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はじめに

こんにちは、まるこですニコ

先日、館林にある群馬県立美術館へ行ってきましたアップ

 

まるこグンマーだけど家からはちょっと遠いので今まで行ったことなくて初めて訪れたのですが、とても素敵な場所でしたラブラブ

 

今回の記事では美術館や美術展の感想など書いていきたいと思います。

興味ある方どうぞ最後までお付き合いください音譜

美術館について

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美術館に着いてまず感じたのが、「自然の中にあるとても気持ちのいい場所だな」ということでした。天気よかったしね晴れ

 

それもそのはず、こちらの館林美術館は2001年の開館以来、豊かな自然に囲まれた環境の中、特徴を持った美術館となることを目指し、「自然と人間の関わり」をテーマに作品収集や展覧会活動をされてきたそうです。へーニコ

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青々とした芝生の中に、スタイリッシュな建物がドーーーンって感じアップ

建物に着くまでに一つだけ外に展示されていたのがこちらのうさぎさんネザーランド・ドワーフ

 

伸びてるのは何でなんだろうね。速さを表現してるのかな。脚長いのは人っぽくも見えるけどもうなんか足先とか魚に見えたDASH!

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道の突き当り正面が美術館入り口で、右に見えるカーブした建物はレストランになってます。おしゃれ恋の矢

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こちらは別館で、スタイリッシュ建物を見終わって抜けたところに現れる「彫刻家のアトリエ」の外観。また違った雰囲気の建物でこちらも素敵ですラブラブ

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あ、そうそう。館に入るまでに池があってちょうど睡蓮が咲いていましたガーベラ

神々しいですね乙女のトキメキ

 

それでは美術館へ入っていきましょうランニング

展覧会「アート遊覧紀行~自然と人間をめぐって~」について

今回の展覧会は、「自然と人間のかかわり」をテーマに作品集めや展覧会をしてきた当美術館のコレクションの中から、「人間」「動物」「自然」の3つの大きなテーマで様々な作品が展示されています。

 

人、動物、自然に対して、アーティストたちがどのような眼差しを向け、どのように表現してきたのか。旅するように展示室をめぐる…というコンセプトだそうです。

特に印象に残った作品と感想

それでは、展示の中で特に印象に残った作品やその感想など書いていきたいと思いますニコ

触れる展示

動物たちの彫刻が展示してある部屋に入って最初にあったものなのですが、作品とは別にブロンズなどの各種金属や御影石や大理石といった彫刻に使用される石の重さ比べが出来るコーナーがありました。

 

大体5cmくらいの立方体にカットされた金属や石が10種類くらいあって、それぞれ触ったり持ち上げたりすることが出来ました。

 

金属が思ったより重かったのがびっくりしたのですが、それより驚いたのが金属より石のほうがずっと軽いということでした。え、常識?みんな知ってたアセアセ

 

これから彫刻など立体作品を観る際には素材にも注目してみたいですねビックリマーク

ポンポン《シロクマ》

テレ東「美の巨人たち」にオルセーにある大きいサイズのポンポンの《シロクマ》が出てきたときにその魅力を聞いていたので、そのミニサイズがあるということで楽しみにしていました。

 

シロクマに限らず、ポンポンの動物シリーズは極限まで省略した造形ながら本質をとらえているように見えました。シンプルだけど手抜きではない。鳥の羽の一枚一枚やシロクマの毛の一本一本は省略されているけど、それらを包括した全体的な動きの表情は感じられるようでした。

 

ただ、館林にあるのがこんなに小さいものとは思わなかったのでちょっと…アレでした…あと、なんかちょっと薄汚れてたぶーあせる 

ポンポン《コゼット》

館林美術館を訪れるにあたり一番楽しみにしていたのがこの《コゼット》でしたラブラブ

 

コゼットとはユゴー作『レ・ミゼラブル』に出てくる少女です。

私ミュージカル好きなのでレミゼは映画も舞台も観たし、頑張って原作も読みました。というわけで思い入れたっぷりなのです笑い泣き

 

ポンポンのコゼット良かったよ~アップとても良かった笑い泣き

40cmくらいなのでそんなに大きくないけどね。

 

水をたくさん入れた樽を重そうに運んでいる姿なので…ちょうどバルジャンと出会うシーンのコゼットでしょうか。

 

顔の表情も絶妙だし、動きや体以外の造形もとても細かく見入ってしまいました。

360度×3周くらいジロジロしたよ目

 

動物シリーズはとてもシンプルでなめらかなのに、コゼットはとても細かくて…同じ人が作ったとは思えませんでした。

 

そのことについて、別の展示室(「彫刻家のアトリエ」)にあったポンポンについての資料から一部抜粋しご紹介します。

 

ポンポンはロダンの弟子だったのですが、ロダンの工房ではロダンによる人間の深層心理が身体表現に不可分に結びついた人物像の制作に携わり、自身も『レ・ミゼラブル』などの物語や神話を主題とするロマン主義的な人物像を作っていました。

 

一方、パリの動物園で動物を観察したり、オリエントやエジプトの平面的で単純化された彫刻を学ぶと、やがて自身の作品の形態も単純化し、細部と無駄を省略した流麗なシルエット、それぞれの動物の忠実な再現よりも形態の本質を追求する新しい動物彫刻を生み出しました。

 

そして67歳にして《シロクマ》(オルセーにある大きいやつ)を発表、革新的な動物彫刻家として広く認められるに至りました。

 

だそうです。

どうりでどうりで。確かに制作年を見ると、《コゼット》は1888年、その他動物シリーズは1910年代20年代くらいでした。単純化表現は初期からやっていたわけではなく、アーティストポンポンの行きついた先だったのですねひらめき電球

 

絵画でもよくありますが、芸術家が人生の中で何にどう影響を受けたかを知ることで、作品の声のようなものを受け取る手助けになることはとても面白いですアップ

グランヴィル《当世風変身譚》

擬人化された動物たちによる人間社会が描かれているシリーズ(8点)ですが、とっても緻密な線の木版で、手彩色はとても鮮やかで綺麗な色合いでした。

 

結構小さい(26×16cm)サイズなのでのぞき込んでかなりの時間見入ってしまう程の美しさでしたラブラブ

この保存状態の良さはさぞ高価だったんだろうなって思うイヒ

本やチラシなどでグランヴィルの擬人化動物の絵を見たことはありますが、実物は色合いの綺麗さが全然違うね!!!!

 

可愛らしいなと思って見ていると、風刺画なので人間社会を皮肉って描いているのでブラックだったりして可愛いだけじゃない感じも惹かれました。

ピカソ 『博物誌』挿絵

個人的にピカソの愛人シリーズは好かんのですが、こちらで展示されていたビュフォン『博物誌』の挿絵として描かれた動物の版画シリーズ(12点)は良かったです。

 

特に、動物の毛並みの表現方法がそれぞれ違っていたのが面白かったです。筆跡(ふであと)を残して毛並みの表現に生かしたもののあれば、筆跡が目立たない方法で滑らかに描かれたものもありました。白黒ですがワンパターンではないバリエーションが楽しかったですニコ

ウォーホル 《危機に瀕した種》

ウォーホルのシルクスクリーンの動物シリーズ(10点)はめちゃめちゃかっこよかったです笑い泣き!!!!

 

動物のアップのイラストですが、色遣いが自然にはない独特な作品でした。

パンダはね、赤かったよパンダ

 

特に白頭ワシの顔のドアップの作品がすごーーーくかっこよくてね、これはTシャツあったら買っちゃうレベル!!

ポストカードあったら買いたかったけどなかったえーん

 

緻密に描き込まれているわけではないけど、ドラマティックで何か動物たちの無言の訴えが聞こえてきそうで…でも自然保護への押しつけがましさは感じなくてただただアーティスティックでもありました。(個人の感想ですパー

他にも…

書ききれませんでしたが、他にもまるこが好きな鶴岡政男、もっと知りたいと思っている香月泰男、これから知っていきたい山口薫などの作品もあったし、シャガールの自身の詩と版画のシリーズも良かったです。

また、「表現方法が面白いな~」とか「単純に素敵」という現代アート作品もたくさんありました音譜

 

まぁ、現代アートの中にはちょっと何言ってるか分かんないってのもあったけどねぶー

展示について全体的な感想や考察など

展示中に、「モチーフの表現を突き詰めていくと、写実を超えて抽象的な形態へ向かっている場合がある」という説明書きがありました。

 

…ポンポンの動物シリーズはまさにそれだと思いますが、抽象化された物体は本質を捉え、普遍性を高めていくようにも見えます。

 

また、別の展示室には「芸術家たちは抽象化することで精神世界や哲学を表すことを試みた。」という説明書きがありました。

 

…なるほど。。。見えているものをそのまま描き写したわけではなく、抽象化・単純化したそこには精神世界や哲学・思想が込められているのですね。だから(だから?)受け取るのが容易でないんだなと妙に納得しましたにやり

 

他の展示室には「自然からのエネルギーや空気、気配は目に見えないものだが、芸術家たちは想像力で可視化した」という説明書きがありました。

 

…この説明はとても分かりやすいし面白いなと思いました。目に見えない自然のパワーを、芸術家たちはそれぞれの感性や技法で他者に見えるように・他者が感じられるように表現してきたのだということを知ると、彼らの表現を楽しみながら受け取れるなと思いました。

(別の言い方をすると、「何これ、意味わかんない」と切り捨てることは減るだろうなと感じたということです。)

 

展示全体を通して、人・動物・自然の3つのテーマをめぐる旅はとても楽しめましたニコ

 

遠くからパッと見た印象と、近くまで寄って解説を読んで芸術家が表現したかったことを知ってから見るとまた印象が変わるのも面白いし、同じテーマでも芸術家によって表現したいことや表現方法が全く違うのも面白いです。

 

何を表現したいのかよく分からない抽象芸術でも、生理的に好きな柄や模様だったりすると「壁紙にしたい」「Tシャツにしたい」「スカートの柄にしたい」などと生活のこんなシーンに取り入れたいな~なんて思ったりしてそれはそれで楽しめましたイヒ

おまけ

ランチには近くの古民家的なお蕎麦屋さんで鴨のお蕎麦をいただきましたニコ

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接客のお姉さんがとても感じの良い方で気持ち良く食事できましたラーメン

お蕎麦とっても美味しかったよもぐもぐアップ量も多かったビックリマークでも800円!!

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お汁少なく見えるけど、お肉いっぱい入ってた!!

ごちそうさまでしたニコ

おわりに

先日、横浜美術館に「NUDE展」を観に行った時に現代アートは苦手だと感じたのですが、今回自然をテーマにした現代アートは全然不快な部分がなかったです。寧ろ好きニコ

 

現代アートは芸術家たちがそれぞれのテーマに基づいた主張をそれぞれの”言語”で表現するものなので、(私の感覚では)テーマによる好き嫌いがはっきり分かれるものなのかなと感じました。

知らんけどぶー

 

ちなみに、最初の画像のまるこのポーズがおかしいのは、自分で作ったガウチョパンツをはいてるショットを撮るためだったのでへんてこりんな格好をしていましたのよDASH!

これね下矢印

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最後までお読みくださりありがとうございましたぶちゅー

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最後まで読んでくださった心優しいあ・な・たラブラブラブ

気が向いたらいいね!してってちょねアップ

ペタしてねドキドキドキドキドキドキ

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鉛筆関連記事

本横浜美術館「NUDE展」に行った時の記事右矢印横浜美術館「NUDE展」に行って感じたことなど

本鶴岡政男について書いた記事右矢印高崎市美術館「逃すな。人、鶴岡政男」を見てきた話

本香月泰男についてちょっと書いてある記事右矢印桐生で始まる芸術の秋!(コンサートと美術館に行った話)

本ガウチョパンツを作った話右矢印紳士服地で〇〇チョと帽子作ったよ

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はじめに

こんにちは、まるこですニコ

ばあちゃんにもらった紳士服地でボトムスと帽子を作りましたアップ

 

今回は記録用&自己満記事ですDASH!

興味ある方どうぞ最後までご覧くださいラブラブ

もらった生地

ばあちゃんからもらった生地がこれ。2m弱くらいあったかなはてなマーク

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(色がうまく出てないけど)ネイビーのストライプです。

ばあちゃんが言うには、とても高級な「チョーダイ」というブランド生地で、ウール100%のものだそうです。

 

(まるこのばあちゃんは昔じいちゃんと一緒に自宅で洋服屋さん(仕立てやお直し)をしてたの。で、もうほとんど処分しちゃってたけど余ってた生地がまだあったみたいでまるこにくれたのよ。数十年眠ってたものだと思うので、ある意味ヴィンテージよねイヒ

さて、何を作ろうか

生地もらってから1年以上経ってるけど全然作る気しなくて放置してたのねあせる

で、急に服が作ってみたくなって挑戦してみましたのグー

 

私、ミシンでバッグとかポーチとか作ることはあっても、服なんてハードル高くて手が出せなかったあせる高校の家庭科でファスナーのスカートを作った以来といっても過言ではないかもDASH!

 

とにかく服を作るのは超絶初心者なのでまずは図書館でいい感じの本を借りてきて何を作るか決めることにしましたアップ

借りたのはこれ下矢印

ガウチョを作ることに

この本はファスナーなしでもシルエットのきれいな今風のボトムスがたくさん載っていて、なんだか簡単そうだし、見ているだけでも楽しかったです音譜

 

その中で、もらった生地に合いそうなガウチョパンツを作ることにしましたひらめき電球ちょうど表紙になってるやつねニコ

 

ガウチョってさ、数年前から爆発的に流行ってたじゃん?そーゆーのって廃れるのも早いんだろうなって思ってまるこ一枚も持ってないのよ。流行りの流れの中で、スカーチョとかスカンツ?とかいろんなバリエーションで出てたじゃん?だもんだから出来上がったこれが何~ちょなのか分かってないの。これはガウチョでいいのぶー

作成

さ、作りますよニコ

(すべての工程を撮ったわけではないので飛び飛びですが…)

裁断して印付けて…

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これね、簡単に作れるポケット付きなのニコ

ポケットあると便利よねグッド!

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ポケットはグレーの小花柄の布地を使ったよガーベラ

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本にはなかったけど、(ウエストゴムだけど)ベルトループを付けたかったので、足しましたニコ

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もうすぐ完成…

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完成

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手作りなので丈の調節も自由に出来ていい感じですニコ

ベルトループ頑張って付けて良かったわ!!!!

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ポケットの花柄チョイ見せもいい感じグッド!

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感想

初めてのズボン作成でしたが、ウェストゴムだったので思ったよりも難しくなく、本をしっかり読めば初心者でも作れるんだ~ってことが感動でしたラブラブ

 

一度作ってみると構造が分かるので既製品のしくみを理解することが出来、これからは既製品のお直しを自分でも出来そうだと思えたのが収穫ですねニコ

 

また、基本が分かれば応用も出来るようになるから、既製品にはない自分だけのアイテムが作れたら楽しいなとわくわくしてきましたラブラブ

 

オラわくわくすっぞアップ

余った記事で帽子

ガウチョを作って少し布が余ったので帽子を作ってみることにしましたニコ

帽子は本当に初めてビックリマーク

でも図書館で見つけたこの本で、おしゃしれ帽子が難しくなく作れそうだったので挑戦しましたよグー

作ったのはこれ

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キャスケットって書いてあったけど、ワークキャップっぽくもある感じ。

作成

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裏地はまるこの生地ストックの中から選んで花柄を…

 

裏地をストック…言いたいだけぶー

 

ガウチョのポケットでも使ったグレーの小花柄ねガーベラ

完成

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結構いい感じに出来て満足ですアップ

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サイズテープを目立たない黒ではなくあえてベージュにしたのは、ファンデーションで汚れてしまったときに目立たない色が良かったからですあせる

感想

帽子がこんなに簡単に出来るなんてちょっと驚きでしたビックリマーク(型紙は写しただけだし指示通り切って縫っただけだけどぶー

あと、クロッシェとチューリップハット(?)を作ってみたいと思っているのでいい生地見つけて作ったらアップします。また見に来てねラブラブ

おわりに

今回初めてパンツと帽子を作ってみましたが、きちんと手順を踏めば形になるんだな~ってことが私的には衝撃でしたビックリマーク

 

出来なかったことが出来るようになることや、出来ないと思っていたことが出来たときって本当に嬉しいし楽しいです。完成した時の達成感は超気持ちいいラブアップ

 

もっと出来るようになったらアレンジもしてみたいなと夢ばかりふくらむのでしたイヒ

 

最後までお読みくださりありがとうございましたドキドキ

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まるこ頑張ってかわうぃーの作ったね~アップって思ってくださった方、いいね!してってね!!

ペタしてねドキドキドキドキドキドキ

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はじめに

こんにちは、まるこですニコ

この度、1年2か月ぶり、2度目の『ノートルダムの鐘』観劇してきましたビックリマーク念願かなった笑い泣き

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一回目では気付かなかった個所やキャストの方々の感想など思いつくまま書きたいと思います。

初3階席

前日用があって東京にいて遅くなってしまったので宿泊し、せっかくなのでと急遽当日券をゲットして観たため3階席でした。初3階席。

 

見え方は、かなり上から見下ろす感じでした。4階って感じ。高所が苦手な方は辞めたほうがいいかもあせるクワイヤの方々もかなり下のほうに見えました。でも思ってたよりステージから遠くなかったかも。いや、遠いけど。キャストの表情が分かるときは分かったしね。

あと、手すりが邪魔でしたぐすん安全のため仕方がないのは分かっているよ。

 

それでは、感想など書いていきますが…興奮してくると文章が乱れる悪癖がございますのでご了承くださいぶー

全体的な感想

今回はほんと泣きすぎましたえーん

最初の「オーリーム」で既にぞわぞわ来ていて、「あーあーあー」まで来た時には早くも号泣レベルえーんえーんメガネで行って良かったわDASH!

 

まるこ、去年観劇後にクワイヤさんたちのラテン語歌詞の意味を知りたくて、調べたり数か月かけて勉強したりしたのね。

(答え合わせ出来てないから間違ってる部分もあるし分からない部分もあるよ。あとで記事のリンク貼るね。)

 

というわけで7割くらいは資料なくてもクワイヤさんの歌詞の意味も頭に入っているの。

で、今回はクワイヤさんの歌詞も意識しつつ観ることが出来たのでより迫ってくるものを感じてひどく感動したというわけです。

主題について

前回観たときにも少し記事に書いたけど、『ノートルダムの鐘』は深く考えさせられる主題(テーマ)がたくさんあると感じます。

 

まるこが特に観劇後に考え想う主題は…

 

「人と怪物の定義とは」

「争いのない平和で平等な世界の到来への思い」

「抑圧されるものの生き方(夢や理想と現実との折り合いのつけ方)」

「愛すること(と拒絶された激情の行き場)」

「信仰心の正しいベクトル」

「人の(精神的な)強さとは」

 

…といったことたちです。

今回、詳細は書きません。

メアクルパについて -地獄の炎-

去年初めて観た後で、クワイヤさんのラテン語の歌詞を調べて、一番ぐっときた部分が『地獄の炎』でした。

クワイヤの歌詞の意味とフロローの歌う場面を対応させたとき、ラテン語歌詞の意味の破壊力が衝撃的でした。

(『地獄の炎』のラテン語部分を取り上げたときの記事はこちら

 

で、今回観ててこの曲の中で、ものすごくドキッとした部分がありました。

 

それは、1階にいたクワイヤ(と同じ格好をしたアンサンブル?)さんたちが突然立ち上がり、フードを取り、顔を出し、腕を大きく上げてフロローに指をさした部分です。その個所のクワイヤの歌詞は「メアクルパ(私の過ち) メアクルパ(私の過ち)」でした。

 

 

非常に厳しく激しい告発です。

 

でも、誰からの?と思いました。

 

 

普段はキャストの目には見えてないクワイヤを、その時フロローは明らかに認識して後ずさっているので、その瞬間はフロローには見えているんですよね。責められて狼狽えているようです。

 

また、それまでフードで顔を隠していたのに急に顔を出してきたという点にも意味付けを考えてしまいます。

 

 

でね、その1階クワイヤさんの存在が私にはに思えたのですよ。

だから、フロローに見えていると感じたのはフロロー自身。

つまりそれは告発ではなく、告白。

 

フロロー自らが自らの最大の過ち(メア マキシマ クルパ)を認め、告白(コンフィテオール)した瞬間のように見えたことが今回の発見でした。

(※完全に思い込みの激しいまるこ個人の勝手な解釈ですにやり

 

ちょっと何言ってるかわかんないって方。すまそん。スルーしてちょんまげあせる

芝居風ミュージカル

KAATのチラシラックにあった「神奈川芸術プレス4/5月号」の中の芝さんのインタビューの中で、「このミュージカルは、年に一度、人々が集まって芝居をやるという設定。」と演出の見どころを語っていらっしゃる部分がありました。

 

ツイッターでそんなようなツイートを見たことがあったのですが、ちょっと何言ってるか分からなかったのねうーん

でも、これ読んで冒頭と終わりのシーンの意味が分かって、見方が分かったのでスッキリしましたひらめき電球

 

 

続けて引用しご紹介します。

「最初のシーンは全員が会衆なんです。今年は僕がフロロー、君がカジモドというふうに、毎年みんなで演じながら語り継いでいくお話です。だから誰もがフロローであり、カジモドでもある、自分たちも登場人物と同じなんだというメッセージが込められていて、最後の最後に浄化される、そういう魅力もありますね。」

 

 

そうか~、そうなのか~、どこまでも素晴らしい作品ですねラブラブ

キャスト別感想

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今回二度目の鐘でしたが、主要キャストは全員変わっていました。

特に「おおっおーっ!」って思ったキャストの方の感想を書いていきます鉛筆

 

飯田カジモド

観る前からかなり期待していた飯田さん。

ツイッターで達郎さんのおちゃめで可愛らしいお人柄、またそんな達郎さんを愛するファンの方々のツイートを見ていて、すごくいい人なんだろうと伝わっていたので楽しみでした。あと、同級生の話とかやばいよね、アナンケー感じる。

 

実際初めて見た感想は…「すごいな…」でした。(語彙貧困えーん

 

セリフの声のかすれがリアルなのと、非人間的な動き(不自然な動き)が自然で、技術的な歌の上手さはもちろんなんだけど、それよりも歌から伝わるカジモドの感情の熱がすごいなって圧倒されました。

 

また、幼稚で短絡的に見える部分もあれば、身の程を知っているがゆえの諦めが大人に見えるときもあるし、怒りに震え自分を抑えられない部分の感情の落差に目が離せませんでした。

 

あとね、沸き立つ負の感情をうまく処理できなくてうろうろする感じとか妙にリアルで胸が詰まりました。

 

うん、すごかった。

 

思い出したら涙出てきた。

川口ロー

川口さんも初めてでした。

東宝レミゼではジャベールをされているので、もっと低くて太くて怖い声だと勝手に勘違いな想像をしていたのですが、そういう感じではなくてとてもきれいな声でした。

 

セリフは超絶聞き取りやすくて良かったですアップ(演劇において何言ってるか分かるって超重要ですビックリマーク

 

歌は最初、「癖もなく普通にきれいだな」という印象だったのですが、エスメラルダのことで取り乱す場面の激情が激しくて痛くて…そのギャップがあまりにすごいので硬直しました。興奮状態の時の歌唱は、落ち着いている時とはかなり対照的で…威圧感とか迫力とかすごかった。

(やっぱり怖かったねえーん

 

あと、すごく印象的だったのは、エスメラルダが死んだ時にカジモドに”ついに魔女が死んで 元通り 仲良く暮らしていけるだろう”と歌う個所の川口さんフロローの、心から平和の訪れを歓迎しているようなこの上ない穏やかな声や表情がぞわぞわしました。

 

芝さんフロローを観たときには、”自分を正当化するために自分にも言い聞かせている”ように見えたのですが…川口さんフロローからはその計算を感じませんでした。

(どっちが良い悪いという話ではないよ)

 

カーテンコールの時は一転、笑顔が素敵でしたねラブラブ顔怖いから(※失礼DASH!好きの裏返しと捉えてくださいパーちょっと笑顔を見るだけで好きになっちゃうよねラブラブ

 

 

ところで私、フロロー好きなんです。…って言うと語弊があるのだけど、

「フロロー嫌い、気持ち悪い」の一言で切り捨てられない人物と思っていて、もっと彼の思考をより深く理解したいなって思っています。

 

そのフロローをキャストの方々がどんなふうに演じられるのかを楽しみにしていましたが、前回観た芝さんも、今回の川口さんも私の予想・想定をはるかに上回っていて…私の受け取るキャパシティを超えていました。原作読んで「大体フロローってこういう人物」って分かってたつもりだったけど、もっと激しかった。自制が利かなくなった時のカジへの当たり方とか、聖職者としてというより人として倫理的に問題ある言動をする感じが、社会的に権力を持っている人だからこそぞっとします。

 

野中さんや村さんも観てみたいひらめき電球

阿部パン

理由を言葉で説明できないんだけど、なんか阿部さんのクロパン好きなんですよね~ニコ生理的に好きラブラブ

クロパンはクロパンにしか見えなくて、ちょっとクセがある感じがたまらんですアップ

 

無理にテンション上げている感じがないというか、役を”演じている”感じがないのに、がっつり役がキマッてる感じが好きですグッド!

アンサンブル

この作品はアンサンブルの力を感じます。物語で言うと会衆の力?

 

初めて観たときには意識してなくて今回気づいたのですが、アンサンブルキャストがクワイヤキャストと同じ衣装でクワイヤに混じる部分もあったのですね。

 

『陽ざしの中へ』の中で、「醜い 気持ち悪い」の歌詞に合わせてフロローが手の振りをしますが、舞台2階の手前サイドでクワイヤ(アンサンブル?)さんが座って同じ振りを静か~に重~くしていたのを気づいたときはゾクッとしました。

 

あと、完全に個人的に好きだという理由で褒めちぎりますが、卓鵬さんのダンスが素敵でしたラブラブ比較的小柄で可愛らしいイメージだった卓鵬さんですが、今作品ではワイルドイケメンな印象で、攻めのダンスがなんともカッコいいですアップ

カーテンコール

この日のカーテンコールは、今まで観劇した中でもかなり長く感じました。

だいたい客席の照明が付いたら「はい、終わりですよ~」みたいな空気になってくるじゃないですか!?でも、その後も何度か繰り返されてなかなか鳴りやまなくて…この空間にいるお客さんやキャストの方々と、それだけの熱量の思いや熱い時間を共有出来たんだな~ってことが嬉しくなってまた感動しましたえーん

おわりに

今回は良席でないのを忘れるくらいものっすごい集中して観てました目

 

あ、でも、泣きすぎてティッシュがね、途中で足りなくなりそうで…(ポケットティシュ2つ持ってたんだけど)

ラスト直前はティッシュなくならないように少し冷静に計算して使ったのでちょっとそわそわしましたが…。十分なティッシュ必要よDASH!

 

 

基本的に私は1演目・1回観劇です。同じ公演を何度も観ません。

ですが、これはまた観たいと思っていて今回念願かないましたが、2度目観終わった今、またもう一度観たいと思えます。

私にとってかなり特別な作品です。

本当にとんでもない作品ですえーん

 

しばらくはCDで我慢しますあせる

 

ただの自己満日記でしたが、共感していただけたり何かの参考になっていただければ嬉しいです。

最後までお読みくださりありがとうございましたぶちゅー

 

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「まるこ、感動伝わったよ~」「そだね~、鐘、い~よね~」「ミュージカル観てみようかしら」「なげぇよビックリマークでも最後まで読んだよ!!」などなど思ってくださった方、いいね!してってねラブラブ

ペタしてねドキドキドキドキドキドキ

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本昨年観たときに調べたラテン語歌詞の意味をまとめたページはこちら

本『地獄の炎』のラテン語部分についての記事はこちら

はじめに

こんにちは、まるこですニコ

横浜美術館にて開催中(~6.24)の「ヌード ~英国テート・コレクションより~」に行ってきましたビックリマーク

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感想と、…あとね、この展覧会が(まるこの苦手な)現代アートとの付き合い方・距離の取り方を考えるきっかけになったので、そんな話も入れつつ、いろいろと感じたこと思ったこと、誰かに伝えたいこと等書きました。

 

興味ある方、どうぞお付き合いくださいラブラブ

NUDE展ざっくりと紹介

英国テートの所蔵作品より、19世紀後半ヴィクトリア朝の神話画・歴史画から現代の身体表現まで、西洋美術の200年にわたる裸体表現の歴史を見ていくことが出来る展覧会です。

 

構成

①物語とヌード

…ヴィクトリア朝の神話画や歴史画、彫刻・立体作品

 

②親密な眼差し

…近代美術が開かれ、身近な人の日常を美化せずに描く衝撃

 

③モダン・ヌード

…肉体をさらに簡略化して描くなどの現代美術

 

④エロティック・ヌード

…肉欲に直結する表現

 

⑤レアリスムとシュルレアリスム

…現実を超えて

 

⑥肉体を捉える筆触

えーと、一言でどう表現したらいいのか分かりません。私の理解と語彙の範囲を超えているアセアセ

 

⑦身体の政治性

…政治的な主張(性差別・人種差別への問題提起など)をヌードを通して表現

 

⑧儚き身体

…人の身体の儚さや死をテーマにした表現

それぞれの章ごとの感想や時代の変遷について

①物語とヌード

第一章では、ヴィクトリア朝時代の神話画や歴史画、彫刻・立体作品が展示されていました。

 

ヴィクトリア朝とは、イギリス、ヴィクトリア女王(在位1837~1901年)の治世を指します。

産業革命や植民地支配などにより繁栄を極めた大英帝国を象徴する女王の時代です。

 

絵画史の本を読むと、イギリスはあまり絵画が発展しなかったと書かれることが多いですが、女王は英国の芸術家の後援をしていたそうで、この時代は大衆向け芸術が発展したようです。

イギリスは他国に比べ絵画は後進国であったことに対して、文学・物語においては先進国と言われます。

特にヴィクトリア朝は文学黄金期といえる時代だと思います。

絵画は物語色の強いラファエル前派が活躍した時代でもあります。(←あえて特筆したのはまるこが単純にラファエル前派が好きだからです。えこひいきですにやり

 

そんな時代に描かれたヌードですが、この時代はまだ古典的(クラシック)な時代で、従来のアカデミーのルールに沿った形の表現と言えると思います。聖書や神話に基づいて、登場人物が裸でもおかしくない場面を描いています。また、その裸は理想化され美しく描かれていると言えます。

 

②親密な眼差し

第二章は19世紀後半~20世紀初期の近代絵画を中心に展示されていました。

 

近代絵画とは、19世紀なかばまでの”国立アカデミーの価値観の枠にはまった従来のクラシック”から抜け出そうとした芸術家たちの時代と言えると思います。

 

この章では、身近な女性の日常をそのまま描かれた絵が多かったという印象でした。

モデルの個性を追求し、理想化されない自然な裸体に新しい美を見出しました。

 

③モダン・ヌード

第三章は20世紀初めころの、肉体を簡略化して描くなどの現代アートを中心に展示されていました。

 

近代絵画が開けると、芸術家たちはそれまでの「何を描くか」から「どう描くか」へと表現をシフトさせてきました。画家一人ひとりそれぞれがそれぞれの哲学で、思想で、技法で、表現を始めた時代と言えると思います。(個人の見解ですパー

 

写真の発明後、絵画はいかにして生き残り差別化を図るか、絵画の特徴や魅力を引き出そうとそれぞれが模索した時代とも言えるかもしれません。

 

④エロティック・ヌード

第四章では、肉欲に直結するような作品が展示されていました。

メインはロダンの《接吻》。《接吻》についての感想は後述します。

 

ターナーのスケッチはなかなか際どかったです…

売春宿で物陰に隠れてスケッチしてたのかな?って思ってしまう程の妙なリアルさが、正直、「アーティスティックなエロティック・ヌード」なのか「ポルノ」なのか???その違いはどこにあるのかと困惑しました。

 

⑤レアリスムとシュルレアリスム

第五章では、現実主義、超現実主義のヌード表現作品が展示されていました。

 

…えーと、ちょっとまるこには説明できないえーん

数年前ダリ展に行ったときに、結構本読んだりしたので”ダリのシュルレアリスム”は頑張って飲み込んだつもりだったけど。。。

 

いろいろと象徴的なシンボルがそれぞれ散りばめられているのですが、古典作品と違って、画家によってシンボルの意味付け・解釈がそれぞれ違うので。。。一つ一つ解説してくれないと意味が分からないので困惑しました。

 

⑥肉体をとらえる筆触

第六章では、ベーコンやルイーズ・ブルジョワなどを中心に…

 

なに!?ねぇ、なんて言ったらいいの!?…あの~、展示されてましたぶー

 

何をどう説明して、どう感想言ったらいいのか…

完全に私の理解と語彙の範疇を超えています。

 

⑦身体の政治性

第七章では、アーティストの政治的な主張を織り交ぜた作品が展示されていました。

性や人種による差別とか、支配者階級への抗議など…政治的な問題提起をアーティスト独自の方法で展開しているといった感じでした。

 

⑧儚き身体

第八章では、人体の儚さや死を連想させるような作品が展示されていました。

それぞれ、主張があったようです。

まるこメモの吐き出し(好きな作品・苦手な作品、どこが良いか・苦手かその理由)

展覧会を見るとき、まるこはいつもバインダー片手に感じたことなどをメモしています鉛筆

メモしないとその瞬間のフレッシュな気持ち忘れちゃうからね乙女のトキメキ

そのまるこメモから、好きだな~と思った作品や、困惑した作品とその理由など…ただ感じたままに吐き出していきたいと思いますひらめき電球

(※作品の前の番号は展覧会の通し番号です)

 

2.ターナー《風景の中で頭と腕を上げ、跪く男性ヌード》

風景画の巨匠でお馴染みのターナーのスケッチなんですが、裸体男性が描かれていました。結構しっかりした筋肉質の体でしたが、硬さよりもしなやかさが際立って見えて美しいと感じました。題に”風景の中で”って書いてあるけど、風景は緻密ではなくかなりざっくりでしたね。

 

6.ミレイ《ナイト・エラント》

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この絵は騎士が囚われた女性を助けているという絵ですが、描き上げた当時は女性が騎士の方を向いていたそうで、それが「品がない、はしたない」とか批判されたためミレイは描き直しています。で、その時にキャンバスの当該部分を四角く切り取って新たなキャンバスを縫ったようなのですが、よく見ると確かにその縫った痕跡が分かったので「おおっおーっ!ほんとだ!!」ってなりました目

 

10.メリット《締め出された愛》

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題名を見て、ここに描かれている少年は(翼はないものの)クピドだろうなと思ったので、絵の中にその根拠を探すとやっぱりありました、地面に矢が落ちていましたねひらめき電球

 

クピド:性愛の神。翼のある幼児の姿で弓矢を持って描かれることが多く、その矢に当たると恋に落ちるとされる。わりと気まぐれやイタズラで矢を放つ。

 

じゃあ、気まぐれで愛をあやつるクピドが矢を放り出し「ねぇ、開けてよ~ぐすん」ってなってる状態ってなんなんだろうな~って、しばらく眺めて思いを巡らせました。描かれた植物(バラ?→愛の花)は枯れてるし、”受け止めてもらえない愛”を感じました。

 

あとで展示スペースにある図録をペラペラして読んだところ、メリットは女流画家なんですね。当時はアカデミーの決まりで女性が男性のヌードを描くことは禁じられていました。そこで彼女は少年の後姿を描いたようです。

主題ですが、彼女は結婚後3か月で夫を亡くしました。彼への追悼の意味を込め描かれたものなのだそうです。それを知ると余計に”締め出された””受け取ってもらえない””受け取る相手がいない””行き場のない”愛が辛いですね。

 

12.ドレイパー《イカロス哀悼》

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私が展覧会で一番好きだなと思ったのは、ドレイパーの《イカロス哀悼》でしたラブラブ

墜落したイカロス(人間の男)に興味津々なニンフがめっちゃのぞき込んでいる絵です。

 

イカロス:ギリシャ神話に登場。発明家で大工のダイダロスの息子。親子で幽閉されてしまうが、牢に落ちてきた鳥の羽を集めて蝋で固め翼を作り脱出するという父のアイディアを実行。飛ぶ際に、父が「海に近づけば蝋が湿気るから良くない。太陽に近づけば蝋が溶けるから良くない。絶対に真ん中を飛ぶように。」とイカロスに忠告するが、いざ自由に飛べるとなるとイカロスは太陽神にも近づけるという傲慢さから太陽に近づき蝋が溶け海に墜落した。(この神話では人間の傲慢さや技術への批判を語っている)

 

まず、イカロスがめっちゃいい体ラブこういうのを”理想化された体”と言うのね。三角筋からの上腕の筋肉がたまらんねえーんちょうどいい鍛え感。

まぁ、落ちてきたのを拾い集めたにしてはずいぶん立派な鳥の羽なので…「なんの羽だよパー」と突っ込みポイントはありますが…その羽の描写がまた美しかったです。

 

羽の先は赤黒いけど身体の周りの羽は白っぽいからイカロスの浅黒い肌が浮かび上がってきます。さらに、ニンフ(セイレーン?)の真っ白な陶器のような肌も画面の中で際立ちます。

イカロスの肌の色は(特に脚など緑がかって)生気を失っているように見えます。また、腰布の一部が赤い布になっていて、その赤もまた死を連想させます。そしてセイレーンの美しい肌もまた美しすぎることで現実感を失い生気を感じない(おそらくこれは”人間らしさを感じない”という感覚かも)と感じました。

 

羽の描写とセイレーンの肌の描写の美しさは印刷物(本やポストカード)では分かりません。ぜひ実物を見てほしいと思う一枚です!!!!

 

16.ドガ《浴槽の女性》

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近代になると古典芸術から脱皮しようとした芸術家が現れ、身近な女性の日常を描き、自然な裸体に美を見出しました。

 

ドガのこうした構図は、ジャポニスムの影響(主に北斎の影響)を受けていると言われます。

ドガ自身がこの絵に「我々は鍵穴を通して彼女をのぞき見ている」というコメントをつけていますが、見ているとなんだか”見てはいけない姿を見てしまっている”という背徳感からのドキドキが快感に変わっていくのを感じました。(って私は変態かえーん!?

 

今思い出したんだけど、「のぞくという行為は、相手に気づかれずに相手を支配する行為」だと何かで読んだ気がします。この絵を見て感じた快感は彼女を支配・征服しているということからくる支配欲・征服欲が満たされたことによる快感なのかもしれません。(知らんけどDASH!

 

19.グウェン・ジョン《裸の少女》

少女の目が何かマイナスの感情を訴えかけてくるように見えて、見ていてちょっと不穏になる絵だと感じました…

彼女は画家に言わせると「嫌な性格だった」のだそうです。なんか、画家とモデルのぎこちない関係性が画面から伝わってくるようですね。

個人的な感想ですが、そんな絵を家に飾りたくはないですね。

 

23.ボナール《浴室》

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奥さんの入浴を描いているのですが…変だよねアセアセ!?

もっとお湯入れればいいのにって。私、学生の時一人暮らしだったんですが、自分のためだけにたっぷりのお湯を入れてお風呂に入るのがもったいなくて20cmくらいしかお湯はらずに、ちょうどこんな感じの姿勢で入浴したことを思い出しましたイヒ

学生一人暮らしあるあるだよね!?よね!?

 

39.ジャコメッティ《歩く女性》

ザ・ジャコメッティっといった感じの長く引き伸ばされ肉付けのない人物の立体作品。

頭と腕がない人物でしたが、制作当初は頭も腕もあったそうです。

 

ジャコメッティが”頭と腕は必要ない”と判断したからとってしまったのだと思いますが、なぜそうしたのかと、そうすることによってどんな効果があるかなと私なりに考えてみましたうーん

 

んー、題を《歩く女性》としているので、この作品は”歩いている部分だけ(脚だけ)”がメインであって、他は必要ないというかむしろ邪魔・蛇足だと思ったのかなはてなマーク

 

ちょっと話変わりますが、出土した古代ローマの彫刻で腕などが欠けているものがありますね(サモトラケのニケとかミロのヴィーナスとか)。それらの彫刻がなぜ人々の視線を惹きつけるのかについて考察を巡らせていたテレビ番組を昔見たことがあって、それによると、”人は欠けている部分を無意識に脳内で補填・補足しようとする”のだそうです。

で、一部が欠けた像の前で人は自由に不足した部分を補おうとするのですが、その行為が像の前で足を止め視線を奪われることにつながるのと、鑑賞者が最も美しいと思う状態を脳内で作り出すゆえにその作品が美しく見える、的なことを言っていたような気がします。

 

ジャコメッティの《歩く女性》は、無駄な情報がないことで歩いている状態が際立つとともに、鑑賞者が不足した部分を無意識に脳内で自由に”もっとも美しく”補填することで、その像にいつまでも視線をとられるのかな…などと思いました。(個人の感想ですイヒ

 

46.ターナー《カーテンのひかれたベッド、性行為中の裸の男女「色彩研究(1)」スケッチブックより》

章ごとの説明でも少し触れましたが、英国風景画の巨匠でお馴染みのターナーさんのかなり際どい絵です。暗い画面に単色でなんとなく描かれてるものが分かるような分からないような…といった不明瞭さでごちゃごちゃっと描かれ、見る者の想像力をかきたてます。

 

(エッチ・スケッチ・ワンタッチぶー…言いたいだけDASH!

 

こうしたターナーのエロスケッチは、彼の死後、彼の名声を守るために遺産管理人の手によって多くが焼却されたそうです。わずかに残っていた一部を今回目にすることが出来たわけです。

 

「売春宿の部屋に潜んで、物陰に隠れて描いたんかなアセアセ!?」って思ってしまうような妙にリアルな構図がなんとも異様です。専門家によっては「鑑賞者もまた、のぞきの共犯者となる」などと解説していますが…んー、私はそうは思いませんでした。というか、ターナーはこのスケッチ群を発表するつもりはなかったと思うからです。根拠はありません。

 

発表するあてなく、人の性行為をのぞいてスケッチしてたとしたら…やべぇやつだなって。それはただの性癖か芸術への探求心か…

(一応名誉を守るため言っておきますが想像の世界で描いたことも考えられますのでその限りではありません。自然に対して畏敬の念を起こさせる躍動的で力強く壮大な、そして美しい絵を残したターナーさんのすばらしさは変わりません。)

 

50.ロダン《接吻》

今回のメイン、ロダンの《接吻》

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二人はダンテの『神曲 地獄篇』に登場するパオロとフランチェスカがモデルです。

(以前、ロダン作《地獄の門》について調べたときにパオロとフランチェスカについて詳しく書きました。二人について知りたい方はこちらの記事をご覧ください。)

 

題が《接吻 the Kiss》なんですけど、二人の口元はどの角度から見てもほとんど見えません。でもそれが逆に下品になってしまうのを抑えているような気がします。(とはいえ、発表当時は「品がない、卑猥だ」と批判されたようですが…。)

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展覧会中のビデオで語っていた学芸員によれば、「このキスは言わば”死に導くキス”ですが、その刹那的行為をロダンは力強く、不滅な存在へと変えました。」と言っていました。さらに、「唇よりも手や脚に目がいきます。口元は意図的に隠されているようだし、近くで見てみると細かく造形していないようにも見えます。」と言っていました。

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確かに、私がこの作品を見ていて特に視線を奪われたのは口元ではなく男性の右手でした。とても優しく女性の太ももに手を添えているのが官能的と感じたからです。

 

あと、男女の筋肉の造形の違いが印象的でした。特に背中を見比べると分かるのですが、女性の背中は柔らかそうでしなやかです。男性の背中は非常に細かく一つ一つ筋肉の動きが再現されているので力強くたくましさを感じます。

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私はロダン作品はブロンズしか見たことなくて、今回初めて大理石を見たのですが…触れたら柔らかそうで温かみまで感じられそうな質感が衝撃でした。

 

NHK「日曜美術館」でこの展覧会について放送していたときに、「もし一か所だけ触ってもいいよって言われたらどこを触りますかはてなマークなどと話していたのですが…私なら、男性の右手か男性の背中ですね。(一つに絞れてないぶー。番組中では「やっぱり胸でしょう酔っ払い」などとクソつまんないこと言ってましたが…(いや、ディスってないよ叫びNHKでそれ言っちゃうのはそれはそれでおもしろいかDASH!、私が男だったら…そだねー、女性の両太ももの間に手突っ込みたい真顔パー

 

あなたはどこを触ってみたいですかはてなマーク

展覧会のコンセプトへの感想

今回、裸体表現を通して、西洋美術史の変遷や、アーティストのあり方のようなものを見ることが出来たと思います。

古典、近代、現代、という流れの中で、ヌードがどのように捉えられ描かれてきたのかを体系的に見ることが出来たのは面白かったですニコ

現代アートへの困惑

自由な芸術、そして自由な主張が許される今、表現方法や表現の主題は無限です。

 

ヌード表現を通して、政治的な主張、肉欲への挑発・戒め・非難、差別(性・人種)への問題提起など…多様な主張を見てきました。ヌードに限らなければ、反戦とか、環境保護とか、テクノロジーへの警鐘とか…挙げればきりがないですけど、現代アートはあらゆる主題をアーティストそれぞれがそれぞれの方法で表現しています。

 

私の好きな西洋美術は宗教画とか神話画なので、普段は現代アートは見ません。

嫌いというわけではなく、興味が沸かなかったから観るきっかけがなかったのと、理解できないと感じていたからです。

 

作家のダン・ブラウンさんがビルバオ・グッゲンハイム美術館(現代アートに特化した美術館)を訪れ学芸員と話をしたときに聞いた”現代アートとは”という定義がすべてを語っていると思ったので紹介します。

 

学芸員が言うには、「現代アートの定義というのは”(作った人が作ったものを)アートと意図していればそれはアート”」なのだそうです。それに対して、ダン・ブラウンさんは「古典アートは”アーティストの力”が問われていた世界でしたが、現代アートというのは”コンセプト”や”アイディア”が評価されるのです。」とおっしゃっていました。

(※ダン・ブラウンさん講演会より。講演会について書いたまるこの記事はこちら

 

うん、そうなんですよね。作り手がアートとして発表している時点でアートなので、受け取り手がどう思おうが関係ないんですね。…それを前提に、彼らが何を発信しようとしているのかを受け取るのが現代アートの醍醐味といった感じですかね。

 

…まぁ、なんというか、私なりの現代アートとの付き合い方を見出すことができた展覧会かなと真顔

この言い方だと完全に現代アートとは距離をとろうとしているよねにやり

買ったもの

ここでまるこが購入したグッズをご紹介アップって言ってもポストカードしか買ってないけど。。。

NUDE展のショップでこちらのポストカード4点購入

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美術館のショップで輸入ポストカード3点購入

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(クリムト《接吻》、レオナルド・ダ・ヴィンチ《ウィトルウィウス的人体図》、モロー《岩の上の女神》)

 

美術館のショップには書籍もいっぱいあったし、輸入の(多分ね)いろんなグッズがあって楽しかったですニコ

おわりに

私が心にとめている古代ローマの格言の一つに「人は人が(自分が)理解できないことを非難する」という言葉があります。

 

私が誰か(何か)を否定的に感じた時、その原因が”私が彼ら(それら)を理解できていないだけ・理解しようと努力していないだけ”なのだとしたら、その否定的な気持ちをいったん引き取り、彼ら(それら)を理解しようと試みるようにしています。またはなぜ理解できないのか理由を探り言語化するようにしています。

 

自分が理解出来ないからという理由で他者を排除するのはちょっと違うかなと。

 

でも、理解したうえで(理解しようと努力したうえで)、やっぱり否定的な気持ちが消えないのなら、それは個人の好き嫌いの問題として捉えています。苦手・嫌いと思う権利はありますからね。でも決して非難・攻撃してよい権利ではありません。

 

なんか話が壮大にずれちゃったけど…この展覧会を通して、現代アートとの付き合い方を考えるきっかけになったという話でしたにやり

 

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今回も長々と書いてしまいましたえーん

ここまで読んでくださった方、ありがとうございます笑い泣きドキドキ

「まるこ頑張って書いたね~」「美術館って案外面白そうだね~」「なげぇよビックリマークでもここまで読んだよ!!」って思ってくださった方、いいね!してねラブラブ

ペタしてねドキドキドキドキ

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パオロとフランチェスカについて知りたい方はこちらの記事

ダン・ブラウン大先生の講演会レポートを読みたい方はこちらの記事

はじめに

こんにちは、まるこですニコ

 

5.29日、角川書店・朝日新聞社による合同企画スペシャル講演会「An evening with Dan Brown ダン・ブラウン AIと人類の未来」に行ってきましたアップ

 

場所は時事通信ホール、ゲストは池上彰さんですクラッカー

300名限定のイベントだったため、行けなかったたくさんいらしたと思います。そんな多くのファンの方のために、講演会で垣間見えたブラウンさんの知られざる魅力や作品の魅力について仕入れた情報をたくさん放出していきたいと思います!!

 

録音・録画は禁止されていましたので、同時通訳を聞きながらメモしてきたノートと記憶を頼りに書いています。全てを拾えているわけではありません…ので、急に話が飛ぶこともあります。また、勝手に行間を読み間違えて勘違いしている部分もあるかもしれません。

ご了承ください。

ダン・ブラウンさんとは?

このページを読んでくださっている方に説明は必要ないと思いますが…

ロバート・ラングドン教授シリーズ『ダヴィンチ・コード』の著者です。

ラングドンシリーズはトム・ハンクス主演で映画になっています。

(「ダヴィンチ・コード」「天使と悪魔」「ロスト・シンボル」「インフェルノ」)

 

有名絵画や芸術作品、建築装飾などの魅力や謎を作品中に織り交ぜながら、”科学と宗教の対立”などセンシティブな問題にも切り込み、出会った頭脳明晰美人と協力したり逃げたりしながら事件を解決していくスタイルの小説です(説明雑アセアセDASH!

 

彼の小説は緻密な下調べの上に成り立っていて、実在する絵画や建築についての小ネタや蘊蓄がとーーーーってもまるこを惹きつけるのですラブ恋の矢

 

そして今年2月末、満を持して最新作の翻訳版『オリジン』が日本でも出版されましたクラッカー

新作『オリジン』について

あらすじ

ラングドンは元教え子のカーシュ(コンピューター科学者・天才未来学者)が、人類最大の謎、”われわれはどこから来たのか、われわれはどこへ行くのか”を解き明かす衝撃的な映像を発表するというので、招待されたスペインのグッゲンハイム美術館を訪れた。

しかし、発表の直前、カーシュは銃撃され殺害される。

カーシュ暗殺は宗教界によるものか?またはスペイン王宮の差し金か?

誰も信用できない中、ラングドンと美人美術館館長アンブラは逃亡しながら、カーシュの遺した人工知能ウィンストンの助けを借りて謎に迫る!(『オリジン上』帯より)

まるこの軽い感想(ネタバレなし)

私が美術好きの観点から興味を持ったのは…サグラダ・ファミリアやカサ・ミラなどのガウディ建築が魅力的に語られ、ガウディの創作の源について語られていた部分と、ウィリアム・ブレイクの絵画と思想が語られていた部分、そしてグッゲンハイム美術館でラングドン教授が現代美術と”対峙(?)”する部分です。

 

また、都市伝説好きという観点からぞくぞくしたのは…カーシュの衝撃発表のVTRの中で語られていたこと全てです。特に、”生命は無秩序の必然的な産物”ということを説明する部分がとても興味深かったです。

この部分は映像化をすごく意識して書かれていたなと感じました。読みながら私もVTRを一緒に見ているような感覚になりました。早く映画で確認したいと思う箇所ですね目

 

今回も”宗教と科学の対立”を一つの軸として展開されましたが…その面白さも魅力ですアップ

 

そして、本の中にいろいろな人の印象的な言葉が散りばめられているのも好きなポイントですひらめき電球

特に今回「おおっおーっ!」ってなったのは、「オリジナリティ(独創性・創造性)はオリジン(起源)への回帰によって成り立つ」というガウディの言葉です。

…日本語からはそういう発想にはならないので、まあ言葉遊びではありますが、目から鱗というか、”起源あっての独創性”なのかと妙に納得させられました。

 

あと、今回の重要人物(人物?)人工知能ウィンストンの言動も面白かったです。

とにかく仕事が早くて、調べて欲しいことややってほしいことを頼むと、場合によっては人よりも早く正確に何人分もの仕事をやってのける優秀な相棒でした。心を持っているように感じるけど…どうなのでしょうか?人工知能についても興味をそそられましたアップ

ダン・ブラウンさんの記念講演会

それでは、前置きが長くなりましたが、いよいよ講演会の内容に入っていきたいと思います。

概要

ダン・ブラウンさんが作家デビュー後初めて来日、最新作『オリジン』刊行記念・プロモーションとして5月29日夜に開催された講演会です。

 

講演会タイトル「AIと人類の未来」

ゲスト:池上彰さん

企画:角川書店・朝日新聞社

記念講演会の内容

①ダン・ブラウンさんが用意された4分間のVTR視聴

②ダン・ブラウンさんの講演

③写真撮影タイム

池上彰さんとの対談

⑤お客さんからの質問コーナー

です。

①VTR視聴

まず最初に、ダン・ブラウンさんがご用意されたVTR「『オリジン』完成に寄せて」が流されました。

 

今回の舞台となったグッゲンハイム美術館やサグラダ・ファミリアなどと共に、ダン・ブラウンさんが「なぜ今回の舞台にスペインを選んだか」や「今回の見どころ」などを語っていました。

 

彼が語っていた話の日本語訳全文を手元に持っているのですが、そのまま載せてしまうのはちょっとあれなので、かいつまんでご紹介しますねひらめき電球

 

―――――『オリジン』完成に寄せて:VTR――――――

(※ここで言う「私」はダン・ブラウンさんを指します。)

 

私は、古代と現代を同時に扱う物語を書きたいと思った時、スペイン以外ないと思いました。

スペインは豊かな伝統と宗教を持ちながら、革新と科学技術への挑戦を恐れない、未来への展望を持った国だと考えているからです。

 

物語の冒頭で、ラングドン教授はグッゲンハイム美術館を訪れます。現代芸術を前にして彼は戸惑いますが、私自身は”観る者としての意識を根本から覆してくれるような作品があるから”現代芸術に心惹かれます。現代アートは作品に「参加」するよう誘い、観るものを作品の一部とすることでさまざまな解釈を提示します。

 

『オリジン』はラングドンシリーズらしく、秘密・象徴・暗号がたくさん登場しますが、これまでの教授の専門分野・得意分野には留まりません。

 

私は、物語にすべき大きな問いやテーマを見つけると、まず舞台をどこにするか考えます。

選択基準は”ドラマティックな場所”か”個人的に興味を惹かれる場所”。

 

そして舞台の雰囲気をつかむためにその場所を訪れます。執筆する上で異国を旅すると、信じられないようなすばらしい場所へ行けることがとても好きなのです。(高所恐怖症なので、時々苦手な場所もありますが…)

 

私がスペインで最も魅了された場所の一つはモンセラット修道院です。

山頂の荘厳な修道院で、修道士たちは孤独に生き、「究極の問い」への答えを求め思索を重ねます。

私にとってもスペインへの旅は「究極の問い」の答えを探す旅となり、私なりの答えを見つけ『オリジン』が完成しました。

――――VTR終わり―――――

②講演

続いてダン・ブラウンさんの講演で何をお話しされたのかご紹介しますひらめき電球

 

注意

*同時通訳を頼りにメモしたことをお話の順番に書いていきます。

全てを拾えているわけではないので、急に話が飛んだり何言ってるか分からない部分があると思いますが…我慢してちょんまげえーん自分でも理解できてない部分があるのであせる

*ここでの「私」はダン・ブラウンさんを指します。

*まるこの個人的な補足やちょっとした感想は文字の色と大きさを変えて書いていきます。

――ダン・ブラウンさん講演―――

未公開処女作「キリン、ブタ、火のついたお尻」

私が初めてお話を書いたのは5歳のときで、私の口述を母が筆記しました。

題名は「キリン、ブタ、火のついたお尻」(←ここ、爆笑ポイントですゲラゲラ

段ボールで母が表紙を作ってくれ、リボンを通して本にしてくれました。

それを今日は皆さんに見せるために持ってきました。

(と、B4サイズくらいかな?と思われる絵本を見せてくれました。表紙は字と絵が描かれ、50年近く前のものにしては保存状態がとても良かったように見えました。)

今思えばなぜこのタイトルなのかは謎ですが、当時の私にとってはとっても面白く最高な傑作でした(笑)

家族について

母は宗教音楽家(聖歌隊を率いるような人)で、敬虔なクリスチャンでした。

母の車のナンバーは「KYRIE(キリエ)」でした。キリエとはギリシャ語で「神」を意味します。

今日は皆さんに見せるために実物を持ってきました。

(と、「KYRIE」が刻まれた実物のナンバープレートを持参して見せてくれました。)

 

父は数学者で、父が書いた本(教科書?)は世界中に翻訳されてるので知っている人は知っているでしょう。

父の車のナンバーは「METRIC(メトリック:メーター法)」でした。

(と、こちらも本物の「METRIC」ナンバープレートを見せてくれました。手作り絵本やナンバープレート2枚を皆に見せるために(?)わざわざ日本まで持ってきてくれたのかと思うとおちゃめで可愛らしいですよねラブ

少年野球をしていた時は、どちらが迎えに来るか―神か数学か―によって私がヒーローになれるかが決まりました(笑)

 

父はいつも計算機を持ち歩いて、ピザ屋さんに行くときなんて、”Lサイズ1枚買うのがいいのか、Sサイズ2枚にするのがいいのか”きっちり計算して決断していました。

そんな父からは科学的な影響を受けました。

 

父と母は互いに信念を巡ってけんかをすることはありませんでした。

少年時代の疑問

私は成長すると、2つ(宗教と科学)は矛盾するように感じました。

教会では「人や世界は神が創った」と教えられますが、学校では「進化論:人は猿から進化した」を学びました。

 

ある日、神父に「どちらのストーリーが正しいのか?」と尋ねました。

すると、「良い子はそんな質問をしてはいけないよ」と言われてしまいました。

 

それから私はあまのじゃくな男の子ということもあるので、なるべく大きな声でそのような疑問を問うようになりました。

 

こうした経験が今の著作のテーマにもつながっているのです。

すきまの神:神は科学のもとで生き残れるか

古代の人々は「神」という存在を作ることで、説明できない現象(自然現象・疫病など)を説明出来るようにしてきました。

そうした人々の暮らしの隙間を埋めてくれる神々を「すきまの神」と呼んでいますが、今や科学の進歩によってその隙間がなくなってきました。

 

しかし、一掴みの問題がまだ残っています。

「私たちはどこから来たのか、そしてどこへ行くのか。」

この問題は、今でも宗教と神が隙間を埋めています。

人は死んだらどうなるか

人は死んだらどうなるか。

この問題に科学は「全て分解される。ただそれだけ。」と答えるでしょう。

しかし宗教は”何か別のものがある”と考えます。そして私たちは、愛する人がいたら(人を愛するほどに)その別のものを信じたいと思うのです。

 

もし、来世があるなら…全ての宗教が同じ経験をするでしょうか?

 

AI(人工知能)を作り、AIをデジタル空間に彷徨わせたらどうなるでしょう?

AI自身が「自分はどうやって作られたのか」「父は誰なのか」「なぜ作られたのか」などと知りたがるでしょうか?

AIが創造性を持つことがあるでしょうか?

なぜ宗教に違いがあるか?

なぜ宗教に違いがあるのでしょうか?

いや、実はそれほど違いはないのです。

真理を説明しようとしたとき…(ちょっとメモ出来なくて続き書けない。すみません。「真理を説明しようとしたとき、違う言語を使っているだけ」、みたいなことだったかな?)

思いやりは冷酷より良いのです。

つくることは壊すことより良いのです。

愛することは憎むことより良いのです。

『ダヴィンチ・コード』の影響

ダヴィンチ・コードが売れた後で、街を歩いていたら、突然すれ違いざま牧師から文句を言われました。

 

牧師「あなたの小説には(イエスは神ではなくただの人間という部分など)気に入らない部分がたくさんある。まったく認めていないよ。…でも、君にはお礼も言わなければいけないな。毎月主宰する勉強会にいつもは決まった8人が来るだけなんだけど、”次回はダヴィンチ・コードについて話します”と予告したらその時は400人も集まったよ。おかげで大きな教会のホールを借りることになった。」

と言われました(笑)

映画『ダヴィンチ・コード』裏話

ダヴィンチ・コードの撮影は(映画の撮影では)とても面白いことや不思議に思うことがたくさんありました。

 

・撮影用に”小さなルーヴル”のセットを作ったんだけど、真夜中に私が絵の前に立ち眺めていると、その横をアルビノ(メラニンが作れない病気で肌の色が真っ白な人)の修道僧が走っていきました(笑)

(このエピソードには何の脈絡もないのですが、その情景を思い浮かべたらなんだかとってもシュールで、アルビノの修道僧は映画の中では「冷酷な狂信者で事件の実行犯」なのでギャップが可笑しいなとまるこ的にツボりました。)

 

・マグダラのマリアがダイエット効果を気にしているなんて知りませんでした(笑)(←これは単なる冗談ですね)

 

・スコットランドでのあるパーティーで(映画のプレミア?)、監督とトム・ハンクスと私に用意されていた衣装がキルトという男性用スカートだったのです。初めは履き方が分からなくて、トムが教えてくれたのですが、まさか彼にスカートの履き方を教えてもらう日が来るなんてまったく人生何があるか分からないものです(笑)

科学と宗教

8世紀ころ、バグダッドはあらゆるものに門戸を開いていました。

科学は当時の世界の先端をいき、科学や数学の専門用語でアラビア語由来のものも少なくありません。

 

しかし、イスラム世界によって数学はあくまで哲学であるとされ、科学が宗教的なものに限定されると、科学が宗教によって制限されるようになりました。

これはキリスト教も同じです。(コペルニクス、ガリレオの地動説が宗教によって否定されていたことなどについて言及していました。)

 

2017年、ある政治家がこんなことを言いました。

「地球が出来たのは6000年前であり、(聖書(創世記)を文字通り鵜呑みにし、計算するとそうなるようです。)化石は神が私たちの信仰を試すために作られたものだ。」と。

 

科学が進歩する世界で、宗教はどう振舞ったらよいのでしょう。

科学は日進月歩です。

宗教は何世紀も変わらないことがあります。

 

科学の進歩において真に問うべき問題は、倫理観を技術と共に進歩させていけるかどうかです。

未来について考える時、今の神がどんな役割を担うでしょうか?

 

人が”先天的に・生まれつき”信仰する宗教など存在しないのです。

(人は基本的には)親が崇める神を信仰するのです。

終わりに

今まで以上に絶対的な真実は、”開かれた心を持つことが大切だ”ということです。

意見の違う人たちとの対話が大切です。

 

人種や言葉、世代、時には時空を超えてアイディアの共有を許してくれるのが本なのです。

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③ちょっと休憩:フォトセッション

講演が終わると池上さんも登場し、一般の方も写真撮っていいよ~っていうフォトセッションの時間が設けられましたカメラ

皆さんが撮りやすいようにと、二人で一緒に右向いて、真ん中向いて、左向いて…ってしてくれたのですが、その流れで最後にダン・ブラウンさんが「I'll wanna looking back…」って言いながら後ろ向いたりして会場の笑いを誘っていましたゲラゲラ

めっちゃおちゃめ!!可愛いラブラブ

(その様子はまるこのインスタで動画見られます。覗いてみてね。)

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④池上さんとの対談

続いて、池上さんの質問にダン・ブラウンさんが答えるという形での対談がなされました。

お馴染みの”池上節”炸裂でとっても面白かったです。

 

*対談内容はダン・ブラウンさんの言葉はこのまま黒字で、池上さんの言葉は青字で、私まるこの補足や感想・つっこみはオレンジ色・小文字で書いていきます。

 

*全てを拾えているわけではありませんので話は飛び飛びになります。ご了承ください。

――対談―――

池「先日、ケンタッキー州にあるクリエイティブミュージアムへ行ってきました。そこの学芸員さんに-学芸員さんと言っていいのか分かりませんが…-「世界が出来て6000年、化石というのはノアの箱舟に乗れなかった生き物たちです。」と説明されました。そこで「海の生物はどうなっているのですか」と尋ねると「魚は頑張って生き延びたんですよ。」と答えられました(笑)」

D「”ミュージアム-博物館-”と名乗っているのは良くないですよね(苦笑)」

今でも聖書が100%正しいとして世間に声高に喧伝している人たちがいることに対して、日本人の前でこんな話をすればみんな笑うけど、世界を見渡した時、その反応が全てではないようです。ダン・ブラウンさんは「科学と宗教」をテーマに話をするとき、日本人はアメリカ人とは違う反応をするとおっしゃっていました。

 

池「お母様は敬虔なクリスチャンですが、あなたの著書をお読みになっているのですか?どんな反応をされていますか?」

D「母は読みました。通っている教会からは「あなたは子育て間違ったんじゃないか?」と言われたそうです(笑)」

 

池「なぜ今回の舞台はスペインだったのでしょう?」

D「古いものと新しいものが混在しています。キリスト教が根強く残っていながら科学も進んでいます。また、数年間スペインには住んでいたこともあったし、大学にも通っていました。」

(今回書きたいテーマに合っているからと、一時期住んでいたこともあり個人的に好きだし、再び訪れたいという気持ちがあったようです。)

D「日本を舞台に書くという構想がないわけではないですが…(特に今回のテーマと照らしたときに)日本の哲学と宗教は科学と衝突しないから、このテーマでは日本を舞台に書けないのです。仏教や神道は科学と同居しているのです。…日本人と話をすると、”どちらが良い・悪い”という判断ではなく、とても建設的な話合いが出来ます。」

池「おや、アメリカ人は建設的ではない?」

D「…いやいや、(会場を見て)新聞社さんたち、今のは違うよ。記事にしないでね。フェイクニュースだビックリマークフェイクニュース(笑)!!(←会場爆笑ポイント)

 

池「仏教は科学と同居することをよくご存じですね。日本について、仏教についてよく勉強していらっしゃるようです。」

D「勉強しました。宇宙、科学(化学かな?)、物理…。それらの奥深くに入り込むほどに物理と仏教はからまり、意見が一致してくるのです。」

池「確かに、ダライ・ラマは宇宙物理学者との対話を楽しんでいますね。」

D「ヴァチカンも勉強しています。宇宙を観測したり、進化論について勉強もしています。宗教として進化しようとしているのです。」

 

D「今や、科学技術は子供たちに宗教の影響を少なくしています。スマーフォンを使えば簡単に世界と結びつくことが出来、知りたいことはネットで調べることが出来る時代です。科学技術を使って互いに結び合う世の中は、宗教が目指しているところですが、それは技術が可能にしているのです。」

 

池「AIについての質問です。シンギュラリティは起こると思いますか?」

 

(※シンギュラリティとは:人工知能が自分の能力を超える人工知能を自ら生み出せるようになる時点。…AI自身が自分の能力を少しでも上回るAIを生み出せるようになった時、それを繰り返すことで圧倒的な知能がいきなり誕生するというストーリー。つまり、「AIが人間を超えることはあると思うか?」という質問です。)

 

D「幾何級数的な進化が突然起こるかもしれません。人の頭脳を超えることもあるでしょう。

このことについてバルセロナでAIの科学者と話をしました。

プログラムは基本的には”人にとってよいもの”を作ります。もちろん倫理的なジレンマもありますし、楽観論と悲観論が両方存在します。

人類は過去にも核兵器や原子力など非常に危険なものも創り出してきました。しかし、私たちはそれによって滅びることなく今も生きています。人の”存続したい”という欲求が勝つのです。私たちは建設的です。危険なものを創り出したとしても、善のことに使うでしょう。

テロなどにも使われるのではないかという懸念もありますが、技術を使って世界中に豊かさを実現できるならば、テロも減るでしょう。」

 

池「創作についての質問です。ローマ教皇やルーヴル美術館館長、スペイン王室など小説のモデルから抗議は来ないのでしょうか?」

D「ありますよ(笑)しかし、こんな言葉があります。”筆は刀より勝る”」

池「日本にも同じような言葉はあります。」

D「まあ、フィクションで書いていますから。イタズラみたいなものです。好きな先生は生かして活躍させたりして、嫌いな人は殺しましたよ(笑)」

(この辺り、どこまでが冗談なのかもはや分かりません(笑))

池「書くときに事前報告はするのですか?」

D「その人によりますね。

今まで一人だけ自分の描写に文句を言ってきた人がいますけど、一人だけです(笑)みんな楽しんで満足してくれています。」

池「次は誰を殺しますか?」

D「もっと難しい質問をしたら池上さん、あなたを殺すかもしれませんよ(笑)」

 

池「ラングドン教授は今後日本に来ることはありそうですか?」

D「日本を舞台に小説を書くには私自身が日本について(日本の哲学・思想・仏教や神道についてなど)もっと学ぶ必要があると考えています。知識が全く足りていませんから。」

(日本を舞台にという構想がないわけではなさそうですが、実現されるのはまだまだ先になりそうな雰囲気ですね)

 

池「最後に、小説の中で私はこの「未来への祈り」の部分に大変感銘を受けました。

「願わくは、われらの思想がテクノロジーに後れをとらぬことを。

願わくは、われらの情熱が支配力に後れをとらぬことを。

願わくは、恐怖ではなく愛が変化の力の源たらんことを。」

(『オリジン 下』p254)

 

ありがとうございました。」

⑤質問コーナー

続きまして、会場のお客さんからの質疑応答コーナーがありました。

全ては書き出せないので書ける部分だけ書いてます。ご了承ください。

 

 

(ある質問に答える中で、現代アートについて言及されました。その部分が印象的だったので書き出します。)

D「今回、ラングドン教授を”モダンアート”に入り込ませたかったのです。アートとは何か理解しにくいですね。グッゲンハイム美術館で聞いた話によると、現代アートの定義というのは”(作った人が作ったものを)アートと意図していたらそれはアート”なのだそうです。

古典アートは「アーティストの力」が問われていた世界でしたが、現代アートというのは「コンセプト」や「アイディア」が評価されるのです。」

 

質問者「ご兄弟はいますか?」

D「10歳下に弟がいます。彼は音楽家をしています。それから2歳下に妹がいます。彼女は画家です。

実家は本当に田舎で何もなくて、家には親の教育方針によってテレビがありませんでした。

何もないところでテレビを取り上げられたら…子どもが出来る遊びは限られます。本を読むか、音楽を聴くか、絵を描くか…それくらいしかないのです。犬を散歩させるときなどは森に出かけましたが、そこには想像上の友達がたくさんいました。そんな遊びしか出来ないんです(笑)

その結果、私たち兄弟は小説家、音楽家、画家になったのですね。」

 

(今回弟さんの曲が小説の中に登場していました。

《ミサ曲 チャールズ・ダーウィン》 グレゴリー・ブラウン(2013発表)

『オリジン 下』p169~174

 

質問者「おススメの本を教えてください。」

D「『Wrinkle in time(リンクルインタイム)』はおススメです。

児童書ですが、物理の応用などの要素もあり、またいろいろな要素が入っていてとても面白いです。

 

それから『the Bible 聖書』ですね。

12歳頃、聖書を読んでいて混乱することもありました。

しかし、”別の観点からものを見ることが出来るようになった”と思います。というのは、”本に書かれたものが全て正しいものではない”ということを理解したのです。

 

それからシェイクスピア作品は”言葉遊び”が面白いですね。

 

あと、AI関連の本だと『ライフ3.0』はおススメです。

 

あとは『インライトメント ナウ』がおススメです。」

(スペルが分からないのと、いろいろと検索してみたのですがAmazonで見つけられませんでした。何の本か分かりません。作者はスティーブンなんとかさんです。)

 

――――

D「こうした質問の場で、よく「あなたはラングドン教授になりたい?」とか「ラングドン教授はあなたですか?」とか聞かれるのですが…教授は私よりもずっとカッコいいですよ。ずっと頭がいい。もっとエキサイティングですよね。そして”いてはいけない場所にいてしまう”人。…でもこんな風に答えていたらある人に「でも教授の行動やセリフはあなたが書いているのですよね」と言われました(笑)でもね、私はその文章を書くのに3日かかっているんですよ(笑)」

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講演会の感想

約2時間のイベントでしたが、内容盛りだくさんでとても楽しい時間を過ごすことが出来ましたニコ

最新作『オリジン』について、AIについて、科学と宗教について、現代芸術について…敬愛する作家ご本人の言葉で聞くことが出来、同じ空間にいることがちょっと信じられない感覚でした。

また、ダン・ブラウンさんの育った環境も知ることが出来、それは創作にそのまま繋がっているなとも思いました。おちゃめなお人柄は実際に目にして知ることが出来ました。

 

ダン・ブラウンさんはAIの未来(科学技術の発展の先)に関しては楽観的でした。

しかし、世界にはAI技術の未来を悲観的に見ている著名人もいます。

ホーキング博士(宇宙物理学者)は「完全な人工知能を開発出来たら、それは人類の終焉を意味するかもしれない」と語っているし、イーロン・マスク(実業家/テスラ、スペースX)は「人工知能にはかなり慎重に取り組む必要がある。結果的に悪魔を呼び出していることになるからだ。ペンタグラムと聖水を手にした少年が悪魔に立ち向かう話を皆さんご存知だろう。彼は必ず悪魔を支配できると思っているが、結局出来はしないのだ。」と語っています。そしてビル・ゲイツ(プログラマー)は「私も人工知能に懸念を抱く側にいる一人だ。」と言っています。

 

私はミスター都市伝説ことハローバイバイ関さんの都市伝説の話が好きなのですが、最近はAIについて警鐘を鳴らしています。「もうすぐAIによって人類は選別され、選別されたものだけが生き残れる」とか、「AIの秘密結社ゾルタクスゼイアンの不穏な動き」とか、「トランスヒューマニズム」についてとか…。

 

全てを鵜呑みにしているわけではないですが…

私は楽観者ではない側の一人です。(といっても何か行動を起こすわけではなく、陰謀論を「すっげー、たぁのしーガーンアップ」って聞いているだけですが)

 

また、今回の講習会で気になった事というか、もっと知りたいなと思ったのは仏教についてです。

そもそも仏教の教えについて知らないので、「仏教は科学と衝突しない」という部分が私の中で消化できていないのです。突き詰めるほどに、宇宙物理と絡まってくるという感覚を私ものぞいてみたいと思いました。

 

あと、イベント中は「池上さんすごいな~」と、「同時通訳の人すごいな~」としきりに思ったのでした。

おわりに

今回は本当に貴重な経験をさせてもらえたと嬉しく思います笑い泣きラブラブ

行けなかった方にもダン・ブラウン大先生の魅力や、新作『オリジン』の魅力が伝わればうれしいです!!

 

サイン本買っちゃったわよ、あとね、Wrinkle in timeもアマゾンで注文しちゃった。

あぁ、積み本が増えていく…

 

今回はいつも以上に超絶長文になってしまいましたが…

最後までお読みくださった方、ありがとうございますぶちゅー

 

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参考出典

『人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの』 松尾豊 (角川)