリットキック」として勝手に馴染んでたやつだ。この牛乳瓶?いい味だしてるなーとか。当時はこれ、同じジャケでパート1・2が2枚別売りになってて、それを90分テープに録音してよく聴いたものだった。10代終わり頃だったか。
まさに中2病のピークであった当時の私がジャズのことなど名前しか知らんものばっかりな中、なぜコルトレーンとかパーカーとかアイラーとかでなくこのアルバムを掴んでしまったかというと、それはやはり村上春樹の影響だったかもしれない。しかしながらバップ期でもボサノヴァ期でもなくそれがクールジャズ期のゲッツであったことは今思うとなかなか幸せな出会い方であったと思う。
白人プレイヤーによるジャズというのはやはり独特で、この感じを最初に覚えてしまったことによって、その後のジャズの楽しみ方みたいなのがおぼろげに形成されたような気がする。正直クールジャズとかいわれてもよくわかんないのだが、なんだか聴き心地がよくてメロディアスで抑揚があってかっこいいねと思った。久しぶりにCDで聴いてもその印象はほとんど変わらなかった。それで全然OKなんじゃないかな。いいものはいい。ちょっと懐かしくもなった。
0737 危険な話
「危険な話」とか「アトミック・カフェ」とかが流行ってた頃だから軽く20年以上も前の話だが、とある放送作家がいた。その人は自らIQの高さを自称していて、あからさまに世の中に対して横柄な態度を取ってるように私には見えた。たまにはおもしろいことも言ってたような気がする。
そういえばその人は、紅茶やスパゲッティなんかは国産のものしか食べないと言っていた。チェルノブイリ以降、ヨーロッパのどこそこで採れた作物なんかはもう全部やばいとかなんとか公言していた。へえ、と私は思ったものだった。
それ以来、私は輸入物と思われるスパゲッティや紅茶を買う時は、そういえばヨーロッパのどこそこってどのあたりだったっけ、なんて考えることもあった。でもいいや別に、関係ないじゃんと思うことにした。それ以降は普通に買ってたし、たくさん食べてきた。この10年は特に外食する機会だってものすごく多かったわけで、オレにはそんなこと知ったこっちゃねえのであった。
でも今のところ私は全然平気みたいである。確かに将来私が癌にかかる確率は高いのかもしれない。そもそも日本人が癌にかかる率は3割とかいう話だってあるのだけども。
ちなみにその放送作家はその後、妙な宗教に嵌りチェルノブイリはもちろん、その宗教ともたぶん関係の無い、火事による焼死という形で10年位前に亡くなった。だから何だとか、私は今は考えることをしない。
最近、というのは3月13日以降のことだが、ご飯を炊くのにミネラルウォーターを使ったりする人がいるらしい。確かに小さいお子さんがいる家なんかはその方が良いかもしれないですね。私はというと、別にいいやもう既に全然若く無いわけだし、なんて思いながら複雑な心境で水道水をガシガシ使っている。まさかこんな形で自分が既に若くない事を実感するとは思いもよらなかったわけではあるのだが。
0736 ご新規様2
もうひとつ。これも全然知らないバンドだったんですけど、ゴー・ビトウィーンズとかシャーデーのカバーをやってるというので興味を持って買ってみた。スウェーデン出身のネオ・シューゲイザーなバンドというのだが、さっきのより十分私の守備範囲といえる音楽のはずが、意外にもあんまりおもしろくなかった。なんていうかこういうのはわかりすぎちゃってしまう感じがある。別に今聴かなくてもいいんじゃないのなんて思ってしまうのだ。なんてことでしょう。きっと私がどうかしてるんだわ。
あのですね、要するに先のFUCKED UP共々、今となってはこれは入手困難な音源を多数含む2枚組コンピがお買い得価格にてリリースということで聴いてみたよ、というお話がしたかったわけです。こういうのって小まめに買い集めてきたリスナーはさぞ複雑な思いがあるだろうけども、私のような門外漢であっても一気にそのど真ん中にダイブしていける感じがあって非常によろしいかと思いました。
0735 ご新規様1
FUCKED UPといって、全然知らないバンドだったんですけど、ドリー・ミクスチャーのカバーを2曲もやってるっていうんで買ってみたです。聴いてみるとこれがもうFUCKED UPという名前から想像できるであろうそのものの音だったので、大いにウケてしまいました。本来、私はこういう音楽をあまり好まないのですが、この見事なまでの期待の応えぶりはなぜだか好感度高し。
ドリー・ミクスチャーの他にもショップ・アシスタンツやアナザー・サニーデイもカバーしていて、なんなんだよそのセンスは(笑)と思わずにはいられないアレンジになっているのだが、決してふざけてやってるのでなくて、マジで好きでやってるんだろうなというのが音からなんとなく伝わってくるのが良い。となるとちょっとしたギターのリフひとつもゴリゴリなんだけど妙に繊細に聞こえてきたりするんだな。おもしろい。スタイルがどうであれ、こういう謎なセンスのバンドにはなかなか惹かれるものがあります。
0733 忘れてもいいよ
- 忘れてもいいよ/すきすきスウィッチ
- 最近はすきすきスウィッチの完全復刻盤CDをよく聴いてます。スキマスイッチじゃないぜ。その昔、私は「宝島」をむさぼるように読んでいたので、このソノシート5枚組のことは知っていたのだが、28年越しで初めてそれをちゃんと聴いているわけです。40曲以上も入ってるので、なかなか聴き応えがあります。
- で、リアルタイムで聴いてたとしたら印象はまた全然違ったかもしれないのだが、なんていうかあの時代特有のヒリヒリ感がすごい。この感じは初期パステルズに通じるものがあるような気がするのだがどうでしょうか。ラフだけど志の高さみたいのがそれを上回っているみたいなたたずまいの音で、自ずと引き込まれる。
- 私なんかには懐かしい「地球を7回半まわれ」のカバーが入っていて、いや懐かしいといっても私の場合はさすがにポンキッキ版の方なのですが、このハマリ具合には唸った。なんていうかDIYかつほとばしる勢いがあって、これぞレトロフューチャーだなあと痺れた。
0732 狂犬のように
小学生の頃の話。さぞかしどの学校でも起こっていたであろう光景と思われる。授業中にふと校庭に目をやると野良犬が舞い込んできて、狂犬のように吠えながら走り回っていた。「犬だ!」と誰かが言うとみんなが窓際に集まって、その光景を眺めながらガクブルした。どこからか先生がやってきてそれを追い出した。
子供は犬が怖い。私は半ズボンの片ケツのポケットをなんらかの知り合いの飼い犬に噛みつかれて、引っ張るようにして逃げ回ったことがある。なので本気で犬が怖かった。今ではわかる。あの時、犬はただ遊んでいただけだったと思うんだ。本気で噛みついてなんかいなかったのだ。
何十年か経って、実家で犬を飼うことになった。私も散歩に連れて行った。犬は結構わがままで、行きたい方向と行きたくない方向があるらしいことがわかった。某企業が管理している近所のグラウンドの所まで来ると、犬は必ずそこで立ち止まって、入りたい入りたい言うのだ。
そこは柵も鍵もないグラウンドで、簡単に入れてしまうのだが、当然ながら勝手に入ってはいけない。夜中でも早朝でも、警備員室には必ず人がいて見張っていた。でも一度それを突破してみることにした。不意を装ってグラウンドに犬を放置したのだ。
犬はかつて無いハイテンションぶりでトラックを駆けまわった。あ、と私は思った。いつか校庭で見た犬みたいだ。
私も追いかけて走り回ると、犬は更に勢いを上げて逃げ回る。犬は超楽しそうだったし、私も楽しかった。年の割りに本気の鬼ごっこである。しかしやがて警備員が出てきて注意されてしまった。すみませ~ん、と言いながら速やかに退散した。それでおしまい。
それからもいつもそこを通る時、犬は「走りたいな」という顔をして立ち止まる。うん、楽しいのは知ってる。またああやって走りたいんだよなあ。でもダメです。
でもその後、二度三度といわず私達はグラウンドを突破して、ハイテンションな鬼ごっこをしたものだった。そのたびに警備員に注意された。犬は超楽しそうだったし、私も楽しかった。








