オープンであること ~ 心理学と裁判の接点 ~ | 数学を通して優しさや愛を伝える松岡学のブログ

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【オープンであること ~ 心理学と裁判の接点 ~】

 

こんにちは。

 

落語家・快楽亭ブラック師匠の裁判を追いかけていた私ですが、

 

裁判が終わった最近のブラック師匠の様子も気になり、

 

ときどきブログを訪れたりしています。

 

 

それで思うのですが、、、

 

ブラック師匠って、オープンですよね!

 

ブログに 「今週の快楽亭」をいつも書かれているのですが、、

 

たとえば、、、

 

 

~ 2022年2月7日、月曜の記事から引用 ~

 

今日は午後からシネマベーラ渋谷の渡辺美佐子特集を2本見ます。

 

明日は夕方からラピュタ阿佐ヶ谷で松本清張を2本と

その後の松方弘樹まで見ます。

 

水曜日はラピュタ阿佐ヶ谷のモーニングショー、

原節子特集を見た後で新作映画、大怪獣のあとしまつを見ます。

 

木曜日はシネマベーラ渋谷で映画のあと

高速バスで名古屋に移動します。

 

~ ~ ~ ~ 

 

 

というように、

 

プライベートも含め、

自分の予定をブログに書いているのです!

 

ここまでオープンにするって、

すごくないですか?

 

だって、月曜日の午後にシネマベーラ渋谷に行けば、

ブラック師匠と会えてしまうんですよ!

 

 

実は、、

 

そんなオープンな姿勢が、

裁判でもいい方向に作用したのではないか

 

と、私は考えています。

 

 

 

 

そんなわけで、

 

今回は、、

 

オープンという心理学的な姿勢から

裁判を眺めてみたいと思います。

 

 

これは、裁判だけでなく、

日常生活にも応用できる姿勢だからです。

 

 

< ブラック師匠の愛と笑いの裁判のコラムはこちら >

 

 

 

ブラック師匠ほど

オープンになるかどうかはともかく、

 

 

もともと、、、 

 

アドラー心理学では、

 オープンであることを大事にしています。

 

オープンであることは、 

それだけで効果があるからです。 

 

さらに、

 

ゲシュタルトセラピーを提唱した

セラピスト・フレデリック・パールズは、

 

オープンであることを突きつめて、

理論の大きな柱の1つにまでしました。

 

パールにによると、

 

ほんのちょっとオープンになるだけでも、

難しいものだと言います。

 

 

でも、

 

そのほんの少しの正直さが、 

あなたを救うこともあります。

 

 

 

 

あなたも日常生活で、

ちょっとしたことからオープンを心がけてみてはいかがでしょうか。

 

 

実は私も、

ささやかなことからオープンを心がけています。

 

 

たとえば、

 

私、Aさん、Bさんの3人で

予定を調整しなければけないとき、、、

 

最初にAさんとメール(またはSNSのメッセージ)でやりとりをして、

細かく聞いてから、

 

次に、Bさんとやりとりをして、予定を聞く。

 

それで、

 

AさんとBさんと私の予定を合う日を調整する。

 

みたいな、

 

昔の私は、そんなふうにしていました。

普通ですよね。

 

 

ところが、、、

 

心理学を学んでいて、

あるとき気づいたのです。

 

Aさん、Bさん、私の3人の

SNSグループを作って、

そこで調整すればいいと。

 

たとえば、

 

3人のSNSグループで、

私とAさんが何度も予定のやりとりをしていると、、

 

傍観をしているBさんには関係ないように思えます。

 

だったら、

 

Aさん、Bさんと別々にやりとりをしたら?

と思われるかもしれませんが、、

 

3人のSNSグループで

やりとりをするほうがオープンなのです。

 

つまり、

 

Bさんの見えないところで、

Aさんと私がやりとりをするより、

 

Bさんの見える3人のグループで、

Aさんと私がやりとりをするほうが、

 

Bさんにとって、安心感があるということ。

 

「私の知らないところで勝手に決まった!」

 

という不満がなくなるということなんです。

 

 

ささやかなことですが、

 

勇気をだして、

オープンになるほうが、うまくいくものなんです。

 

 

 

 

日常生活でオープンであることは、

効果があると心理学でも言われていますが、、、

 

ブラック師匠を見ていたら、

 

オープンな姿勢は、

裁判でも効果があるのではないかと

思うようになりました。

 

 

ブラック師匠は、

裁判の様子や自分たちの考えていることを、

正直にブログに書いていました。

 

それもすごいですよね。

 

ブラック師匠のブログを読むのは、

何も応援してくれているファンの方々だけではありません。

 

争っている相手も見れるし、

相手の弁護士も見れます。

 

なのに正直に書いていたら、

 

自分たちの裁判の作戦がバレバレですよね、、、

 

 

でも、そんなことは気にしていないのではないか、

私は、ブラック師匠のブログを読んでそう感じました。

 

 

だって、ブラック師匠は、

 

争っている相手の弁護士の方にも

優しく話しかけようとするくらいの人なんです!

 

憎しみを消した、

 

優しさに包まれた裁判

 

そんな可能性を、

私はブラック師匠から見いだしました。

 

オープン、誠実、優しさ

 

そんなことが裁判で実現できたら

いいですよね。

 

 

 

 

先ほど、

私は3人グループのたとえ話をしました。

 

日常生活だけでなく、

裁判でも似たことがあると思います。

 

複数人に内容証明を出す場合。

 

つまり、

 

内容証明の受け取り人が、複数人の場合。

 

相手に応じて、

個別に内容証明を書いてもいいのですが、、

 

内容が同じ場合だと、

 

同じ文章で、同時に複数人へ送付できる

 

「同文内容証明郵便」

 

という制度があります。

 

 

たとえば、

 

Cさん、Dさんとトラブルになって、

2人に対して、内容証明を出さなければいけないとき、、、

 

「完全同文内容証明郵便」

 

といって、

まったく同じ文章で2人に出すことができるのです。

 

(一方、「不完全同文内容証明郵便」というのもあります。

こちらも受取人の氏名、住所を連記しないだけで、

同じ本文で送付できます)

 

 

まったく同じ文面の内容証明が、

2人に届くわけですから、オープンですよね!

 

 

Cさんの立場からすると、、

 

受け取る人が複数人いるのに、

もし個別に内容証明を受け取ると、、

 

「自分以外には、誰に内容証明が送られているのだろう?」

 

とか、

 

「自分以外に送られた内容証明には何が書かれているのだろう?」

 

とか、気になるかもしれません。

 

しかし、

 

「完全同文内容証明郵便」

 

なら、まったく同じですから

そんな不安を、相手は抱かなくてすみます。

 

そのようなことから

 

オープン

 

な内容証明だといえます。

 

 

さらに、

 

相手への誠実さ

 

も私は感じています。

 

 

(この記事は、あくまで心理学の観点で論じているだけですので、

実際に、迷っている方は、専門の弁護士の方に相談してください!)

 

 

 

 

結局、、、

 

何が言いたいのかというと、

 

裁判で勝つとか負けるとか

それも大事かもしれませんが、

 

憎しみあって裁判をするって、

悲しいと思うのです。

 

 

凶悪な事件の裁判は別として、

 

 

ちょっとした人間関係のトラブルで

裁判に発展してしまった場合、

 

恨んだり、憎しみ合わずに、

解決ができないものかと思うのです。

 

だって、

 

トラブルになるまでは、

親しい人間関係だったわけですよね。

 

優しさ、誠実さ、誠意、愛 ・ ・ ・ 

 

そんなことを忘れずに、

裁判に臨めたらいいですよね。

 

 

それが、

私がブラック師匠の裁判に注目していた理由。

 

 

そんな可能性を感じるような

心理学的な姿勢だったからです。

 

オープン

誠実

優しさ

 

内容証明を出すにしても、

そんな思いを込めたいものです。

 

 

 

 

というわけで、

 

今回は、ブラック師匠の裁判の姿勢を通して、

 

オープンであること

 

について考えてみました。

 

 

あなたも日常生活で、

 

オープンであることについて

実践してみてはいかがでしょうか。

 

きっと何かがいい方向へ動くはず。

 

 

それでは今回はここまでとなります。

 

 

 

<今日の1曲 : やさしさに包まれたなら,  荒井由実>

 

 

 

 

■ 執筆者

 

松岡 学

 

数学者、数学教育学者

高知工科大学 准教授、博士 (学術)

 

大学で研究や教育に携わる傍ら、

一般向けの講座を行っている。

 

アドラー心理学の造詣も深く、

数学の教育や一般向け講座に取り入れている。

 

音楽 (J-POP) を聴くのが趣味。

ファッションを意識し、自然な生活を心がけている。

 

 

 

■ 関連コラムやエッセイ

 

◆ 裁判とアドラー心理学 ~ ある落語家の挑戦 ~

 

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◆ ある落語家の裁判への想い ~ 快楽亭ブラック師匠 ~

 

 

 

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◆ 愛と裁判と笑い ~ 快楽亭ブラック、裁判のまとめ ~

 

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