「入試問題は学校から受験生へのラブレターだ」とよく言われます。
これから受験校を選ぼうとされている親御さんは、是非、この意味をしっかり理解して下さいね。
入試問題、といっても過去問ですが、それを見ると本当に学校の特色が現れていることが多いのです。
娘の時代のことで恐縮ですが、当時、女子学院は全科目で平易な問題から難問までを満遍なく出題しており、まるで模擬試験のようでありました。
おそらく、このような問題を作成していた意図は、満遍なくしっかり勉強してきたお子さんに入学して欲しいという、学校側の意図があったのではないかと思います。
まぐれでは決して合格できないような問題です。
白百合の国語は、問題文が問うていることをきちんと理解して書かないと、明後日(あさって)の方向の解答になってしまうような問題でした。
問われていることを、しっかり素直に受け止める受験生を求めていたのでしょう。
中堅どころの女子校の算数の問題は、一見基本問題そのままのように見えるのですが、解いていくうちにひねりが入っていることに気づく良問で、とても感心したのを憶えています。
雙葉の国語の問題は人に道を説明するような問題が出ていて、道を聞かれたら親切に教えてあげるお子さんに入学してきて欲しいという意図が感じられました。
男子校の麻布や武蔵は、もっともっと個性的な記述式の問題が出ます。
大人が読んでいても、ワクワクしそうな問題です。
逆に、早稲田系列は、大学と同じようにプロセスはともかくも確実に正解にたどり着けるような問題が出てました。
算数にはとても付いていけない親御さんでも、国語や社会の問題傾向はしっかり把握できるはずです。
志望校選択に当たっては、是非とも事前にその学校の過去問を見て、どのようなタイプの受験生を欲しがっているのかをしっかり把握しておくことが重要です。
お子さんが、その学校の欲しがっている受験生であれば、(表現は変ですが)相思相愛になって合格可能性が高くなりますし、入学してからも期待を裏切られる怖れが比較的少ないのではないでしょうか?
受験の諺に「その子が最終的に入学することになった学校が、その子にとって一番合っている学校だ」というものがあります。
私は、このような諺ができたのは、受験生と学校の入試問題の相性がよくて、晴れて入学となることが多いからだと解釈しています。
逆に、お子さんを不合格にするような学校は、お子さんには合わない学校だと解釈することもできますので、わが子を不合格にするような学校ならこちらからお断りだ、というのもあながち負け惜しみではありません。
校風は入試問題に表れます。
入試問題から校風を読み取って、賢明な学校選びをされることを願っています。
もちろん、校風に合わせて過去問の合格ラインに沿った勉強をすべきであることは言うまでもありません。
特に、第一志望や第二志望の場合は、受験生の方から学校に歓迎されるようになりたいものですね。
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