0751 にじみ
昨夜の「ほぼ日」ユーストで見た二階堂さんは本当にすばらしかった。あれ本人はきっといつもの感じでやってただけなのでしょうけど、自宅のパソコンで見ていても、あれで人々の心を軽く鷲づかみにしていく様が容易にイメージが出来るパフォーマンスであった。ニコニコ動画と併せると2万人くらいの人が見てたそうですけど、なんていうか二階堂和美がお茶の間レベルでブレイクする瞬間にうっかり立ち会ってしまったような気がしたです。
で「女はつらいよ」であるとか「説教節」であるとかの曲を初めて聴いたわけですが、私はもう声を上げて笑ってしまいました。要するに演歌なのだ。節回しから歌い方のアクションまで、演歌っぽいのではなくて、メタとして演歌になってるのだ。アプローチはおそらく真面目、ふざけてやってるわけじゃない。なので客席はしーんと聴き入ってたみたいだけど、あそこはおもしろいから笑うところで全然OKだと私は思う。
今回のアルバムは、なんかぐっさりと刺さるフレーズが次から次へと出てくる。歌詞の内容がすごく日常的で鋭利なのだ。すべて震災以前に録り終えていた曲らしいのだが、言葉のひとつひとつがえらいヴィヴィッドに響いてくる。それにしてもこの人、これからどういう受け止められ方をしていくのか、ますます気になります。マジで紅白とか出ちゃうんじゃないかという気がする。
0750 安田南は生きている
安田南の事を知ったのはほんのつい最近の話で、それまでは名前すら知らなかったのだが、それにしてもこのジャケットはなんともいえず独特で、一目見た時から気になって仕方がなかった。調べてみるとフォークジャンポリー出演時の顛末であるとか、「プカプカ」の「オレのあん娘」とはこの人の事であるらしいとか、いろいろと逸話のある人ではあるようだ。78年以降は事実上引退、その実態は消息不明ということらしく、年代的に見ればなるほど、私とは接点がなかったわけである。でもって「Some feeling」は現在廃盤になっていて、妙に高い値段がついている。なので私が買って聴いているのは、今も普通に流通しているこのデビューアルバムの方なのである。
South.“Yasuda Minami Live at The ROB-ROY”(紙ジャケッ.../安田南
聴いてみて驚いたのは非常にタイムレスな内容であること。同時期のレコードを今聴くとなると、アレンジであったり音質であったりとかがどうしようもなく古臭い音になっていたりするものだが、このアルバムは2011年の今聴いてもいつの時代のレコードなんだかわからない感じがある。当時としてはまだまだ発展途上であったロックに比べると、ジャズのフォーマットというものがすでに完成されたものであったと言うことも出来る。それにしてもこの堂々たるたたずまいはインパクトがあるなあ。
当時、というのは70年代真っ只中であって世の中はおそらく今よりもリアルに貧しくて、若者達は皆ヒリヒリしていたと想像するのだが、このアルバムにはなんていうか妙にピースフルな雰囲気を感じる。とんがっていながら妙に親密な感じがあって、そこが独特で、なんかいいのだ。それは間違いなくこの人が醸し出している世界なのであって、なんかいいのだ。そう、なんかいいんだよなあ。
このネット社会において安田南は今も依然として消息不明であり、既にお亡くなりになっているとの情報も見聞きするのだが、真相ははっきりしていない。私にしてみればそのほとんどをなにも知らないわけであって、それは今時、伝説としてはなかなか完璧なんじゃないかと思っている。
0749 フェイセス
そういえば今年のフジロック、土曜日のトリはフェイセスなのである。中日である土曜日は放っておいても客が入るのでなんとなくメンツもショボくなりがちな印象があるフジロックなのだが、そんな中、メインアクトにガッツリとフェイセスを持ってくる。これぞ1点狙いというか、いい根性してるなあと思ってしまった。仕事も易々と休めず体力も衰えてるから1日だけでいいよというまさにオッサン狙いのピンポイントなブッキングであるといえる。
しかしわりとディープな音楽ファンの人でもフジロックとか全然興味ないねという人は意外と多いみたいだ。そんな人に今年のフジロックはフェイセスがトリなんだよとか教えてあげるとみんながみんなおもしろいくらい驚く。そりゃそうだろうなあ。ってことは当然ロッドも来るのかと訊ねてくるわけだが、そんなん来ないっす。くるわけないじゃないっすか(笑)。じゃあ誰が歌うのかっつうと、ミック・ハックネルっていったっけシンプリーレッドの。そいつが歌うらしいぜ。でベースはグレン・マトロック。えっ。全然フェイセスじゃないじゃん。というのは全くごもっともな反応であると思います。でもロン・ウッドはちゃんと来るみたいなんだな。そこは逆にすごい気がしている。ある種、トリッキーなマジックであるといえる。でも土曜日は私は行かないかなー。
0748 買ってる買ってる4
2年ぶりの新作。ちょっとペース早くないすか?などと興奮しつつ購入。聴いてみるとこれが全編ボーカリストとしてBubbley Kaurがフィーチャーされた企画モノっぽいアルバムなのであった。音的にはこれがもろにインディー・コンテンポラリー然としたたたずまいのポップスになっていて、思わずひるんでしまったわけである。それでいてサウンドは間違いなくコーナーショップっぽいマナーにはなっている。いや悪くないんですけど、ボーカリストが違うだけでここまでもコーナーショップっぽさが引っ込んでしまうのかと動揺は隠せない。
でね、コーナーショップは今年のフジロックで来るんですけど、この人連れてきてこんな感じのライブになるのだろうか、あるいはこの人は連れてこないで、しれっと過去のヒットパレードになるのだろうか。出番としてはYMOやCAKEあたりとかぶりそう時間帯なだけにそこのところは慎重に取り組みたいところである。っていうかオレ今年のフジロックに行くかまだ決めてないけども。
0747 買ってる買ってる3
今作はコーネリアスが全面的にサポートしてるという。作詞を坂本慎太郎やいとうせいこう、曽我部恵一らが手がけてるという。実際に聴いてみると、まさにそのまんまな感じの内容だったので、ちょっと笑ってしまった。曲というか音は完全にコーネリアスなんだけど声がsalyuなんだよ。で歌詞が坂本慎太郎ぽかったり曽我部恵一ぽかったりするのだ。それでいて不思議なほど違和感が無い。
きっとみんな、ものすごく巧いのだ。完全に設計図通り各々がキッチリとポジションを固めていて破綻というか予期せぬ化学反応みたいなことが起こっていない感じがある。あるいは綺麗に化学反応しすぎて1個になっちゃったみたいな状態なのかもしれない。
この人は元々、小林武史あたりと地盤を固めてきた人なので、いわばこのプロダクションは完全に畑違い、しかしこれはSalyuサイドからのアプローチによって実現したコラボなのだという。要するに本人はノリノリなのね。そのせいか結果として全然違和感が無く自然な作品に仕上がっている。おもしろい。ただし従来からの熱心なリスナーにしてみればこのアルバムは全然違う聴こえ方をしてるんじゃないだろうかと想像する。
(追記)
この人って歌ってる時、すごくいい顔しますね。Youtube
。見てるとなんかだんだん好きになってくる。
0746 買ってる買ってる2
- Smoking In Heaven [解説付・ボーナストラック収録 / 国内盤] (BRC292)/Kitty Daisy & Lewis
- クソ生意気なガキども3姉兄妹の2作目。カバー中心だった前作に対して今回は全オリジナル曲という。ジャケットも意表をつくカラー写真になっていて、内容もどことなくそんな方向性が反映されているような感じがある。
聴いてみると1曲目がいきなり管楽器フィーチャーの重心が低いスカ・チューンであって、一発でしびれる。一皮向けましたねという感じだ。全編にモッドなアティチュードが見え隠れするのがまたなんともよろしいな。1枚目がいわば激渋な内容だったのに対して、この2枚目でようやく見せる天然かつしなやかなポピュラリティが妙に眩しく映えて、かっこいい。こういう内容でいてお洒落なたたずまいであることが頼もしい。とりあえず大事な事が何かをよくわかってる感じがある。
今リアルタイムで一番に聴くべきロック・アルバムとかいう言い方はちょっとあれなんですけども、これは万人に推したい。そう、踊るんだよ。
0745 買ってる買ってる
- Here Before/Feelies
- あんまし更新してないせいか、最近CDとか全然買ってないんじゃないの?なんつって言われたりするのですが、確かにそれほどは買ってないです。でもフィーリーズのは買ってる。そりゃもう当然である。
およそ20年越しくらいに届いた5枚目である最新型のフィーリーズ・サウンドは、これが一切の予想を裏切ることの無い相変わらずの淡々としたクールネスを貫いている。いわゆるPOPの旨味成分みたいなのが歳とってますます薄くなってる分、ひたすらストイックなまでにそのスタイルを追求してるみたいな印象があります。桶職人のおじいちゃんの世界にも通じるものがある。
しかし思うのだ。こういうのをなんで90年代のうちにやっておいてくれなかったのかと。ウェイク・ウールーとかきちんとフォローしつつ、なんとなくがっかりしながら空虚な気分を過ごしていた90年代の私はだな、本当はこういうのが一番聴きたかったのだよ。なので今ごろいったい何やってんすかというのが率直な感想である。でもまあこのゆるさも含めてフィーリーズか。今も老体に鞭打ってツアーとかやってるようですけど、正直あんまり興味ないよなあ。でもまあ来たら見に行くけどね。ツンデレ。
0744 御礼
Lou's Pale Horseのライブは無事終了、来てくださった方はほんとにありがとうございました。2年ぶり、しかもリハは2回しかしてないくせに新曲を3曲もやったりするような貪欲な姿勢は健在なのであった。まあ2年もやってなかったわけなので私としては正直なところ、心ここにあらずな心境であったり、体力的に堪えたりするところは否めなかったのだが、久しぶりに音を出してみるとああやっぱりこのバンドは良いなあと妙に客観的な視点で楽しむことができました。何よりお客さんがあたたかいなあと改めて思った。それはもうほんと、このバンドが培ってきたかけがえの無い財産であるなあと。
で次回のライブの予定はないのです。まあ機会があればいつでもやるのでしょう。その時はまたなんか変な新曲とかも用意してくることでしょう。言うならばラブ・イズ・エブリウェアである。なんていうかそういう程よい安定感とゆるさみたいなのが実感できた事が妙にうれしかったです。いや自分で言うけどいいバンドだと思っちゃったなマジで。
0743 最近、買ってよかったと思うもの2
- 柔らかさと弾力を持った ハイバックプレジデントチェア ブラウン CBT-64BR/サカベ
- これはイケアで買ってきたんですイケアで。いわゆるプレジデントチェアっつうんですか、そんな大層なものではないですけど、今まで使ってた椅子は省スペース優先で、背もたれが付いてなかったのだ。するとどうなのかというと、疲れる。なので買ったったわけである。値段の割にこれがなかなかゴージャス感がぐっとアップでよろしい。生活がヴァージョン・アップとはまさしくこれのことだ。実はこれにするか、籠っぽい素材のロッキンチェア(エマニエル夫人が座ってるようなやつ)にするか迷ったのだが、エロよりも社長を選んだ次第である。これに座ってテレビとか見るとなかなか優雅な気分になってよろしい。
0742 最近、買ってよかったと思うもの1
物干し竿です。最近といっても去年、引っ越してきた時に近所のホームセンターで適当に買ってきた。これ、さおのところに格子状のワイヤーが付いてるでしょ、ここにハンガーを掛けるとだな、風が吹いてもハンガーが固定されるとですよ。つまりだな、どんな強風でもシャツが片方に重なって乾かなくなるなんて事が無い。すごくないか。些細なことだけど、これを経験してしまうといかにすごいか実感できる。私はもうこの物干し竿じゃなくちゃ絶対にダメな体になっている。そう、絶対にだ。
いや実際物干し竿なんてめったに買わないでしょう。思えば私が初めて一人暮らしを始めて時だって、備え付けのやつがあってそれを使っていたくらいのもんで、なんだっていいじゃないすか物干し竿なんて。でもこれはそんな私の物干しライフに革命を起こした一品であった。これこそがライフハック。






