パチンコ・パチスロの型式試験。4号機時代にはサブ基板でゆるゆるの試験でしたが、今ではその機種の正しい打ち方で試験されており、AT機のような発表値が119%でも実際は150%超えという機種は不可能になっています。今のパチスロ型式試験での適合率は20~30%ほど。半分以上は不適合となり、メーカーは出率などを再調整してまた試験を受けることになります。
型式試験には検定料が必要になり、その値段はパチンコ・パチスロで異なりますが1機種だいたい150万円前後。不適合機種を再調整し、もう一度試験を受けるともちろん検定料が必要となります。式試験は一般財団法人保安通信協会、保通協が行っており、場所は東京錦糸町のオリナスタワー。ここに各メーカーから型式試験用の遊戯機が搬入されます。型式試験はメーカー立ち合いで行われるのではなく、遊技機の搬入、あとは保通協が試験を行い適合・不適合を通達、という流れになっており、メーカーの方でもどんな試験が行われているか不明。
目型式試験を簡単に説明するとパチンコなら10時間遊技で出玉率上限133%、パチスロなら17500Gでの出玉率上限115%となっており、パチンコなら1時間、4時間、パチスロでは400G、1600G、6000Gでも出玉率の下限上限が決められています。
ではメーカーはどのように試験に挑むのか?ですが、過去にはパチスロでは少しスペックを変えた機種を複数持ち込む。などありますが、人気シリーズなどでは全く同じ出率の機種を複数持ち込むことが多く、支えているのはリプレイの確率(揃うラインの振り分けなど)程度らしく、中段にリプレイ絵柄が揃うのか、斜めに揃うのか、上段に揃うかなどを調整しているだけで、実際の出率は全く変えていないことが多いようです。
型式試験に挑むときに機種名が同じの機種は申請できないため、同じ機種でも名前を変えて型式試験に挑みます。例えば「大工の源さん超韋駄天」正式な機種名は「P大工の源さん超韋駄天YTA」三洋物産が何台持ち込んだかわかりませんが、YTA以外の名前でも複数事件に挑み、YTAが適合になったとが予想されます。
パチスロの場合、型式試験は1機種あたり約160万円かかるため、本来の出率が120%で運良く115%になったらいいという運試しでの型式試験の持ち込みは一切せずに、数十万回の試行回数の結果115%未満になっている機種で試験に挑む。平均的な適合率は20~30%ほどなので、5台ほど持ち込みどれかは適合する、という保険をかけて試験に挑んでも全て不適合になることも。メーカーでも型式試験はブラックボックスとなっており、再試験の費用などの予算もあり、泣く泣く出率を下げることもあるようです。
今の型式試験は時間やゲーム数での規約が厳しくなり、いくらメーカーが何十万回とテストしても試験時に誤爆すれば即不適合。逆に出玉に下限もあるのでクソハマれば不適合。なぜここまで厳しくなったのかは「メーカーの開発が天才すぎたから」とも言えます。
4号機時代にサブ基板制御という抜け穴を見つけ、保通協は小役は絶対取りこぼしなしの打ち方で試験するとなりました。すると次はストックの消去が登場。御上がキレて5号機時代に突入します。5号機は当初は苦戦しましたが、天才開発者が抜け穴を発見。型式試験の子役を取りこぼさない試験を逆手にとった方法、それがRTのパンク。小役を獲得する打ち方で試験を行うということは、小役獲得でRTをパンクさせれば出率は下がる。そのためRTのパンクがある機種の本当の出率は120%は余裕で超えていたと言われています。結果、その機種の機械割が一番高く出る方法での打ち方となり、現在はメーカーの天才達は全ての穴を塞がれた状態となっています。今の規約や試験方法で保通協を欺くことは難しい状況ですが、今後の内規の変更でパチスロが復活する日を願っています。